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Merchantの『カラデシュ』テーマ・デッキ3選

Merchant
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2020年11月10日

 

 『カラデシュ』がリリース当初からマジックを一変させたセットであることは間違いない。エネルギーや機体といった高い影響力を持つメカニズムと、豊富に取り揃えられた強力なアーティファクト・カードの導入により、スタンダードは上を下への大騒ぎとなった。それらのカードの多くはエターナル・フォーマットの中で悪名高くも生き続けており、アリーナに『カラデシュリマスター』が登場することで、私たちは再びそれらを中心としたデッキの構築を全く新しいフォーマットの下で行えるようになる。いくつかのより懸念を感じさせるものが省かれた、とはいえだ。

ありがたいことに、ここで展示されているならず者たちに対処する必要はない……

 

 『カラデシュリマスター』でヒストリックに追加されるカードを用いて多くのアーキタイプが構築可能になるわけだが、それを念頭に置いて、私はこのセットがスタンダードにあった時期のお気に入りデッキをいくつか検討してみようと思う。これらのアーキタイプがヒストリックで勝利できるかについては議論の余地があるものの、これらには潜在的な力があるため、『カラデシュ』がフォーマットに大きな影響を与えないとは考えにくい。

マルドゥ機体アグロ

「マルドゥ機体」サンプルデッキ[MO] [ARENA]
4 《平地
4 《
4 《感動的な眺望所
4 《秘密の中庭
4 《霊気拠点
-土地(20)-

4 《発明者の見習い
4 《模範的な造り手
4 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ
4 《屑鉄場のたかり屋
4 《経験豊富な操縦者
3 《模範操縦士、デパラ
-クリーチャー(23)-
4 《蓄霊稲妻
2 《無許可の分解
4 《キランの真意号
3 《霊気圏の収集艇
3 《耕作者の荷馬車
2 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン
-呪文(18)-

 『カラデシュ』がスタンダードで使用可能な時期の終わりごろに、私は慣れ親しんだ青赤のチャンドラ・デッキから離れ、純粋に機体に集中する構築を選択した。このリストでは、強力な1マナ域で高いシナジーを持つクリーチャー2種を用いつつ、《模範操縦士、デパラ》と《経験豊富な操縦者》という攻撃的なクリーチャーを採用し、強力な機体に搭乗させるためのリソースとしても活用する。

 機体はまさにこのデッキのすべてだ。カード画像の通り、《キランの真意号》と《耕作者の荷馬車》はどちらも「搭乗3」を必要とするが、それは《経験豊富な操縦者》、《屑鉄場のたかり屋》、《模範操縦士、デパラ》、あるいは《模範的な造り手》1体で簡単に実行できる。これにより、ただでさえ優れた攻撃的なクリーチャーをさらに効率的なクリーチャーへと常に変換可能だ。

 このアーキタイプの有利な面の1つは、攻め手が1つではないところだ。(《スレイベンの検査官》が見当たらないとはいえ)このデッキが擁する強力な低マナ域は、きわめて簡単に復帰する2マナ域であり、ブロックや追放するための犠牲を対戦相手に強いる《屑鉄場のたかり屋》によって支えられている。《模範的な造り手》が得る先制攻撃は対戦相手にとって対処が難しいこともあり、《発明者の見習い》や《模範的な造り手》に続けて2ターン目という早い段階で《屑鉄場のたかり屋》出すことによるプレッシャーは相当なものになるだろう。これは、序盤に対戦相手の除去を消費させる役にも立つ。相手としては搭乗された機体のために取っておきたい除去を、《模範的な造り手》へ撃つのを促せるわけだ。

チャンドラ・ラムナプ・レッド

「チャンドラ・ラムナプ・レッド」サンプルデッキ[MO] [ARENA]
14 《
4 《ラムナプの遺跡
4 《陽焼けした砂漠
2 《屍肉あさりの地
-土地(24)-

4 《ボーマットの急使
4 《損魂魔道士
4 《地揺すりのケンラ
3 《航空船を強襲する者、カーリ・ゼヴ
3 《アン一門の壊し屋
2 《暴れ回るフェロキドン
4 《熱烈の神ハゾレト
-クリーチャー(24)-
4 《ショック
4 《稲妻の一撃
2 《削剥
2 《反逆の先導者、チャンドラ
-呪文(12)-

 この時期の赤単は、『カラデシュ』よりも『アモンケット』の要素が多く関連してくるアーキタイプだ。しかしそのアーキタイプが利用可能だった最高の1マナ域と最重量域が戻ってきたことで、『カラデシュ』とレッドデックウィンへの所感について語る価値は十分にあるのではなかろうか。

これは吉報と凶報を告げる。主に凶報を。

 

 なんてこった、《ボーマットの急使》とは。『カラデシュ』で最も強力なアーティファクトの1つが、郵便を運ぶだけと思われていたこの小さな1マナ域のやつなんだ。こいつが郵便の代わりに届けてくれるのは、ゲームの後半に1マナという低コストで爆発的なカード・アドバンテージをもたらす速攻持ちの強烈な1マナ域だ。これにより追放されたカードは信じられないほど役に立ち、それは土地の枚数を減らしてでも採用するだけの能力があるということを意味する。さらにこれが持つ1マナ域としての攻撃的なプレッシャー、攻撃時効果の積み重ね、そして後半に向けてのカードの蓄積という要素の融合は、採用を見送るには惜しすぎるだろう。

 チャンドラがヒストリックへの輝かしい参戦を果たす。もちろん、これは私たちが初めて使うチャンドラ・カードというわけではないが、私はこのフォーマットに恒久的な影響を与える可能性が最も高いものはこれだと信じている。このカードは、ライブラリーの一番上にある唱えられないカードを火力ダメージにしてしまう能力から、ゲームを長引かせ過度に回復した対戦相手を倒してしまえるほどの紋章まで、いやになるほど多くのものを持っている。《反逆の先導者、チャンドラ》はすでに有力なバーン・デッキに燃料を注ぎ、攻撃的なアーキタイプに毎ターンさらなる脅威を提供するだろう。追放したカードは手札として数えられないという事実は、《熱烈の神ハゾレト》がチャンドラと完全な連携を見せ、4マナ域の枠でダイナミックなデュオを演じられることを意味する。

白青・王神の贈り物

「白青・王神の贈り物」サンプルデッキ[MO] [ARENA]
6 《平地
7 《
3 《灌漑農地
4 《氷河の城砦
4 《イプヌの細流
-土地(24)-

4 《査問長官
4 《機知の勇者
2 《豊潤の声、シャライ
4 《発明の天使
-クリーチャー(14)-
2 《領事の権限
4 《航路の作成
4 《巧みな軍略
4 《復元
2 《神の怒り
2 《燻蒸
4 《王神の贈り物
-呪文(22)-

 今回最後のデッキは『アモンケット』のカードをその名の由来としているため、ちょっとずるいかもしれないが、このデッキに骨子を与えて機能させているのは『カラデシュ』のカードだ。

まだ何か言う必要があるかな?

 

 見ての通り、これは比較的まっすぐなデッキで、《査問長官》や《機知の勇者》のような有用クリーチャーの力を用いて《王神の贈り物》や《発明の天使》を墓地に送り込むものだ。また、ヒストリックでは《アクローマの記念碑》のように考慮すべき強力な選択肢がほかにもある。

復元》の新たな狙い目じゃないかな?

 

 そこまで終えたら、《復元》を唱えて《王神の贈り物》を戦場に戻し、次に製造能力を利用して《発明の天使》を6/6としてリアニメイトし、他にリアニメイト可能なすべてのクリーチャーをも強化する。これは極めて素早く行うことができ、4ターン目に《王神の贈り物》を設置できたとすれば、対戦相手はもう追随不能になるだろう。

 というわけで、『カラデシュ』のデッキ紹介は以上だ! このように多様なセットがこのフォーマットに加わることで、可能性はもっともっと広がっていく。早速デッキを作ってみよう!

(Tr. Yuusuke "kuin" Miwa)

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