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翻訳記事その他
安全確保と溶岩投擲
2020年6月18日
ダグが後の『Jumpstart』となるコンセプトを最初に売り込み始めたとき、私は2つのことがすぐはっきりと分かりました。1つ目はこれは我々が絶対に作らないといけない素晴らしいアイデアだったということ。そして2つ目はこれがこれは我々が今までに作ってきたどの製品とも違っていて、そしてこれに命を吹き込むには多くの複雑で実験的で普通ではない製品の作り方が必要だということです。こういうもののための道筋というものは存在しなかったので、ゲームデザインとプレイテストから印刷、照合、マーケティング、パッケージングに至るまで、我々は自分たちで進む方向を見つけなければなりませんでした。
我々が実際にこれをうまくやりとげた記念に(私はうまくいったのがいまだに信じられません)、今日は私が『Jumpstart』のブースターを2つ開封して皆さんにカードを紹介し、この製品の詳細の舞台裏をいくつかお話しします。
フォーマットについての記載です。ダグは各プレイヤーがブースターを4つ開封して40枚のデッキを2つ作る『Jumpstart』の「普通の」プレイ方法を紹介した記事を書いています(英語)。今日は、ブースターを2つ開封するだけでできるもっと手軽な遊び方をご紹介します。『Jumpstart』の興味深い点の1つは、皆さんが実践して試してみないと、どの遊び方が最も人気を得るのか我々に実際に分からないということです。開発チームは選択肢のテストとこの2つの遊び方が超楽しいものになるように多くの時間を費やしましたが、それ以上に皆さんがどの遊び方が自分達のプレイグループにとって一番いいかを判断して、この変わったブースターを使った新しいフォーマットをたくさん発明してくれると確信しています。事実、1年後に『Jumpstart』を使った最も人気のある遊び方が我々のまだ考えたことのないようなとてもワクワクするものだったとしても私は驚きません。
では、ブースター2つを開封して何が出たか見てみましょう……
そう来なくては! マジックの最も鬱陶しい部分は対戦相手がクリーチャーで攻撃してくることだというのは皆さん同意してくれると思うので、この組み合わせは私の好みである防衛線の後ろに隠れて勝つまで溶岩を壁越しに投げ続けるというゲームプランを提示してくれます。
『Jumpstart』でテーマのレアリティがどのように機能するかについての話からしていきましょう。このセットの開発チームがテーマの可能性についてブレインストーミングを始めたとき、時々できるなら楽しいが、毎回やりたくないテーマがいくつかあることがすぐに分かりました。「Walls」はその素晴らしい例です。我々は最終的にそれらのテーマの一部を「神話レアリティ」にすることにしたので、それらを見かけるのは『Jumpstart』のブースターを121個開封するごとに1回(「Walls」と「Seismic」はどちらも神話レアリティ)になりますが、繰り返し楽しめる他のテーマはいくつかのバリエーションがあり、もっと頻繁に出現します。
プランの前半で、ある物陰に隠れることの話から始めましょう。あなたの予想通り、「Walls」テーマの中には分厚い緑の防衛持ちがあります……
次に、古いことわざには「壁をプレイするよりも優れているのはさらなる壁をプレイするためのリソースを生み出す壁をプレイすることだけだ」とあるので、それを行うための手段も入っています。
残念ながら世界中の壁が解決不能の問題があると言われているので、そこで「Seismic」パックの登場です。これには問題をきれいに解決するために使用できる、あらゆる種類のダメージを与える呪文が満載されています。どんな火力が出たか見てみましょう……
最終的に我々はこのゲームに勝たないといけないと思うので、そのための選択肢がどんなものか見てみましょう。カードプールには隙があれば攻め込むことができるクリーチャーがいます……
もしくは相手の本体に溶岩を向けるだけでしょうか?
これらのカードのほとんどは『Jumpstart』のエキスパンション・シンボルがついていますが、《溶岩噴火》は『基本セット2021』なのに気がついたと思います。『基本セット2021』には『Jumpstart』のテーマにピッタリのカードがたくさんあるので、我々はそれらのカードをきれいに持ってきて、そしてそれらはどの製品から出たかに関係なく全く同じ見た目をしています。しかし『基本セット2021』でカバーできる量はそれほど多くないので、残りの『Jumpstart』のカードは『Jumpstart』のエキスパンション・シンボルを持った再録と新カードで構成されています。同じブースターの中に2つのエキスパンション・シンボルが混ざっているのはちょっと普通ではありませんが、これにより、これらのカードのうちどれがスタンダードに入っているかが分かりやすくなっています。
最後に、すべての壁の奥底には無慈悲な殺し屋の氷の心臓が鼓動しているので、我々にはマジックの極致である壁で対戦相手を叩き潰すことのためのいくつかの手段さえもあります。我々は壁をカートに積んで敵を轢いたり……
壁を目覚めさせたりすることができ……
そしてそれでも駄目なら最後の切り札が2つあります……
すでに各ブースターのレアをご紹介しましたが、『Jumpstart』ではブースター3つに1つの割合でレアが1枚ではなく2枚入っているものがあります。これは技術的にかなり難しいことなのですが(今度、何時間か空きがあるときに私を捕まえてください。プレスシートに均一ではないセキュリティ・スタンプを混ぜることによる印刷速度への影響について説明します)、オペレーション・チームが解明すると愛らしいレアや神話レアをこのセットに入れるための柔軟性が急激に上がり、開発チームはそれを最大限に活かしました。
《渋面の溶岩使い》は「Seismic」パックに繰り返し可能なダメージと最後のひと押しを与えます。では、「Walls」のゲームの終わらせる方法は何でしょう? それでは「Walls」パックのためにデザインされ、そしてここでしか手に入らない、すべての壁デッキにとって新定番となるカードを紹介させてください。
ブロッカー満載のデッキでは、《Towering Titan》は極めて巨大なサイズで降臨することがよくあります。その後は壁をトランプルの燃料にするだけで勝利はあなたのものです。
『Jumpstart』には土地が入っているので、シャッフルしてすぐにプレイできることを覚えておいてください(事前にデッキを見ておくことさえも必須ではありませんーー個人的には見ないほうが好きです)。
そして我々は基本土地で楽しいこともやりました! 1つのテーマを満載したブースターパックを提供するという精神のもとに、『Jumpstart』のために特別なデザインの基本土地を作成しました。『Jumpstart』にある46のテーマのうち5つのものは『基本セット2021』のプレインズウォーカーに基づいていて、『基本セット2021』のショーケース枠の基本土地と同じものです。残る41のテーマのものには新しいアートがあり、各ブースターに1枚入っています。では「Walls」の《森》と「Seismic」の《山》を見てみましょう……
まとめとして、「Walls+Seismic」デッキのリストを掲載します。
※注:デッキリストのカード画像は、直近で印刷された版のものをGathererから自動的に引いています。皆さんがご覧になるカード画像は、手にする製品とは異なる可能性があり、このページをいつ訪問するかにも依存します。『Jumpstart』には含まれない特別なフレームのものが表示されることもあります。『Jumpstart』がGathererに加わり次第、適切な印刷版をご覧いただけるようになります。
7 《森》 7 《山》 1 《Thriving Grove》 1 《Thriving Bluff》 -土地(16)- 1 《渋面の溶岩使い》 1 《落とし格子の蔦》 1 《蔦の壁》 1 《灰口の猟犬》 1 《草茂る胸壁》 1 《花の壁》 1 《ブラッドロック・サイクロプス》 1 《木彫りの女人像》 1 《ガーゴイルの歩哨》 1 《墓所の茨》 1 《溶鉄の荒廃者》 1 《燃えがらの精霊》 1 《地震の精霊》 1 《さまよう砦》 1 《Towering Titan》 -クリーチャー(15)- |
1 《マナ晶洞石》 1 《突撃陣形》 1 《マグマの噴流》 1 《大地の飛礫》 1 《押し潰す梢》 1 《火山の流弾》 1 《溶岩噴火》 1 《溶岩震》 1 《戦争売りの戦車》 -呪文(9)- |
『Jumpstart』のすべての組み合わせは独特なデッキ構造と経験を作り出し、そして「Walls」と「Milling」の組み合わせや「Seismic」と「Cats」の組み合わせがどのように異なるプレイになるかが想像できます――ブースターを混ぜるたび、実際に全く異なる体験になります。
読んでくれてありがとう、私は皆さんがこの奇妙で不思議なセットをプレイして体験することを楽しんでくれて、そしてそのときに我々のゲームプランである安全確保と溶岩投擲を思い出してくれることを願っています。
(Tr. Takuya MASUYAMA / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru)
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