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翻訳記事その他
ストームを練り上げる
2019年5月20日
ごきげんよう皆! プレビュー・シーズン史上最高にエキサイティングなプレビュー・シーズン(言いすぎかもしれない)がついにやってきた。今日は皆に我々の『モダンホライゾン』のテスト過程から耳寄りな小ネタをいくつか紹介したいと思う。プレビュー・カードの紹介もあり、この記事の中にはそのヒントが落ちている。
ではプレイ・デザインから始めよう。スタンダードの最新セットで数え切れないほどのゲームをプレイするデザイナーのグループであるプレイ・デザイン・チームについては、去年1年間に多くのことが書かれてきた。セットが楽しく、興味をそそり、繰り返し遊べて、エキサイティングなものになるまでデザインの反復工程を何度も繰り返す。プレイ・デザインはエキスパート・レベルのマジックのプレイヤーで構成されていて、彼らのマジックに関する知識は我々が素晴らしいスタンダードとリミテッドの環境を作り出す助けになる。時々モダンのテストをするために時間を割くこともあるが、その時間だけでは完全に磨き上げられた新しいモダン向けセットを完成させるには不十分だ。追加のリソースが必要なことが明らかになった。
ヒント1:それは再録である
トム・ロス/Tom Rossと私自身、それに加えマイケル・メジャース/Michael Majorsとアダム・プロサック/Adam Prosakがモダン版フューチャー・フューチャー・リーグを結成するためにプレイ・デザイン・チーム本体から分離した。これは『モダンホライゾン』を楽しく、興味をそそり、繰り返し遊べて、エキサイティングなものにする責任を持った新しいチームだ。さらにモダン・フォーマットのエキスパートとして、我々はモダンプレイヤーにとって魅力的な宝石が各スタンダード・セットにいくつかあったと保証することができる。
ヒント2:それは元々『統率者』にあった
モダンでの新しいカードのテストはとてつもなくやりがいがある。2011年に導入されたモダンは、スタンダードのセット内のカードから追加されたり時々起こる禁止によりカードが退場したりして時間をかけてゆっくりと変化していく、ローテーションのないフォーマットだ。これはつまりモダンのデッキのいくつかは10年近く存在しているということだ。バーン、ジャンド、親和、ストーム、トロンなどのデッキは何年も微調整されてきた。何年も! 我々にはほんの数か月しかない。
君が新しいカード・デザインをテストしているとして、相手が以下のような流れで動いてきた場合を想像してみてくれ。
- 1ターン目:《樹木茂る山麓》をフェッチして《草むした墓》、《思考囲い》を唱える。テストしているインスタントが落とされる。エンド。
- 2ターン目:《タルモゴイフ》プレイ。3/4だ。エンド。
- 3ターン目:《ヴェールのリリアナ》を出して[-2]を起動して今出したばかりのテスト中クリーチャーがサクられる。攻撃して4点(笑)。
モダンの日常的な一連のプレイを相手に、初期のデザインの情報を得ようとすることは時々本当に滑稽だった。我々の新しいカードは各セットの最強デザインの歴史と競わなければならない。
ヒント3:それは青だ
『モダンホライゾン』には多くの目標があり、そのいくつかは針の穴を通すようなものだった。このセットが『時のらせん』の持っていた方法で多くのマジックのファンに懐かしさを感じさせることは重要だ。一部のカードは過去のカードの微妙な引用やパロディになっている。別の非常に強いフォーマットである統率者戦もまたスタンダードで使えるセットでは作れないようなカードを求めていた。このセットのブースタードラフトは強くて、何度も遊べて、楽しくあるべきだ。これらの物事はそれだけではセットを成立させることはできなかった。このセットのカードを過去10年間の最強のデザインと張り合えるようにしつつ、これらの要素をすべて満たすことが最重要課題となった。
ヒント4:これはモダンそのものよりも古いキーワード能力を持っている
我々はこれらの目標をすべて達成するためにそのいくつかを組み合わせる必要があった。新しくモダンで使えるようになるカードを再録するだけで懐かしさと強さを一度に達成できる。もっと楽しい環境にするために我々は何を『モダンホライゾン』に収録することができるだろうか? そのカードは既存のデッキに入ってそれのメタゲーム上の立ち位置を少し動かすことができるだろうか? それらはブレイクスルーにあと一歩の戦略の穴を埋めて新しいアーキタイプを作ることができるだろうか? 今回の再録はこれらすべてとさらにそれ以上のことを行う必要がある。
本日のプレビュー・カードは氷山の一角に過ぎない。このカードを選ぶ際に、我々はモダンをより楽しくすることと、幅広い種類のデッキがメタゲームに食い込むために争うことを望んだ。
もう分かったかな?
初代『統率者』セットで作り出され、その後ジャッジプロモになり、『アイコニックマスターズ』にも収録された《狼狽の嵐》がついにモダンに参入だ!
インスタントやソーサリーに悩まされてる? ストーム・コンボに対して守りを固めたい? 自分のストーム・コンボを通したい? 《ニヴメイガスの精霊》で追放する軽い呪文が欲しい? 全部解決だ。《狼狽の嵐》が助けてくれる!
1ターン目の《思考囲い》や《信仰無き物あさり》? 《狼狽の嵐》だ。
《巣穴からの総出》が14個スタックに乗ってる? 《狼狽の嵐》だ。
2ターン目に、3枚目のトロンを持ってくる《森の占術》? 《狼狽の嵐》だ。
追加のマナを出して《弧光のフェニックス》の復活を助ける《魔力変》? 《狼狽の嵐》だ。
凄まじく多用途で協力な呪文がモダンに追加された。うまく使いこなしてくれ。
残念なことに、《狼狽の嵐》がこのセットの選択肢として考えられたころには我々は青のレアと神話レアのデザインが、完全に出来上がっていないとしてもそのほとんどの動きを気に入るところまで達していた。全体としてこの製品のほとんどの目標を達成していて、我々は実際何も変更したくなかった。それと同時に、製品設計者のマーク・ヘゲン/Mark Heggenとマーク・グローバス/Mark Globusはこのセットのファイルを見て、ボックス購入特典として使える候補のカードは作れないかと聞いてきた。
これがどこに入るか分かったと思う。
2人のマークは《狼狽の嵐》をボックス購入特典としてこのセットに収録する口実をくれ、それによりこれはついにモダンで使用可能になった。ここ最近のセットのボックス購入特典と同じく、《狼狽の嵐》は通常の『モダンホライゾン』のブースターパックから出てこない。しかし、歴史上他のすべてのボックス購入特典史とは異なり、このバージョンは非フォイル版だけが存在する。
私が今週の後半に紹介する別のカードを含む、今週と来週の全ての素晴らしい『モダンホライゾン』のプレビュー・カードをブレイク/Blakeの記事からチェックするようにしてくれ!(リンク先は英語、翻訳掲載は一部の記事となります。)
ダン・マッサー (@daniis7)
(Tr. MASUYAMA, Takuya / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru)
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