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なかしゅー世界一周2011・第17回:グランプリ・上海

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2011.08.25

なかしゅー世界一周2011・第17回:グランプリ・上海

By 中村 修平


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 束の間の休息も終わり、後半戦の始まりです。

 とは言っても今回の移動はかなり控えめ、関空から僅か2時間、中国・上海でのグランプリ。
 ただ、夏は多くの人がまとまった休みを取れることから旅行の相場的にはハイシーズンとなってしまい、中でも先週はさながら夏至といったところ。普段なら2万円程度で行ける上海も、5万円で取れるかどうかという中々に素敵な金額となってしまいます。

 しかも今回の旅は幾つかの事情で旅券を取る時期が遅くなり比較的安いクラスも全滅です。
 それならばと開き直って、普段は滅多に使わない日系の航空会社にオプションでホテルを付けて、ついでに行き帰りの送迎を付けてみることにしました。
 実質一人100円でホテルまでの送り迎えが付いてくるのには、都合で3回ほど目を疑いましたが、桁を間違えてる訳でも、怪しげなサイトを使っている訳でもないので適正価格と信じることにします。
 これが中国クオリティなのでしょうね。物価が安いところでお大尽気分を味わうのが大好きな私としては期待が持てます。

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 はたしてこの送り迎えとはどのようなものか、普段はこんなサービスを絶対に使わないのでどうやって案内の人と連絡をつけるのかと心配していましたが、出口で声を掛けられてあっさり解決。

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 普通に会話が日本語です。ホテルまで案内された車で移動、ホテルに付くまでは通りすぎる街並みに日本語で解説が付き、ホテルのチェックインまで全自動。

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 パスポートを渡してホテルのロビーで待つこと5分程度で手続き完了。
 なんというか普段とは違いすぎる楽さ加減にかえって落ち着きません。やはり慣れないことはするものじゃないみたいです。


 今回使用したのはレインボーホテル。トーナメント会場からは3ブロック離れたところにあるギリギリ歩ける距離にあるホテルです。
 普段ならウィザーズがお勧めしている、今回だと5つ星のホテルを取るのですが、少しケチって少々距離があるものの半額の一泊一部屋4000円のホテルにしてみました。
 ですが普段は3つ星どころか2つ星というのもザラなので充分に豪華に感じます。ところどころに背伸び感がありますが豪華な作りをしています。ファーストインプレッションとしては充分に及第点。私の好きなアジアで豪遊が出来そうです。

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 まだ時間は昼過ぎといったところ。会場の視察も兼ねて周辺探索をしてみます。

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 ホテルの名前にもなっている『虹橋』というのはこの一帯の地名でもあるのですが、どうやら国際商業地区用に再開発した一画のようです。
 そこかしこに会議場やショッピングモールなどが連なっています。

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 日式、日本式と書かれた看板や、そのもの日本語で書かれたものまでそこかしこにあります。日本料理の店も多いです。
 それか高級そうな中華飯店、だいたいどこかしらに日本語で説明文みたいなのが添えてあります。ついでに『全家』と書かれた緑と白の日系コンビニエンスストアもよく見かけます。そういえば青と白のもありました。ラインナップも心なしか日本に似ていますね。

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 途中で見つけたスーパーに行ってみると、輸入品らしきラインナップにコンビニよりも高い値段・・・外国人、特に日本人に向けて作られている印象です。

 会場を見つけたところで引き返して散策終わり。休憩のつもりでベッドで寝転んでいたら翌朝になっていました。


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 ホテルの朝食を取ってネットを使って下調べ、このところ忙しかったので現地情報についてはほとんど調べていなかったのです。本当にツイッターやフェイスブックにアクセスできないのには驚きながら、目星を付けてみました。

 清代の中国式庭園、豫園というところに行ってみます。

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 ホテルから面倒なのでタクシーを使って30分、意外に距離がありましたが料金は僅かに35元=400円程度。
 降ろされたところから、指示された方向へ歩いて行くとそれらしき建物が見つかりました。

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 とは言ってもこの城みたいな作りをしているのが本体ではありません。豫園の周りを囲むように商店街が形成されているらしいのです。

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 商店を歩くこと少々、チケット売り場らしきものあったので購入してみると、豫園ではなく隣の寺院だったという失敗がありましたが、2度目のチケット売り場は本物でした。
 ここでばったり日本人プレイヤーに遭遇。聞けばジャッジグループも豫園に来ているとのこと。

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 一通り見終わってみると結構な時間が経ってました。
 出口前に茶店と書かれていたのに飛びついてみたり、おいしいお茶でしたがお値段も100元前後と中々にハイレベル。

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 一息ついたら、お腹が減ってきました。
 ガイドブックによるとすぐとなりに小籠包の有名店があるとのこと。30分並んで16個入り、20元。

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 何だかんだで喉が乾いてきます。100メートル程歩いた先にあった近くの台湾茶店でテイクアウトのお茶を買いました。
 3個で15元。なるほどこれが中国観光地クオリティ。
 この後で知ったことですが、ちなみにコーラが一缶2~3元。10元もあれば1食は優に食べられるというのが、中国でも特に物価が高いと言われている上海の相場のようです。

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 紙片遊戯という看板に惹かれて、玩具屋に入ってみたりしつつ、タクシーで虹橋まで戻ります。

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 会場に行って、前日登録とグランプリトライアルで弱いパックを引いてあっさり負けたりしている間に金曜日到着の日本人グループが到着。

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 夜は高級中華に突撃してみたりで、観光パートは終了です。


 いよいよ仕事初めです。

 2005年の北京以来の中国開催のグランプリ、テレビクルーが来ていたり、偉そうな人のスピーチがあったりと力の入れ方が違います。
 長々と続く前説のようなものに欠伸を堪えていたら、ふと自分の名前を呼ばれてびっくりしました。
 先日の殿堂投票の関連で、中国の国別代表紹介のおまけみたいな感じで紹介されてしまいました。
 少々以上に照れくさいですが、嬉しくないかといえばそれは嘘ですね。
 詳しいことは、また次回にでも書かせていただきたいと思います。

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 さて、そんなサプライズがありましたが、リミテッド戦のグランプリで最も重要な初日に貰ったパックの方は、かなり微妙なものです。
 《踏み荒らし》が2枚ある緑は使うとしても、《炎破のドラゴン》と《チャンドラの憤慨》だけの赤か、《マーフォークの物あさり》と《幻影の像》、それに少々の飛行クリーチャーの青。

 最終的に2色目として薄くできる余地がある青を2色目にして、《破滅の刃》と《グレイブディガー》をタッチした3色デッキにしましたが、10点満点で4点から5点の間くらいでしょうか、4勝2敗で初日を通過できれば御の字というデッキ。
 ご興味のある方は、英語版カバレージの記事をご覧ください。

 そして結果はプロポイントによる不戦勝を除けばちょうど4勝2敗という結果で初日通過となりました。

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 2日目も同じように微妙な結果です。
 1回目のドラフトは白中心のピックから2パック目の《アラクナスの紡ぎ手》で緑に参入、同5手目の《棍棒のトロール》で緑の空き具合を確信してのドラフトだったのですが、3パック目ではほとんど得られるものがなくて失敗デッキに。
 《スランのゴーレム》2枚に《霊魂のマントル》は良いとしても、残りのオーラが《寄せ餌》と《絆魂》では物足りません。
 この卓は初戦を負けて、その後の2戦を勝ちー勝ちで2勝1敗。

 2回目のドラフトはカウンター、軽量クリーチャーと《グレイブディガー》、そして《墓への呼び声》と《ペンタバス》という決め手もある青黒。デッキの出来自体は悪くはなかったのですが、卓全体の出現カードが強すぎて8人の位置づけで考えるとこれまたやはり失敗デッキという評価です。
 これも初戦を落として、その後2連勝の2勝1敗。

 都合11勝4敗で400ドル、プロポイント2点という結果。
 正直に言って、両方ともデッキの出来を考えれば健闘したと評価できるレベルの内容ではありましたが、シールドは元より、2戦続けて問題点が残るドラフトをしてしまったことから消化不良感が残る週末となってしまいました。

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 その後、理想のドラフトデッキを求めて、決勝ラウンドの横で盛大に開催されていた日本人ドラフトの祭りに参加したのと、渡辺祝勝会という名のタカりに加わったのは言うまでもありません。


 それにしてもこの夜は色々あったようです。
 整体マッサージを求めてヤソ、中島さんと夜の街を彷徨った挙句に見つからず、一旦解散したもののネット検索とタクシーを駆使して突撃。ところが中国式お灸で背中をしばらく人様に見せられないようなことになってしまった・・・という自分が、これまた子供だましに見えるようなとんでもない目にあった某日本人プレイヤーがいたりしたそうです。
 それは機会があれば、という訳にはいきそうにない内容なので、このあたりで筆を措くことにします。


 それではまた次回、世界の何処かでお会いしましょう。

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