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『モダンホライゾン3』のメカニズム
2024年5月21日
2024年6月14日発売の「モダンホライゾン」シリーズ第3弾は、長年の戦いで鍛え上げられた戦略に新たな仕掛けが加わったり、お気に入りのキャラクターが見たことのない姿で見られたり、一部メカニズムがリミックスされて楽しい仕上がりになりました。全部で40以上のキーワード能力、キーワード処理、能力語、無名のメカニズムが『モダンホライゾン3』のセットに帰ってきます。本稿では、そのうちの多くについて触れていこうと思います。見覚えのあるものばかりですが、なかには復習が必要なものもあるかもしれません。なにせ40は数が多いので、どうなるかわかりません。あなたが気に入るメカニズムがすぐそこで待ってるかもしれません。
これらのメカニズムのルールについての変更はこのセットではありませんが、最後に見かけた時からルールが変わったものも中にはあります。
同族
かつては部族/tribalとして知られていたカード・タイプが戻ってきました。用語が一新され、「同族/kindred」に生まれ変わったのです。気を付けてほしいのが、変更は語彙だけにかぎられるということ。カードの機能に関するルールが変わった訳ではありません。
同族により、クリーチャーでないカードがクリーチャー・タイプを持てるようになります。実際にはクリーチャーにならないのですが、これにより一部のタイプ効果の恩恵を受けることができます。仮に、何らかの手段によってあなたのライブラリーからエルドラージ・カードを探したり、あなたの墓地にあるエルドラージ・カードを手札に戻すことができるとしましょう。ええ、《永遠のこだま》はエルドラージ・カードです。よかったですね。あなたの墓地に追加のカード・タイプが欲しくなることがあるでしょう。理由はそれぞれですが。
もちろん、かつて部族カードだったものはすべて同族に更新されます。
陰影鎧
「陰影鎧/umbra armor」もまた、とある再録メカニズムの新しい名称です。かつては族霊鎧/totem armorというキーワードで知られていました。そのキーワードを持つ既存のカードたちは、新しい用語を伴なって更新されます。
陰影鎧はオーラ・カードに見られ、様々な動物の精霊を注ぎ込んで、ついているクリーチャーの守りを固めることができます。陰影鎧を持つオーラがエンチャントしているクリーチャーが破壊されるなら、代わりにそのオーラが破壊され、そのクリーチャーに与えられるダメージはすべて取り除かれます。なんとも便利ですね!
クリーチャーがどのように破壊されるかは問われません。ダメージでも、それを「破壊」する効果でもいいのです。どちらにせよ、そのターンのその時点までに与えられたダメージは癒えるのです。幸運にも陰影鎧を持つ複数のオーラがクリーチャーをエンチャントしているなら、そのうち1つが破壊されます。クリーチャーのコントローラーはどれを破壊するかを選びます。覚えておいてほしいのが、クリーチャーのタフネスが0以下だったり、生け贄に捧げられたり、破壊以外の方法で戦場から離れようとしている場合はなんの役にも立ちません。
エネルギー
エネルギー・カウンターは、プレイヤーが持つカウンターの一種です。あなたにエネルギー・カウンターを与えるカードの大半は、そのエネルギーを消費してさまざまなボーナスを得ることができます。
消費しない場合は長く保持できないマナと異なり、エネルギー・カウンターは消費したり効果によって失うまでは何ターン先までも保持することができます。すべてのエネルギー・カウンターは共通であるため、他のカードによって付与されたものをまた他のものでも消費できます。
授与
授与はキーワード能力で、唱える際に選択肢を提供するクリーチャー・エンチャントに見られます。1つ目の選択肢は、キーワード能力を完全に無視し、クリーチャー・エンチャントとして唱えること。それは戦場に出て、あわよくば攻撃やブロックを行い、華々しい勝利を見届けるまで長く戦場に残るかもしれません。2つ目の選択肢、神の恩恵に与ることができるクリーチャーをすでにコントロールしている場合、あなたは授与を持つ呪文をオーラとして唱えることができます。そうしたなら、それはエンチャント(クリーチャー)を得ます。
あなたが授与を持つ呪文をオーラとして唱えることを選んだなら、それはクリーチャー・呪文でなくなり、ただのオーラ・エンチャント・呪文になります。通常、オーラはリスクを伴ないます——あなたがエンチャントしているクリーチャーを失えば、そのオーラも一緒に失うからです。授与は異なり、2通りの方法であなたの背後を守ります。まず、オーラ・呪文が結果として不適正な対象を持つことになった場合、他のオーラ・呪文のように解決しないのではなく、授与を持つオーラ・呪文は代わりにオーラ・呪文であることを止め、クリーチャー・エンチャント・呪文に戻り、解決を続けます。あなたは、初めから授与を持たない呪文を唱えていたのと同じクリーチャー・エンチャントを結果として得ることになります。2つ目に、授与を持つオーラが戦場に出た後では、エンチャントしているクリーチャーが戦場を離れても、そのオーラがオーラであることを止め、エンチャント(クリーチャー)を失い、クリーチャー・エンチャントになり、戦場に留まります。つまり、あなたのクリーチャーを少しばかり安心して強化することができるのです。
授与を持つカードが唱える以外の方法で戦場に出た場合、それはクリーチャー・エンチャントになり、オーラにする選択肢は残されていません。
改善されている
「最高のモンスターをつくる」ことは、ゲームデザインの大原則の1つです。私自身講義を受けたわけではないのですが、そのような教えがなくとも、そうあるべきなのです。当セットのいくつかのカードは改善されているカードを参照し、すでに最高であったクリーチャーをもっと最高に、あるいは一番最高にしたことへの報酬を与えてくれます。
あなたがコントロールしているクリーチャーの上に1個以上のカウンターが置かれていたり、それが装備されていたり、オーラによってエンチャントされている場合、それは改善されています。カウンターについては、誰がそのクリーチャーの上に置こうと、どんな種類のカウンターであろうと関係がありません。装備品については、誰が装備品をコントロールしているかは関係がありません——対戦相手の装備品があなたのクリーチャーにつくのは例外的ですが、あり得ない話ではありません。対戦相手は、あなたのクリーチャーをオーラで(攻撃を阻止するなどの理由から)心置きなくエンチャントすることができます。それが改善された状態になることを心配する必要はありません。
さあ、他のメカニズムについても、どんどん紹介していきます!
順応
順応は、あなたのクリーチャーが生き残るために必要なこと——つまり、大きくなることを行えるキーワード処理です。ステータスは往々にしてゲームの要です。順応によって+1/+1カウンターが供されることにより、あなたのクリーチャーは安心して攻撃やブロックを行うことができます。
クリーチャーが順応を行う際、それの上に+1/+1カウンターが置かれているかどうかを確認します。置かれていたら何も起きません。置かれてなければ、順応の後にくる数字に等しい個数の+1/+1カウンターを置きます。あなたはいつでも、クリーチャーに順応を行うことを指示する能力を起動することができます。そのクリーチャーの上に+1/+1カウンターが置かれているかどうかの確認は、その能力を解決する際に発生します。何らかによりクリーチャーが+1/+1カウンターを失った場合、それは再び順応を行うことができます。
滅殺
エルドラージにとって、敵を……アレすることはどうでもいいことです。滅殺を持つクリーチャーが攻撃するなら、防御プレイヤーはいくつかのパーマネントとの別れを強いられることになります。滅殺は、滅殺を持つクリーチャーが攻撃するたびに誘発する誘発型能力です。滅殺の後にくる数字は、その能力を解決するに際し、防御プレイヤーが生け贄に捧げなければならないパーマネントの数を示しています。土地、トークン、さらには攻撃されているプレインズウォーカーなど、どのパーマネントも選ぶことができます。生け贄はブロック・クリーチャーを指定する前に発生します。エルドラージの餌食になったクリーチャーがブロックして止めようとしても、そこにはもういないのです。
親和
呪文のコストを満額支払う?それはやめておきましょう。親和([何か。普通はアーティファクトだが何でもよい])とは、呪文を唱えるためのコストが、あなたがコントロールしている[何か。普通はアーティファクトだが何でもよい]1つにつき{1}少なくなるということを意味します。
死後
死後により、命を落としたクリーチャーは最後、敵の前に化けて出ることができます(憑依するわけではない)。死後を持つクリーチャーが死亡したとき、飛行を持つ白黒の1/1のスピリット・クリーチャー・トークン数体を生成します。うらしめや~!……びっくりした?
昇殿
昇殿が帰ってきました。いまいちど、伝説の都市オラーズカまで登ろうではありませんか。このキーワードがインスタントやソーサリーにあったなら、これは能力の解決時にあなたが10個以上のパーマネントをコントロールしているかどうかを確認します。そうであるなら、あなたは都市の承認を得ます。あなたはそのゲームの間、それを持ち続けます。これについては、あとでもう少し詳しくお話ししましょう。昇殿があなたがコントロールしているパーマネントにあったなら、あなたが10個以上のパーマネントをコントロールしているかどうかを見ます。そうであるなら、あなたは都市の承認を得ます。
都市の承認を持っていることにより、一部のカードの様々なボーナスや強化された能力が解放されます。あなたが都市の承認を得た後では、あなたが10個以上のパーマネントや昇殿を持つパーマネントをコントロールしていなかったとしても、都市の承認を失うことはできないのでお忘れなく。
証拠収集
ミステリーはそこら中にありますが、それらを解く鍵はすべてあなたの墓地にあるかもしれません。証拠収集(数字が後につづく)とは、あなたの墓地にある望む枚数のカードを、マナ総量の合計がその数字以上になるように追放することによって支払うコストです。以前、証拠収集は呪文を唱えるための追加コストだったり、起動コストだったり、護法コストとして登場しました。『モダンホライゾン3』には1つしかありませんが、今まで見たことがない形で登場します。
謀議
あなたがコントロールしているクリーチャーが謀議した場合、カード1枚を引き、その後カード1枚を捨てます。あなたが土地でないカードを捨てたなら、そのクリーチャーは間違いなく歓迎するでしょう。なぜならそうすれば、+1/+1カウンターを得るからです。そうしなかったとしてもご心配なく。あなたのために攻撃やブロックをつづけ、あなたのために死んでくれるでしょう。でもあなたは、たったの1個の+1/+1カウンターも与えることができないのです。ほらね、全然平気でしょ。
サイクリング
あなたが持っているカードがいらないカードだったことってありますよね。サイクリングはそんなときに役立ちます。サイクリング・コストを支払い、サイクリングによってカードを捨てることで、あなたはカードを引くことができます。一発逆転のカードを引くチャンスがもう1回増える、ということです。
欠色
欠色はエルドラージによって人気が高まったキーワードです。それを持つカードは、カードのマナ・コストにどんなマナ・シンボルがあろうと、なんでも無色になります。欠色はすべての領域で適用されますので、たとえば何らかの効果によりあなたのライブラリーや墓地にある無色のカードが参照されたなら、欠色を持つカードもその数に含まれます。気を付けてほしいのが、統率者デッキを構築するなら、欠色によってカードの色指標は変更されないということです。マナ・コストに青のマナ・シンボルを持つ欠色カードはやはり、色指標に青を含む統率者のデッキにしか姿を見せません。
信心
少しの愛を歓迎してくれるのは、なにもテーロスの神々ばかりではありません。カードがあなたの色への信心を参照する場合、それはあなたがコントロールしているパーマネントに含まれるその色のマナ・シンボルの数を意味します。ファイレクシアが現れるなら(このセットでは実際に登場します)、ファイレクシア・マナ・シンボルは自身の色として数え、その色への信心は1です。混成マナ・シンボルは両方の色として数え、それぞれの信心は1ずつです。(2色への信心はこのセットには登場しませんが、過去のカードにはあります。それは1色目、2色目、あるいは両方の色を持つマナ・シンボルを数えますが、混成マナ・シンボルは1回のみ数えます。)
発掘
あなたが本当に引きたいカードがすでに墓地にあることってありますよね。であればそれを引き揚げ、乾かし、働いてもらいましょう。発掘Nを持つカードがあなたの墓地にある場合、あなたがカードを引くタイミングであればいつでも、代わりにちょうどN枚のカードを切削して発掘を持つカードをあなたの手札に加えることができます。あなたのライブラリーに少なくともN枚以上のカードが残っている場合にしかできませんので注意してください。
現出
内に秘める恐怖を、現出によって解き放ちましょう。これは、あなたがこれを唱えるためにクリーチャー1体を生け贄に捧げた場合、一部のクリーチャー・呪文を代替コストで唱えることができるというキーワードです。あなたのクリーチャーを生け贄に捧げても、コストが減るので無駄になりません——その代替コストは、生け贄に捧げられたクリーチャーのマナ総量分減らされます。このセットでは、この能力の新しい変種(アーティファクトからの現出)が登場します。唯一の違いはクリーチャーではなくアーティファクトを生け贄に捧げることであり、コストの減少は生け贄に捧げられたアーティファクトのマナ総量に基づきます。
双呪
モードを持つ呪文の仕掛けとしてはクラシックな部類に入るこれは、追加コストを支払うことにより差し出されたモードを両方唱えることができます。2つ以上のモードを選ぶなんて昨今のプレイヤーには陳腐に思えるかもしれません。しかし、『ミラディン』のセットでは確かに現役だったのです……それも、すべてがおかしくなる前の話ですが。
増呪
モード1つでは物足りない(かもしれない)モードを持つ呪文といえば……増呪よ、おかえりなさい。この能力はモードを持つカードで見られる追加コストで、これによりあなたは1つ以上のモードを選ぶことができます。あなたは2つ目以降に選ぶモード1つにつき増呪を1回支払います。
永遠
永遠が登場したことにより、王神の栄光はここまで届くようになりました。永遠は、この能力を持つクリーチャーがあなたの墓地に置かれているときに起動できる起動型能力です。永遠コストを支払い、あなたの墓地にあるそのカードを追放することで、マナ・コストを持たず(ゆえにマナ総量は0)、他のタイプに加えて黒のゾンビであることを除きそのカードの4/4のコピーで報います。
想起
想起は、一部のクリーチャー・呪文をとんでもなく手頃に唱えることができる代替コストです。信じられないほどのマナを節約しましょう。一部の呪文を、マナを一切払わずに唱えましょう!ひとつ小さな欠点があります。クリーチャーが戦場に出たとき、あなたはそれを生け贄に捧げるのです。ですがそれでもいいのです——それぞれが、戦場に出たり離れたりすることで恩恵を受けるもうひとつの能力があるのですから。あなたはいつでもそれらのクリーチャーを通常通りそのマナ・コストで唱え、いつまでも楽しく戦場に残すことができます。
進化
再録の誘発型能力である進化は、あなたの勢力を壮大なものにする一押しになります。より大きなパワーやより大きなタフネス、あるいはその両方を持つクリーチャーがあなたのコントロール下で戦場に出るたび、これは誘発します。進化能力が解決するに際し、再びステータスを比較します。新しいクリーチャーが依然としてより大きなパワーやより大きなタフネスやその両方を持っていた場合、進化を持つクリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置きます。比較するときは、必ずパワー同士、タフネス同士を比較することをお忘れなく。
複数のクリーチャーが同時に戦場に出た場合、誘発はそれら1体につき1回誘発し、あなたはそれぞれ別に比較を行います。たとえば、あなたが進化を持つ2/3のクリーチャーを持ち、3/3のクリーチャー2体があなたのコントロール下で戦場に出たとします。進化は2回誘発します。1つ目に解決される能力によって、1体目の3/3クリーチャーが2/3クリーチャーより大きいパワーを持つことが確認されるので、進化を持つ2/3クリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置き、それによって3/4になります。次に解決する進化によって、戦場に出た3/3クリーチャーが、3/4になった進化を持つクリーチャーより大きいパワーやタフネスをもはや持たないことが確認されるので、その能力は何もしません。
強請
私があなたに強請の説明をする代わりに、あなたが私に1点のライフを支払うのはいかがでしょうか?
……というのが強請です。
(これはあなたが呪文1つを唱えるたびに誘発する誘発型能力で、能力の解決時にあなたは{W/B}を支払うことができます。そうしたなら、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失い、あなたはその点数分のライフを得ます。興味深いことに、白黒の混成マナ・シンボルは注釈文にのみ表示されます。したがって、強請が黒のカードに見られたら、統率者デッキ構築の目的でそのシンボルが色指標に白を加えることはありません。)
製造
ものづくりをしましょう。「製造N」は、製造を持つパーマネントが戦場に出たときに誘発する誘発型能力です。その能力が解決するに際し、あなたはクリーチャーの上に+1/+1カウンターN個を置くか、霊気装置・アーティファクト・クリーチャー・トークンN体を生成するかを選びます。戦場に存在しなくなったなどの理由でそのクリーチャーの上に+1/+1カウンターを置けなかった場合、あなたは霊気装置を得るだけになります。
フラッシュバック
楽しすぎる呪文があると、もういちど唱えずにはいられませんよね。フラッシュバックなら、それを叶えてくれます。フラッシュバックを持ちインスタントやソーサリーであるカードがあなたの墓地にあるなら、そこからそれのマナ・コストではなくフラッシュバック・コストで唱えることができます。結果としてなる呪文が何らかの理由によりスタックを離れる場合(それが解決する、対象が不適正のため解決しない、打ち消されるなど)、それは代わりに追放されます。これはフラッシュバックなのです。悪夢の再来ではなく。
キッカー
他の多くの能力の礎となれる能力として、キッカーが提案するものはこのうえなく明快です:多く支払えば、多くを得る。キッカーは任意で支払える追加コストです。キッカーを持つ呪文を唱えるに際し、あなたはキッカー・コストを支払うことでその呪文を「キッカー」するかどうかを選べます。そうしたなら、その呪文は「キッカーされている」状態になります。呪文がキッカーされているなら、通常であれば追加効果や代替効果が存在します。呪文によっては、キッカーされている場合のみ適用される効果の一部として、対象を必要とすることもあります。あなたが呪文をキッカーせずにそのような呪文を唱えるなら、それらの対象を無視してかまいません。
生体武器
ファイレクシアンの武器は、己の身を振りかざしているも同然ゆえに殺傷能力がきわめて高いのです。生体武器を持つ装備品が戦場に出たとき、あなたは黒の0/0のファイレクシアン・細菌・クリーチャー・トークン1体を生成し、その後そのトークンに装備品をつけます。もちろん、生体武器を持つ装備品はどれも、生き残れるだけのタフネスやそれ以上の何かを伴なってファイレクシアン・細菌をもたらします。あなたは装備能力を用いて、通常通りその装備品を他のクリーチャーに移動させることができますが、そのファイレクシアン・細菌は0/0ゆえ、そうしない方がありがたく思われるでしょう。
マッドネス
あなたはこう考えませんでしたか?カードを捨ててしまえばそれは失われてしまう。二度と戻ってこない、と。そんなのはマッドネス(どうかしてる)!あなたがマッドネスを持つカードを捨てた場合、あなたの墓地ではなく追放領域に置かれます。能力が誘発します。遠くで狼が吠えます。いや、狼は吠えません。ですがその能力が解決するに際し、あなたはマナ・コストではなくマッドネス・コストでカードを唱えることができます。唱えない場合、そのカードをあなたの墓地に置きます。カードは捨てられたものと見なされるので、コストを支払うためにカードを捨てたなら、そのコストは依然として支払われます。呪文や能力の効果として捨てた場合、その効果は満たされます。他も同様です。
教導
あまりにも多くのクリーチャーがいかに酷く殺すかばかりに気を取られてるせいで、後進の育成に時間を割いてくれません。教導を持つクリーチャーは攻撃するたび、パワーがそのクリーチャーよりも小さい攻撃クリーチャー1体を対象とし、それの上に+1/+1カウンター1個を置きます。そのうち、戦場は熟練者だらけになるでしょう。
陰鬱
マジックのゲームでは絶えずクリーチャーが死にますので、愛着を持ちすぎない方がいいでしょう。もっとも、陰鬱能力はそれに便乗するのですが。陰鬱は能力語であるためルール上の意味はないのですが、このターンにクリーチャーが死亡した場合に何らかの効果が得られる能力の前に表記されます。たとえば、陰鬱の誘発型能力は、そのターンにクリーチャーが先に死亡していた場合のみ誘発することになります。
長久
あなただって、このホラーショーが過ぎ去るまで自分のクリーチャーを生かしておきたいに違いありません。自分は長期戦向きだと思うなら、長久はあなたに合ってる能力かもしれません。長久はあなたのメイン・フェイズに起動できる起動型能力で、クリーチャーの上に+1/+1カウンター1個を置きます。
超過
超過は特定の呪文のすべてを正確に解き放ちます。超過を持つ呪文はどれも対象を持ちますが、マナ・コストではなく超過コストでそれを唱えた場合、「対象」という言葉を「すべて」、あるいはイゼット団がかつて「抑制」と呼んでいたものに変更できます。覚えておいてほしいのが、対象をとる呪文は対象が不適正になるため解決に失敗することがあるということです。ですが超過した後では対象をとらなくなるので、これにより解決に失敗することはなくなります。
増殖
カウンターとはすばらしいものです。良いものもあれば、損害をもたらすものもあります。パーマネントの上に置くこともあれば、プレイヤーが受け取ることもあります。恐らく皆さんも、数を増やせたらと思っているのではないでしょうか。増殖はその役割を果たすキーワード能力です。あなたが増殖を行うように指示されたとき、すでにカウンターを持っている任意のプレイヤーやパーマネントを選び、持っているカウンター1種類につきもう1個与えます。カウンターを持っているプレイヤーやパーマネントをすべて選ぶ必要はありません。対戦相手の+1/+1カウンターをわざわざ増やして危険を冒す必要はないのです。ただし、プレイヤーやパーマネントにカウンターを追加することを選んだなら、そこにすでにあるカウンター1種類につき1個増やします。つまり、対戦相手が毒カウンターもエネルギー・カウンターも持っているなら、それぞれを1個ずつ増やすか一切増やさないかのどちらかです。毒のみを増やすことはできません。
試作
試作は機械戦争における2つの異なる開発段階を表しています。試作カードはそれぞれ2つの特性を持っています。1つ目は、より数値が大きい初期値であるマナ・コストやパワーやタフネス。2つ目は文章欄の中に、試作能力の一部として存在します。あなたが試作カードを唱えるに際し、あなたがどちらの特性を使用するかを選びます。どちらであっても、そのアーティファクト・クリーチャーは文章欄内にある他の能力を持ちます。あなたが試作コストでカードを唱えるなら、それは呪文としても戦場にあるパーマネントとしても2つ目の特性を持つことになります。つまり、数値が大きい方のアーティファクト・クリーチャーが無色であるのに対し、試作コストで唱えたカードのマナ総量は小さくなる上に色を持つということです。
フラッシュバック
楽しすぎる呪文があると、もういちど唱えずにはいられませんよね。フラッシュバックなら、それを叶えてくれます。フラッシュバックを持ちインスタントやソーサリーであるカードがあなたの墓地にあるなら、そこからそれのマナ・コストではなくフラッシュバック・コストで唱えることができます。結果としてなる呪文が何らかの理由によりスタックを離れる場合(それが解決する、対象が不適正のため解決しない、打ち消されるなど)、それは代わりに追放されます。これはフラッシュバックなのです。悪夢の再来ではなく。
換装
未来感あふれる次元の神河はきわめて万能な武器を開発しました。それは他の次元にも気付かれている可能性があります。換装は、クリーチャーでもある一部の装備品にとっては装備の代わりとなる起動型能力です。装備品が換装を持つ場合、ソーサリーとして換装コストを支払うことで、あなたがコントロールしているクリーチャーにつけることができます。これにより、その装備品がついているかぎりクリーチャーでなくなります。あなたは再び換装コストを(やはりソーサリーとして)支払うことで、あなたがコントロールしている別のクリーチャーにつけるか、きっぱりはずすことができます。それは、再びクリーチャーになることを意味します。
補強
補強は、あなたの手札にあるカードを少しばかり使い勝手をよくする起動型能力です。補強能力を起動するにはそのカードを捨てて補強コストを支払います。そうすることであなたがコントロールしている対象のクリーチャーは、示された値に等しい個数の+1/+1カウンターという形で支援を受けます。
盾カウンター
戦場に立てば、そこはかなり危険な場所であるとわかります。盾カウンターであなたのクリーチャーを少し守ってあげましょう。1個以上の盾カウンターが置かれているクリーチャーがダメージを受けたり破壊されるなら、代わりに盾カウンター1個が取り除かれます。
洞窟探検
そう、これは実在しません。ここまで読んでくれている人が一体何人いるか気になるところですね。これが実在するメカニズムだとすれば、『イクサラン:失われし洞窟』にあるのでしょうか。これはそこに含まれていたカードの名前なのですが、キーワードでも何でもありません。未来のキーワードについて私が『未来予知』で考えたギャグのうちの1つかもしれませんね。(そんなことはありません。)
ストーム
あの悪名高い「ストームカウント」の背後に存在するキーワード能力であるストームが、対戦相手やスタックそのものを恐怖に陥れるために帰ってきました。あなたがストームを持つ呪文1つを唱えるたび、そのターンにそれよりも前に唱えた呪文1つにつきそれを1回コピーします。ストームは、打ち消されたり解決に失敗したものも含め、プレイヤーが唱えた呪文であればどれでも数えます。ストーム自体が生成したもののように、唱えられることなく直接スタックに置かれたコピーは数えません。
支援
支援はわかりやすいキーワード処理です。支援Nは、対象としたクリーチャーN体の上にそれぞれ+1/+1カウンター1個を置くということです。クリーチャーは自身を支援することはできません。悲しいことですが、支援するよう指示する能力がパーマネントにあったなら、支援能力はそのパーマネントを対象にできません。
蘇生
相手を脅かすものが足りなくなった?であれば掘って調達しましょう!蘇生は、死亡したクリーチャーが敵に猛弁をふるう最後のチャンスを与えてくれる起動型能力です。蘇生を持つカードがあなたの墓地にあるなら、それの蘇生能力をソーサリーとして起動できます。それはよろよろと息を吹き返して戦場に戻り、速攻を得ます。次の終了ステップの開始時や、それよりも早く戦場を離れるとクリーチャーは追放されるので、しっかり戦力にしましょう。
2024年6月14日発売の『モダンホライゾン3』は、お近くのゲーム店やAmazon、その他マジック製品を取り扱う場所にて予約受付中です。
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2024年12月18日号|週刊マジックニュース
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