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津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
第82回:How to use Heartless Summoning
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津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
2011.12.08
第82回:How to use Heartless Summoning
こんにちはー。
ここ最近は大会の結果を追いかけることが多く、Tier1やTier2のデッキを解説してばかりでした。今週は久しぶりにグランプリやプロツアークラスの大会がなかったので、前から紹介したかったデッキを紹介したいと思います。
《心なき召喚》。
みなさんはこのカードを使ったことがあるでしょうか?
スポイラーが出た直後から、あちらこちらで話題になっていた面白いカードなんですが、実際のところはほとんど使われていません。
今回は、このカードは本当に弱いのか、はたまたどのように使えばいいのかを解説していきたいと思います。
デッキリストを見るその前に、このカードのメリットとデメリットを軽くおさらいしておきましょう。
効果分析
メリット
カードテキストそのままに、あなたのキャストする全てのクリーチャーは2マナ軽くなります。これにより、普段は目にすることのないクリーチャーを使ったりだとか、それらをいつもより多めに入れるといった構築が可能となります。
しかしこのメリットを見ても、あまりデッキの形は見えてこないと思うので、デッキを組む際に重要になるデメリットに目を向けてみましょう。
デメリット
「あなたのコントロールする全てのクリーチャーは-1/-1修正を受ける」。
あなたのクリーチャーが2マナ軽くなる代償として、あなたは《死の支配の呪い》にかかることになります。
この一文は思っている以上に厄介で、そのせいでデッキ構築が非常に難しくなっています。《極楽鳥》のようなタフネス1のクリーチャーはもちろん《心なき召喚》と共存させることは叶いませんし、タフネス1のクリーチャーだけでなく、パワーが下がると途端に魅力を失ってしまう《ミラディンの十字軍》や、タフネス1のクリーチャーを生み出す《刃砦の英雄》も、《心なき召喚》との併用は難しいでしょう。
マジックのシステム上、マナコストの軽いクリーチャーは、概ねパワーとタフネスが低いため、-1/-1修正下では真価を発揮することができません。それにマナコストが2マナ軽くなるメリットがあまり活かせないので、極力軽いクリーチャーはデッキに入れない方がいいでしょう。
以上のことから、序盤は非クリーチャー呪文でやり過ごすという構図が見えてきます。
現スタンダードを代表する軽量スペルと言えば、赤の火力だったり、緑の《不屈の自然》などが連想されますが、「《心なき召喚》」デッキの最もポピュラーなリストは、軽量カウンターと軽量除去擁する「青黒」というカラーリングです。
「青黒《心なき召喚》」
7 《沼》 6 《島》 4 《闇滑りの岸》 4 《水没した地下墓地》 3 《埋没した廃墟》 2 《幽霊街》 -土地(26)- 4 《真面目な身代わり》 3 《ファイレクシアの変形者》 1 《邪悪な双子》 1 《納墓の総督》 2 《霜のタイタン》 1 《虐殺のワーム》 1 《ワームとぐろエンジン》 4 《ウスーンのスフィンクス》 2 《ルーン傷の悪魔》 -クリーチャー(19)- |
4 《心なき召喚》 3 《熟慮》 3 《マナ漏出》 1 《否認》 1 《分散》 1 《破滅の刃》 1 《四肢切断》 1 《黒の太陽の頂点》 -呪文(15)- |
2 《瞬唱の魔道士》 1 《虐殺のワーム》 2 《死の印》 1 《虚無の呪文爆弾》 2 《困窮》 1 《破滅の刃》 2 《四肢切断》 1 《雲散霧消》 1 《生命の終焉》 1 《精神隷属器》 1 《黒の太陽の頂点》 -サイドボード(15)- |
「StarCityGames・オープントーナメント」で彗星のごとく現れた「青黒《心なき召喚》」デッキが、こちらのリストです。
序盤を《マナ漏出》や《破滅の刃》といった軽量スペルで相手の動きを妨害し、終盤になれば、デッキに大量に投入されたファッティがゲームを決めてくれます。
《心なき召喚》で軽くなった《ウスーンのスフィンクス》や《ルーン傷の悪魔》は見た目以上の強さがあり、あの《原始のタイタン》にも引けを取らない活躍をしてくれます。
それらを《ファイレクシアの変形者》などでコピーするのが主な勝ち手段となるのですが、今まで「《心なき召喚》」デッキは紹介したことがなかったので、クリーチャーの役割を1種類ずつ解説してみたいと思います。
《真面目な身代わり》
「赤緑《ケッシグの狼の地》」の主力クリーチャーとしてお馴染みのソーレンさんですが、このデッキも「赤緑《ケッシグの狼の地》」と同じく、4マナ→6マナへのジャンプアップが大きな意味を持つので、デッキコンセプトにピッタリです。
《心なき召喚》が1枚ある状態ならば、僅か2マナでブロッカーと土地を供給してくれるすごいカードに。
無色4マナということで、《心なき召喚》が2枚ある時は0マナでのキャストが可能になり、即座に死んでしまうものの、代わりにすぐさまドローができます。その場合ドロー効果と《不屈の自然》効果は任意の順番でスタックに載せられるので、土地が欲しいときは《不屈の自然》効果の前にドローするようにしましょう。
「《心なき召喚》」デッキであれば、どんな色の組み合わせでも絶対に4枚入る縁の下の力持ち。
《納墓の総督》
主な用途は、墓地に落ちたクリーチャーを回収することですが、青いデッキ相手や「赤緑《ケッシグの狼の地》」相手には、ハンデス効果もよく使います。
クリーチャーを回収する能力は、特に《ウスーンのスフィンクス》の《嘘か真か》効果と相性が良く、公開された5枚の中に《納墓の総督》と何か強力なクリーチャーがあった場合、必ずそれが手に入るようになります。
《心なき召喚》があれば2マナと非常に軽いので、これもまた、「青黒《心なき召喚》」デッキには必ず入る1枚と言えるでしょう。
《霜のタイタン》
6マナ圏で最も優秀なクリーチャー。「《心なき召喚》」デッキが、2色目に青を選ぶ理由はこいつと《ウスーンのスフィンクス》があるからと言っても過言ではありません。
《破滅の刃》や《審判の日》の入ったデッキ相手には簡単に対処されてしまいますが、逆にそれ以外の大体のデッキに対して強いです。
青黒というカラーリング上、どうしても対処法が限られてしまう《燃え上がる憤怒の祭殿》に触れるのも優秀ですし、実に様々なデッキ相手に活躍してくれます。
《虐殺のワーム》
「緑白/青白ビートダウン」に劇的に刺さる1枚。マナクリーチャーの入っているデッキ相手に特に有効で、「プロテクション(黒)」を持つ《ミラディンの十字軍》ですら跡形もなく葬りさってくれます。
このデッキは数で押されると弱いので、《情け知らずのガラク》や《エルズペス・ティレル》のトークンをまとめて対処できるのは素晴らしいですね。相手のクリーチャーが多い状況だと、おまけで付いているライフルーズ効果で一瞬でゲームに勝てたりもします。
《ワームとぐろエンジン》
みなさんご存じのように、「絆魂」能力により「赤単」に強いクリーチャーですが、このデッキにおいては全体除去に耐性のあるクリーチャーとしても重宝します。
《ワームとぐろエンジン》さえいれば、《審判の日》を撃たれてしまっても、攻撃の手を休めることなく攻め続けることができます。
《ウスーンのスフィンクス》
《嘘か真か》内蔵のこのデッキの核。戦場に出さえすれば膨大なアドバンテージが取れるので、仮に除去されても全く問題ありません。
これを《ファイレクシアの変形者》でコピーするのが勝ち筋のひとつで、《心なき召喚》があれば、1ターンに4~5回《嘘か真か》をキャストするのも夢じゃないですね。
この《嘘か真か》効果のいやらしさを増しているのが、前述の《納墓の総督》と、《ファイレクシアの変形者》や《ワームとぐろエンジン》を回収できる《埋没した廃墟》の存在です。
《埋没した廃墟》を既に出している状況であれば、《嘘か真か》効果で捲れた中の好きなアーティファクトを必ず手に入れられるので、相手の選択に関わらず優位を築けます。
《ルーン傷の悪魔》
このデッキの核その2。《心なき召喚》が2枚ある状態であれば、戦場に出た時の効果で《ファイレクシアの変形者》をサーチ→《ファイレクシアの変形者》を《ルーン傷の悪魔》にして次なる《ファイレクシアの変形者》をサーチ→・・・と繰り返すことで、最終的にデッキ内の全ての《ファイレクシアの変形者》を《ルーン傷の悪魔》として戦場に出すことができます。
このデッキに1枚差しのカードが多いのは、《ルーン傷の悪魔》のサーチ能力を意識しているからですし、黒いクリーチャーということで、《破滅の刃》に耐性があるのも良いですね。
《心なき召喚》がある場合は、《ウスーンのスフィンクス》よりも強いのですが、毎回《心なき召喚》があるわけではないので、単体性能で勝る《ウスーンのスフィンクス》が優先されています。
《ファイレクシアの変形者》
このデッキの強さを支える1枚で、《心なき召喚》と同じくらいに重要なカード。
特に秀逸なのが、《心なき召喚》が2枚ある状態です。その場合、ライフを2点支払う必要こそありますが、「ファイレクシア・マナ」のおかげで0マナでキャストできます。このカードのおかげで中盤に手数が一気に増えるので、戦場を固めるのが非常に楽ちんです。
2点のライフ損失も、前述の通り戦場はガッチリ止まるので、火力の入っている「赤単」相手以外にはほとんど気になりませんね。
ついでに《埋没した廃墟》で拾えますし、まさに至れり尽くせり。このリストには3枚しか入っていませんが、「青黒」バージョンであれば間違いなく4枚採用されてしかるべきカードです。
《邪悪な双子》
《ファイレクシアの変形者》と似たような役割を果たしてくれますが、《心なき召喚》が2枚あっても2マナかかるので、優先順位としては《ファイレクシアの変形者》に遠く及びませんね。
白、赤、緑のいずれかのクリーチャーをコピーすると、青黒という色は無くなるので、《ミラディンの十字軍》対策としてはまあまあでしたが、《埋没した廃墟》で拾えないという大きなデメリットもあるため、やはり《ファイレクシアの変形者》には敵いません。
クリーチャーの解説は以上になりますが、スペル枠から1枚だけ《分散》の解説を。
《分散》
見た目以上に便利なのが《分散》です。基本的には《ルーン傷の悪魔》からのシルバーバレット用ですが、このデッキが触りづらいエンチャントやアーティファクトに関与できる優れもの。
特に《忘却の輪》に隠れている《ウスーンのスフィンクス》を救ってもう一度《嘘か真か》したり、《忘却の輪》や《漸増爆弾》に巻き込まれそうな《心なき召喚》を救ったり、《燃え上がる憤怒の祭殿》を手札に返したりと、痒いところに手が届く使い勝手の良いカードです。
「《心なき召喚》」デッキはコンボデッキのような側面を持つので、普通に相手のクリーチャーを戻して時間を稼ぐだけでも役に立ちます。
2色目に青を選ぶのであれば、ぜひとも1枚は忍ばせておきたいですね。
ここまではカードの解説でしたが、続いてはなぜ今「《心なき召喚》」デッキなのか、というのをメタゲームの観点から見てみたいと思います。
~世界選手権の恩恵・《心なき召喚》のためのメタゲーム~
第80回の連載でも紹介したように、世界選手権を制したのは彌永君の「赤緑《ケッシグの狼の地》」でした。彌永君のリストは本当に完成度が高く、世界選手権が終わるや否や、MOや現実世界であっという間に勢力図を塗り替えました。
これがメタゲームにどのような変化をもたらしたのか、そしてそれが「《心なき召喚》」デッキにとってどういう変化だったのかを見てみましょう。
まずは分かりやすいように彌永君のリストをおさらいしましょう。
6 《山》 5 《森》 4 《銅線の地溝》 4 《墨蛾の生息地》 4 《根縛りの岩山》 3 《ケッシグの狼の地》 -土地(26)- 1 《極楽鳥》 1 《最後のトロール、スラーン》 4 《業火のタイタン》 4 《原始のタイタン》 4 《真面目な身代わり》 -クリーチャー(14)- |
4 《感電破》 2 《小悪魔の遊び》 2 《緑の太陽の頂点》 1 《ショック》 4 《不屈の自然》 3 《金屑の嵐》 4 《太陽の宝球》 -呪文(20)- |
1 《ヴィリジアンの堕落者》 2 《最後のトロール、スラーン》 2 《解放の樹》 4 《秋の帳》 2 《古えの遺恨》 1 《金屑の嵐》 1 《内にいる獣》 2 《饗宴と飢餓の剣》 -サイドボード(15)- |
彌永君のリストの特徴は、「2マナ→4マナ→6マナ」のジャンプアップが安定して行えること、そして当時圧倒的に数が多かった「緑白/青白ビートダウン(→第77回)」「青白イリュージョン(→第79回)」「赤単(→第78回)」に強い軽量火力を大量に搭載していること、の二点です。
前者は「《心なき召喚》」デッキとはあまり関係がありませんが、後者はこのデッキにとって非常に大きな意味を持ちます。
彌永君のデッキがもたらした変化は、主に以下のふたつです。
1. 《内にいる獣》が入っていない「赤緑《ケッシグの狼の地》」の増加
2. 彌永君のデッキは「緑白/青白ビートダウン」「青白イリュージョン」に強く、その影響でそれらの数が減った
ひとつめが意味するものは、単純に《心なき召喚》が割られづらくなったということです。これは環境に蔓延するビートダウンデッキに対して、《内にいる獣》が効果的でないことを受けての変化ですね。
リストは日々進化するものなので過信は禁物ですが、Tier1大本命のデッキが《心なき召喚》にほぼ触れないというのは喜ばしいニュースです。
ふたつめのメタゲームの変化も非常に重要で、なぜなら「《心なき召喚》」デッキが最も苦手としているのが「青白イリュージョン」だからです。
軽い高性能なクロックをカウンターでバックアップしてくるだけでも十分にきついのですが、なんと言っても《幻影の像》と《蒸気の絡みつき》が入っているという事実が、「《心なき召喚》」デッキにとってとても重い足枷でした。
《幻影の像》は、このデッキに含まれるファッティをたったの2マナでコピーしてくる曲者で、《ウスーンのスフィンクス》や《ルーン傷の悪魔》をコピーされると苦しい展開を強いられます。
《蒸気の絡みつき》も、こちらの6~7マナのカードを1マナで対処されるので相当にきついです。
その「青白イリュージョン」が、彌永君の「赤緑《ケッシグの狼の地》」のおかげで多少数が減ってきたので、「《心なき召喚》」デッキにとって好ましい環境に変わってきました。
このふたつの流れは、「《心なき召喚》」デッキにとって追い風になっており、どこを見ても「青白イリュージョン」だらけだった時期に比べ、今は大きなチャンスがあると感じています。
ここまでにも何度か出てきているように、《燃え上がる憤怒の祭殿》擁する「赤単」も苦手なデッキのひとつなのですが、《霜のタイタン》と《分散》のおかげで全くの無抵抗ではないため、決して絶望的な相性というわけではありません。
とは言え、このままのリストだとビートダウンに対して少し弱いので、軽量除去の増量を検討する余地があると思いました。まあその程度のことは当然世の中のみなさんも思い付くわけでして、実際に除去を増やしたいくつかのリストを参考に、改良を加えたのが以下のリストになります。
「青黒《心なき召喚》・改」
7 《沼》 6 《島》 4 《闇滑りの岸》 4 《水没した地下墓地》 3 《埋没した廃墟》 2 《幽霊街》 -土地(26)- 4 《真面目な身代わり》 4 《ファイレクシアの変形者》 1 《納墓の総督》 2 《霜のタイタン》 1 《虐殺のワーム》 1 《ワームとぐろエンジン》 4 《ウスーンのスフィンクス》 2 《ルーン傷の悪魔》 -クリーチャー(19)- |
3 《思案》 4 《心なき召喚》 4 《破滅の刃》 3 《マナ漏出》 1 《分散》 -呪文(15)- |
1 《虐殺のワーム》 1 《ワームとぐろエンジン》 2 《外科的摘出》 3 《ソリンの渇き》 2 《困窮》 1 《否認》 1 《四肢切断》 1 《雲散霧消》 1 《精神隷属器》 2 《黒の太陽の頂点》 -サイドボード(15)- |
メインボードに関しては、《破滅の刃》の増量だけでなく、《熟慮》を《思案》に変更してみました。
《熟慮》は対コントロール戦では非常に強いものの、《心なき召喚》があってファッティ待ちの状況で引いた場合に、5マナも払ってしまうとその後にアクションが取れないため、《思案》に置き換えました。
1ターン目にキャストして《心なき召喚》を探すのにも便利ですし、要るものだけ引いてから《真面目な身代わり》でシャッフルしたり、あるいは《ウスーンのスフィンクス》をキャストすれば《嘘か真か》効果によりライブラリーのトップがリフレッシュされるので、デッキ内のカードともよく噛み合っています。
それと前述の通り《破滅の刃》を4枚に。2マナのカードが初手にあるかどうか、というのは、そのままキープ基準に直結するので、《黒の太陽の頂点》ではなく《破滅の刃》を優先しています。
《黒の太陽の頂点》に求められる役割は《虐殺のワーム》で代用できますし、メインボードの全体除去は《虐殺のワーム》だけで十分に感じたのも、《破滅の刃》を優先している要因です。サイドに《ソリンの渇き》まで入れてあるので、対「青白イリュージョン」戦も、対「赤単」戦も、前以上に善戦できると思います。
あとは、このデッキが苦手としているカウンター呪文対策用に、《外科的摘出》を入れたくらいですね。
これは単純に《マナ漏出》か《雲散霧消》を抜くだけでも十分ですが、相手の《瞬唱の魔道士》が墓地のカウンター呪文を対象を取ったところで使えば、より一層、劇的な場面を演出できます。
コントロール寄りの「青黒」バージョンの解説は以上になります。お次は、もう少し《心なき召喚》に依存したバージョンを。
「青黒緑Grand Heart-chitect」
4 《沼》 3 《島》 1 《森》 3 《闇滑りの岸》 3 《水没した地下墓地》 3 《森林の墓地》 1 《内陸の湾港》 4 《幽霊街》 -土地(22)- 4 《マイアの超越種》 3 《大建築家》 4 《真面目な身代わり》 2 《ファイレクシアの変形者》 4 《聖別されたスフィンクス》 2 《虐殺のワーム》 1 《鋼のヘルカイト》 1 《霜のタイタン》 1 《ワームとぐろエンジン》 1 《囁く者、シェオルドレッド》 -クリーチャー(23)- |
4 《思案》 4 《心なき召喚》 3 《太陽の宝球》 4 《禁忌の錬金術》 -呪文(15)- |
2 《邪悪な双子》 1 《荒廃のドラゴン、スキジリクス》 1 《鋼のヘルカイト》 1 《虐殺のワーム》 1 《霜のタイタン》 1 《ワームとぐろエンジン》 1 《白金の帝像》 3 《外科的摘出》 4 《内にいる獣》 -サイドボード(15)- |
このリストで一際異彩を放つのが《マイアの超越種》。《心なき召喚》があれば0マナでキャストできるのですが、それしかキャストする方法がないとさすがに不安定すぎるので、第二の方法として《大建築家》が用いられています。
それに伴い、フィニッシャーに《大建築家》から呼び出しやすい《鋼のヘルカイト》が採用されています。
このカードは普段あまり見かけることはありませんが、ビートダウンデッキへの強さはかなりのものがあるので、ぜひ一度手にとってみてください。
それと《ウスーンのスフィンクス》が《聖別されたスフィンクス》に置き換えられているのにも要注目です。個人的には即時性のある《ウスーンのスフィンクス》の方がデッキに合っていると思うのですが、《聖別されたスフィンクス》は1マナ軽いことが大きなメリットなので、これもまた一考に値するでしょう。
最後に、MOで見かけたデッキをそれっぽくコピーして作った(通称:目コピ)リストをお届けします。
「黒緑赤《心なき召喚》」
6 《森》 2 《山》 2 《沼》 4 《黒割れの崖》 4 《根縛りの岩山》 3 《森林の墓地》 1 《銅線の地溝》 1 《竜髑髏の山頂》 1 《幽霊街》 1 《埋没した廃墟》 1 《ケッシグの狼の地》 -土地(26)- 4 《真面目な身代わり》 4 《オリヴィア・ヴォルダーレン》 3 《ファイレクシアの変形者》 1 《納墓の総督》 1 《酸のスライム》 4 《原始のタイタン》 1 《業火のタイタン》 1 《ワームとぐろエンジン》 4 《ルーン傷の悪魔》 -クリーチャー(23)- |
4 《不屈の自然》 4 《心なき召喚》 3 《破滅の刃》 -呪文(11)- |
3 《最後のトロール、スラーン》 1 《解放の樹》 1 《酸のスライム》 1 《ワームとぐろエンジン》 1 《囁く者、シェオルドレッド》 3 《秋の帳》 2 《古えの遺恨》 1 《破滅の刃》 2 《黒の太陽の頂点》 -サイドボード(15)- |
個々のカード選択や、土地構成にもまだまだ改良の余地がたくさんありますが、このような形にすれば《心なき召喚》への依存度が下がるので、可能性はあると思います。
《心なき召喚》のせいで《墨蛾の生息地》が入れられないため、《原始のタイタン》の魅力も半減と言ったところですが、普通に使ってもやはりこのカードは強いです。
このカラーリングにする大きな理由のひとつに、先週も紹介した《オリヴィア・ヴォルダーレン》さんの存在があります。
このデッキの天敵である「青白イリュージョン」に対しても強いカードですし、《心なき召喚》があれば《マナ漏出》にひっかかりづらいのも高評価の要因です。
今週は以上になります。残念ながらリストが見つかりませんでしたが、僕はMOで「青黒赤」バージョンにも当たったことがあります。
みなさんも、ご自分なりのカラーリングで、ぜひ《心なき召喚》を心行くまで堪能してみてください。
それでは、また来週ー!
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