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開発秘話

Making Magic -マジック開発秘話-

「いつ」の話

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「いつ」の話

Mark Rosewater / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru

2014年12月8日


 2010年、私は「クエスチョン・マーク一問一答」という大シリーズを立ち上げた。各記事で、Twitterの私のフォロアーに特定の語で始まる質問を求めるのだ。最初は「ハウ」(ノウ「ハウ」その1その2)。次は「なぜ」("Why? Because We Like You"(リンク先は英語))。今回はこのシリーズの第3作、「いつ」の質問を求めることにした。

 私がツイートした内容はこうだ。

 私は今、一問一答のコラムを書いていて、諸君の助けが必要だ。私に、「いつ」から始まるツイート1つで完結する質問をツイートしてくれたまえ。

マーク・ローズウォーター(@maro254

 大量の返信が届いたので、可能な限り多くに答えていこう。ところで、採用されなかった諸君は、次のような理由が考えられる。

  • 私の記事は多くの言語に翻訳されるので、編集者や翻訳者のために字数制限が設けられている。質問が大量に届いたため、その全てに答えるだけの余裕はないのだ。
  • 他の人が同じ質問をしているかもしれない。私は、できるだけ、最初に質問してきたものに答えるようにしている。
  • 各一問一答で違う単語から始めるようにしている理由は、質問の形を変えたいからである。「いつ」と書いてはあっても実際に「いつ」を尋ねていないような質問もあったが、これは飛ばすことにした。
  • 私が知らないことや専門外のことについての質問で、私が正しく答えることができないと思われる質問もあった。
  • 私が話すことのできない内容も存在する。それらの質問も飛ばした。
Don Wiggins (@TheSundry): いつ、全面アートの基本土地がもう一度登場しますか?

 現時点でそれがいつであるかを正確に答えることはできないが、我々は今後計画中のブロックでの採用を検討している、ということはできる。実際に印刷されるまでは確定ではないが、いずれ再び日の目を見るという自信はあると答えておこう。

Silver Oak (@Silverline_OOC): いつ、次の銀枠セットは登場しますか?

 これは、登場するかどうか、の質問ではなく「いつ」の質問だと信じている。強烈な銀枠ファンがいるので、私は諦めない。しかし、もし諸君が銀枠ファンで新しい銀枠セットを見たいと思うのなら、ウィザーズの人間(私じゃなく。聖歌隊に伝道する必要はない)に、興味があると伝えて欲しい。充分な需要があると伝えることが、銀枠セットの実現のための力になるのだ。

Mitch (@MeLlamoEsMoto): いつ、カラー・パイを破るときが来るんですか?

 来ない。では、いつ、カラー・パイを調整するときが来るのかというと、環境が特定の方向を指向していて全ての色がそのテーマを利用できるようにするべきときである。例えば、通常黒や緑(と、少々の白)が墓地の色である。しかしセットに強い墓地テーマがあるなら、青や赤にも何かできなければならない。その何かは色の本来持っている弱点を埋めるものではなく、通常その色がすることに近いことをするものであるべきである。カラー・パイの調整によって、我々は環境を作り、時としてある色が通常持たない効果を認めることができるのだ。

 カラー・パイを破るのは、デザイン上その色に持たせるべきでないものを与えるということである。マジックのバランスの重要な点として、各色に長所と短所があるということがあり、そのためにプレイヤーは他の色を加えるのだ。もしどの色でもあらゆる問題を解決できるなら、多色デッキを使う理由がなくなってしまう。マナというシステムの性質上、多色は不利になるものだ。従って、カラー・パイの存在はその逆、多色が有利になるようにしなければならないのだ。

Dave Glass (@daveglass74): いつ、マジックが何年も続くと気付きましたか?

 私は、初めてマジックに出会ったとき(『アルファ版』当時)に、これはゲームそのものを大きく変更するもので、そして長年にわたり続くものになる可能性があると確信していた。そして私がウィザーズに入社したとき、私はここでしばらく働くことになるだろうと思った。そう、その時はそのあと生涯にわたり働くとは思っていなかったが、何年も働くだろうとは思っていたのだ。

Abbott Veldhuizen (@Silmerion): いつ、セット全体の、セット発売後の評判を開発部が知るんですか?

 我々は市場の反応を比較的速くつかむことができている。第1段階は、諸君がセットを見たとき。第2段階は、諸君がそのセットでプレイする機会を得たときだ。セットが発売されてから1ヶ月で、我々はプレイヤーの反応を非常にしっかりと把握できるのだ。現在のところ、スタンダードの健全性や、プレイヤーがドラフト環境をどれぐらいの時間楽しんでくれるかということを知るのには多少の時間が必要である。

Dave Weiss (@RealDaveWeiss): いつ、次の郷愁セットが発売されますか?

 それは、何を郷愁セットだと考えるかによるだろう。『時のらせん』パート2をイメージしているなら、それにはかなりの時間がかかることになる。『ラヴニカへの回帰』や『ミラディンの傷跡』のような、世界を再訪してその世界で楽しまれていた要素を再利用するというものをイメージしているなら、それにはそれほどの時間はかからないだろう。我々が学んだことは、多少の郷愁は有用だが、郷愁だけを取り上げるのは新しいプレイヤーを混乱させるだけだということである。

Joseph AlKhazraji (@darthqueeg): いつ、『アラビアンナイト』への回帰は実現しますか?

 『アラビアンナイト』は二度と使わない類のものだ。あれは現実世界の話を元にした世界、ではなく、現実世界の話をそのまま模写しただけの世界であった。現実世界と繋がりを感じさせるような世界や登場人物を扱うのは好きだが(『イニストラード』や『テーロス』ブロックがそうである)、マジックの世界はマジックのものであるべきで、他からの借り物であるべきではないのだ。

Patrick Rollens (@PatrickRollens): いつ、デザインないし開発部は近代マジックのクリーチャーを「よりよく」するという話し合いをしたんですか?

 私が初めて関与した1995年当時から、開発部は初期のセットでは呪文が強すぎ、クリーチャーが弱すぎたということを理解していた。しかし、プレイ環境を楽しいものに保ったままクリーチャーをどの程度強くできるかを理解するには長い時間がかかった。クリーチャを「少しだけ強く」するのに、また長い年月がかかったのである。

Joshman (@PatriotTurtle): いつ、開発部は赤でないドラゴンの投入を認めたんですか?

 それは、いつからという話ではない。ドラゴンは赤の象徴的クリーチャーだが、同時にマジックで最も人気の高いクリーチャー・タイプでもあるのだ(多くの市場調査に基づく)。1996年の『ミラージュ』当時からずっと、我々は時々、まれに、ドラゴンの完全サイクルを作るという妥協をしている。

Stephen (@StephenKonefal): いつ、ウィザーズは複数のブロックにまたがるような物語(ウェザーライト・サーガなど)を作るのをやめたのですか? 映画向けだと思いますが。

 ウェザーライト・サーガの終了後、我々は物語をもっと独立した(そしてカードそのもの以外で語られる)ものにするという方向に向かった。我々は今、また別の方向にゆっくりと向かっている。あるブロックで起こった出来事が、他のブロックにも影響を与えるようになってきているのだ。例えば、『タルキール覇王譚』ブロックの物語は、今後の物語に影響を与えることになる。

Jet Set Vulpine (@lejmatthews): いつ、最後に認定マジック・イベントでプレイしましたか?

 ウィザーズの社員なので、今はほとんどの認定イベントでプレイすることができない。

 ウィザーズでフルタイムで働くようになる前のフリーランサー時代にも、セットについて事前情報を持っていたので、認定イベントでプレイすることはできなかった。

 つまり、遠い遠い昔、ということになる。おそらく20年以上前だろう。認定イベントというものができてから、私がプレイできないようになるまでの期間は非常に短かったのだ。

MTG Color Pie (@mtgcolorpie): いつ、プレイテスト中にメカニズムが使えるようになるように調整するのを止めてそのメカニズムを諦めるのですか?

 感覚の問題だ。そのメカニズムが大きな全体の構造に必須であれば、放棄する前にいろいろな調整を施すのに時間をかける。それほど重要でなければ、使えないと判断して切り捨てるのはずっと早くなる。

Andrew Burbine (@vrazix):  いつ、新しいカード・タイプは登場しますか?

 新しいカード・タイプを投入することはマジックにかなりの複雑さを加えることになるので、非常に慎重に扱うことになる。追加することはあり得ないとは言わないが、近いうちに追加されるということは考えられない。ただし、サプリメント商品でなら、いつでも増える可能性はある

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Alex Balhatchet (@kaokun): いつ、マジックの映画に関する追加情報は公開されますか?

 ウィザーズは映画に非常に協力しており、4人からなるチーム(ダグ・ベイヤー/Doug Beyerと私も所属している)が、映画がマジックらしさを反映するようにしているが、映画作成は我々のプロジェクトではないのでいつ情報が公開するかは我々の関与するところではない。しかし、公開できる情報が手に入ったら、それを諸君にも(ソーシャルメディア経由で)公開することを約束しよう。

 マジックの映画について初めて聞いたという諸君のために、今公開できることをお伝えしよう。20世紀フォックスは、Genre Filmsというプロダクションと共同でマジックの映画を作る権利を取得した。ブライアン・コグマン/Bryan Cogman(『ゲーム・オブ・スローンズ』の脚本の1人)が脚本を担当するために雇われた。公開情報はこれだけである。

AdventMtG (@AdventMtG): いつ、次のGDSは開催されますか?

 いい知らせがある。マジックはますます好調である。つまり、デザイナーの需要が増えているということだ。そのため、次のグレート・デザイナー・サーチが開催される可能性は高まっている。開催することは間違いないと言えるだろうから、あとはそれがいつかということだけである。

Anthony Barker (@hobosamurai27): いつ、ブロックをトップダウンにするかボトムアップにするかを決めるんですか?

 用語に詳しくない諸君のために説明しよう。「トップダウン」とは、フレイバーから始めてそれに相応しいメカニズムを作るというデザイン手法であり、「ボトムアップ」はメカニズムから始めてそれに相応しいフレイバーを探すというものだ。どちらを使うかの決定は、そのブロックがどういうものかによる。現実世界にある特定の話を再現しようということから始める場合、トップダウンになることが多い。メカニズム的な目標を達成したいというところから始める場合、ボトムアップになることが多い。この違いは、デザインを推進するのが何なのかということに過ぎないのだ。なお、近年はデザインとクリエイティブが非常に密に絡み合っているので、完成品を見てもどういう作られ方をしたかがはっきりするとは限らない。

Jake Stiles (@JakeStilesMTG): いつ、デザイン・ファイル内のカードを切り捨てるべき時期だとわかりますか?

 セット全体の成功に寄与しないときである。

Funk Jesus (@RadioshackRaid):  いつ、プレインズウォーカー・カードという発想が生まれたんですか?

 『時のらせん』ブロックでは、大修復と言われる出来事が起こった。大修復によって、プレインズウォーカーという存在そのものが変わったのだ。それまでは、神のような力を持ち、物語上でプレイヤーが絡むことが難しかったのだ。大修復以降、プレインズウォーカーの力はかなり弱まった。プレインズウォーカーは今でも次元を渡ることはできるが、定命の者の弱点を持つ定命の存在になったのだ。

 『未来予知』(『時のらせん』ブロックの第3セット)のデザイン中に、当時のクリエイティブ・チームのメンバーであったマット・カヴォッタ/Matt Cavottaがやってきて、プレイヤーにプレインズウォーカーを認めさせるためにはマジックのゲーム内にプレインズウォーカーを入れるべきで、プレインズウォーカーは新しいカード・タイプにする必要があると言ったのだ。私は彼に同意し、そしてチームでプレインズウォーカーを未来からの奇妙なタイムシフト・カードであるかのように思わせる方針で作業を始めた。そうすれば、現実世界で試すことができる。そして、プレイヤーが気に入らなかった場合には訪れることのない未来からの存在にすることができるのだ。

 作っているうちに、我々はそれがクールなものだと判った。『未来予知』のデベロップ中に完成させることはできなかったので、もっと調整できるようにセットから取り除き、完成させた後のセットに入れようという計画にした。そして、そのセットとは、その次の拡張セット、『ローウィン』だったのだ。

Chris Ingersoll (@Vyolynce): いつ、「カードをライブラリーの上から墓地に置く」ことを示すキーワード行動ができますか?

 その件については、開発部内でも時折話題になる。キーワード行動にしない最大の理由は、直観的な言葉が見つからないことである。「削る/Mill」は、この効果を初めて使ったカードである『アンティキティ』の《石臼》に由来しているが、この単語単体で見た場合にはこの効果を示しているとは言えない。いろいろな他の単語を試してはみたが、ライブラリーから墓地に置くことを示す単語はどれもプレイヤーに手札を捨てさせることも示しているように聞こえるのだ。

Reyn (@quillypen):  いつ、マジックの主席デザイナーになりたいと気付いたんですか?

 ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社で働きたいと決めたその瞬間だ。最初、私はデザイナーでなくデベロッパーとして開発部に雇われたということを思い出してほしい。

Patrick Rollens (@PatrickRollens): いつ、開発の上で緊急停止をかけてカードを差し替えることができなくなるんですか?

 基本的には、編集が印刷にファイルを送るまで可能だ。本当に緊急の場合には、印刷に回ってからでも止めることができる可能性はあるが、そうなると実際の商品に何らかの問題が生じる可能性が大きくなる、

Jimmy Wong (@jfwong): プレイヤーが気に入らないカードを作ったことについて開発部を批難したとき、開発手順について理解してもらいたいものを1つ挙げるとしたら何ですか?

 多くのプレイヤーが理解していない最大のことは、それとまた別のものをマジックから除いてほしいと思っているプレイヤーも大量にいるということである。我々は、そういったプレイヤーのためにもマジックを作っているのだ。

JUD with 1 D (@GUDoug): いつ、ウーズ・ロードが登場しますか?

 近いうちに。『ギルド門侵犯』のときに作るべきだったと思っているが、そのタイミングを逃したのは大きかった。

Tyler Bienlein (‏@ToAzT92): いつ、プレイヤーに望むものを与えることにして、いつ、プレイヤーの望みを無視するんですか?

 鍵は、プレイヤーが望むものが最終的に楽しくするかどうかである。プレイヤーが望むものを常に与えるようにしていたら、マジックは彼らにとって楽しくないものになる。ただし、プレイヤーが望むものを与えることができるときには与えられるように、我々はプレイヤーが望むものを理解するためにかなりの時間を費やしている。

Nicholas Koehler (@Friece_Diety): いつ、メカニズムが特定色に限られなくなるのでしょう?

 あー、そんなことは起こらない。能力を色ごとに分けるということは、マジックの根幹部分の1つである。

Matthew Klundt (@mattfox12): いつ、あなたはサプリメント商品のリード・デザイナーに戻りますか?

 新しい2ブロック構造では、私はこれまで以上に忙しくなる。つまり、3つめの銀枠セットを作ることになったなら、リード・デザイナーを務めるための時間を作ることになるだろう。

Mark Schmit (@blargster): いつ、プレリリース「前に」全カード・リストを公開するようにしたのですか? あなたが決めた?

 その理由は、我々が公開しようがすまいが全リストが作られるようになったからである。プレビュー・リストを正確にするほうがいいと判断したのだ。私はそれに諸手を挙げて賛同したわけではないが、そういうものだと理解し、受け入れている。

Reginald Oxtizalcotl (@Redoxite): いつ、恐竜が登場しますか?

 前史時代の世界は、「短いリスト」と呼んでいるものに記されている。このリストは、プレイヤーがよく問い合わせてくる様々な世界のリストであり、実際にはそう短いとは言えない。おそらく、いつか実現することになるだろう。

T3h Matt (@kiorasfollower): いつ、引退することにしていますか? 引退して欲しいというのではなく、あとどれぐらいあなたに頼れるのかを知りたいだけです。

 まだまだ先の話だ。夢の仕事への鍵は、それにこだわることである。

T2 Brews (‏@T2_Brew): いつ、カードにメカニズムを作れるだけのデザイン空間があると気付きますか?

 通常、1回プレイテストをすれば、カードにその1枚分以上の潜在能力があるということはわかる。

nickerton (@preshtildeath): いつ、カーンは再登場しますか?

 彼が現在のストーリーに関与したら、ということになる。クリエイティブ・チームはカーンが好きなので、これは時間の問題だと言えるだろう。

Bob Mungovan (@bobmungovan): いつ、ドミナリアに戻りますか?

 これも短いリストに記されている。私は、マジックの起源となった次元にいずれ戻ることを確信している。

bahamuto (@bahamuto): いつ、デベロップ・チームに参加しますか?

 私は年に3つか4つのデザイン・チームに参加しており、先行デザインもしているので、現在は手一杯だ。参加すべきデベロップ・チームがあれば、近いうちに参加する可能性はある。

Victor Jenny (@Grapplingfarang): いつ、伝説の狼男は登場しますか?

 我々は、ある次元で出し損ねたもののリストを作っており、伝説の狼男は、イニストラードのリストに記されている。

Mark Cogan (@marqcogan): プレイテストをするとき、シールド・プールはどうやって作っていますか?

 開発部のダン/Danという人物が、プレイテストのステッカー全てを担当している(プレイテストで新カードを使う場合、マジックのカードにステッカーを貼って使っている)。(数日前に)彼にプレイテストしたいということを伝え、彼はそれを受けて必要なものを準備してくれるのだ。シールドのときも、ドラフトのときもある。彼の準備の中には、そのセットの開封比(特定のブースター・パックから出てくる確率)を守るようにするということも含まれている。また、ダンは各レアリティが適切に扱われるようにもしてくれている。

Nutzopalace (@nutzopalace): いつ、友好色の剣が登場しますか?

 問題は、あの剣は少しばかり強すぎるという結論に到っているということである。敵対色の剣よりもはっきり弱い友好色の剣を作ったら(その必要はあるだろう)、プレイヤーは不満に思うだろう。つまり、近いうちにスタンダードに登場するということはないだろうと思う。

John Wells (@jwiley129): いつ、セットのメカニズムは確定するんですか?

 デザインはメカニズムの最善だと思うものを提出するが、デベロップはそれに手を加えて調整し、必要があれば置き換えることもある。通常、最終形はデザインとデベロップの協力によって作られることになる。

Chris Delano (@ChrisRD19): いつ、あなたは自分の仕事に惚れ込みましたか?

 一目惚れだった。

Mike Linnemann (@VorthosMike): いつ、ヴォーソスはもう一度脚光を浴びますか?

 ヴォーソスは近年ますます愛情を集めており、その流れは今後も続くだろう。

CMDR Decks (@CMDRDecks): いつ、マジックをプレイしていて一番楽しいですか?

 私のお気に入りは、私が興奮している新しいメカニズムの最初のプレイテストだ。最初に動くところを見るのは最高だ。

Nick Packard (@Meowzalot_): 2セット・ブロックへの変更がおこなわれるとき、新世界秩序の理念は残りますか? 終わりますか?

 新世界秩序はどこにも行かない。マジックには常に新規プレイヤーがいるので、複雑さが(特にコモンにおいて)増え続けることには警戒し続けなければならない。それが新世界秩序の役割である。初心者がマジックの遊び方を理解できるようにしなければならないのだ。

Zack Levine (@metaknightmare): あなたのクローンが主席デザイナーに成り代わるのはいつですか?

 2005年。

Jules Robins (@JulesRobins): いつ、新しい発想を出すことから、既存の枠組みを調整することに移行しますか?

 新しい発想を出す場合、新しい構造を作ってうまく組み入れる方法を探す必要がある。やがて充分な構造があるようになるので、デザインの次の工程に進むことができるようになる。

Crypt Rat (@CryptRat): いつ、カードのテキストにクールな2行目を入れないほうが残すよりもいいのでしょうか?

 難しい質問だ。通常、コモンでは2行目はなくなる。より高いレアリティでは、残すことがある。問題は、その2行目が有効で1行目を強めるかどうかである。そう言えないなら、その存在について検討する必要がある。

Daniel Kirzane (@dkirzane): いつ、クリエイティブはデザイン上の問題に優先されるのですか? その逆は?

 マジックの要素が物語を重視していくにつれ、我々はクリエイティブの方向性に寄せる自由度を手に入れている。最終的には、マジックは楽しくプレイできなければならず、物語がゲームプレイの邪魔になるようであれば、ゲームプレイの側に寄せることになる。通常、クリエイティブ・チームと協力して、デザイン・チームは両チームが満足できる合意を見つけ出すことができる。

「いつ」

 諸君がこの一問一答の記事を楽しんでくれたなら幸いである。この大シリーズをもう少し頻繁に続けたいと思っている。私は諸君からの質問に答えることを楽しみにしている。今日の記事を楽しんでくれた諸君には、私が常々Tumblrの私のブログ、Blogatogで質問に答えているということを知ってもらいたい。いつもの通り、諸君からの反響を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrGoogle+Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。

 来週と再来週は年末休みとなる。そしてその次、3週後には『運命再編』のプレビューが始まるのだ。

 その日まで、しばしお休みをいただこう。

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