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2011年9月制限禁止カード変更点について
2011年9月制限禁止カード変更点について
Erik Lauer / Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru
2011年9月20日
2011年9月制限禁止カード告知をご参照下さい。
モダン
《猛火の群れ》《雲上の座》《緑の太陽の頂点》《思案》《定業》《炎の儀式》禁止
プロツアー・フィラデルフィアの前に、DCIがモダン環境について示した指針は、確実に第3ターンに勝てるようなデッキを排除するというものでした。プロツアーの結果を踏まえて、トーナメントで最も優勢なデッキが確実に第3ターン(以前)に勝つというようなことはなくす、という目標に修整されました。同時に、多様性のある環境を保つことも目標です。
結果を見て、それは目標として妥当に思えます。プロツアーは最高レベルの大会であり、世界最高のデッキビルダーたちが最速最強のデッキを作ろうとしています。そして多くは神速とも言えるデッキを見つけました。しかし、勝ったデッキは20点(相当)のダメージを4ターン目までに与えることができるものではなく、その次のデッキも滅多にそうできることがあるものではありませんでした。これは、この環境が将来的には最初の理想を達成できる可能性があるものであることを示しています。
《猛火の群れ》
《猛火の群れ》デッキは点数で見たマナ・コストが9点以上のカードを追放し、感染メカニズム(多くは《墨蛾の生息地》や《荒廃の工作員》)と組み合わせることで第2ターンあるいは第3ターンに勝つようにするものです。これが使われたのは初めてですが、《猛火の群れ》はこういった瞬殺をあまりに確実に引き起こすものです。
《炎の儀式》
これはコンボデッキで瞬殺をもたらすためによく使われていました。ジェレミー・ニーマン/Jeremy Neemanはトップ8にこそ残りませんでしたが、彼のモダンでの成績は10マッチして9勝というもので、その中には瞬殺がありました。
《思案》《定業》
青赤のコンボデッキが大量にいたことで、環境の多様性は失われていました。それらのデッキを強くしていたことの一因に、コンボパーツを探せるカードの存在があります。《思案》や《定業》はそれらのカードの中でも最も使われていたものです。これらのカードを禁止することで、コンボデッキはいくらか弱体化するでしょうが、それでもコンボデッキを使うことはできます。
《雲上の座》
第4ターンから毎ターン15マナ以上を生み出すようなデッキの存在が、様々なデッキを環境から閉め出し、環境の多様性を大きく損なっています。マナ加速デッキを使いたい人への代替手段はありますが、押しつぶすようなものではありません。
《緑の太陽の頂点》
第1ターンに、これを使って《ドライアドの東屋》を出すことで、《ラノワールのエルフ》分の加速を生み出すことができます。後のターンには、大型クリーチャーや《ガドック・ティーグ》などの有用なクリーチャーを出すことができます。おもしろい動きですが、あまりに強力すぎるのも事実です。第1ターンに加速したいデッキを組むのなら、《緑の太陽の頂点》は強力な選択肢になります。有用な緑クリーチャーを出しやすくしたいなら、《緑の太陽の頂点》は強力な選択肢になります。《原始のタイタン》のような緑の大型クリーチャーを確実に呼び出したいなら、《緑の太陽の頂点》は強力な選択肢になります。《緑の太陽の頂点》があまりに優秀なので、緑のデッキと言えばほとんどに入るようになっていました。DCIはこれを禁止することで、モダンの緑デッキに多様性を増やしたいと考えています。
エクステンデッド
《精神を刻む者、ジェイス》《精神的つまづき》《思案》《定業》《石鍛冶の神秘家》禁止
昨年は、エクステンデッドで禁止カードが存在していませんでした。その結果、カウブレードやフェアリーといったスタンダードで最強だったデッキがそのままエクステンデッドでも最強でした。そうでなければエクステンデッドを楽しんでいたであろうプレイヤーの多くが、この環境を楽しめなくなっていました。その二の轍を踏むのを防ぐため、DCIは過去3年間のスタンダードやエクステンデッドでもっとも好成績をもたらしたデッキでもっとも使われていたカードを禁止することにしました。他の環境で禁止したのと同じような理由により、エクステンデッドにおいて、DCIはこれらのカードを禁止します。
レガシー
《精神的つまづき》禁止
長年にわたり、《Force of Will》はレガシーやヴィンテージでコンボデッキを守るために使われてきました。しかしながら、これは青を使わないデッキにおいては使うことができません。ずっと浮かんでいたのは、青を使わないデッキでプレイできる同じようなカードを作るという考えでした。ファイレクシア・マナがデザインされて、そういうカードを作れる機会が訪れました。開発部はコンボデッキと戦う助けとなるカードで、かつ青デッキの《渦まく知識》などを止めることで青デッキと戦うこともできるカードを作りたいと思いました。この種のカードを作るのには多大なリスクが伴いますが、環境を助ける可能性も充分にあります。万一の時にはDCIがそのカードを禁止できるので、リスクは緩和されました。
不幸にして、万一の時は訪れました。高レベルの大会において、青デッキも青でないデッキも《精神的つまづき》を使う、という予想に反して、青が環境を席巻したのです。DCIは《精神的つまづき》の存在以前のような多様性のあるメタゲームを取り戻すため、このカードを禁止します。
ヴィンテージ
《嘘か真か》制限解除
ヴィンテージのメタゲームは健全なので、DCIはカードを解禁することを検討し、どのカードを解禁すればメタゲームにより多様性が増すかということを考えました。《嘘か真か》は当時は強すぎましたが、それは《Mana Drain》デッキがメタゲームの頂点に君臨していたからです。今でも強力なデッキではありますが、《嘘か真か》を解禁することのリスクと得られるメタゲームの多様性と天秤にかけ、DCIは制限解除を決定しました。
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