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ドラフトサウルス・レックス
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ドラフトサウルス・レックス
Steve Sadin / Translated by Mayuko Wakatsuki
2011年1月18日
私がどれほど恐竜好きかということを隠すつもりはない。《最上位のティラナックス》はミラディンの傷跡のカードで最もお気に入りのうちの一枚だ。そして、君達が不思議に思っているように、私はまだ少年の心を持ち合わせている。(でも《最上位のティラナックス》《腐食獣》や絶滅して長い《苔の神》といった緑の巨大クリーチャーへの愛が私を少年のままにしているわけじゃない―アイスクリームやカートゥーン・アニメが好きだってこと、ホラー映画が嫌いだってことが私をちょっとだけ少年にしているんだ。)
私に言わせれば、いくらかのマナ加速、いくらかの良質な除去呪文、そしていくらかの巨大な先史時代のモンスター達こそが君が求める勝てるデッキの材料だ。おおなんてことだ、Ari Laxがグランプリ・ナッシュビル(リンク先は英語)のそれもなんと決勝ドラフトで恐竜デッキを作っていたとは。
10 《森》 5 《山》 2 《平地》 -土地(17)- 1 《最上位のティラナックス》 1 《オーリオックの模造品》 2 《吠える絡みワーム》 1 《銅のマイア》 1 《飲み込む金屑ワーム》 1 《金のマイア》 1 《鉛のマイア》 1 《生命鍛冶》 3 《腐食獣》 1 《銀のマイア》 1 《鋼のヘルカイト》 1 《絡み森の鮟鱇》 1 《ヴァルショクの模造品》 -クリーチャー(16)- |
1 《感電破》 1 《恐慌の呪文爆弾》 1 《存在の破棄》 1 《粉砕》 1 《転倒の磁石》 1 《荒々しき力》 1 《ヴィリジアンのお祭り騒ぎ》 -呪文(7)- |
|
これが成功のレシピだ!
そうは言うものの、うまくいかないことがまだまだいくつかある―ちくしょう、4ターン目に《最上位のティラナックス》を唱えたゲームに負けてしまうことだってある(多くはないが......)。
緑の巨大クリーチャーを配置したデッキ製作において、君がぶつかりがちな問題は四種類に分類される。
- 君は巨大クリーチャーを唱えるのに十分なマナを得ていなかった
- 君の対戦相手は君の大物への対処法を用意していた
- 君はどうにか大物を唱えるが、対戦相手はより大物を用意していた
- 君はどうにか大物を唱えるが、それは十分ではなかった(もしくは遅かった)。早い展開、回避能力持ちクリーチャー、チャンプブロッカーといった物のいくつかの組み合わせで君の対戦相手は君に勝ることができた
これらの問題の解決策を見つけるのは簡単ではないが、君がそれらに悩まされる危険を最小限に減らせる簡単な方法を探そう。
1. 君は巨大クリーチャーを唱えるのに十分なマナを得ていなかった
君は5-6マナのデカブツを確実に唱えるために多くのマナソースをプレイする必要がある。しかしそうしたところで、しばしば土地事故に遭遇するだろう。もし私のデッキに5マナのカードが3枚、6マナのカードが2枚かそれ以上入れようと思うなら、少なくとも18枚のマナソースを必要とするだろう。だけど私は19枚からそれどころか21枚ほどのマナソースを入れたいと思う。それらのいくつかがマナ・マイアや《ラノワールのエルフ》や、同じような儚いクリーチャーであるならば。
忘れてはいけないよ。「fragile/儚い」という綴りには「agile/機敏な」が含まれていることを。 |
2. 君の対戦相手は君の大物への対処法を用意していた
君は《取り繕い》のようなカードをプレイして大好きなクリーチャーを守ることができる。だけど君の対戦相手がその手に一杯の除去呪文を持っていたなら、多くのことはできないだろう。
戦闘で相手を除去する(そして君の対戦相手に踏み荒らされる/テンポを崩される危険を最小限に留める)ために君がとるべき最良の方法は、君のデッキをゲーム序盤?中盤向けの良カードで満たすことだ。そうすれば君の大物を唱えるまで十分長く生き延びることができる―そして君の4マナのカードに対して対戦相手に除去呪文を使わせることができ、《最上位のティラナックス》を残すことができる。
《刃族の狂戦士》や《絡み森の鮟鱇》といった除去呪文に噛まれながら、君は愛する恐竜を十分長く生き延びさせて対戦相手を絶滅させる好機を大いに得る。
3. 君はどうにか大物を唱えるが、対戦相手はより大物を用意していた
もし君の対戦相手が途方もないデカブツを唱えるかもしれないと心配なら、君は彼/彼女がそれを唱える前に倒してしまおうと試みるだろう。だけど君のデッキがファッティで一杯の時、強力な呪文を唱えられる前に相手を倒すというのは、言うは易し行うは難しだ。
ならば対戦相手を速やかに倒せると確信できない限り、君は彼/彼女が何か「除去必須」カードをプレイするまで除去呪文を握りしめておくべきだ
4. 君はどうにか大物を唱えるが、それは十分ではなかった(もしくは遅かった)。早い展開、回避能力持ちクリーチャー、チャンプブロッカーといった物のいくつかの組み合わせで君の対戦相手は君に勝ることができた
だが君がゲーム序盤?中盤向けのクリーチャーをあまりに沢山デッキに入れたなら、君はマナや大物、コンバット・トリックを諦めなければならなくなる―そしてそういったカードのどれかを引きぬく時、ファッティを中心に据えるという君のデッキの焦点はぼやけてしまう。
大物を数枚入れた攻撃的な中速デッキをプレイすることに何も問題はないが、2マナもしくは3マナのカードをデッキに一ダース入れてしまったなら、君がプレイしているものは私にめまいを起こさせるような恐竜が煽るデッキとは疑いようもなく違うものだ。
君が負けるのを本当に困難にしてくれる、そんな大物がいたなら......
まあ仕方ない。そんなカードがないのは残念だ。我々はただデッキにひとかたまりの安いクリーチャーを積むことを確認する必要があると思う......
ちょっとだけ待ってもらっていいかな、Kelly Diggesから電話だ。
「やあKelly、どうしたんだい?」
「今週、新しいプレビューカードがあるって?」
「しかも、まさに僕の恐竜デッキが探し求めているカードだって?」
「ごめん、ちょっとよく聞こえない。ライフをいくつだって?」
「本当かよ!」
「いいさ、カード画像をメールしてくれ。そうすれば僕はからかわれてるわけじゃないってわかるだろうから」
※もし《ファングレンの匪賊》自身が何らかの理由でアーティファクト化したなら、君はそれが戦場から墓地に置かれた時に5点のライフを得る。
5点のライフ!
もしこのカードがただの{5}{G}で5/5のカードだったとしても、それでもまだお買い得だろう。私はあまりに早くピックはしないだろうが、デッキに大物が必要な場合は良くはないが選択肢に入る。
もし2点のライフしか得られなくても私はこれを極めて良いカードだと考えるだろう。戦闘で二つのアーティファクトをやり取りしたなら、4点のライフ。そして4点のライフは多い。そうだろう?
このカードを私は何度も見直した。
5点のライフ! アーティファクト全部に! 5点のライフ! 本気で!
ファングレンの匪賊が場に出ている状況で二つのアーティファクトが戦闘でやり取りされたら、もしくは《シルヴォクの模造品》が何かを壊したなら、私は10点のライフを得るんだ! (いや、私はすぐにそう簡単にいくとは思っていないよ。だけど指摘をありがとう!)
君は場にファングレンの匪賊を残したまま、多くの対戦を落とす......
いや待て。実際、君は多くの対戦で負けたりはしない。呪文爆弾が二つ弾けたって? ならばほら10点のライフだ!
ごまかしはきかない。アーティファクトがごみ箱に放り込まれるたびに5点のライフを得ている状況では、《空長魚の群れ》に数回ぶつかったところで大したことはない。
やあ、《起源の呪文爆弾》はどうだい? 10点のライフにチャンプブロッカーまでついてくる!
《最上位のティラナックス》が《拘引》されるのは全くもって不愉快極まりない。《ファングレンの匪賊》を《拘引》したいって? どうぞ! 私は自分の5/5が固められている間に百万点くらいライフを得るから。
《ファングレンの匪賊》はタッチカラーとして入れるのに素晴らしいカードだ。重いが、そのマナコストに色マナは一つだけだ。そしてこのカードが場に出ていたら、ほとんどどんなゲームにも大きな影響を及ぼしてくれる。
《ファングレンの匪賊》がいかにゲームに大きな影響を与えるか、そしてタッチで入れるのがいかに簡単か―私は既に知っている。これは初手にピックする価値があることを。
新体制
この発表をまだ見ていない人のために、ブースタードラフトにおけるパックの開封順変更について。
ミラディン包囲戦をもって、ブースタードラフトは最も新しいセットを使用することになる。新発売セットのパックを最後に開封するという現在のドラフト順が変更される。
例えば、ミラディンの傷跡2パックとミラディン包囲戦1パックのブースタードラフトに参加するならば、プレイヤー達はミラディン包囲戦→ミラディンの傷跡→ミラディンの傷跡という順にパックを開封する。コードネーム「Action」のセットが発売されたなら、ドラフト順は「Action」→ミラディン包囲戦→ミラディンの傷跡となる。
つまりこれから数ヶ月間、ブースタードラフトの卓についた時我々はミラディン包囲戦の包みをほどくお祭りから始まる。結果として、我々はミラディンの傷跡の見方を完全に再考する必要がある。
これはまたプレビューをじっくり研究して、セットで一番のカードは何かを見極める楽しみがより増えるということを意味する。
以前は、2番目もしくは3番目のセットに本当に強力なカードがあったなら、我々はパックを開封した時にそれを最大限利用する機会を得られるようにとドラフトをしていたかもしれない―だがもし最後のパックを開けたときに入っていることをただ望むだけなら、《ファングレンの匪賊》のようなカードを据えて構築するのはとても難しいだろう。我々がパックをこじ開けてすみやかに使用できるようにするよりも。
また来週、次のプレビューカードと一緒にね。
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