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『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』のメカニズム
2025年8月29日
君は感じるだろうか?ぞくぞくするような胸の高鳴りを。危険が迫っているわけではない。高鳴りの正体は、マジックとマーベルの最新の取り組みがあるから。今回は『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』という場を借りて、みんなのお気に入りのウェブスリンガーの活躍を讃えることになった。60年以上にわたり活躍してきた象徴的なスーパーヒーローは、大いなる力には大いなる責任が伴なうということを世界に知らしめた。マジックのファンなら、大いなる力(パワー)だけじゃなく、大いなるタフネスも備えていることに気付いてるかもしれない。糸にぶらさがってスパイディと一緒にスーパーヒーローを演じたい君にも、悪に目覚めてスパイダーマンを虫けらのように潰してみたい君にも、このセットはうってつけだ。それでは、このスーパーパワー・セットで待ち受ける新規・再録メカニズムについて見ていこう。
ウェブスリング
手首をくいっと返し、ピシュ!っとタイミングよく糸を放つと、スパイダーマンは人々を窮地から引っ張り上げたり、争いの渦中に身を投じていく。ウェブスリング……という新しい能力は、そうした行動を手のひらサイズ、もしくは手首にしまえるサイズにしたものだ。
ウェブスリングとは、呪文を唱えるための代替コスト。君がウェブスリングコストで呪文を唱えることを選んだなら、呪文のマナ・コストではなく記載されたコストを支払い、君がコントロールしているタップ状態のクリーチャーをオーナーの手札に戻す。タップ状態のクリーチャーを戻すことはコストの一部なので、1体もコントロールしていなければウェブスリングを用いて呪文を唱えることができない。
ウェブスリングを用いて呪文を唱えることによって、君がその呪文を唱えられるタイミングが変更されるわけではない。例を挙げるなら、《ウェブスリンガー、スパイダーマン》のようなクリーチャーだと、通常は自分のメイン・フェイズ中のみ唱えることができる。ウェブスリングはインスタントにみられる能力なので、土壇場で英雄的行動にでるという君の夢が、思いがけず叶うかもしれない。
大半のカードにおいて、ウェブスリングを用いることはマナをいくらか節約することにつながり、(あなたがどのクリーチャーを手札に戻すかにもよるが)戦場に出たときに誘発する有益な能力をもう一発打ち、アドをとることができる。一部のカードには、ウェブスリングを用いて唱えられた場合にボーナスを得るものもある。レッツ・スウィング!
大混乱
言われてなくてもわかってる。君は悪党なんだ。「世の中は素敵なものばかり」だとかどうとかを300字も並べ立てた、くだらないご高説を垂れてくるヒーローには我慢ならない。君はただ、街がボロボロになっていくのを観たいのだろう?やっぱり。なら、大混乱に陥れるのはどうだろう?
話の分かるやつで助かったよ。大混乱とは、そのターン中に大混乱を持つカードを捨てることで、君の墓地にあるカードを代替コストで唱えることができるという新しい能力のことだ。これにより唱えたなら、君はマナ・コストではなく大混乱コストを支払う。注釈文にもあるとおり、大混乱によって君が呪文を唱えるタイミングが変更されるわけではない。したがって、君が対戦相手のターンに《エレクトロの電撃》を捨てた場合は、大混乱を有効活用できない。なぜなら《エレクトロの電撃》はソーサリーだからだ。ちくしょう!
大混乱を引き起こすには、カードを捨てる手段が必要になる。もしかしたら、君の対戦相手がそれに合わせて、君にカードを捨てさせるかもしれない。そうなったら君はテーブルをひっくり返し、大混乱によってカードを捨て、そのカードを唱えればいい。まるで最初から何も捨てる必要がなかったかのようにね。みたかアホどもめ!
ひょっとしたら、君の敵はそんな罠にかけるには賢すぎるかもしれない。君が自らカードを捨てたくなる理由はいくらでもあるだろう。カードを捨てることを必要とする何かの恩恵を受けながらも、捨てたカードをプレイする機会を得ることができるかもしれない。君のような謀議をはかれる悪党なら、なにがしか思いつくはずだ。
謀議
おっ、ひらめいたみたいだね!やるじゃないか!謀議とは、再録キーワード処理だ。
君がコントロールしているクリーチャーが謀議した場合、君はカードを1枚引き、その後カードを1枚捨てる。これにより君が土地でないカードを捨てた場合、謀議したクリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置く。君が土地・カードを捨てるとそのクリーチャーは+1/+1カウンターを得ないが、おそらくその方が手札が良いからそうしたわけで、きっとめぼしいものがあるのだろう。
モードを持つ両面カード(変身可能)
ピーター・パーカー、マイルズ・モラレス、グウェン・ステイシー。うわっ、ノーマン・オズボーンにエディ・ブロックまで。素性を隠すことは、マーベルのキャラクターの人生の一部になっている。そうすることで、彼らは普通の暮らしを送ることができる。すくなくとも一時的には。そうすることで、愛する人たちに危害が及ばないようにすることができる。そして、私たちにとっては幸運なことだが、そうすることでモードを持つ両面カードが新たに使えるようになる。
私たちは過去に、モードを持つ両面カードを目にしたことがある――いや、私はあるけど君はないかもしれないから、そのあらましを説明しておこう。そうしたカードにはそれぞれ面が2つあり、カードを唱える場合にはどちらの面を唱えるかを選ぶ。カードを唱えることなく戦場に出すと、第1面が出る(この面が、本セットにおける隠された素性)。本セットのリリースノートには、モードを持つ両面カードの動かし方についての込み入った情報が載っている。
まだだ!それだけじゃない!かつてのモードを持つ両面カードと異なり、このようなカードには変身の手段が元々備え付けてある。結局のところ、コスチュームが変わらないことには、隠された素性もただの身分にすぎないのだ。カードの第1面が表向きの場合、そこにはカードを他の面へと変身させる起動型能力がある。以前だとモードを持つ両面カードは変身できなかったのだが、そんなルールはどっか行ってしまった。事実、変身を指示されたモードを持つ両面パーマネントはいまや変身が行える。ただし、変身手段が元から備わっているのは、本セットに新規収録されたカードのみである。
そうしたカードの第2面には変身能力が含まれていないので、変身することは片道切符の旅なのだ。第2面を表向きにして唱えると、その面を表向きにして戦場に出てそれきりである。
改善
放射線を浴びた蜘蛛に噛まれる幸運に、だれもが恵まれているわけではない。君も、戦闘面でちょっとした支援が必要になる時もあるだろう。それがとんでもないガジェットか、魔法によるものかはわからないが。君がコントロールしていて改善されているクリーチャーを考慮する能力は、君が率いる軍団を強化することに対して見返りを与える。
君がコントロールしているクリーチャーに他のプレイヤーがコントロールしているオーラがついていても、改善されたことにはならない。カウンターについては、カウンターの種類も、そのクリーチャーに誰がカウンターを置いたかも問われない。+1/+1カウンターは、クリーチャーを改善させることにおいて-1/-1カウンターと同程度に効果的といえる。
《ソウル・ストーン》
ところでだけど、インフィニティ・ストーンが目撃されたらしい!計り知れない力を秘めたアーティファクトゆえ、《ソウル・ストーン》はそれだけで章を割く価値がある。なにしろ、これは人の生死を左右する代物なのだから。
君が幸運にもそれを操る立場にいる場合、それのマナ能力はすぐに使用することができる。素晴らしい。だが君のことだから、きっとマナのかさ増し程度では届かないほどの高い野望を抱いてるのだろう?で、その次にくるのが、《ソウル・ストーン》を装着する能力だ。君がその能力を起動すると、《ソウル・ストーン》の∞能力が有効になる。《ソウル・ストーン》を装着したあとでは、再び装着したところでこれ以上なにも良いことは起きない。君のクリーチャーのいずれかを追放するつもりなら、それを再び起動することは一応できる。君は尋常じゃないほど復讐に燃えているのだろうか。ソウル・ストーンを操っているのは君だ。私たちがとやかくいう筋合いはない。
《ソウル・ストーン》を装着したあとでは、これの∞能力が有効になり、君の各アップキープの開始時に誘発する。《ソウル・ストーン》が戦場に残り続けるかぎり、コントローラーが変更されても、これは装着されたままだ。《ソウル・ストーン》が戦場を離れた後に戻ってきた場合、それはもう装着された状態ではないので、その手続きを一からやり直す必要がある。
自分のお気に入りのウェブスリンンガーたちを、最新カードのプレビューで追いかけましょう。『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』は、お近くのゲーム店やAmazon、その他マジックを取り扱う場所で予約受付中です。
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