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射場本正巳の「カジュアルマジックのススメ」 第6回:今日からはじめる統率者戦!
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2012.03.08
射場本正巳の「カジュアルマジックのススメ」 第6回:今日からはじめる統率者戦!
by 射場本 正巳
こんにちは。
みなさん、統率者戦楽しんでますか?
「まだ、やったことがない」「やってみたいけどデッキの作り方がわからない」「今のデッキに飽きてきたけど新しいデッキのアイデアが見つからない」
今回は、そんなときにちょっと役立つかもしれない統率者デッキの作り方についてお話したいと思います。
と、いってもカジュアルマジックと銘打ってるくらいですから、そんなにガッチガチに強いデッキを目指すわけではありません。
このフォーマットにおけるデッキはコミュニケーションツールだと思っていますので、とりあえずルールにのっとって遊べれば十分。慣れてきたらそこに自分のやりたいことを盛り込んでいけたらいいですね。
○とはいえ統率者デッキを作るのって大変じゃない?
今では統率者の構築済みデッキも発売され、始める際の敷居は低くなってはいます。しかし、いざ自分でデッキを作ろうというと何をしていいかわからない方もいるのではないでしょうか?
僕も始めたばかりの頃はセオリーも全くわからず、カードプールは広すぎていったい何から手をつけていいか見当もつきませんでした。
でも、このフォーマットを始めたばかりの頃はそこまで難しく考えすぎることはありません。とりあえず、やりたいことを見つけてそれを手がかりにデッキを作っていければいいのです。
○やりたいテーマが見つからないときは?
デッキを作る時には、まず広すぎるカードプールを制約するのが簡単です。その制約するものこそがテーマです。
ここではいくつかの角度でテーマを見つけていきましょう。
1.統率者から始める 難易度☆
まずは統率者戦というくらいですから、統率者を決めてそこからデッキのアイデアを広げていくのがベーシックなやり方ですね。統率者を選んだ時点で色が制限されますし、伝説のクリーチャーたちは特殊な能力を持っていたりするので、そこから関連したものを見つけていけば自然とデッキになって行きます。
例えば《裏切り者グリッサ》であれば、クリーチャーを破壊することと墓地のアーティファクト回収がテーマになりえます。
そこを取っ掛かりにすれば、《処刑人の薬包》のようなクリーチャー破壊を兼ね備えるアーティファクトなどは便利だなと思い浮かびますし、墓地に回収対象を増やす《ゴルガリの墓トロール》のような墓地肥やし、さらに増えた墓地を利用できる《骨溜め》のようなカードなどの採用も考えられるなどデッキの流れがイメージしやすくなりますね。
逆に統率者が《怒りの天使アクローマ》のように書いてあることはすごいんだけど、得られる情報が少ないとそこから広がっていかないので、少しデッキが作りにくくなりますね。
とはいえ、さっきも言ったように統率者を選んでいる時点で少なくても色が決まるわけですし、統率者の種族などに注目することもできますので、まずはお気に入りの伝説のクリーチャーを探すことから始めてみるのはいいかもしれません。
2.種族で揃える 難易度☆
先の項で統率者の種族に注目と言いましたが、種族をテーマとしたデッキも作りやすいです。
エルフなどのメジャー種族で組んでみても面白いですし、イリュージョンなどのマイナー種族を開拓するのも楽しいですね。イニストラードブロックでもゾンビ、狼(狼男)、スピリット、人間、吸血鬼など様々な種族テーマが後押しされていますので、最近のカードプールでも始めやすいですよ。
3.使いたいカード・コンボがある 難易度☆☆
使いたいカードがあればそれを最大限に活かしてデッキにするというのもひとつのアプローチの仕方です。
さすがに《恐怖》などのストレートな効果のものをテーマにしようとすると厳しいものがありますが、派手な効果が書いてあるもの、おもしろいコンボのにおいがするものはテーマにするのに十分です。それを中心にサポートするカードなどで固めていけばデッキの形になっていきます。
ただ、この方法に集中しすぎるとどうしてもデッキが毎回同じパターンで動いてしまうといったことが起こるかもしれません。せっかく毎回違った面白さがあり色々なことが起こるのが楽しいフォーマットですから、統率者や種族など他のテーマがある中で、サブのテーマとして採用するのがオススメです。もしくは何種類かの使いたいカードをひとつのデッキにまとめてみてビックリ箱式にするのもいいですね。
また、別に使いたいカードとかないんだけどなんかいいアイデアないかな? というときは、完全に運任せにして今日のカード(Card of the Day)をのぞいてみたり、パックを開封してそこに入っていたレアをテーマにするってのもありですね。逆にここまでできるようになっていたらたいしたもんです。
4.キーワードで揃える 難易度☆☆☆
先ほど使いたいカードをひとつに絞るとデッキのパターンが限られるといいましたが、ひとつのカードやコンボではなく、もう少し大きくキーワードに着目するとデッキのテーマにもなりますし、デッキの動きにもバリエーションが生まれます。
ライブラリーアウトなど戦略として認識されているキーワードでも構いませんし、キーワード能力でも十分です。自分がコレだと思ったキーワードがあればそれを手がかりにデッキを組んでいくとスムーズにデッキが組めますよ。
さらにゲーム用語だけでなく、目線を変えてカード名に含まれる単語などに注目しても良いかと思います。
5.イラストで揃える 難易度☆☆☆☆☆
マジックの魅力のひとつはイラストです。僕も《奈落の王》のイラストを見て、こんなにイラストがいいならゲーム始めてみようかなと思いましたし、お気に入りのカードは無限回収したりしていました。
そんなイラスト面からデッキを組むというのはマニアックながら心惹かれる組み方。
かわいい女の子だけ集めましたでも、逆に厳ついオッサンだけ集めましたとかでもいいと思います。
そしてなんといってもこのやり方での最高峰はイラストレーターデッキでしょう。
そもそも基本土地と伝説のクリーチャーの両方を描いているイラストレーターでないと組めないという狭き門。カード間のシナジーがあまりになさ過ぎて絶望することもしばしばですが、全てが同じイラストレーターで組まれたデッキは最高の自己満足です。
それでゲームに参加できるのかといわれると疑問ではありますが、そこは腕の見せ所。僕もそのうち挑戦してみたいですね。
○テーマは決まった! 次は?
テーマが決まったらあとはデッキとして動くようなベースラインに乗せればいいのです。
ここはセオリー部分なので初めてだとわかりにくいかもしれませんが、最初は真似してそのうち自分なりの配分を見つけてもらえればいいと思います。
1.マナベース
マジックはマナがなければ始まりません。原則である土地4割を守るならデッキに40枚の土地が必要です。通常、ここにマナ加速が加わるのでいくつか土地の枚数は減らせます。個人的にはマナのでる土地は37枚がベースラインで、マナ加速カード・マナアーティファクトなどが合計8枚くらいあればいいかなという感じです。
2.除去
ロマンカードをぶつけ合う統率者戦では1枚で一方的に勝ってしまうようなカードも存在します。
それら全てを自分ひとりで除去しなければいけないというわけではありませんが、ある程度ゲームに参加するためにも一定量の除去カードは必要です。
リセット呪文の積みすぎはゲームをかったるくしてしまうのでオススメできませんが、メリハリをつけるためにも各種除去カードを合計で10~15枚くらいは入れておきたいですね。
3.ロマン
ロマンなくして統率者デッキにあらず。なんてことはありませんがロマンカードは統率者線の醍醐味でもあります。
ただ、重いカードを入れすぎるとどうしてもデッキが思うように動いてくれなくなるので、8マナ以上のカードは5枚以内に抑えるといいかと思います。
基本的にはこんなところでしょうか?
コレさえ守っていれば、あとはどんなテーマでもある程度デッキとして動くと思います。
○実践してみる
ではここで僕が闇の隆盛が出てから作ったデッキをひとつご紹介。
闇の隆盛のリストを眺めていて面白そうだなあと思ったのが《群れに餌》。
タフネス高いクリーチャーを生け贄にトークンがたくさん出せて爆アドですね。
タフネス高いといえばツリーフォークなので、《包囲の搭、ドラン》デッキかとも思いましたがさすがにそれじゃ芸がない。
元々壁マニアだったので、コレはいい機会と壁デッキを組むことにしました。
当初青白緑の3色でもっとたくさん壁が入っていたのですが、やりたいことが多すぎてまとまりきらなかったので2色にまとめました。統率者は《群れに餌》で狼出すんだからと狼にちなんだ《トルシミール・ウルフブラッド》にしました。ここはトークンテーマでもあるので《贖われし者、ライズ》でもいいですね。
出来るだけ殴り合いを楽しみたいので無限コンボは抜いてます。
マナベースは土地37枚。《ウギンの目》が入ってるので、すこし少ない気がしますが、その分マナ加速や土地調達カードが多いのでいいかなという印象です。
除去はアーティファクト・エンチャント除去をメインに15枚。アーティファクト全体除去を搭載してるので自らのアーティファクトは少なめです。これはマナアーティファクトに頼らなくてもいい緑ならではですね。
また、僕の大好きな《起源の波》がヒットしやすいように低マナ域のパーマネントを多めにしています。
お気に入りは《聖戦の騎士》と《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》のコンボ。《聖遺の騎士》から持ってきていきなり大ダメージが出せるのがいいですね。
《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》は土地に《沼》のタイプを付与するだけでそれ自身は《沼》ではなく、テキストに黒マナシンボルもないのでどのデッキにも投入可能。
《因果応報》や《コーマスの鐘》などでも色々悪さできそうですね。
いかがでしたでしょうか?
少しはデッキ作りの参考になれれば幸いです。
統率者戦はデッキを作ること自体が楽しいフォーマットでもあります。それこそ浅原君の言うようにジャージデッキではなく、自分なりのオシャレデッキができるといいですね。
それではまた!
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