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なかしゅー世界一周
なかしゅー世界一周2011・第10回:グランプリ・ロンドン
なかしゅー世界一周2011・第10回:グランプリ・ロンドン
By 中村 修平 グランプリ神戸から3日後、今回は久しぶりの日本開催で若干の時間的余裕がありましたがそれでも連戦となると時間的には余裕がありません。 しかもこれから3週間を超える長期のヨーロッパ滞在。長期滞在自体は初めてではないですが、ほとんど計画無しで、しかも知り合いの家にお世話になること前提という条件では初めてです。 責任を負う必要がない一人旅の気軽さですね。ここ数年はそういう機会はあまりありませんでしたが、元々は自分自身だけなら物事に頓着しない質なので性にあってます。 とりあえずの行き先はロイヤルウェディングに沸く大英帝国、グランプリ・ロンドン。そして3週間後のグランプリ・プラハ。それ以外はほとんど決めてません。果たしてどうなることやら。 そんな心配はよそに飛行機は定刻通りにロンドン、ヒースロー空港に到着です。 とりあえずはパティントンという駅で待ち合わせがあるので向かいます。 実は事前に本家サイトの方のカバレージライターをしているティム・ウィロウビーと連絡を取っていて、木曜日到着ならその夜にご飯を食べに行こうという話をしていたのです。 微妙に覚えがあるものの、東京よりほんの少し解りやすいくらいの地下鉄網に散々迷って、余裕を持って指定したはずの時間になんとか到着。 明日に迫った一大イベントに向けて落ち着きのないロンドンを横切って、ティムの友人たちと合流、レストランでティムの友人お勧めのカントリーフード、ミートパイを注文。味は確かにこれぞイギリスと言った感じでした。具体的な言及は避けさせてもらいます。 その後カラオケバーに移動、更にもう1件とハシゴだったのですが、元よりアルコールに弱い私の限界はレストランで飲んだビールあたりまで、カラオケバーで別れを告げてホテルにはタクシーで行くことにしたのですが・・・ ホテルに着いて料金を払い、フロントに入ろうとしたところノートPCをタクシーの車内に忘れていることに気づいて、猛ダッシュ。途中で転んで倒れたところでようやくあちらも気づいてくれて事無きを得ることは得たのですが、払った代償は相当なものでした。 酔っている状態で体力を使い果たした挙句、右足は捻ってしまって歩くのも一苦労。 フロントのソファーで虫の息になっているところを従業員が心配してくれて、助けてもらいながらチェックイン、倒れるなら倒れる先を部屋のベッドに変えなくては、それすらひどく時間がかかってしまいました。中々にこの先を暗示するような第1日です。 ようやく落ち着いてきた頃、神戸でルームシェアを持ちかけたアレックス・ウェストが到着、タクシーでの事の顛末を話すと大爆笑されました。 幸い、大事には至らなかったようで、足の方はちょっと痛みますが無理をしなければ大丈夫なようです。 いよいよイギリスで半世紀に一度の大イベント、ロイヤルウェディングの日です。なんちゃって旅行者としては当然ですが実感なぞ欠片もなく、不敬罪があれば問われかねないくらいの私ですが、なんとなくそわそわした空気は伝わってきます。 例えば新聞は1面から10面くらいまでウェディング関連の事だらけ。テレビも延々とロイヤルウェディング関連の放送をしています。商店もロイヤルウェディング休業やら、ロイヤルウェディングセール、スペシャルメニュー、果てはカナディアンやインディアンなど旧植民地パブまでユニオンジャックデコレーション一色になってしまっていたり。 とは言っても結婚式自体は午前10時くらいから。いつもの通り遠足の時だけは寝起きが良すぎる私はちょっと早過ぎる起床、なのでゆっくりとテムズ川を下って両岸を行ったり来たりしながら式場のウエストミンスター寺院に向かうことにします。 シェイクスピア当時の劇場を再現したグローブ座を越えて、セントポール大聖堂から対岸に戻ってきたあたりから、交通規制も入りそれらしき人並みを散見、寺院前では人だらけで身動きもままなりません。 あわよくばできるだけ近くへというプランは早々に切り上げて、式後にパレードが行われるらしいので、その街頭沿いで見物しやすいところを物色しながら進行方向に向かって、無理なようなら巨大スクリーンが設置されているトラファルガー広場へと行くプランにしました。 ラッキーなことに途中でなんとか見られなくはないという箇所を発見、そのまま拡声器による聖堂内の実況中継を聞きながら待つこと、1時間・・・ まだ式は続いています。大体の進行は新聞から仕入れているし、だいたいではありますが中継の内容とそれ以上に周りの盛り上がりぶりから推測できなくはないのですが、とにかく進行がゆっくりです。国歌斉唱なんてこの間に2回やってたような気がします。 しかもみんな一緒に歌ってるし、そこから疎外感全開の私としては、もしマジックのトーナメントなら確実にスロープレイを取られるレベル、あるいは初日終了が翌日になっているなみたいなことを不謹慎に考えながら、興味は突然倒れてしまって衛生兵に担架で護送されていった衛兵と急遽その代役の人の簡易任命式?みたいなものに持っていかれていましたが、群衆に何度目かの大きなうねり、これまでで最大級のものがありました。いよいよ式が終わりパレードの時間が来たようです。 先触れの近衛騎馬隊。そして隊員が一人落馬をしたのでしょうか、1頭全速で駆けていく馬による軽いどよめきの後に本物の歓声、馬車に乗った新郎新婦が、後には関係者と思われる一団が次々と通りすぎて行きます。そして行列の最後を飾るのはもちろん英国女王陛下、ゴッドセイブザクイーンのご当人。この日の主役達よりも遥かに大きな歓声が揚がってます。普段は散々王室関連の話題でこき下ろしていても女王に対しての敬意は傍目から見ても分かるほどでした。 といったところで宴もたけなわ、私にとっては仕事初め、流民に紛れてグランプリ会場へと向かうことにします。 てっきりただ一人の日本人参加者になるだろうと思っていたのですが、思った以上に日本人が多いこと、もとより世紀のイベント、それにゴールデンウィークが重なっていることもあって日本で見かけた顔がちらほらと、 ミラディンの傷跡・ミラディン包囲戦による最後のプレミアイベントで貰ったパックは中の中と言ったところでしょうか、呪文がアーティファクト破壊だけでクリーチャー除去が無いのは不安ですが、赤緑のマナ加速、壁役に大きなクリーチャーとこの環境のお手本のようなデッキです。 道中を《蔵製錬のドラゴン》にいじめられたり、《堕落した良心》でこちらの《ヘルカイトの点火者》を奪われて瞬殺されたり。 相手の《ワームとぐろエンジン》を《オオアゴザウルス》と《山》11枚の《地層の鎌》、その他大勢で乗り越えて勝った・・・と思っていたら当時の自分の頭の中では絆魂が一昔前のルールのままで、ライフが3残ってしまった挙句にその勘違いでジャッジから警告を貰ってしまったりしましたが、なんとか2敗で2日目に進出しました。 その夜はグループでロンドンに来ていた砂田、相沢、松尾さん達とアレックス、最近よくヨーロッパのグランプリで顔を合わせるギリシア人のおっちゃんとで本場の英国風インディアンカレーを食べに。ティムからインド人街を教えてもらって出発、途中でやや道に迷いながらも道を尋ねたり、匂いを辿ったり、また道を尋ねたりしつつ30分ほどで到着。 どこぞの愚か者が性懲りもなく辛いのに手を出して翌朝が酷い事になり、その勢いのまま初戦を落として事実上トップ8から早々と脱落したみたいですが、それ以外は《堕落した良心》に《太陽破の天使》×2という豪華デッキや《聖別されたスフィンクス》と《滞留者ヴェンセール》の神話タッグでかなり楽に勝たせてもらったみたいです。 デンバーかどこかでせっかく初手に引いた《虐殺のワーム》をサイドに落としていた馬鹿者がいたらしいですが、とても同一人物の所業とは思えませんね そんな訳で何も考えていない先行きからは望外とも言える11位、プロポイント4点を獲得してロンドンを終えることができました。 次はチェコ行き・・・とその前に、かねてからファンだったベイカー街221Bにあるシャーロック・ホームズ氏のお宅を伺ったり、 大英博物館で何故か日本からの国際電話を受けて鑑賞そっちのけで《精神を刻む者、ジェイス》の+2能力について話していたり、 売り文句に釣られてパブでこれまたイギリス名物らしいローストビーフを食べてみたら、とてもイギリス的なお味であったり、3つもある地下鉄の空港ターミナル駅で迷子になったりしましたが、 今はジュザの家があるピルゼンで名産ビール、ピルスナーウルケルを飲みながらカフェでこの原稿を書けるくらいにはやっていけてます。 もっとも老若男女、ほとんどの人が真昼間から特大ジョッキを平然と飲み干してるのに軽くカルチャーショックを覚えていますが、それは次の機会に。 それではまた、世界の何処かでお会いしましょう。RANKING ランキング
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