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津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
第39回:ローグデッキと「白青コントロール」大特集!
読み物
津村健志の「先取り!」スタンダード・アナライズ
2011.01.26
第39回:ローグデッキと「白青コントロール」大特集!
こんにちはー。
次期エクスパンションである「ミラディン包囲戦」のカードリストもだいぶ出揃ってきましたね。
しかしながらMO上で「ミラディン包囲戦」がリリースされるのは、いつものごとく現実世界よりも2、3週間遅れてのタイミングになります。メタも全く動く様子が無いので、つまるところこの時期は書く事があまりありません。
ということで、今週は年末から溜めておいた変なデッキを特集していきたいと思います。先週少しだけ触れたんですが、「青白コントロール」は実に豊富なバリエーションがあるので、リストを多めに拾ってみました。
今週は少しだけですが、「ミラディン包囲戦」のカード情報を含んでいます。プレリリースまでカードを見たくないという方もいらっしゃると思うので、それに留意して読むかどうか決めてください。
「エルフドラージ」
15 《森》 1 《カルニの庭》 4 《エルドラージの寺院》 1 《ウギンの目》 2 《地盤の際》 -土地(23)- 4 《東屋のエルフ》 4 《ジョラーガの樹語り》 4 《ラノワールのエルフ》 4 《獣相のシャーマン》 2 《草茂る胸壁》 4 《エルフの大ドルイド》 4 《原始のタイタン》 1 《ワームとぐろエンジン》 2 《無限に廻るもの、ウラモグ》 1 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 -クリーチャー(30)- |
3 《野生語りのガラク》 4 《召喚の罠》 -呪文(7)- |
2 《草茂る胸壁》 4 《復讐蔦》 1 《ワームとぐろエンジン》 3 《自然の要求》 2 《成長の発作》 3 《転倒の磁石》 -サイドボード(15)- |
かなり昔から存在していたのですが、あまり日の目を浴びる事がなかったのがこの「エルフドラージ」です。
実はFinals予選などを抜けていたりしたのですが、なかなか紹介する良いタイミングがなかったので、ここまで引っ張ってしまいました。
このデッキは「エルフ」デッキと「緑単エルドラージ」を足して2で割ったようなデッキで、展開次第で実に多彩なアクションが取れます。ある時は「エルフ」デッキのように高速でビートダウンを決行し、またある時は「緑単エルドラージ」のように《原始のタイタン》《無限に廻るもの、ウラモグ》などの大物を高速召喚したりと、使っていて非常に面白いデッキですね。
このデッキに更なる多様性を与えているのが、《獣相のシャーマン》、《野生語りのガラク》、そして《召喚の罠》です。
《獣相のシャーマン》は、普段みなさんが使用しているように、その場その場に合ったクリーチャーをサーチするだけでももちろん強力なんですが、このデッキにはもうひとつ面白い使い方があります。
それは《無限に廻るもの、ウラモグ》《引き裂かれし永劫、エムラクール》と併用することで、ライブラリーと墓地を操作する方法です。《獣相のシャーマン》でエルドラージクリーチャーを捨てるだけで墓地とライブラリーを混ぜてシャッフル出来るので、墓地にあるカードをライブラリーにしたい時に、《獣相のシャーマン》でいずれかのエルドラージ・クリーチャーをディスカードすれば、《獣相のシャーマン》の能力の解決よりも前に、エルドラージクリーチャーの能力が解決するので、ライブラリーが回復した後に、クリーチャーをサーチする事ができます。
これを駆使すれば、対戦相手の《地盤の際》で割られてしまった《ウギンの目》や、2枚では足りない事も多々ある《地盤の際》を無限循環させたりと言った事が可能となります。特に《原始のタイタン》の居る状況で非常に役に立つテクニックですので、覚えておいて損はないでしょう。
《野生語りのガラク》は「エルフ」モードでビートダウンする際には、フィニッシュカードとしての役割を果たしてくれますし、「緑単エルドラージ」モードならば、《エルドラージの寺院》と組み合わせることで、これ以上ないマナ加速として機能します。
《召喚の罠》はその意外性こそが最大の利点と言えるでしょう。1ターン目《ラノワールのエルフ》、2ターン目《エルフの大ドルイド》と動いた場合、多くの対戦相手は《召喚の罠》の入っていない普通の「エルフ」デッキだと錯覚するでしょうし、それ故にこれを《マナ漏出》などのカウンター呪文で対処してくる場面も多いです。
そこで《原始のタイタン》や《無限に廻るもの、ウラモグ》などが出ればそれだけで勝つ事ができるでしょうし、《獣相のシャーマン》や《エルフの大ドルイド》を出すだけでも、悪くはない動きですよね。
《召喚の罠》の素晴らしい点は、このデッキが苦手としている《審判の日》対策としての役割も兼ねているところです。相手が《審判の日》をキャストするのに対応して、エルフ軍団からマナを出しておき、《審判の日》解決後に《召喚の罠》を撃てば、よどみなく攻撃を仕掛け続ける事ができると言うわけです。
サイドボードの注目カードは、《復讐蔦》ですね。
このデッキが一番苦手としているのが、軽い除去やインスタントの全体除去を持つ「青黒コントロール」です。
メインボード戦だと、除去とカウンターが入ったデッキ相手には、《獣相のシャーマン》が数ターン生き残っても勝てない展開があったりするのですが、《復讐蔦》さえ入っていれば、とりあえず《獣相のシャーマン》が生き残る展開だけは概ね勝つ事ができます。素で数枚引いた場合もゲームを有利に運べますし、こいつの採用だけは間違いないでしょう。
メインボードに入れても悪くはないのですが、依然として「赤緑《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》」が多い現状では、それに対してあまり有効でないカードは極力減らしたいので、おそらくサイドボードが適切だと思います。
「青緑ターボランド?」
6 《森》 6 《島》 2 《ハリマーの深み》 4 《霧深い雨林》 3 《沸騰する小湖》 3 《新緑の地下墓地》 -土地(24)- 4 《極楽鳥》 4 《水蓮のコブラ》 4 《霜のタイタン》 2 《猛り狂うベイロス》 -クリーチャー(14)- |
4 《広がりゆく海》 4 《探検》 3 《剥奪》 2 《冷静な反論》 4 《野生語りのガラク》 3 《ジェイス・ベレレン》 2 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文(22)- |
1 《テラストドン》 4 《瞬間凍結》 2 《否認》 4 《精神壊しの罠》 4 《召喚の罠》 -サイドボード(15)- |
「青緑赤ターボランド」によく似たデッキなんですが、あのデッキの象徴とも言える《ムル・ダヤの巫女》が入っていませんし、《精神を刻む者、ジェイス》すら2枚に抑えられているので、最早別のデッキと呼んでもよさそうです。
《極楽鳥》を入れたことで、2ターン目《ジェイス・ベレレン》を可能にしており、対コントロール相手には強そうなデッキに見えます。《野生語りのガラク》も4枚入っていますしね。
しかし《極楽鳥》《水蓮のコブラ》《探検》と、他のデッキと比べるとマナ加速が中途半端に感じられるので、動きにムラのあるデッキです。
とは言えこのデッキが代表するように、一昔前の《紅蓮地獄》《電弧の痕跡》最盛期の頃では考えられないような類いのクリーチャーデッキをよく見かけるのは、近頃のメタゲームの移り変わりをよく表していると言えるでしょう。
「赤緑《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》」「青黒コントロール」「青白コントロール」の3トップはなかなか動く気配がないので、ビートダウンが少し増えた程度なら、《紅蓮地獄》をメインに積む事が不可能なメタなので、このようなデッキにも活躍の機会があります。
「ミラディン包囲戦」加入後に、それらがどう変わるかに注目ですね。
黒単吸血鬼タッチ青
12 《沼》 4 《闇滑りの岸》 2 《忍び寄るタール坑》 2 《湿地の干潟》 2 《新緑の地下墓地》 -土地(22)- 4 《鼓動の追跡者》 4 《吸血鬼の裂断者》 4 《臓物の予見者》 4 《恐血鬼》 4 《カラストリアの貴人》 4 《マラキールの門番》 2 《吸血鬼の呪詛術士》 4 《蟲惑的な吸血鬼》 -クリーチャー(30)- |
2 《見栄え損ない》 3 《強迫》 3 《血の署名》 -呪文(8)- |
2 《死の門の悪魔》 1 《吸血鬼の呪詛術士》 1 《吸血鬼の夜鷲》 1 《血の長の刃》 1 《見栄え損ない》 1 《強迫》 3 《マナ漏出》 1 《統一された意思》 2 《破滅の刃》 2 《湿地での被災》 -サイドボード(15)- |
こちらは最近たまに見かけるようになった「黒単吸血鬼タッチ青」です。「黒赤」バージョンが有名かつ最も強力ですが、コントロール過多の影響を受け、青の代名詞であるカウンター呪文を採用すべく、2色目を赤から青へと変更した形です。
あくまで個人的な感想ですが、「吸血鬼」デッキはよほど3マナが多い形でなければ、《闇の後見》を3枚取るべきだと思います。一方、《反逆の印》擁する「黒赤」バージョンでは《臓物の予見者》を4枚いれるべきだと思いますが、「黒青」バージョンなら3枚にしてもいいかもしれません。このデッキでは《蟲惑的な吸血鬼》用に1マナクリーチャーを多めに採用しているんだと思いますが、ここら辺は要調整ですね。
白黒同盟者
10 《平地》 7 《沼》 4 《湿地の干潟》 3 《進化する未開地》 -土地(24)- 4 《ハーダの自由刃》 4 《カザンドゥの刃の達人》 2 《オンドゥの僧侶》 4 《ボジューカの盗賊》 4 《カビーラの福音者》 4 《バーラ・ゲドの盗賊》 4 《城壁の聖騎士》 -クリーチャー(26)- |
3 《破滅の刃》 3 《闇の後見》 3 《ミミックの大桶》 1 《ギデオン・ジュラ》 -呪文(10)- |
2 《レオニンの裁き人》 3 《見栄え損ない》 3 《強迫》 2 《コジレックの審問》 2 《存在の破棄》 3 《記憶殺し》 -サイドボード(15)- |
何とも珍しいデッキがこちらの「白黒同盟者」です。基本的には同盟者をひたすら並べて殴るだけのデッキなんですが、《破滅の刃》や《闇の後見》と言った黒のカードの採用がチャームポイントですね。《闇の後見》に関しては、一見4マナが多いので不安視してしまいますが、《オンドゥの僧侶》と《城壁の聖騎士》の回復能力でそれを補っています。
《ミミックの大桶》も、最後の一押しに役立つでしょうし、苦手とする全体除去対策も兼ねています。ちなみに《ミミックの大桶》に《ギデオン・ジュラ》を刻印すると、毎ターン6/6ダメージを受けないクリーチャーでアタックすることができます。《破滅の刃》によって相手の大物を奪う事もあるでしょうし、《ミミックの大桶》ギミックは普通のデッキに入れても面白いですね。
「青白」大特集!
さて、駆け足になりましたが、ここからは色んなタイプの「青白」デッキを見ていきましょう。
本当に様々なリストがあるので、みなさんも好みの物を見つけてみてください。
トークン型
6 《島》 6 《平地》 3 《天界の列柱》 4 《氷河の城砦》 3 《金属海の沿岸》 3 《地盤の際》 -土地(25)- 3 《石鍛冶の神秘家》 3 《海門の神官》 -クリーチャー(6)- |
2 《定業》 3 《糾弾》 3 《広がりゆく海》 2 《漸増爆弾》 2 《未達への旅》 4 《マナ漏出》 2 《肉体と精神の剣》 3 《審判の日》 2 《征服者の誓約》 2 《ジェイスの創意》 1 《決断の手綱》 1 《黄金のたてがみのアジャニ》 2 《エルズペス・ティレル》 -呪文(29)- |
3 《白騎士》 1 《糾弾》 2 《未達への旅》 3 《光輝王の昇天》 3 《否認》 1 《審判の日》 2 《決断の手綱》 -サイドボード(15)- |
このリストは、序盤は普通の「青白コントロール」としてふるまいますが、フィニッシャーに《征服者の誓約》《エルズペス・ティレル》を据えています。
トークン戦略は「青黒コントロール」相手に特に有効なものですが、それだけでは心もとないので、《石鍛冶の神秘家》《肉体と精神の剣》コンビと《黄金のたてがみのアジャニ》で後押しする形になっていますね。
《ジェイス・ベレレン》《精神を刻む者、ジェイス》が入っていない事だけ気掛かりですが、《石鍛冶の神秘家》が多めに入っているので、それだけでミラーマッチは有利になるでしょう。
《大建築家》型
7 《島》 3 《平地》 4 《天界の列柱》 4 《氷河の城砦》 2 《金属海の沿岸》 4 《地盤の際》 -土地(24)- 3 《石鍛冶の神秘家》 4 《大建築家》 2 《粗石の魔道士》 2 《霜のタイタン》 1 《ワームとぐろエンジン》 -クリーチャー(12)- |
4 《永遠溢れの杯》 4 《定業》 1 《脆い彫像》 1 《不死の霊薬》 4 《マナ漏出》 3 《漸増爆弾》 1 《肉体と精神の剣》 2 《審判の日》 1 《アージェンタムの鎧》 2 《ジェイス・ベレレン》 2 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文(25)- |
3 《前兆の壁》 4 《天界の粛清》 3 《瞬間凍結》 1 《漸増爆弾》 1 《肉体と精神の剣》 3 《神聖の力線》 -サイドボード(15)- |
《大建築家》を軸にしたのがこのリストです。第26回の連載で紹介したシミチンさんのデッキのアップデートバージョンと言っていいでしょう。
このデッキのように、《大建築家》と《永遠溢れの杯》から大量に出るマナを如何に活用するか、というのは大きな問題だったんですが、このデッキは《ワームとぐろエンジン》、そして《石鍛冶の神秘家》から導かれる《アージェンタムの鎧》をそれにあてていますね。
しかしながら、結局のところ、今までは《大建築家》から《永遠溢れの杯》をいくら膨大な量のキッカーを払って出そうとも、その大量のマナの使い道に困るというのが実情でした。
ですが「ミラディン包囲戦」の登場によって、最早この問題は過去のものとなりそうです。なぜなら「ミラディン包囲戦」には《青の太陽の頂点》という、超が付くほどに素晴らしい優良ドローサポートがあるからです。
マナの重さこそネックになりそうですが、たまに見かける《ジェイスの創意》と比較してみても、そこまで悪いものではないと思います。何と言っても中盤以降の圧倒的な強さが凄まじいので、これからの《永遠溢れの杯》の良き相棒となるでしょう。《青の太陽の頂点》のマナの支払いに《大建築家》のマナ能力が使えないのは残念ですが、《永遠溢れの杯》の価値が上がるのは喜ばしい事ですね。
《伝染病の留め金》+プレインズウォーカー型
4 《島》 4 《平地》 4 《天界の列柱》 4 《氷河の城砦》 4 《金属海の沿岸》 1 《湿地の干潟》 1 《沸騰する小湖》 4 《地盤の際》 -土地(26)- 4 《前兆の壁》 1 《霜のタイタン》 1 《太陽のタイタン》 1 《ワームとぐろエンジン》 -クリーチャー(7)- |
4 《定業》 2 《糾弾》 4 《マナ漏出》 1 《伝染病の留め金》 1 《未達への旅》 3 《審判の日》 2 《転倒の磁石》 2 《ジェイス・ベレレン》 2 《精神を刻む者、ジェイス》 2 《エルズペス・ティレル》 2 《ギデオン・ジュラ》 2 《滞留者ヴェンセール》 -呪文(27)- |
2 《悪斬の天使》 3 《天界の粛清》 3 《瞬間凍結》 3 《光輝王の昇天》 4 《神聖の力線》 -サイドボード(15)- |
1つ前のデッキリストと少しリンクしますが、こちらも「ミラディン包囲戦」加入後に要注目のカードが入っています。それは《伝染病の留め金》です。
生まれ変わった《ちらつき蛾の生息地》こと《墨蛾の生息地》は、その高性能っぷりにすでにあちらこちらで話題になっています。第31回の連載で紹介したような「毒」デッキだけに限らず、このような普通の「青白コントロール」デッキに入れる可能性も十二分にありえます。2ターン目のアタックが成功してしまえば、後は何かしらのカードで「増殖」するだけでゲームに勝ててしまうかもしれませんからね。
何といっても《伝染病の留め金》はプレインズウォーカーと相性がいいですし、《永遠溢れの杯》との組み合わせは馬鹿げた強さです。そこに《青の太陽の頂点》というフィニッシュブローの入った再来週以降、青いデッキがどう変化するかは一番の注目ポイントですね。
第31回の連載で紹介した「青茶単」も、「ミラディン包囲戦」加入によって評価が変わるデッキかもしれないので、もう一度チェックしてみてください。
《占いフクロウ》型
4 《島》 4 《平地》 4 《氷河の城砦》 3 《天界の列柱》 2 《金属海の沿岸》 1 《乾燥台地》 1 《沸騰する小湖》 4 《地盤の際》 -土地(23)- 2 《占いフクロウ》 4 《海門の神官》 -クリーチャー(6)- |
4 《定業》 4 《糾弾》 4 《未達への旅》 4 《光輝王の昇天》 2 《広がりゆく海》 4 《審判の日》 4 《ジェイス・ベレレン》 4 《エルズペス・ティレル》 1 《滞留者ヴェンセール》 -呪文(31)- |
4 《天界の粛清》 4 《存在の破棄》 2 《否認》 1 《広がりゆく海》 4 《神聖の力線》 -サイドボード(15)- |
こちらは先週お伝えした《占いフクロウ》入りのリストです。残念ながら後にも先にも《占いフクロウ》の入ったリストはこれしかありませんが、非常にきれいなリストなのでご紹介します。
まず「青白コントロール」は2~3枚差しのカードが多いリストが主流なんですが、このデッキはそれらとは一線を画しており、4枚差しの多い僕好みのリストに仕上がっています。
なぜ僕が4枚差しの多いリストを好むかと言いますと、練習をやればやるほど、どのカードが強く、どのカードが弱いかというのははっきりしてきますし、強いカードはそれが極端に重いのでなければ、4枚採用されてしかるべきだと考えているからです。「青白コントロール」のように受動的なデッキでは4枚差しを多くするのは難しいんですが、この方はそれを見事に実現しているわけですね。
しかし土地の少なさだけは気になります。それぞれ4枚投入された《糾弾》《未達への旅》《審判の日》を見ても明らかなように、どちらかと言うとビートダウンを狩るタイプのデッキですが、コントロール対決では土地の絶対数は重要なファクターなので、いくら《占いフクロウ》《海門の神官》《定業》《広がりゆく海》などを多めに採用しているといっても、23枚はやりすぎです。《地盤の際》(=無色ソースかつランデス)も4枚入っていますし、もう少し土地は増やすべきでしょう。
「Caw-Go」型
4 《島》 4 《平地》 4 《天界の列柱》 4 《氷河の城砦》 4 《金属海の沿岸》 2 《沸騰する小湖》 4 《地盤の際》 -土地(26)- 4 《戦隊の鷹》 2 《太陽のタイタン》 -クリーチャー(6)- |
4 《定業》 3 《呪文貫き》 3 《未達への旅》 4 《マナ漏出》 1 《剥奪》 2 《冷静な反論》 3 《審判の日》 2 《ジェイス・ベレレン》 3 《精神を刻む者、ジェイス》 2 《ギデオン・ジュラ》 1 《エルズペス・ティレル》 -呪文(28)- |
3 《糾弾》 3 《瞬間凍結》 2 《漸増爆弾》 2 《存在の破棄》 1 《未達への旅》 3 《神聖の力線》 1 《審判の日》 -サイドボード(15)- |
最後になりますが、MO界のスーパースター「_Batutinha_ 」の「青白コントロール」です。
彼はスタンダードでもエクステンデッドでも「青白コントロール」を使い続け、そして入賞し続けている「青白」マスターです。そんな彼が使用しているリストは「Caw-Go」をアップデートしたようなリストになっています。
大きな変更点は《太陽のタイタン》を加えたことと、《マナ漏出》が4枚になっていることでしょう。どちらもコントロール対決と対「赤緑《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》」背戦では重要な役割を果たすので、現在のメタゲームを考えると、納得の変更ですね。
メインボードは特に触れる事もないので、サイドボードに関して少しだけ。
相も変わらず「赤緑《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》」が圧倒的に多いのですが、これに勝つためには《神聖の力線》か《精神壊しの罠》が必須です。
《神聖の力線》の場合は《原始のタイタン》《ゼンディカーの報復者》《ガイアの復讐者》に負けないように、《審判の日》を全力で入れておくべきですが、逆に《精神壊しの罠》の場合は1~2枚、ないしは0枚にしてもいいと思います。《精神壊しの罠》を採用する場合、サイド後の理想のプランは、相手のフィニッシャーを全てカウンターする事ですからね。
このようにどちらを選ぶかでサイドボードプランも大きく変わりますし、たかが1種類のスロットと言えど馬鹿にしてはいけません。どちらも採用していないのは個人的にありえませんが、みなさんも自分にあったプランを、練習で導きだしてください。
今週はここまでです。
大変申し訳ないのですが、来週はお休みさせていただくことになりました。
2週間後、「ミラディン包囲戦」が入る事によって、世界がどう動くのか、特に青いデッキ全般に要注目ですよ!
それではまた再来週ー。
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