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『カラデシュリマスター』でカラデシュを再訪
2020年11月10日
さあエンジンをかけて、エネルギー・カウンターを積み上げましょう。マジック:ザ・ギャザリング アリーナに『カラデシュリマスター』がやって来ます! 『カラデシュ』と『霊気紛争』の良いところを合わせたこのセットは11月13日にデジタル・マジック限定でリリースされ、収録カードはすべてヒストリックで使用できます。
2016年に発売された『カラデシュ』をご存知ない方にご紹介しますと、カラデシュ次元は技術と霊気が住民の生活すべてに絡んだ世界です。『カラデシュリマスター』では、この霊気が「エネルギー」という形で表現されています。エネルギーはプレイヤーが溜めたり消費したりするリソースです。ターン終了時になくなることもありませんので、慌てて消費しなくても大丈夫です。エネルギーを用いるカードには、呪文をコストの支払いなしで唱えられる強烈な効果を持った《霊気池の驚異》のように、パワフルなものもあります。
霊気の精錬過程においては、「霊基体」と呼ばれる特別なクリーチャーが一種の副産物として生まれます。霊基体は人型の生命体で、短命でにぎやかなパーティーを好みます。霊基体が生きられるのはせいぜい数年だからこそ、その寿命が尽きるまでの時間を楽しみ尽くすのです。このクリーチャーを使って刺激的なゲームを楽しみたい方には、《才気ある霊基体》がおすすめです。「黒単アグロ」の主力となるのはもちろん、吸血鬼をテーマにしたデッキとの相性も抜群です。ライフ回復もクリーチャーとの相討ちも、わずか2マナでやってくれますよ。
カラデシュには、霊気を消費する赤のクリーチャーもいます。それが「グレムリン」です。《垂涎グレムリン》は機械を破壊して、動力として使われる霊気を摂取します――アーティファクトを破壊する効果にぴったりですね。そのため、この世界ではよく駆除の対象となっているのですが、その場面が描かれた《燻蒸》は一級品の全体除去であり、ヒストリックにおけるコントロール・デッキで使われるでしょう。
ヒストリックと言えば、エターナル・フォーマットで主要な除去呪文として使われる《致命的な一押し》もMTGアリーナに導入されます。黒を使うデッキはついに、『カラデシュリマスター』のメカニズム「紛争」を用いるこの軽量除去を手にするのです。紛争は、そのターンにあなたがコントロールするパーマネントが戦場を離れていた場合のみ効果を発揮し、呪文に追加の効果を与えたりや呪文の効果を強化したりします。紛争は、パーマネントを明滅したり、《寓話の小道》や《進化する未開地》などで土地を生け贄に捧げたりしても、効果を発揮します。
コンボがお好きで、存分に楽しめる日を心待ちにしている方は、3つの「機構」――《活性機構》《抽出機構》《製造機構》のコンボをどうぞ。3つのアーティファクトが揃えば、クリーチャー・トークンと+1/+1カウンターで盤面を強化できます。この3つは『カラデシュリマスター』に収録されますが、最高のコンボの相棒である《歩行バリスタ》が収録されていないのは惜しいところです。(コンボと言えば、《サヒーリ・ライ》は『カラデシュリマスター』に収録されるものの、《守護フェリダー》は収録されないので、「コピーキャット」のコンボを期待していた方も残念でした。)
ですがコンボ好きのプレイヤー向けのカードがすべて失われているわけではありません――《パンハモニコン》が帰ってきます! ヒストリックをプレイしている方なら、『基本セット2020』の《冒涜されたもの、ヤロク》によって「戦場に出たとき」の能力が2度誘発することの強さをよくご存知かと思います。《パンハモニコン》はクリーチャーとアーティファクトに限るものの、同様の効果を持っています。それ自体が無色のアーティファクトであるため、色の組み合わせに縛られず柔軟に使えるでしょう。そして最大の魅力は――伝説のカードでないことです。つまり、複数枚戦場に出して効果を重ねられるのです。
カラデシュのドワーフたちは、発明品がグレムリンの餌食になるのを止める最良の方法は最初からそれを想定して正しく構築することであると信じています。《上級建設官、スラム》は「オーラ」デッキのキーカードとなり、カードを引くことを最も苦手とする白にドロー手段をもたらします。ドワーフはまた、機体作りや操縦の達人でもあります。《模範操縦士、デパラ》はドワーフと機体を強化する能力を持ち、カラデシュをテーマにしたデッキと深く結びつくことでしょう。
もう少し柔軟に使えるカードをお求めなら、《金属ミミック》は部族デッキにすんなり入ると思います。『カラデシュリマスター』には他にも、アーティファクトを唱えるためのコストを減らす《鋳造所の検査官》やライフ獲得を勝ち手段へ変える《霊気貯蔵器》といったカードがあります。
強力なアーティファクトと言えば、「機械巨人」のこともご紹介しなくては。『カラデシュ』でプレイヤーたちの記憶にその姿を刻んだこのカード・サイクルは、どれも強大なパワーとタフネスを持ち、ゲームの趨勢を変えるほど強力な「戦場に出たとき」の能力を持つ巨大なアーティファクト・クリーチャーです。
ここ数年の間にマジックをプレイしている方は「機体」をご存知かと思いますが、機体が初めて登場したのが『カラデシュ』であることは知っていましたか? このアーティファクトは登場以来、クリーチャーに楽しい要素をもたらし続けています。(《キランの真意号》のような)機体は、それに「搭乗」したターンのみクリーチャーになります。機体に搭乗するには、パワーの合計がその機体の搭乗コスト以上になるようにクリーチャーをタップします。機体はコストに対してかなり高いパワーとタフネスを持つものが多いですが、デッキ構築の際は搭乗コストのことをお忘れなく。
『カラデシュリマスター』のメカニズム紹介を締めくくるのは、アーティファクトに注目したセットにふさわしい最高に便利な2つのキーワード能力――「即席」と「製造」です。即席は、不特定マナ・コストを支払う代わりにアーティファクトをタップして呪文を唱えられる能力です。これはとりわけ《金属の叱責》のようなカードにおいて力を発揮し、アンタップ状態のアーティファクトがあればわずか1マナで呪文を打ち消せる可能性があります。シールドやドラフトで鍵を握る1枚になるでしょう。
製造は、クリーチャーに+1/+1カウンターを置いて戦場に出すか、1/1の霊気装置・アーティファクト・クリーチャー・トークンを生成するか選べる能力です。他のメカニズムとのシナジーも豊富で、例えば製造で生成したトークンは即席で使うのにうってつけです。
『カラデシュリマスター』には、マジックの主要な登場キャラクターであるプレインズウォーカーも揃い踏みです。『灯争大戦』を体験した皆さんには見覚えのある、《ドビン・バーン》もいます。このヴィダルケンのプレインズウォーカーは『カラデシュ』で初登場し、対戦相手のクリーチャーの妨害やカードのドロー、そして相手のパーマネントのアンタップを阻害する強力な奥義を持っています。(豆知識:カラデシュのヴィダルケンは、両手とも指が6本あります!)
ドビン・バーンは、権威主義的な悪役としてカラデシュ出身のチャンドラ・ナラーに立ちはだかります。ドビンやバラルをはじめとする「領事府」側の面々は、「改革派」と呼ばれるグループが先導する反乱を鎮めようとします。チャンドラの母親であるピア・ナラーは改革派のメンバーで、権力者にないがしろにされる人々の生活を改善するために活動しています。
カラデシュ次元には、他にも魅力的なキャラクターがたくさんいます。空賊のカーリ・ゼヴは反逆者たちと活動し、史上最高のクリーチャー・トークンである「ラガバン」とともに戦います。猿と並んで戦場へ突撃する姿を思い浮かべてみてください。
ラガバンと一緒に戦う猿の仲間や、カラデシュ次元の他のクリーチャーを使いたい方は、11月13日の『カラデシュリマスター』実装をお楽しみに。(編注:翻訳記事の掲載タイミングの都合上、既に『カラデシュリマスター』の実装は完了しています。)
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