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翻訳記事その他
『ラヴニカのギルド』オラクル変更
2018年9月28日
オラクル変更
《ドミナリアの英雄、テフェリー》 土地最大2つに(機能変化)
ゲームルール上、このカードは何の問題もなく機能するが、テフェリーのアンタップ能力は競技イベントにおいて混乱を起こしている。もともとアンタップ状態のものをアンタップできないということを知らないプレイヤーもおり、テフェリー関連のミスプレイを解決することはイベント・ポリシー的に簡単ではないのだ。テフェリー関連でポリシーを変更しようと考えたが、1枚だけのためのポリシーを作ることになるか、そうでなければひどい副作用をもたらすことになる。さまざまな選択肢を考慮した上で、テフェリーの1つ目の能力に「最大」という語を加えることで、議論や混乱を減らし、カードはプレイヤーの大多数が信じているとおりの振る舞いをするようになると結論づけた。
訳注:アンタップ状態の土地をアンタップできないのは、総合ルールの次の項目によるものです。
608.2d 効果の中で、呪文を唱える時、あるいは能力を起動する時、その他呪文や能力をスタックに積むときに宣言していない選択が必要とされる場合、プレイヤーは効果の処理の間にこれらを宣言する。プレイヤーは、不正な選択肢、または不可能な選択肢を選ぶことはできない。この例外として、カードを引くことは、そのプレイヤーのライブラリーにカードが1枚もなくても不可能な行動としては扱われない(rule 120.3 参照)。効果によって、プレイヤーが任意の数のプレイヤーやオブジェクトに対象を取らずにダメージやカウンターなどを分配あるいは割り振って与える場合、可能ならばそのプレイヤーは最低1人のプレイヤーまたは1つのオブジェクトを選び、そこに割り振る量と割り振り方を選ぶ。その選ばれたプレイヤーやオブジェクトには、最低1つの分配物が置かれなければならない。(注:効果によってダメージやカウンターが分配あるいは割り振られる割り振り先を対象としている場合、その割り振る量や割り振り方は呪文や能力がスタックに積まれる時に宣言される。rule 601.2d 参照)
例:「あなたはクリーチャー1体を生け贄に捧げてもよい。そうしないなら、あなたは4点のライフを失う」という呪文があるとする。クリーチャーをコントロールしていないプレイヤーは、生け贄に捧げるという選択肢を選ぶことはできない。
701.20b パーマネントをアンタップするとは、カードを縦向きに戻すことである。タップ状態のパーマネントだけをアンタップできる。
《ドミナリアの英雄、テフェリー》の旧テキスト:
+1: Draw a card. At the beginning of the next end step, untap two lands.
-3: Put target nonland permanent into its owner's library third from the top.
-8: You get an emblem with "Whenever you draw a card, exile target permanent an opponent controls."--
[+1]:カードを1枚引く。次の終了ステップの開始時に、土地2つをアンタップする。
[-3]:土地でないパーマネント1つを対象とし、それをオーナーのライブラリーの一番上から3枚目に置く。
[-8]:あなたは「あなたがカードを1枚引くたび、対戦相手がコントロールしているパーマネント1つを対象とし、それを追放する。」を持つ紋章を得る。
新テキスト:
+1: Draw a card. At the beginning of the next end step, untap up to two lands.
-3: Put target nonland permanent into its owner's library third from the top.
-8: You get an emblem with "Whenever you draw a card, exile target permanent an opponent controls."--
[+1]:カードを1枚引く。次の終了ステップの開始時に、土地最大2つをアンタップする。
[-3]:土地でないパーマネント1つを対象とし、それをオーナーのライブラリーの一番上から3枚目に置く。
[-8]:あなたは「あなたがカードを1枚引くたび、対戦相手がコントロールしているパーマネント1つを対象とし、それを追放する。」を持つ紋章を得る。
《ディミーアの脳外科医、シアクー》 奇妙なことをやめる(機能変化)
シアクーが最初に「それの一番上のカードをゲームから取り除く」という文章のある能力2つを持って印刷されたとき、「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーのライブラリーの~」という文章を書く場所が足りなかった。解決法として、ライブラリーを対象とするようにした。これは、文章を文章欄に入れるための独創的な訂正だったが、私たちはすぐに二度と領域を対象に取らないと決定した。対象にするのがプレイヤーだろうがそのライブラリーだろうが、実際に差があるとは誰も考えなかったのだ。追放が『基本セット2010』で定義されて、シアクーの文章はプレイヤーを対象にしても文章欄に収まるようになったが、カードを変更する喫緊の理由はなかった。競技プレイで見かけられることもなく、カジュアルなプレイヤーからルール質問が来ることはあっても、大問題にはならなかったのだ。
そしてシアクーがディミーアのギルド・キットに採用された! これは、シアクーをプレイヤーのライブラリーに影響する他のカードと揃える最高の機会だ。この変更は、プレイヤーが呪禁を持っている場合には機能変化になるが、ほとんどの場合、通常のプレイには何も変更はない。
《ディミーアの脳外科医、シアクー》の旧テキスト:
Whenever you cast a blue spell, exile the top card of target library.
Whenever you cast a black spell, exile the top card of target library.
Your opponents can't cast spells with the same name as a card exiled with Circu, Dimir Lobotomist.--
あなたが青の呪文を唱えるたび、ライブラリー1つを対象とし、それの一番上のカードを追放する。
あなたが黒の呪文を唱えるたび、ライブラリー1つを対象とし、それの一番上のカードを追放する。
あなたの対戦相手は、ディミーアの脳外科医、シアクーにより追放されているカードと同じカード名のカードを唱えられない。(訳注:『基本セット2010』に伴う全体エラッタを適用しています。)
新テキスト:
Whenever you cast a blue spell, exile the top card of target player's library.
Whenever you cast a black spell, exile the top card of target player's library.
Your opponents can't cast spells with the same name as a card exiled with Circu, Dimir Lobotomist.--
あなたが青の呪文を唱えるたび、プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーのライブラリーの一番上のカードを追放する。
あなたが黒の呪文を唱えるたび、プレイヤー1人を対象とし、そのプレイヤーのライブラリーの一番上のカードを追放する。
あなたの対戦相手は、ディミーアの脳外科医、シアクーにより追放されているカードと同じカード名のカードを唱えられない。
トランプルの踏み均し(機能変化ではない)
注釈文の明瞭化の一環として、私たちは注釈文が古くなっているトランプルを持つカードに的を定め、すべて更新した。
言うまでもなく、注釈文の変更は機能変化ではない。
例:
《鳴動スリヴァー》の旧テキスト:
Sliver creatures you control have trample. (If a Sliver you control would assign enough damage to its blockers to destroy them, you may have it assign the rest of its damage to the player or planeswalker it's attacking.)
--
あなたがコントロールするスリヴァー・クリーチャーはトランプルを持つ。(あなたがコントロールするスリヴァー・クリーチャーが、自身をブロックしているすべてのクリーチャーを破壊するのに十分なダメージを割り振る場合、あなたはそれの残りのダメージを防御プレイヤーやプレインズウォーカーに割り振ってもよい。)
新テキスト:
Sliver creatures you control have trample. (A creature with trample can deal excess combat damage to the player or planeswalker it's attacking.)
--
あなたがコントロールしているスリヴァー・クリーチャーはトランプルを持つ。(トランプルを持つクリーチャーは余剰の戦闘ダメージをそれが攻撃しているプレイヤーやプレインズウォーカーに与えることができる。)
いつでも(機能変化ではない)
《実験の狂乱》から、「いつでも」カードを見てもよいの書式が変更になった。これまでは注釈文を使っていたが、ただ重複するルール文で書くほうが注釈文よりも短くて済む。重複するのはすばらしいことである、場合もある。
この変更は、過去の5枚のカードに適用される。《水晶の番人》、《鮮明のレンズ》、《ジュワー島のスフィンクス》、《生類の侍臣》、《前知の場》。変更の例は次の通り。
《前知の場》の旧テキスト:
You may look at the top card of your library. (You may do this at any time.)
You may cast the top card of your library if it's an instant or sorcery card.
3: Exile the top card of your library.--
あなたはあなたのライブラリーの一番上のカードを見てもよい。(これはいつでも行ってよい。)
あなたのライブラリーの一番上のカードがインスタントかソーサリーであるカードであるなら、あなたはそれを唱えてもよい。
{3}:あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。
新テキスト:
You may look at the top card of your library any time.
You may cast the top card of your library if it's an instant or sorcery card.
3: Exile the top card of your library.--
あなたはいつでもあなたのライブラリーの一番上のカードを見てもよい。
あなたのライブラリーの一番上のカードがインスタントかソーサリーであるカードであるなら、あなたはそれを唱えてもよい。
{3}:あなたのライブラリーの一番上のカードを追放する。
ワームがねじれてる(機能変化ではない)
昔々、フェイジング――
ああ、逃げないで。
まだ残っている人々のために。昔々、フェイジングは領域変更だった。それを領域変更でないと取り繕うために、大量のルールが存在したが、それでも領域変更だった。テンプレートの規則で、そのオブジェクト自身が領域を変更することによって誘発する誘発型能力は「whenever/たび」ではなく「when/とき」を使うことになっている。フェイジングが領域変更でなくなったとき、「これがフェイズアウトしたとき」は「これがフェイズアウトするたび」に変更されたが、その変更がなされたとき《ねじれのワーム》はフェイズアウトしていて影響を受けなかったのだ。ワームの穴が空いていることに気がつくのには時間がかかったが、気がついたのでハイテクなフェイズ安定器を用いて文章を訂正する。
《ねじれのワーム》の旧テキスト:
Phasing (This phases in or out before you untap during each of your untap steps. While it's phased out, it's treated as though it doesn't exist.)
At the beginning of your upkeep, Warping Wurm phases out unless you pay 2GU.
When Warping Wurm phases in, put a +1/+1 counter on it.--
フェイジング(あなたの各アンタップ・ステップの間に、あなたがアンタップする前にこれはフェイズ・インまたはアウトする。これがフェイズ・アウトしている間、これは存在しないかのように扱われる。)
あなたのアップキープの開始時に、あなたが{2}{G}{U}を支払わないかぎり、ねじれのワームはフェイズ・アウトする。
ねじれのワームがフェイズ・インしたとき、これの上に+1/+1カウンターを1個置く。
新テキスト:
Phasing (This phases in or out before you untap during each of your untap steps. While it's phased out, it's treated as though it doesn't exist.)
At the beginning of your upkeep, Warping Wurm phases out unless you pay 2GU.
Whenever Warping Wurm phases in, put a +1/+1 counter on it.--
フェイジング(あなたの各アンタップ・ステップの間に、あなたがアンタップする前にこれはフェイズ・インまたはアウトする。これがフェイズ・アウトしている間、これは存在しないかのように扱われる。)
あなたのアップキープの開始時に、あなたが{2}{G}{U}を支払わないかぎり、ねじれのワームはフェイズ・アウトする。
ねじれのワームがフェイズ・インするたび、これの上に+1/+1カウンターを1個置く。
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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