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ギルド門侵犯・プレリリース入門
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ギルド門侵犯・プレリリース入門
Mike McArtor / Tr. Tetsuya Yabuki / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru
2013年1月21日
さあ、いよいよだ。ギルド門侵犯・プレリリース、つまりラヴニカの残り5つのギルド――オルゾフ、ディミーア、グルール、ボロス、シミック――を使って遊ぶ最初の機会まであと数日だ。しっかりつかまっていてくれよ。今回の「ギルド門侵犯・プレリリース入門」は、「スラル」満点な旅になるだろうから!
プレリリース、その前に
以前プレリリースに行ったことがなくて、ギルド門侵犯の場合どうなるのかまったくわからない。あるいは、ちょっと記憶を洗い直したい。この入門記事はそんな君たちのためにあるんだ! ここでは、ギルド門侵犯・プレリリースがどのように行われるのか、その一連の流れと(ネタバレ:ラヴニカへの回帰・プレリリースに行ったなら、それとほとんど同じだ)、5つの新しいメカニズムや簡単な戦略のヒント(さらに詳しい記事へのリンクも!)、大会に向けての一般的なアドバイス、そして性懲りもなく、よりグルール的なだじゃれが見られることだろう。
前置きはこのへんにして、それじゃあ行くぞ!
全ての色を分類する場合は、白青黒赤緑の5つのマナから分類を始め、そこにこんな風に各ギルドを加えていく。マウスポインタを画像に合わせると、『ラヴニカへの回帰』のギルドが残りを埋める様子が見られるぞ。
プレリリースの流れ
ラヴニカへの回帰・プレリリースを経験した人なら、今回起こることもわかる。だが、もしこの記事を読んでいる人みんなが経験者だなんて私が決めつけたら、ヒドイことになるだろう。そういうわけで、ここでは一連の流れを押さえておこう。
1:事前予約
行きつけのお店と連絡をとり、(受け付けているなら)プレリリースの事前予約をすること。これはいくら強く言ってもまだ足りないくらいだ。ここ数年、プレリリース・トーナメントは世界中で軒並み満員で、当日まで待っていて追い返される人が続出した。ギルドに所属できず、《神無き祭殿》の外で切れはしを求めて物乞いに勤しむ、哀れな子供にはならないように。事前予約あるのみ! とにかく、今すぐ使っているブラウザの新しいタブを開いて、最寄りのお店を調べ、連絡を取るんだ。い ま す ぐ に ! 大丈夫、君たちが戻ってくるまで待っているから。
2:ギルドを選ぶ
ギルド門侵犯・プレリリースでは、5つのギルドのうち1つを代表して戦うことになる。オルゾフは......うーん......他に選んでいる人がいるな......待った、そんなの誰が気にするんだ? 君たちにはオルゾフを選ぶ権利がある。何か問題でも?(編注:もちろん全てのギルドが選べます。ギルド門侵犯では、オルゾフ、ボロス、ディミーア、グルール、シミックがあります)。プレリリースで選ぶギルドは、君たちがプレインズウォーカー・ポイントのページで選んだものである必要はない。この大会限定で代表となるのだ。
今回のプレリリースで代表になりたいオルゾフ・ギルドを決めたら、大会の主催者(またはスタッフ)が君たちにそのギルドのギルド・プレリリース・パックをくれるだろう(お店に在庫がない、ということも当然起こり得る! だからぜひ事前予約を......ってこれはさっき言ったね)。
さてここからが、この大会の面白い部分だ!
3:ギルド・プレリリース・パックを開封する
さあいくぞ! ラヴニカへの回帰同様、それぞれのギルド・プレリリース・パックには、選んだギルドにとって素晴らしい贈り物が入っている。
『ギルド門侵犯』ブースターパック5パック。これらは、ギルド門侵犯の素晴らしいカードたちが詰まった通常のブースターパックだ。「ちょっと待てよ」と、君たちはそう口にするだろう。「5つだけ? シールドは6パックでやるものだと思っていたけれど」
ギルド・ブースターパック1パック。6パック目はここさ! このパックに入っているカードはすべて、君たちのギルドに属するカードか、少なくともそれぞれのギルドに合った色のものだ。これにより君たちは、選んだギルドで今回のプレリリースを遊ぶことができるのだ(もちろん、それが目的さ!)。それぞれのギルド・ブースターパックの内訳は、コモン11枚、アンコモン3枚、レア1枚、そしてギルド特有のプレミアム版(フォイル)プレリリース・プロモカードだ。さてここで、ギルド・ブースターパックのレア枠に神話レアは出るのか、という疑問があるだろう。答えは......イエスだ! ただし! ギルド・ブースターパックから出る神話レアは、ギルドの指導者だけだ。
プロモカード1枚。ギルド・ブースターパックには絵違い版のレアが入っていて、それは君たちが選んだギルドと密接に結びついている。さ ら に ! これまでのプレリリースとは違い――と言ってもラヴニカへの回帰と同じだけれど――、プロモカードをプレリリースで使うデッキに入れていいのだ。早速デッキに入れてみよう。超クールだろう?
プロモカード/通常カード |
ギルドシンボル・シール1枚。君たちがプレリリースで(つける場所によってはプレリリース後も!)所属するギルドを、このシールで堂々と見せつけてやろう。
プロモカード/通常カード |
スピンダウン・ライフカウンター1個。ライフ総量の変化を把握せよ! 先手を決めるために転がせ!(編訳注:ダイスとは異なり数字が偏っているため、使用の際には相手の了承を得ることをおすすめします) 友達に投げつけろ!(注:これは聞かなかったことにしてくれ。実にヒドイ考えだ。せっかくのカッコいいスピンダウン・ライフカウンターを失くしたくはないだろう? せっかくの友達も......) ギルド・プレリリース・パックに付属のスピンダウン・ライフカウンターは、選んだギルドの色をしていて、数字の20のところにギルドのシンボルが刻まれている。
プロモカード/通常カード |
ギルドの指導者からの手紙1通。各ギルドの指導者は、ギルドにふさわしい君たちを歓迎している。もちろん、オルゾフのウェルカム・レターが最高だ。でも、(これはテイサ様には内緒だぞ)みんなそれぞれカッコよくて、各ギルドをよく表しているよ。(私は特に、グルールのギルド・レターが好きだな......手に入ったらぜひ読んでみてくれ!)
プロモカード/通常カード |
目標カード1枚。他のギルドに打ち勝つ道を、強請り取り、隊を組んで固め、湧き立たせ、暗号化し、進化させよう。君たちの所属するギルドが求める通りに行動しつつ、目標達成ごとに書き込んでいこう。
プロモカード/通常カード |
4:デッキを組む
もう少しあとで、私から戦略上のアドバイスをちょっとだけあげよう。シールド・デッキの構築についてより良く、より詳しい理解の助けとなるリンクを添えるつもりだ。それはさておき、そう、ギルドを代表する40枚(以上の)デッキを組む段階まで来たぞ!
5:デッキをスリーブに入れる
まったくもって君たち次第ではあるのだが、はっきり言ってオススメする! イベントの間には、(水、ソーダ、ケチャップ、ピザソース、バーベキューソース、などなど)様々な食べ物の汁気がテーブルの周りに飛び散る。それらを君たちのカードですくい取りたくはないだろう? とりあえず、私はイヤだ。まあ、君たち次第なんだけどね!
6:プレイする
これについては、私があれこれ言う必要はないんじゃないかな? そうだな、プレリリース・イベントならではの、君たちにとって新しいことを少しだけ話すことにしようか。大会の主催者は君たちをランダムにペアリングする。大抵のプレリリースは3ラウンドで、賞品は勝利数によって決まる。各ラウンドだいたい1時間くらいかかるが、ラウンドの合間にタイム・アウトの時間が設けられていて、そこで新たなペアリングが作られ、プレイヤーたちは休憩をとる。君たちの勝利数が規定を満たせば、追加の賞品の獲得もあるだろう(賞品についてはお店に聞いた方がいいだろう)。
『ギルド門侵犯』概要
ひとつ前のセットである『ラヴニカへの回帰』同様、『ギルド門侵犯』は新しいメカニズムを備えた5つのギルドにスポットを当てている。もうセット内のカードはすべてカード・ギャラリーで見られるので、別タブで開いて、私と一緒にこのセットをざっと見ていこう。もし君たちがプレリリースでのサプライズを好む人ならば、この部分は読まずに、「プレリリースで行われるイベント」の見出しまで飛ばしてくれ!
多色:『ギルド門侵犯』では、多色がテーマのブロックを続ける。このセットには多色カードが70枚、混成カードが15枚収録されている。(どういう意味かわからない場合は、メカニズムについての記事がどちらの用語も説明してくれているぞ!)
オルゾフ:傲岸にして不遜。全知全能の金に対する飽くなき献身。オルゾフは構成員から罪の償いを強要する、新たな力を賜った。償いの強要は、他の誰からでも同様に行われる。「強請」メカニズムは、君たちが何か呪文を唱える際{W}か{B}を支払うことを許可する――強請を持つカード1枚につき1回だ(つまり、一気にマナを生み出して注ぎ込むことはできない、ということだ)。対戦相手への強請を決めると、相手は1点のライフを失い、君たちはその分ライフを得る。そうそう、たとえ唱える呪文のコストに{W}か{B}が入っていなくても、どんなカードでも強請を使うことができるぞ。
ディミーア:今では彼らも公に姿を現し、秘匿的な組織ではなくなったものの、ディミーアにはいまだ不可解な点が多く残る。そんなの信じないって? ところが、それは新しいメカニズムの名前に表れている。「暗号」だ。暗号は実に取り扱いの難しいメカニズムなので、ヘタに説明して失敗するリスクを負うより、メカニズム記事から引用するだけに留めようと思う。「あなたがコントロールする暗号を持つ呪文が解決される際、あなたはそれを追放し、あなたがコントロールしているクリーチャーを1体選ぶことができます。暗号カードはその後そのクリーチャーに暗号化されます。そのクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、そのコントローラーは暗号化されたカードをコピーし、そのコピーをマナ・コストを支払うことなく唱えられます」。さらに詳しい説明はこちらで見ることができるぞ。
グルール:暴力的で、野蛮で、それに......ええと......だいたいのやつがデカイ。グルールはラヴニカの中でも未開の地を住みかとしている(次元全体が都市であることを考えれば、あくまでも比較的だが)。とは言っても、野性的でいつでも戦いに備えているだけの彼らを指して「暴力的」というのは少し語弊があるだろう。唱えるまでもなく戦場に飛び出すクリーチャーたちを使う「湧血」は、彼らの戦いに対する熱意と噛み合っている! クリーチャーが湧血の能力語を持つ場合、君たちはマナを払ってそのクリーチャー・カードを捨てることで、戦場にいる攻撃クリーチャー1体にボーナスを与えることができるのだ。
ボロス:ラヴニカの軍隊であるボロスが規律のもと一体となって進軍すると、この都市次元にはびこる悪党やごろつきに向けて、正義というものの真の姿を解放する準備が整う。この攻撃のための整然とした手段は、ギルドの新キーワード「大隊」に表れている。大隊の誘発条件はどれも同じ――大隊を持つクリーチャーと少なくとも他の2体のクリーチャーが攻撃したとき――だが、その効果はカードによって様々だ。
シミック:以前と比べれば実験に取りつかれていないものの、シミック連合は進化の加速と有効利用の方法を求め続けてきた。このギルドのそういった一面が、まさに新キーワード名「進化」として表れている。進化持ちのクリーチャーがいる状態でクリーチャーが1体君たちのコントロール下で戦場に出るたび、新しいクリーチャーのパワーとタフネスを進化持ちのクリーチャーと見比べる。新しいクリーチャーのパワーとタフネスが片方あるいは両方、進化持ちのクリーチャーより大きいなら、進化能力が誘発する。すると、進化持ちのクリーチャーが+1/+1カウンターを得るのだ。
プレリリースで行われるイベント
さあ......君たちはギルド・プレリリース・パックから『ギルド門侵犯』の素晴らしいカードの数々をものにして、デッキを組み立てる準備ができた! ところで......今回が初めてのプレリリースかい? 今から何をするのかわかるかな? 心配しなくていい! この記事は「プレリリース入門」なんだから! 君たちが最初のパックを開封する前に、すぐにでもプレリリースへ行けるようにすべてを教えよう。
シールド・デッキ
プレリリースのメイン・イベントは、シールド・デッキの大会だ。そこで君たちはギルド・プレリリース・パックを開封し、デッキを組んで戦う。シールド・デッキは40枚以上(だが、なるべく40枚ちょうどを維持しよう)で、そこで開封したカードを使って作る。見習うといい基本的なデッキの比率は、土地17枚、クリーチャー17枚、そしてクリーチャーでない呪文が6枚だ。『ギルド門侵犯』には複数の色マナを出す助けとなるツールが豊富にあるから、3色のデッキを使うこともできる。でも、2色に抑えることができれば、マナ基盤がより安定することだろう。ギルド・プレリリース・パックが道筋を築くことで、君たちが選んだギルドを中心にしたデッキを組む際には、最高のスタートを切るだろう。
これらはシールド・デッキ構築の基本である、ということを心に留めておいてくれ。さらに詳しく本格的なシールドの戦略が見たい場合は、ネイト・プライス/Nate PriceのPrice of Progressシリーズをチェックしてくれ。これでもまだ満足できないなら、デッキ構築とリミテッドでのプレイ戦略の両方をカバーする、スティーブ・セイディン/Steve Sadinの素晴らしい回顧録もオススメだ。そして最後に、現在Limited Information記事を担当するマーシャル・サトクリフ/Marshall Sutcliffeが、ギルド門侵犯のプレビュー・カードの紹介をもって、声高らかに記事執筆を始めたぞ!(この段落のリンク先はいずれも英語記事です)
双頭巨人戦シールド・デッキ
これは通常のシールド・デッキと同じものだ。ただし、君たちと友達(あるいは会場で仲良くなった人!)がギルド・プレリリース・パックをふたつ(同じギルドじゃなくてもいいぞ......)開けて、中のパックを使って40枚デッキをふたつ組むんだ。面白そうだと思ったら、最寄りのお店をチェックして、双頭巨人戦に対応しているか(そして、事前予約を受け付けているか!)確認を忘れずに。
オープン・デュエル
いくつかの会場では、ブースターバトルパックを使ったサイド・イベントも開催されるだろう。オープン・デュエルでは、参加者(大会のメイン・イベントで競い合っている人がラウンドの合間に参加することもできる)それぞれがブースター・バトルパックを手に入れて、それを使って対戦するのだ。
《天空試合》 アート:Sam Burley |
イベントを楽しむために
プレリリースは、他にはないマジックのイベントだ。君たちが楽しめるよう、ちょっとしたアドバイスを書こう。
楽しむ
まずは、悲しい思いをしないこと。君たちはたくさんの人がマジックを遊びに来ているところへ行くのだ。前向きな姿勢でいることが大切で、そうすればほとんどの人は(たとえ君たちの対戦相手でも)同じように返してくれるはずだ。プレリリースはあらゆるレベルのマジック・プレイヤーを集めるイベントだ。殿堂顕彰者も、はじめて遊ぶ人たちもいる。ほとんどのプレイヤーがこれらふたつの両極のあいだに位置し、そして少なくとも私の経験では、みんな経験の少ない人たちに喜んで手を差し伸べるのだ。
水分、食事、睡眠
深夜プレリリースに行くのでなければ(深夜でも、できることなら)、前日の夜は睡眠をたっぷり取ろう。休息は、長い1日を通して最大効率で回す必要がある君たちの頭のためになる。食事と水分補給もそうだ。君たちのエネルギーを保ち、集中を維持するのだ。
カードを持っていく
ときおり、試合が早く終わって暇な時間ができる。暇なとき遊べるようにデッキをいくつか持っていこう。また、このイベントには色んな人がいるので、トレードに成功するかもしれない。トレード・バインダーも忘れないでくれ!
友達を連れていく
マジックには楽しいことがいっぱいだ、そうだろ? もちろん! でも、友達と遊ぶマジックはさらにいい! プレリリースに友達を連れていけば、ラウンドの合間に話をする相手になってくれる(手軽にゲームをする相手にも......忘れずにデッキを持っていこう!)。仲間を連れていけば、どこへ行くにも荷物を持っていく、ということをしなくてもいいのだ。
ルールに関する疑問については、「ギルド門侵犯 よくある質問集」に答えがある。よしここまで! アドバイス切れだ!
君たちにとって今回が初めてのプレリリースなら、ちょっと羨ましいな。君たちは今まさに、発見しようとしているのだ......そう......マジックだけに、凄まじっくいいものをね!
冗談はさておき、プレリリースは最高だ! 君たちがマジックで楽しいと感じるものがなんであれ、それはプレリリースで見つかることだろう。
グッドラック、楽しんでくれ!
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