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アタック!
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アタック!
Zac Hill / Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru
2012年7月27日
私はこの15分間を、今週の記事のスポットライトを独占するべきエクソダスのレア、《高みのドラゴン》についての十分な材料を熱心かつ真摯に考え出すために費やした。しかし悲しいかな、スポットライトを浴びることはなかった。しかし、5点で殴るために毎ターン土地を生け贄に捧げたいと思っているのだが、白という色が大いなる怒りとファンタジーの最も象徴的な破壊の前兆の開放された憤怒を体現することも知っているのだが、うん、この強烈なドラゴンという冗談につけるオチが本当に欲しいんだ。昔ながらのポップ・カルチャーにあるような奴がないとね。
はぁ。
《高みのドラゴン》 アート:Matthew Wilson |
代わりに、同じExaltedでも賛美/Exaltedのメカニズムについて話そうと思う。それはどのようにしてマジック2013に存在するようになったか、またそれがどのような働きをするか。しかしながら最初に、私は戦闘のメカニズムについて広く議論することに時間を費やしたい。なぜマジックのキーワード能力の多くが戦闘中のクリーチャーに相互作用を起こすものなのか?
ラウンド1、ファイト!
マジックの相互作用の殆どが戦闘ステップで行われる。それはとても豊富で、深く、そして面白くなるこのゲームの属性だ。そして多くの複雑さをトップダウンの感性の内部に包み込む(「ハッハー! こいつら戦ってるぜ!」)。それは基本的にプレイするために座っている誰にとっても快適なものだ。君は、数体のよく働くクリーチャー、《稲妻》、そして《巨大化》を使うだけで楽しいマジックの経験に向かっての長い道のりを得ることが出来る。
これが非常に上手くいく理由は、各攻撃ステップに攻撃する側が行う選択は比較的単純であるにもかかわらず(攻撃するか否か)戦略的な堅牢さに溢れた選択を提示するからだ。攻撃クリーチャー1体をたった1回選ぶだけで、今から3、5、または7ターン後のゲームの展望を全体的に変えることができる。そしてそれはどのようにブロックするかどうかを考え始める前のことなのだ! ブロック・クリーチャーがどこに、どの順番で割り振られるかというあらゆる組み合わせが示され、そして決定される。クリーチャーを横向きにするかどうかという比較的重要に見えない判断がそのゲームの結果に非常に大きな影響を及ぼすことになるのだ。
言いにくいことだが、デベロップの観点から言うと、戦闘には多くの「取っ手」がある。言い換えると、戦闘を微調整する方法が存在する。本当にこれに尽きる。マジックの他の要素にはこれほどは無いのだ。例えば《ルーン爪の熊》を取り上げてみよう。もし君がこのカードをバニラのままにしたいなら、微調整できる数字がある。マナ・コスト、パワー、タフネス。全く違ったカードに変わるので、全く違ったプレイの仕方をされる。つまり、もしセット内に《ルーン爪の熊》のプレイパターンが必要な場合、ほとんどその特定のカードを使わざるを得なくなるということだ。
今、「攻撃とブロック」のプレイ・パターンについて考えよう。
《稲妻》 アート:Christopher Moeller |
マジックの働きの重要な特色は、我々が毎年新しいセットを発売する一方、基本的な経験は殆ど維持されているということだ。どういう意味かというと、もし我々が全く違う経験を求めているなら、我々は全く違うゲームを作る! 同時に、年々味わいのある方法で環境を揺るがすのは重要なことだ、そうしなければゲームは古くなって活気を失い、繰り返しばかりで面白くなくなってしまうだろう。これはつまり、ゲームのプレイの95%を一定に保ちながら他の5%のための土台を作った上で新しい変化を導入するということがとてもとても有意義な方法だということだ。
戦闘のメカニズムは「攻撃することとブロックすること」にひねりを加えて、我々に使えるとても多くの取っ手のうちの一つを中心に展開させる。我々はゲームを楽しめる基本のプレイパターンを変えることなく、1つまたは複数の軸の「ボリュームを上げる」ことができる。君は次々とメカニズムを見て、どうプレイするかを知ることができる。「自分の所の連中が戦闘時に強くなる方法は?」どかん、それは武士道だ。「もし本当に対戦相手にブロックされたくないなら?」よし、それなら色々ある中でも狂喜とサボタージュ能力だ。
そして君自身にこう尋ねる。「全体で攻撃する代わりに一体だけで攻撃して利益を得られる方法は?」
君は賛美を得る。
基本セットへ
私が今言ったことを踏まえると、ここ2年の基本セットが戦闘を取り上げたものであることは驚くべきことではない。結局のところ、仮想のセット・マジック20XXの決定的な特徴は、それが特定の世界、次元、ゲームプレイ環境に限定されていないところだ。それはまさに基本からマジックなのだ。従って、それは我々が積極的に緩和しない限り恐らくある年に発売されたセットの中で汎用的、あるいは地味に感じられるものになるだろう。結局のところ、大前提として我々は毎年それらのうち一つを発売すると言うことだ! ひいては、いくつかの豊かさや特性を加えるために、戦闘の働きを年毎にごくわずかづつ揺らすのは理にかなっている。我々は新たな側面をゲームを素晴らしくするものの中心に存在するものと同じ体験に加えるようになる。
しかし具体的に、何故賛美なのか?
我々が執着しているマジックの最近の成功の核の一つは、今まで百回はこのサイトで述べた通りにフレーバーを最優先することだ。君が抽象化の高尚な台座から持ってきて具体化された経験には、強烈な説得力がある。
そういうわけで、クリエイティブ・チームのますます多くのメンバーがカードデザインの過程に関与するようになっており、それはマジック2013のリード・デザイナーにダグ・ベイヤー/Doug Beyerを任命したことで(今のところ)最高潮に達した。彼はそのセットのデザイン面で優れた仕事をしただけではなく、可能な限り多くのカードがフレーバーに溢れるものになることを確かにした。加えて、同様にセットのメカニズムがフレーバーに満ちたものでカードの文の上だけではないということも彼にとって重要なことだった。賛美の場合は、白と黒の両方において、選定された競技者を戦いへと送り出すというイメージだ。白の場合、物語はアラーラのバントそのものであり、それがその世界から多くの再録がされた理由だ。基本的に、その賛美された英雄は一種の式典として戦いにに赴く。個人に特別な力を注ぎ込む儀式だ。黒は対照的に、多くの家臣から賛辞を得る君主の如く、懇願者から力を引き出すのだ。
まあ、これは全く経験のない未熟なデベロッパーでフレイバー感覚の無い野郎の思考プロセスの要約で、そしてこれは他に類を見ない奥深さの洞察の全ての可能性を省いてしまう。それはもう、ダグがこのコラムを投げ捨てたからだ。私はあなたが言ったことや考えたことを書き記すことができる!フハハハハハ!ハハハハ・・・ハハ・・・はぁ。
いずれにせよ、賛美は基本セットの主眼に置いている、トップダウンのファンタジーらしさに適合している。結局のところ一番大事なのは上手くプレイできることだ。
幸運なことに、賛美はうまくプレイできるものだった。さらに幸運なことに、理論上は上手くプレイできるというだけでなく、新しいプレイヤーが使いたいと思うようなパターンにもしっくりと来る形で適合した。
リスキー・ビジネス
私は8歳の頃からマジックをプレイしている。そしてクリーチャーを横向きにするのが大好きだ。顔をぶん殴ることが体に染み付いている。まるで子供がクリスマスまでの日数を数えるかのように、私は対戦相手の残りライフを数える。0になれば大当たりだ。しかしそれらの行為は私の中で長いこと使い込まれ、何千ものマッチで調整され、ねじられて、洗練された。
本当のところ、攻撃と言うものは難しい。間違った方向に向かい得る。気をつけていないと、君はクリーチャーの反撃で殺られてしまう。最終結果を総合すると、新人プレイヤーはめったに攻撃をしない。場はまっさらかって? 関係ない。私はこんな出来事を何度も何度も繰り返し見てきて、そしてとてもその気持ちが良く分かる。デッキで最もクールなクリーチャーを唱えるために何ターンか待ち、そして《神聖なる評決》や《フェアリーの侵略者》》やあるいは何でもに向かってそれらをまっすぐに突っ込ませて、無防備な状態を晒すことだけは避けたいのだ。結局の所、安全だと思いたいわけだ。
賛美は攻撃のリスクを緩和する働きをする。まず最初に賛美はクリーチャーを強化する、これは戦闘で死亡しにくくなることを意味する。次に、チームの残りは防御に回る、君が何かにぶっ飛ばされるようなことが無いことを保証してくれる。これは新しいプレイヤーを満足の行くプレイ・パターンへと導き、そしてより多くプレイすることで彼らの戦闘に関する正しい認識を容易に成長させてくれる。
《ニンの杖》 アート:Dan Scott |
しかしながらこれは「レベル1」に過ぎない。実際には賛美はより経験を積んだプレイヤーのための技術を集約したメカニズムだからだ。もちろん、非常に素直にメカニズム自身の基本的な最適化があり、君がさほど大事でないクリーチャーをこっそりと通して、合計ダメージを少なくするためにデカブツを防御に残しておきたいか、もしくは毎ターンできるだけ激しく殴りたいか? しかしそれはとても全部とは言えない。一体だけのクリーチャーに攻撃を任せることもまた多くのリスクがあることが判明する。それらは戦場の戦闘員よりも見えにくいだけだ。対戦相手を倒すのに十分なダメージを与える前に、相手が《ニンの杖》を出して状況を変えてしまうかもしれない。賛美がスタックにあるときにクリーチャーが《灼熱の槍》で殺され、事実上そのターンには《濃霧》を受けたような状態になるかもしれない。それは、まさに君が単独のクリーチャーで攻撃することを推奨されているからで、君が年がら年中そうしていると考えられてることを意味する。
賛美にはいくつかの直感に反した応用があり、それはしばらくメカニズムと共にプレイするまで自ら姿を現すことはない。一つ例を挙げると、一見トークンと賛美を組み合わせたいとは思わない、いいかい?君は《隊長の号令》を唱える。3体のトークンが作り出されるが、しかしその中で攻撃できるのは1体だけだ。なんだそりゃ。これは私の経験だが、しかし、それらのトークンは実に実に積極的に賛美と相性のよいいくつかの理由がある。それは実際のカードのクリーチャーと「取引する」ことで事実上のカードアドバンテージを蓄積させることができる。それらは、適切なクロックを刻む間に、君がより大きなクリーチャーに対して効果的な防御をすることができる。そして恐らく最も重要なのは、それらは賛美の戦略への対抗策が投げられたときににプランBの実行を可能にしてくれる。一旦一点集中で攻撃して、《濃霧の層》が出てきたら全体で攻撃できればより簡単に対処できる。例えば、《ラッパの一吹き》と共にいきなり対戦相手を殴れば、どうにかしてサイズの大きなブロッカーを用意しようとする最後の努力を台無しにするだろう。
全てがみんなのために
ご覧のように、我々は可能性を組み合わせ、新たなプレイヤーの必要とする豊かさと経験を積んだプレイヤーの要求する構成のために熱心に働いており、そしてこの考えは基本セットの全てに及んでいる。賛美のような戦闘のメカニズムは、戦略的に複雑な過程のチャンスを刻む一方で、直感的に満足できる体験からの成功するプレイパターンを作り出すかという二つの要求を我々がどのように管理してどのように折り合いをつけるかの大部分を占めるのだ。
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