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基本セット2012・イベントデッキ
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基本セット2012・イベントデッキ
Monty Ashley / Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru
2011年8月1日
基本セット2012のイベントデッキは8月12日、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、そして日本語で発売されます。希望小売価格は3150円です。本当に初めての人向けのエントリーセットと違い、これはイベントに参加したい人向けの、即座にイベントに参戦できるような強力なデッキとなっています。
幻影の力
「幻影の力」デッキでは、ゲームの最初のターンから相手を攻撃してなぎ倒して行きましょう。《幻影の熊》やファイレクシア・マナを使った《磁器の軍団兵》などの攻撃的クリーチャーで強く素早い打撃を与えましょう。一方で、《霊気の達人》や《マナ漏出》、《精神の制御》といったカードでゲームのテンポを握り、相手が防御しようとしてもままならないように圧力をかけましょう。
《脊柱の飛行機械》と《磁器の軍団兵》はライフを支払うことで素早く戦場に現われます。その利点を最大限に活かしましょう。ライフを取り戻すために《微光地》も入っています。そして目玉カードは《大建築家》です。小さな青のクリーチャーを強化するのはもちろん、《先駆のゴーレム》や《鋼のヘルカイト》を2ターン早く呼び出すことができます。マナに余裕があれば、アーティファクト・クリーチャーを青にしてあと1点の強化を与えることもできます!
速攻デッキに対しては、いつでもクリーチャーをブロックするなりブロックさせるなりして相打ちに取ってしまいましょう。そして後半でゲームを動かす爆弾を探すため、《定業》が使えます。遅いデッキが相手なら、《マナ漏出》のためのマナを残してクリーチャーを守ることができるようにするのがいいでしょう(呪文の対象になってしまった幻影クリーチャーたちを守ることは出来ませんが)。この戦略は対戦相手にブロック・クリーチャー呪文を唱えることを余儀なくさせます。そうして出てきたクリーチャーは《霊気の達人》でバウンスするなり《精神の制御》で奪ってしまうなり、どうとでもできるでしょう。
サイドボードでこのデッキは一変します。強力な呪文やドロー手段が詰まった代わりに攻撃手段の乏しいコントロール・デッキが相手なら、《否認》や《冷静な反論》、《ニューロックの猛士》4体の出番です。一気に片をつけてしまいましょう。戦場を埋め尽くすほどの巨大クリーチャーが相手なら、《霜のブレス》や追加の《精神の制御》が役に立ちます。そしてあなたの近くにもいる、赤や緑、アーティファクト中心のデッキに相対するための《瞬間凍結》と《練達の盗賊》も入っています。
このメインデッキを改造する方法はいくつもあります。まず《大建築家》を4枚にして、さらに《ワームとぐろエンジン》や《精神隷属器》と言った爆弾を追加する(さらには《宝物の魔道士》を入れて見つけやすくするのも!)という手もあります。そうすれば、第3ターンに巨大クリーチャーを出すことができるでしょう。あるいは、もっと大量のクリーチャーが出したければ、《非実在の王》や《幻影の像》を増やせば大量の幻影が相手を押し流してしまうことでしょう。残ったものは《霜のタイタン》のようなカードで一掃です。
19 《島》 1 《氷河の城砦》 4 《微光地》 -土地(24)- 4 《幻影の熊》 1 《幻影の像》 1 《非実在の王》 4 《磁器の軍団兵》 4 《脊柱の飛行機械》 4 《霊気の達人》 2 《大建築家》 3 《幻影のドラゴン》 1 《先駆のゴーレム》 1 《鋼のヘルカイト》 -クリーチャー(25)- |
4 《定業》 4 《マナ漏出》 3 《精神の制御》 -呪文(11)- |
4 《ニューロックの猛士》 3 《練達の盗賊》 2 《瞬間凍結》 2 《否認》 2 《霜のブレス》 1 《冷静な反論》 1 《精神の制御》 -サイドボード(15)- |
吸血鬼の猛攻
競技的なマジック・プレイヤーはしばしば、速攻で勝利を決めるアグロ・デッキか、それとも強力なシナジーを使って逆転不可能な局面を作るコンボ・デッキかという二択に悩まされます。でも、「吸血鬼の猛攻」なら大丈夫、そんな選択は必要ありません。だって、その両方ができるんですから!
《吸血鬼の裂断者》や《吸血鬼の夜鷲》のような効率的な攻撃クリーチャーが殴るだけでも充分に強力です。計算されたマナ・カーブと8枚の除去呪文(《マラキールの門番》のキッカーもお忘れなく!)のおかげで、このデッキは単純なビートダウン・デッキとしても活躍できます。単に4/4の《吸血鬼ののけ者》を第4ターンに出し、そのまま殴り勝つということもあり得るでしょう。でも、このカードにはもう一通りの勝ち筋があります。このデッキを使えば使うほどに、その戦略に魅了されるに違いありません。たとえば、《ウラモグの手先》を使えば《血の座の吸血鬼》を強化するためのクリーチャーは事実上2倍になりますし、その途中で吸血鬼を生け贄に捧げていれば《カラストリアの貴人》が対戦相手のライフを2点吸収してくれます。一気にライフが奪えるのです。
また、《血の長の刃》を身につけたクリーチャーと《血の座の吸血鬼》のような生け贄に捧げる手段、それに《恐血鬼》がいればどうなるでしょう。《恐血鬼》を生け贄に捧げることで装備しているクリーチャーに+1/+1カウンターが2つ載り、《血の座の吸血鬼》の与えるダメージも2点増えます。そして土地を出して――もう一回! 土地を引くたびに追加で4点のダメージになるわけです。それに、相手を追い込んだ後なら、《恐血鬼》には速攻までついているんですよ!
サイドボードには第2、第3ゲームで勝つための秘策が入っています。クリーチャー・デッキが相手なら《皮裂き》や《喉首狙い》を入れて《マラキールの門番》の手助けをしましょう。これで怖いクリーチャーを全部除去できるに違いありません。赤デッキが相手なら《吸血鬼の夜鷲》でライフを増やしてもいいですし、プレインズウォーカーの対処は《吸血鬼の呪詛術士》に任せましょう。それに、他のコンボ・デッキやコントロール・デッキが相手なら、その強力な呪文が手札にある間に《困窮》で抜いてしまいましょう。
このデッキを使い込んでいくと、コンボ要素を強化しようと思うかもしれません。その方法の一つに、《恐血鬼》《カラストリアの貴人》《血の長の刃》をそれぞれ4枚ずつ放り込むというのはどうでしょう。あるいは逆にビートダウンに集中するという選択もあります。そうするなら重い呪文を諦めて早く勝負を決めにかかるということになるでしょう。ゼンディカーの《マラキールの血魔女》や基本セット2012の《ヴァーズゴスの血王》を入れて、完全な吸血鬼デッキに仕上げてしまうのもいいですね。
23 《沼》 1 《新緑の地下墓地》 -土地(24)- 4 《吸血鬼の裂断者》 4 《臓物の予見者》 4 《血の座の吸血鬼》 2 《恐血鬼》 1 《吸血鬼の呪詛術士》 1 《カラストリアの貴人》 4 《マラキールの門番》 4 《ウラモグの手先》 2 《吸血鬼の夜鷲》 3 《吸血鬼ののけ者》 -クリーチャー(29)- |
4 《四肢切断》 1 《ミミックの大桶》 2 《血の長の刃》 -呪文(7)- |
3 《吸血鬼の呪詛術士》 2 《吸血鬼の夜鷲》 4 《皮裂き》 4 《困窮》 2 《喉首狙い》 -サイドボード(15)- |
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