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戦略記事

Daily Deck -今日のデッキ-

Fro-bots(ヴィンテージ)

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Fro-bots(ヴィンテージ)

Melissa DeTora

2015年7月16日


 Magic Onlineのいいところのひとつは、あらゆるフォーマットをいつでも楽しめることだと私は思います。ほとんどのマジック・プレイヤーは、紙のカードでヴィンテージをたしなみません。このフォーマットでほぼ必須とされる「パワー9」[脚注]があまりに入手困難だからです。ところが、Magic Onlineではまったく話が変わります。「パワー9」や《Mana Crypt》、《Mishra's Workshop》といった貴重なカードの数々が比較的楽に手に入るMagic Onlineでは、紙のマジックよりヴィンテージへの参入が簡単なのです。

 本日ご紹介するデッキは、「スタックス(Stax)」という名前でよく知られている古くからヴィンテージに存在するアーキタイプを元に、革新的な変更を加えたものです。《煙突》(Smokestack)にその名を由来するこのアーキタイプには、マナを生み出すアーティファクトと、《虚空の杯》や《磁石のゴーレム》、《抵抗の宝球》といった「プレイを阻害する」カードが大量に採用されています。それらを用いたこのデッキの戦略とは、強烈なマナ加速から対戦相手の唱える呪文のコストを重くするカードに繋げることです。さらに《不毛の大地》や《露天鉱床》を組み合わせることで、相手は呪文を唱えるための土地すら奪われ、ゲームに干渉する手段を失ってしまうのです。

 Montolioはこのデッキを操り、Magic Onlineのヴィンテージ・デイリー・イベントで4戦全勝を果たしました。彼の使ったデッキは、これまでの「Stax」デッキとは異なります。《鋼のヘルカイト》や《映し身人形》といった大型のアーティファクト・クリーチャーを用いず、《電結の荒廃者》や《ファイレクシアの破棄者》のような軽量クリーチャーを駆使したのです。コストの軽いクリーチャーは小回りが利き、序盤に繰り出した1体がそのまま最後まで殴り続ける、ということもよくあります。とりわけ《電結の荒廃者》は、ゲームが進むにつれて効果が弱まる《からみつく鉄線》や「Mox」を生け贄にして、自身を強化できるのです。

 ヴィンテージのメタゲームには、《若き紅蓮術士》や《瞬唱の魔道士》といったクリーチャーが溢れています。そこで《火と氷の剣》を追加したというのは、見事な判断だと思います。それから、(普通は《石鍛冶の神秘家》とセットで使われる)《殴打頭蓋》もこのデッキにぴったりです。このデッキでなら、実に簡単に5マナを生み出せるのですから。

Montolio -「Frobots」
ヴィンテージ[MO] [ARENA]
4 《Mishra's Workshop
4 《古えの墳墓
4 《ミシュラの工廠
4 《不毛の大地
1 《露天鉱床
1 《トレイリアのアカデミー

-土地(18)-

4 《ファイレクシアの破棄者
3 《電結の荒廃者
2 《磁器の軍団兵
4 《磁石のゴーレム
1 《ファイレクシアの変形者
2 《トリスケリオン

-クリーチャー(16)-
1 《Black Lotus
1 《Mana Crypt
1 《Mox Emerald
1 《Mox Jet
1 《Mox Pearl
1 《Mox Ruby
1 《Mox Sapphire
1 《太陽の指輪
4 《虚空の杯
4 《アメジストのとげ
2 《抵抗の宝球
1 《三なる宝球
4 《からみつく鉄線
2 《火と氷の剣
1 《殴打頭蓋

-呪文(26)-
1 《ファイレクシアの変形者
2 《映し身人形
4 《墓掘りの檻
4 《世界のるつぼ
3 《Karakas
1 《幽霊街

-サイドボード(15)-
 

脚注:「パワー9」とは、『アルファ版』『ベータ版』『アンリミテッド』にて収録された、歴代最強の9枚として広く知られている以下のカードを指します。

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