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第46回:グランプリ・神戸間近! 真剣勝負のトーナメントの心得とは?

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ウィザーズプレイネットワーク通信


ご注意:本記事は掲載当時の情報をもとに制作されたものです。現在の制度・プログラムと異なる場合がありますので、最新の情報は ウィザーズプレイネットワーク 公式サイト を必ずご確認ください。

2011.04.19

WPN通信 #46:グランプリ・神戸間近! 真剣勝負のトーナメントの心得とは?


 こんにちは。ウィザーズプレイネットワーク日本担当の宮坂です。

グランプリ・神戸


 いよいよ今週末はグランプリ・神戸です。昨年秋からだんだんと盛り上がってきたエクステンデッドシーズンも最終章、プロツアー・名古屋への切符は今週末のイベントですべて完売となります。

 みなさま、週末に向けて準備は万全ですか? デッキは用意しましたか? サイン用のカードは忘れていませんか? トレード用ファイルの仕込みはお済みですか?

 わたしも金曜日、前日受付から会場でみなさまの来場をお待ちしようと出張予定を入れました。ジャッジ各位と意見交換をしたり、普段お目にかかれない関西圏のみなさまと談笑できればいいなあと思っています。あとは、三ノ宮を散策したり、元町に行って散在したりしたいです。関西在住のみなさまにおかれましては、どうぞよろしくお願い申し上げます。


「エクステンデッドでよくある質問集」がまとめられました

 FMQ を連載していただいている testing さんが、グランプリ・神戸で見かけそうな「エクステンデッドでよくある質問集」をまとめてくれました。

 Extended FAQ 2011 GP-Kobe ver.

 この質問集がよくできているのは、実際にサンプルとしてデッキリストを掲載して、それぞれのアーキタイプごとに質問をまとめていること。自分が使っているデッキや、対戦相手のデッキによって、頻出しそうな質問の答えが掲載されています。

 グランプリ・神戸のジャッジ各位や、イベント参加予定のプレイヤー各位におかれましては、事前に目を通していただけると、目から鱗が落ちまくるのではないでしょうかと思う次第です。ジャッジ向けにまとめられている文章なので、ルール用語が多めですが、怖がらずに読めますよ。

 分からなかったらジャッジを呼べば解決しますが、分からないことは分かるようにしておいたほうが、より楽しめるんじゃないかなと思います。


ゲートウェイキットが新しくなります

 「新たなるファイレクシア」の発売を来月に控え、ゲートウェイキットが模様替えとなります。2011 年冬モデルは受注・発送は終了しており、現在は春モデルの申請を受け付けております。

 キットの発送は、5 月の連休明けごろから開始を予定しています。「新たなるファイレクシア」発売と同時にキットの利用をお考えの主催者は、今月中にキットをお申し込みいただきますようお願いいたします。


WPN電話対応休業のお知らせ

 担当者出張のため、4/21~26 まで電話対応を休業いたします。メールでのお問い合わせにつきましては、通常通り対応しておりますので、気軽にご相談ください。



"FMQ" 問題・アイデアを募集します

 本コラム Formal Magic Quiz でご好評いただいておりますマジック・クイズの問題およびアイデアを、読者の皆さまから募集いたします。
 投稿はメール magicquiz@mtg-jp.com へお寄せください。問題の参考にさせていただきます。
 掲載の際、いただいたお名前をご紹介することもありますので、ご了承ください。

 マジック・クイズが大好きな皆さま、ぜひご協力ください。


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2011年第5回:真剣勝負のトーナメントの心得とは?


もうすぐグランプリ!

 いよいよ、待ちに待ったグランプリ・神戸が今週末に行われます。エクステンデッド構築ということで、どんなデッキにするかもう決めた人もいるでしょうし、まだまだこれから最終調整をしてデッキを仕上げていこうと思っている人、はたまたどんなデッキにするかまだまだ迷っている人もいるのではないでしょうか。そんなあなたには、mtg-jp.comで連載されている『高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」~「神戸への道」エクステンデッド攻略』シリーズを是非おすすめします。まだまだこれからでも遅くないですよ!

 さて、残念ながらこの記事はそんなエクステンデッド構築のデッキに関する記事ではありません。でもグランプリ神戸に参加される方には是非読んでいただきたい、そんな記事です。それはどんな内容かというと、「真剣勝負のトーナメントでの心得」について。例えば・・・


メインデッキは60枚以上、サイドボードはちょうど15枚。

 「当たり前でしょ。そんなの知ってるし。」誰もがそう考えるであろう、「メイン60枚、サイドボード15枚」ルール。ところがところが、デッキリストを提出するとなると、そう簡単にはいかないんです。

 グランプリなどの競技的な要素の高い(ルール適用度が「競技」以上の)トーナメントでは、トーナメント開始時に、プレイヤーの皆さんは「デッキリスト」という紙に自分のデッキの内容を記入して、ジャッジに提出しなければなりません。これは、「私はこのトーナメントで、このような内容のデッキをプレイします」というもので、トーナメントを行うに当たって非常に重要な役割を果たすものです。
 ジャッジがこのデッキリストを受け取った時に一番初めにすることは何か?それは、「デッキリストに書いてある内容が、適正かどうかをチェックする」ことです。実際には、

  • メインが60枚以上になっているか
  • サイドボードがちょうど15枚、もしくは0枚になっているか
  • その環境(グランプリ・神戸で言えばエクステンデッド構築)で使えないカードが入っていないか

 をチェックします。そして、今までの私の経験から言うと、プレイヤーが100人いると、必ず2~3人くらいは、このチェックに引っかかる人がいます。だいたいはメインが59枚しかないとか、サイドボードが14枚しかないとかが多いですね。でもそういう人たちも、実際にプレイしているデッキはちゃんとメインが60枚以上あるし、サイドボードもぴったり15枚あるわけです。単にデッキリストに書き漏れがあるだけなんですね。

 では、書き漏れなどでこのチェックに引っかかった人はどうなるのでしょうか・・・?

 残念ながら【ゲームの敗北】の罰則を受けることになります。つまり、デッキリストをちゃんと書かなかったというだけで、貴重なゲームをひとつ落とすことになってしまうんですね。非常にもったいないことです。ですから、ここで教訓その1。

『教訓その1』
 デッキリストを提出する前に、「メイン60枚以上、サイドボード15枚」を、最低でも2~3回は確認しよう。

 提出する直前に慌てて書き直したりしていると、間違える可能性が高くなりますから、デッキリストの記入は是非余裕を持って行ってください。あと、カード名は日本語か英語のカード名を、出来るだけ丁寧に。他人が読むものですからね。

 グランプリもそうですが、これから日本選手権予選シーズンも始まります。日本選手権予選はスタンダード構築ですが、こちらも必ずデッキリストを提出する形になります。ですから、グランプリ神戸に参加されない方でも、これからの日本選手権予選に備えて、今回紹介する教訓を是非心に留めておいていただければと思います。さてデッキリストの話の次は、実際にあなたが使うデッキそのものの話。


スリーブは汚れていませんか?

 あなたが使うデッキのカードは、それぞれのカードが裏から区別の付く状態であってはいけません。簡単に言えば、「カードに区別が付くほど汚れてるようなスリーブはダメ!」という事です。グランプリや日本選手権予選は、年に数回しかない大イベントですから、本当はこのようなトーナメントでは新品のスリーブを使うことをお勧めすることが多いです。ただし誰もが全部のトーナメント前にスリーブを新しく買えるわけではありませんから、せめて自分の使うスリーブが汚れていないか、トーナメント前に確認するようにしましょう。スリーブに付いた手の脂や汚れなどでカードとカードがくっついてシャッフルしづらい様であれば赤信号。必ず取り替えましょう。その他にも、グランプリや日本選手権予選では次のような注意点があります。

  • 裏面の反射率の高いものは使用できない。

 「裏が鏡のようにピカピカ光ってるスリーブはダメ」ということです。上に乗っているカードの表面が反射して、次のカードが上から見えてしまったりしますからね。

  • スリーブの周囲が単一の色でない場合、裏面に絵が描かれているものは使用できない。

 「キャラスリーブは使っても良いけど、その場合、『四辺が全部同じ色』でないとダメ」ということです。注意して欲しいのは、スリーブの上辺(カードを入れる所)。左右と下は一色の枠になっていても、上辺はイラストが続いていて一色になっていないスリーブは結構多かったりします。ご注意を。

  • 表面裏面を問わず、一面に渡ってホログラムが入っているものも使用できない。

 「ホログラムが入っているスリーブ」とは、ピカピカ光った模様のようなものが印刷されているスリーブのことです。これも競技レベルのトーナメントでは使うことができません。

 いろいろ規則がありますが、基本的にはお店で売っているスリーブのほとんどは使うことが出来ます(イラストが上にはみ出てるものだけは注意してください)。そんなわけで、教訓その2。

『教訓その2』
 きれいなスリーブを使おう。四辺が同じ色になっているスリーブを使おう。


遅刻がダメなのは学校と同じ

 次は「遅刻」の話。学校で遅刻をすると先生に怒られますが、マジックのトーナメントで遅刻をすると罰則を受けてしまします。これまた【ゲームの敗北】です。たった少し席に着くのが遅れるだけで貴重な1ゲームを失うことになってしまいます。次の試合がいつ頃始まるかをしっかり確認した上で、出来ればその5分前には会場に居るように心がけるのが良いでしょう。

『教訓その3』
 遅刻は絶対ダメ!時間の確認はしっかりと!


ライフはゲームの一番大事な要素

 マジックというゲームは基本的には相手のライフを0にするゲームです。そういう意味で言えば、ライフと言う要素はマジックというゲームにおいて一番重要なものだと言えるでしょう。となれば、自分のライフも、そして相手のライフも、しっかりと把握しておく必要があります。
 そこでお勧めしたいのが、「ライフは紙に記録する」ことです。普段のトーナメントではサイコロやライフカウンターなどで自分のライフだけを管理している方も多いかと思いますが、グランプリや日本選手権予選では、ぜひ自分と相手のライフを両方、紙に記録しながらゲームをしてみてください。

 なぜ紙にライフを書く必要があるのでしょうか?
 それは、お互いのライフの思い違いを防止するためです。複雑なゲーム展開になると、ちょっとしたことでライフの思い違いが生じる事があり得ます。「そちらのライフは4点ですよね?え、5点?4点だと思ってたんだけど」みたいな。そんな時に、お互いが「20→18→17→12」というようにライフがどうやって減っていったかを記録していれば、お互いの食い違いが生じた場合でも、どこでその食い違いが生じたかを調べることができます。お互いの意見が食い違った場合にはジャッジを呼ぶことになりますが、その場合でもちゃんと紙にライフの推移が記録されていた方が、ジャッジもきちんと確認・対応できますから、そういう意味でも是非ライフは紙に書いて記録した方が良いでしょう。そんなわけで、

『教訓その4』
 自分のライフも相手のライフも大事なものなので、紙にしっかり記録しましょう。


 さて今まで4つの教訓を紹介してきました。でも最後にもう一つ、こんな教訓を紹介しましょう。

『教訓その5』
 自分も相手も、楽しいゲームができるようにしよう!


 マジックは人と人とが対戦するゲーム。相手に勝ちたい!という心がけはもちろん大事ですが、お互い気持ちよく試合が出来るようにしたいものです。ルールを守って、その上で全力を尽くしましょう。

 それでは神戸でお会いしましょう!

ライター:鈴木健二

 東京在住のレベル 2 ジャッジ。通称すずけん。
 英語の堪能さにおいては日本でも指折りで、英文記事の紹介コラムを執筆していたこともあった。その英語力を活かして海外ジャッジとの交流も精力的に行っている。
 本業が多忙な合間を縫って、国内のプレミアイベントでジャッジをしているほか、MTG Today Cup というレガシーのトーナメントを主催したり、同会場で開催されている LMC 代々木でジャッジ姿を見かけることができる。

 地域コーディネーター(日本・韓国担当)としての連絡先は、 suzuken.mail@gmail.com です。

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WPN からのお知らせ

 4/19 現在、以下の WPN プログラムならびにイベントが申請できます。イベントの申請は、ウィザーズイベントレポーターからかんたんに操作できます。

全主催者
  • Magic (認定イベント/個人戦・双頭巨人戦・チーム戦)
    • 2HG(双頭巨人戦は 2HG で始まるそれぞれの Game Format をご利用ください)
    • Block Constructed
    • Booster Draft
    • Extended
    • Legacy
    • Sealed
    • Standard
    • Trios - Constructed
    • Trios - Limited
    • (3人チーム戦は Trios で始まる Game Format をご利用ください)
    • Vintage
  • Magic Casual Non-Rated (入門イベント/8人未満で開催したイベントやフリープレイ会の報告に)
    • Casual Non-Rated Constructed
    • Casual Non-Rated Limited
  • Magic Casual Non-Rated Multi-Player(入門イベント・多人数戦)
    • Casual Multi-Player - Archenemy
    • Casual Multi-Player - Commander
    • Casual Multi-Player - Emperor
    • Casual Multi-Player - Free-for-all
    • Casual Multi-Player - Grand Melee
    • Casual Multi-Player - Other
    • Casual Multi-Player - Planechase
  • Magic League(リーグ戦/戦争リーグなどの参加者報告に)
ゲートウェイ店舗

 ゲートウェイ店舗は、全主催者向けイベントが申請できます。くわえて、以下のプログラムが申請できます。

  • Japan Limits 2011 Gateway Tournament Round 2
  • Launch Party - M12 - JPLANA(基本セット2012 発売記念パーティ)
  • Launch Party - MTG Commander(統率者 発売記念パーティ)
コア店舗

 コア店舗は、ゲートウェイ店舗のプログラムをすべて申請できます。

  • Japan - Friday Night Magic - Jun 2011
  • Magic Game Day - Action(ゲームデー)
  • Prerelease - M12 - Japan(基本セット2012 プレリリース)
  • SIDE EVENTS - M12 Prerelease - JPLANA(プレリリース主催者専用)
アドバンス店舗

 アドバンス店舗は、コア店舗のプログラムを 2 回ずつ申請できます。

WPN Material
  • Gateway Kit - Spring 2011(店舗関係者用)
  • Membership Card Request(新規メンバーカードの請求)

 WPN プログラムの申請方法については、WPN 通信 第15回に詳しく記載がありますので、ご一読ください。それでもわからないことがありましたら wpnjapan@wizards.com へ気軽にご相談ください。


 各 WPN プログラムの申請スケジュールおよび大会日程、ならびに国内プレミアイベントの大会日程は Google カレンダーにまとめてありますので、よろしかったらご利用ください。

 公開されている Google カレンダーは、各自が利用しているスケジューラにインポートすることができます。

 Google アカウントを利用して自身のカレンダーに表示させたり、スマートフォンのスケジューラへインポートすることで、自分の予定表とリンクさせることができるようになります。「今週の大会はどうだったっけ?」と悩んでいるような方にお勧めです。

 それでは、また来週。


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