READING

戦略記事

Daily Deck -今日のデッキ-

黒赤アグロ(スタンダード)

Melissa_DeTora.jpg

黒赤アグロ(スタンダード)

Melissa DeTora

2015年10月28日


 本日ご紹介するデッキは、プロ・プレイヤー齋藤 友晴製作のアグレッシブなものです。齋藤は新セットが登場するたびに独特で面白いデッキを組み上げることで有名ですが、今回ご紹介するデッキもその例に漏れず、彼のひらめきが形になった素晴らしいものに仕上がっています。この「黒赤アグロ」デッキには黒と赤が持つ最速のクリーチャーが満載で、それらの強さと速攻を駆使して戦います。

 まず注目すべきは、7枚採用された1マナ域でしょう。多くのプレイヤーが3色か4色のデッキを選択する現状、それらが本格的に動き出すのは3ターン目以降です。先手でこれらの1マナ域を繰り出せば、対戦相手がそれに対応するまでに6点から8点は確実にダメージを稼ぎ出してくれるのです。それから、齋藤は速攻や回避能力、先制攻撃を持った、非常にブロックしにくいクリーチャーを多く採用しています。

 《マラキールの解放者、ドラーナ》は、クリーチャーの持つ能力としてはこれまでにない独特なものを持っています。このカードが戦闘ダメージを与えたときに各攻撃クリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個ずつ置くのですが、面白いのはここからです――《マラキールの解放者、ドラーナ》は先制攻撃を持つため、他の攻撃クリーチャーが戦闘ダメージを与える前にそれらに+1/+1カウンターを置くことができるのです。これにより、ブロックの判断が一気に難しくなります。《マラキールの解放者、ドラーナ》の攻撃が何度か通っていれば、なおさらです。

 そして、《雷破の執政》と《嵐の憤怒、コラガン》のドラゴン・コンビにも注目です。このドラゴンたちは、対戦相手に素早くダメージを与えます。ドラゴンが相手の呪文や能力の対象になるたびに3点を与える《雷破の執政》に、速攻を持つ《嵐の憤怒、コラガン》。とりわけ《嵐の憤怒、コラガン》は、これ1枚でもゲームを終わらせることができるでしょう。

 またクリーチャー以外の呪文についても、齋藤は素晴らしい選択を行っています。特に重要なのは、対戦相手とそのクリーチャーの両方にダメージを与えられる《龍詞の咆哮》でしょう。そしてもうひとつ、《強迫》も現在のスタンダードで輝くカードだと私も思います。《強迫》は本当に長きにわたり幾度となくスタンダード環境に登場し、そのたびに多くの活躍を見せてきました。そしてそれは現在も、《衰滅》や《オジュタイの命令》といった2対1交換を取られる呪文に対して極めて効果的なのです。今回のようなデッキにとっては、コストが1マナであることも追い風ですね。《強迫》をゲーム序盤に唱えることで、盤面への脅威をどの順番で展開するべきか、という情報が手に入るのです。

 プロツアー『戦乱のゼンディカー』スタンダード部門にて7勝3敗という成績を収めた齋藤 友晴に拍手!

齋藤 友晴 - 「黒赤アグロ」
プロツアー『戦乱のゼンディカー』 / スタンダード[MO] [ARENA]
4 《
4 《
4 《燻る湿地
4 《血染めのぬかるみ
4 《汚染された三角州
4 《樹木茂る山麓

-土地(24)-

4 《血に染まりし勇者
3 《鐘突きのズルゴ
4 《炎跡のフェニックス
3 《マラキールの解放者、ドラーナ
4 《雷破の執政
2 《嵐の憤怒、コラガン

-クリーチャー(20)-
4 《強迫
4 《焦熱の衝動
2 《龍詞の咆哮
2 《焙り焼き
4 《残忍な切断

-呪文(16)-
4 《搭載歩行機械
4 《自傷疵
3 《光輝の炎
1 《コラガンの命令
3 《前哨地の包囲

-サイドボード(15)-
  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索