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落とし子の秘密
落とし子の秘密
Kelly Digges / Tr. Yusuke Yoshikawa
2015年5月14日
『モダンマスターズ 2015年版』に収録されるトークンの血族について、私は本日の記事として書こうとしていました。ところが、DailyMTG.comの元編集者にして現「Uncharted Realms」の首領・ケリー・ディゲス/Kelly Diggesがその記事をすでに書いていることを思い出したのです! この件を語らせてケリーの右に出る者はいませんので、私たちは彼の原著を再掲載し、『モダンマスターズ 2015年版』におけるいくつかの更新を添えることにしました。それではどうぞ!
ブレイク・ラスムッセン/Blake Rasmussen
ご存知かもしれませんが、3体のエルドラージの巨人はそれぞれ自身の「血族」として汚い落とし子を持ち、3つの血族は異なる物理的特徴を備えています。またお気づきかもしれませんが、『エルドラージ覚醒』(と、『モダンマスターズ 2015年版』)には3種、つまり各血族につき1種のエルドラージ・落とし子・トークンがあり、直接的あるいは婉曲的にそれらの巨人や血族を参照するトークンを生み出す多くのカードがあるのです。
すべて『モダンマスターズ 2015年版』に収録されます
実際にプレイしているときは、手近なものであれば何でもトークンとして使っていることでしょう。ほとんどの方にはそれで十分です。しかし、フレイバー好きすぎて、その場で参照されている血族に合致したエルドラージ・落とし子・トークンを探したくて仕方ない方もいるかもしれません。どの血族のものか明確であるものもあれば、そうでないものもあります。幸運にも、カードの名前、アート概要、『エルドラージ覚醒』のスタイル・ガイドから情報を集めて、この記事でお手伝いできます!
強力な《引き裂かれし永劫、エムラクール》ですが、ここでは大差で貧乏くじを引かされており、この血族のトークンを生み出すカードは2枚のみです。明白な《エムラクールの孵化者》と、《巣の侵略者》です。エムラクールの血族の落とし子には、クジラのヒゲのような肉厚の格子が明確に見て取れます。(この血族への残念賞として、エムラクール自身がこのセットの多くのアートに登場しています。)
このうち、《巣の侵略者》のみが『モダンマスターズ 2015年版』に収録されます。
《無限に廻るもの、ウラモグ》の血族は、肉厚の触手と、特徴のない頭蓋骨のような頭部を持ちますが、名前のとおりの《ウラモグの手先》と《ウラモグの種父》だけでなく、《群れの誕生》と《成長の発作》でも生み出されます。《目覚めの領域》のアートに見られる落とし子も、触手と特徴のない頭部という点でウラモグの血族のように見えますが、アート概要からは特定できません。
《目覚めの領域》 アート:Johann Bodin |
数で勝利を収めたのは《真実の解体者、コジレック》の血族です。この血族の落とし子は《コジレックの捕食者》、《戦慄の徒食者》、《死骸孵化》、《肉喰らうもの》、《産卵の息》のアートに見ることができます。コジレックの血族のエルドラージ・落とし子・トークンには、特徴的に分化した四肢と奇妙な位置にある眼部が見られますが、《本質の給餌》のアートに見られる落とし子は翼のような黒曜石の構造を持っています。これもまた、コジレックの血族を見分ける印のひとつです。
このうち、《戦慄の徒食者》と《コジレックの捕食者》が『モダンマスターズ 2015年版』に収録されます。
この他にもエルドラージ・落とし子を生成するカードがあります。分類不可能なものとして、まず《走り回る侵略》が挙げられます。アート概要にはどの血族かの指定はなく、アートに描かれている落とし子をひと目見ただけではどの血族に属しているものかもわかりません。しかし、よく見てみることにしましょう。
《走り回る侵略》 アート:Eric Deschamps |
実際は複数の血族の混合であり、これらがさまざまな肉体が恐ろしい潮流から海へと生み出されています。ここでは、3体をウラモグの血族の落とし子(手前左の1体と海岸線にいる2体)、1体をエムラクールの血族の落とし子(水から出ているもの)、1体をコジレックの血族の落とし子(手前右のもの)と数えたいと思います。
以下に、落とし子・トークンを生み出す全カードの簡単な案内を掲載いたします。『モダンマスターズ 2015年版』への収録の有無は関係なく掲載し、カッコ内にはそのカードが生み出す、その血族の落とし子の数を記載します。
- 《エムラクールの孵化者》(3)
- 《巣の侵略者》(1)
- 《走り回る侵略》(1)
- 《目覚めの領域》(1ターンにつき1体)
- 《群れの誕生》(1または3)
- 《成長の発作》(1)
- 《走り回る侵略》(3)
- 《ウラモグの手先》(1回の誘発につき1体)
- 《ウラモグの種父》(1回の起動につき2体)
これで、次に落とし子・トークンに手を伸ばすときは、どれを使えばよいかわかりますね!
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