READING

読み物

翻訳記事その他

素晴らしき復活術師、ギサ

Ethan Fleischer
authorpic_ethanfleischer.jpg

2021年9月3日

 

 私はレジェンドが大好きだ。特定のキャラクターを表したマジックのカードには、私にとって特に魅力的な何かがある。今日のプレビューでは、皆に私のウィザーズ・オブ・ザ・コーストでのキャリアのほとんどの間それに関わったことが満足だと言える、長く輝かしい血統を持ったカードを紹介しよう。

 物語はまた別の話から始まる。えーと、正確に言うと少し違うな。このプレビュー記事はまた別のプレビュー記事から始まる、だね。その記事は物語形式のプレビュー記事だ。ジェンナ・ヘラン/Jenna Hellandのプレビュー記事:不浄なる者、ミケウス》のことだ。

 この記事にはセカーニ家の姉弟でゾンビ製作へのアプローチが大きく異なる屍術師である、ギサとゲラルフの口喧嘩が綴られている。マジックの物語のファンはこのキャラクターにすぐに飛びつき、この姉弟が初代『イニストラード』ブロックの『イニストラード』『闇の隆盛』『アヴァシンの帰還』に伝説のクリーチャーとして登場しなかったことにショックを受けた。これは単にジェンナがプレビュー記事の中で魅力的なキャラクターを生み出したけれども、その時にはもう『アヴァシンの帰還』は完成していた、ということだ。

 そのすぐ後に、私は『統率者(2014年版)』の展望デザイン・チームをリードすることになった。私が導入したいと思った新しい試みの1つは、過去の物語やフレーバーテキストに登場したキャラクターを伝説のクリーチャーにすることだった。詳しくは私のヴォーソスへのラブレターに書いてある。我々はさまざまな時期のキャラクターを収録したいと考え、ギサとゲラルフはより最近のマジックのファンにアピールするためのキャラクターとして発案された。我々はギサを1体のゾンビを半分にして2体のゾンビにすることに満足を覚えるようにし、そしてゲラルフを複数のゾンビを縫い合わせて大きなゾンビにすること好む人物にした。

 このような過去のキャラクターはプレイヤーに人気があることが分かったので、このコンセプトは後の統率者の製品や『モダンホライゾン』のようなセットでも使われた。

 何年か後に我々が『イニストラードを覆う影』ブロックでイニストラードに再訪した時、我々はギサとゲラルフをスタンダードで使用可能なセットに連れてきたら楽しいだろうと考えた。このブロックの第2セットである『異界月』は取り上げたいテーマの1つにゾンビがあったので、我々はそこにこの姉弟を入れることにした。リリアナ・ヴェスはイニストラードに侵略してきたエルドラージの大群と戦うためにゾンビの軍団を結成しようとした。ギサとゲラルフが楽しむためにこれに加わりたいと思うのは合点がいく。姉弟はエルドラージへともに対抗するために意見の相違をひとまず脇に置いていたので、このバージョンでは両方のキャラクターが同じカードに描かれている。メカニズム的には、これはゾンビ・デッキのための楽しい基底カードだ。

 私が『イニストラード:真夜中の狩り』をセットデザイン・チームに提出した(私は展望デザインをリードしていた)のとちょうど同じ頃、発売スケジュールが変更されて、もう1つイニストラードのセットが1番目の直後に追加されることになった。イアン・デューク/Ian Duke(セットデザイン・チームの共同リード)と私は新しいギサのカードをこのセットに入れ、新しいゲラルフのカードをもう一方に入れたら面白いだろうなと考えた。この対比は魅力的であり、そして『統率者(2014年版)』のリードとして我々はこの2人のキャラクターが好きだったのだ。

//

 見ての通り、この新しいギサは相手の死んだクリーチャーをゾンビに変える。いつもの通り、ギサは自分の作品の質を気にしない。このゾンビどもは腐乱のキーワード能力を持っていて長持ちはしない。もちろん、意欲的な屍術師として、彼女は無駄なものが出ないようにする方法を見つけるだろう……。『イニストラード:真夜中の狩り』には腐乱したゾンビを活用する手段がたくさんあるはずだ。

 ギサの弟については、何をしているかは見てのお楽しみだ!

 ではどうか、不気味なイニストラードの地への我々の最新の遠足を楽しんでほしい!

(Tr. Masuyama takuya / TSV YONEMURA “Pao” Kaoru)

  • この記事をシェアする

RANKING

NEWEST

CATEGORY

BACK NUMBER

サイト内検索