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渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
第25回:シールドのメモ帳
読み物
渡辺雄也の「リミテッドのススメ」
2011.07.11
第25回:シールドのメモ帳
皆さんこんにちは。渡辺です。
週末には『基本セット2012』のプレリリースがありましたね。
このサイトの新しいポリシーにより、今回はM12のリストを事前にもらわなかったので、僕も久しぶりにプレイヤーとして参加しました。
長らくプレリリースには出ていなかったのですが、久しぶりにプレイヤーとして参加するとやはり面白いですね。
今回は基本セットのプレリリースだったので特に目新しいメカニズムなどはありませんでしたが、基本セット特有の「レアゲー」を思う存分堪能しておきました。
《ギデオン・ジュラ》や《ソリン・マルコフ》などのプレインズウォーカーの壊れっぷりも再認識。やはりリミテッドのプレインズウォーカーは反則級の強さですね!!
さて、今回の内容ですが、「シールドの基本」について色々書こうと思います。
ミラディンの傷跡ブロックでは、この時期のシールド紹介記事は三田村さんの担当でしたが、今回は僕の連載でシールドの記事を書くことになりました。
ただ、今回書かかせてもらう僕自身も『基本セット2012』を経験していないので、カードギャラリーも参考にしながらも、『基本セット2012』のシールドの攻略に特化するわけではなく、どのシールドにも共通して言えるような、本当に基本的なことを書いていくつもりです。
普段からリミテッドに精通しているリミテッドジャンキーな方々にはちょっと物足りない内容かもしれませんが、今回は一度基本に振り返ってみる感じで見てください。
強いカードを使う
ここで言う「強いカード」というのは、コストが重くてもそれ単体でゲームに勝てるようなレアや強力アンコモンのことを指します。「ボム(爆弾)」という言い方もしますね。
シールドは配られた6パック分のカード・84枚の中から構築するので、できるだけその中で強力なカードを使うことを心がけましょう。
コモンのような単体で弱いカードをちまちま使うより、単体で強いカードを使うほうが圧倒的に勝ちやすいですからね。
ドラフトよりもゲームが長引きやすいシールドでは、多少重くても1枚でゲームに勝てるカードは必ずデッキに入れるようにしましょう。
中にはそういった「強いカード」が少なかったり、むしろまったく無いようなパックもありますが、今の6パック分のカードを使うシールドではカードプール内に強力カードが存在することが多いので安心です。
そういったカードを何枚引けるかの格差社会は確かに存在しますが、それもまたシールドの醍醐味。
パック開封の前には自分のパックに強力なカードが多く入っていることを願いましょう。
またそういった強力カードを使いまわすことのできる、「墓地回収」のカードもシールドでは重宝します。
後述しますが、シールドは基本的にパックの中の除去をありったけ使うので、どんなに強力なクリーチャーも簡単に対処されてしまいます。
そうして一度対処されてしまった爆弾レアなどを回収してもう一回使うことができれば、そのカードがデッキに2枚入っていることになりますからね。
『基本セット2012』のカードで例えるなら、《グレイブディガー》や《墓暴き》等ですね。
これらは積極的にデッキに入れるようにしましょう。
除去カードは重要
上でも書きましたが、シールドは基本的にパックの中にある強力カードをあればあるだけ入れるゲームになることがほとんどです。
なのでそれらに対処できる「除去カード」というのはシールドでは何枚あっても困ることはありません。
パックの中にある除去カードは色が合っている限り、全て使うようにしましょう。
『基本セット2012』なら、《破滅の刃》や《平和な心》はどんな強力なクリーチャーにも対処できる万能除去なので、これらはデッキに入れるようにしたいですね。
また《マナ漏出》や《取り消し》などの打ち消し呪文も、シールドでは除去と同等の役割を果たす場合が多いです。
ドラフトと違ってゲームが長引きやすく、後半までもつれ込むことがほとんどなので、打ち消し呪文を打てるタイミングが多くあります。
除去カードでは対処できないカードも、打ち消し呪文なら対処できる場合もあるので、青を使う場合は打ち消し呪文は必ず使うようにしましょう。
できるだけ2色で
デッキを作る際は基本的に2色で組むようにしましょう。
どんなに強いカードも色マナが不自由でプレイできなくては意味がありません。
特に強いカードは色マナ拘束が厳しいことがほとんどなので、デッキは可能なかぎり2色に抑えるようにしましょう。
ただ、パックによっては2色ではカードの枚数が足りず、どうしても3色でデッキを組まなければいけないような場合もあります。
もし3色でデッキを組むなら、2色をベースにして3色目をタッチするのが一番良いですね。間違っても均等3色にしてはいけません。
デッキを3色にして戦うなら、メインの2色では使うことのできなかった爆弾カードや除去を使うようにしましょう。
色マナで不自由することはありますが、パックの中の強いカードを多く使えるのは3色の利点ですね。
3色の場合はマナ関連のカードを使うことも忘れずに。
『基本セット2012』でいうなら、《不屈の自然》や《マナリス》のようなカードは3色をサポートしてくれるカードですね。
ただやはり理想は2色。それが無理だったときの3色という認識でいきましょう。
土地の枚数
デッキ40枚に対し、リミテッドの基本値である17枚が良いとされていますが、デッキや環境によっては18枚の方が良い場合もあります。
デッキがそんなに重くないのなら17枚が適正なのですが、デッキに6マナ以上のカードが多く入っていたり、後半に余った分のマナを使えるカードが何枚か入っているなら18枚にするという感じです。
『基本セット2012』では各色に「魔道士」シリーズがいたり、《焦熱のヘルハウンド》や《漂う影》のようなマナの分だけ強化されるカードがあります。
加えて、不要な土地を有効牌に変えてくれる《マーフォークの物あさり》があり、更に「タイタン」シリーズのような強力レアは大体が6マナ以上です。
これらのことを総合して考えると、M12のシールドに関していえば土地は18枚が適正に思えますね。
もしデッキに《マナリス》や《不屈の自然》のようなマナとしてカウントできるカードがある場合は、それらも土地としてカウントしましょう。
土地18枚に加えてそれらのカードが入っているのは、デッキの中のマナの比率が多すぎますからね。
後手を取る
これは環境によって違うこともあるのですが、シールドは基本的に「後手を取った方が良い」とされています。
シールドは用意されたカードプールの中からデッキを組むので、ドラフトのような前のめりのビートダウンを組むことが難しいです。
したがって、大体の場合ゲームが遅く、パックの中の強い部分をぶつけ合う展開になりがちです。
また重いカードを多く使うシールドは、中盤までは毎ターン淀みなくしっかり土地を置いていきたいです。
それなら先手の利である「最初に土地を置ける」よりも、後手の利である「カードが1枚分多い」方がシールドには適していると言えます。
時にはパックが本当に弱く、ゲームが長引いたら勝ち目がないようなデッキで仕方なく先手を取る場合も無くはないですが、シールドは基本的には後手を取るようにしましょう。
シールドの基本としてはこんなところですかね。
これらのことをしっかりと守れば、シールドでデッキを組むのは難しくないと思います。
これから先は実際にシールドを経験して慣れていきましょう。
今週末には『基本セット2012』の発売記念パーティもあるので、普段シールドをやらないという方も、是非参加してみてはいかがでしょうか。
今回はここまでです。
来週は日本選手権期間中ということで、お休みを頂くことになりました。
毎週僕の記事を楽しみにして頂いている方には申し訳ありませんが、その代わりに日本選手権の3日目と言う最高のステージが行われているのでそちらをお見逃しなく!
そして、その3日目の舞台に僕の名前があるように頑張りたいですね。
それでは、日本選手権で会う方は日本選手権で。そうでない方はまた再来週にお会いしましょう。
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