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コラム

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ユースアンバサダープログラム2018・レポート:第1回 マジック25周年記念プロツアー見学

堀川 優一

 本日より数回に渡って、ユースアンバサダープログラムの米国ツアーの様子をお届けします。

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 そもそも、「ユースアンバサダープログラム」ってなんやねんって方もいると思いますので、まずはそこから。

 趣旨は、

 世界有数のゲーム出版社ウィザーズ・オブ・ザ・コーストが手掛けた、世界最大級のプレイヤー数を誇る知的カードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」を通して、世界を舞台に活躍することを目指す子どもたちを育成・支援するプログラム。

こちらより抜粋


 ざっくり言うと、私たちが大好きなマジックを子どもたちにももっと知ってもらいたい。そして、せっかくだから、それを通じて多様なことを学んでほしいって感じですね。

 テーマは、「世界と遊び、世界を学ぶ」!!

 しかも、このプログラム、参加者は無料で米国ツアーに行けちゃうのです。

 わおっ、太っ腹!

 ちなみに、応募総数は250件以上あり、その中から選ばれたラッキーな人物が彼女たち4人です。

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写真の左から、圓谷 あゆみさん(高校3年生)、神野 優紀くん(高校2年生)、渡部 心香さん(中学2年生)、村上スミス 海くん(中学1年生)

※ユースアンバサダーたちの詳しいプロフィールはこちらで確認できます。

 さてさて、今回の記事は1回目ということで、米国ツアーの中でも、大きな主眼となるマジック25周年記念プロツアーの模様をお届けしたいと思います。

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 今回のプロツアーは、アメリカのミネアポリスという場所で開催されました。

 日本からは直行便の飛行機で11時間以上かかります。その距離9600キロ弱。

 なかなかにすごい距離です。

 ミネアポリスはアメリカの北東部に位置するミネソタ州の都市で、北緯44.88度に位置し、日本だと北海道と同じぐらい。8月のミネアポリスは非常に過ごしやすい気候でした。

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 こちらがプロツアー会場のミネアポリスコンベンションセンターです。この会場はグランプリを何度も開催している場所で、アメリカのマジックプレイヤーにとっては馴染みのあるホールですね。

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 さっそくアンバサダーたちも会場へ向かいます。

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 会場は流石アメリカといった感じで非常に広く、入り口ではセキュリティーチェックを受けます。

 これは、カバンの中に危険なものが入っていないかのチェックなのですが、係員の方がなぜか茶色い棒でカバンの中をガサガサ探してチェックします。

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 中に入ると受付があります。ここで関係者は受付をしパスをもらいます。

 このときは特別にユースアンバサダーたちにもニコル・ボーラスのボトルがプレゼントされました。

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 このサプライズには、マジック大好きのあゆみちゃんは大感激です。

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 会場の中も、これがアメリカだといわん限りの広さで、それぞれのテーブルには各国から集まったトッププレイヤーたちがプレイしています。

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 ここには本戦エリアの他にも、ショップブースがあり、会場限定グッズやオフィシャルな商品が売られています。

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 帽子コレクターの海くんもさっそくキャップをゲット。

 っと、良く見ると後ろにいるのは、マルシオ・カルヴァリョ選手(この大会3位)とマーティン・ジュザ選手(殿堂入りプレイヤーでこの大会2位)ですね。

 さすがプロツアー、何気に飛び出す野生のプロも半端ではありません。

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 心香ちゃんとあゆみちゃんは会場限定プレイマットをゲット。

 今回は25周年記念ということで、スペシャルなプレイマットですね。500枚限定のプレイマットは、あっと言う間に完売していました。

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 さてさて、せっかくプロツアーに来たので、このイベントを運営しているウィザーズ・オブ・ザ・コーストの方に会場を案内してもらいました。

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 まず最初に案内してもらったのはフィーチャーマッチ・エリアです。ニコニコ生放送やTwitchの撮影がここでされています。

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 このときフィーチャーされていたのは、マジックのトーナメント史上最強のプレイヤー、カイ・ブッディ選手。マジック25周年記念プロツアーということで、伝説のプレイヤーたちも集まってきています。

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 こちらは、ズヴィ・モーショヴィッツ選手。カイ・ブッディ選手と同じく2007年に殿堂入りしたプレイヤー。過去の王者たちがこの会場に集結しています。

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 さて、フィーチャー席の隣に設置されたこのブースは英語実況の解説席です。

 ガラスで区切られているのは、中と外で音声を遮断しているためです。生放送の性質上、手札が放送画面に映るので、どちらのプレイヤーにも外部情報が入らない配慮がされています。

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 こちらはコメンテーターのテーブルです。プレイの実況ではなく、一般的なデッキの解説や、個々のカードについてのコメントなどがなされます。向かって左にリッチ・ハーゴンさんもいらっしゃいますね。

 この辺りまでは、プロツアーの表舞台です。

 せっかくのプロツアー見学ですので、少しだけ裏側も覗かせてもらいました。

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 生放送の裏側の様子です。放送に音声が入ってしまわないように非常に静まり返った状態で仕事をされていました。カードの画像を画面に表示したり、タイミングよくカットインさせたりと観る人がより楽しめるよう作業されていました。まさに縁の下の力持ちってとこですね。

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 こちらは、出演者のための衣装部屋です。思った以上に衣装が用意されており、こんな部屋がそもそもあることに驚きました。

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 メイク用の道具も用意されています。まさにテレビの控え室って趣です。

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 こちらは、撮影ブースです。プロプレイヤーのプロフィール写真などの撮影に使用されます。

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 せっかくなのでアンバサダーたちも撮らせてもらいました。照明もばっちり用意されていて、かっこいい写真が撮れました。

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 もちろん、プロツアーの裏側には、日本の放送ブースもあります。この日は、あゆみちゃんと優紀くんに生放送に出演してもらいました。

 二人とも高校生とは思えないすばらしいコメントで、昔の自分だったら何をしゃべれただろうかと思いましたね。

 たぶん、プロツアーの感想を聞かれても当時の私なら「ほんまにすごいですわ」ぐらいしか話せなかったんじゃないかなと思っています。

 そんな二人の様子はこちらで見ることができます。(動画)

 プロツアーのツアーはここで終わりなのですが、「世界と遊び、世界を学ぶ」がテーマのユースアンバサダープログラムですので、トッププレイヤーにちょっとだけインタビューさせてもらいました。

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 まずは、ご存知、八十岡翔太プロ。

 「何でも聞いてよ」とにこやかな八十岡プロですが、アンバサダーたちはその全身から発せられる青マナの覇気(?)に緊張してなかなか質問できませんでした。

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 しかし、そこは八十岡プロ。自分とマジックとの出会いを彼女たちに話すことで緊張をやわらげてくれました。

 その後、彼女たちからは、湯水のように質問がどんどんとあふれてきました。

 好きな色は? フィーチャーマッチってどんな感じ? かっこいいカウンターのうち方は? などなど。

 その中でも、八十岡プロの「マジックをやる上での心構えについて」の内容を少しだけお伝えします。

八十岡「難しいな~、中学校は遊んで楽しいってのがマジックでしたね。それで、少しずつ店舗の大会とかに出るようになって、20歳過ぎてプロを目指そうかな~って。君たちの年齢だったらとにかく、はじめはマジックを楽しんでほしいって思います。それで、やっててもっとやりたいなって思ったら、プロを目指せばいいじゃないかな~。」

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 マジックの上達の秘訣は、とにかく楽しむこと! 八十岡プロの言葉を胸に記念撮影です。

 そうこうしていると、そこへ野生の渡辺プロが。

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 これはチャンスと、アンバサダーたちは渡辺プロにもインタビューをさせていただきました。

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 八十岡プロにかっこいいカウンターのうち方を教えてもらったらアンバサダーたちには、もう怖いものなしです。

 渡辺プロには最初からどんどん質問していきます。

 出身地は? スタンダードのデッキは? 現在の成績は? 渡辺プロにとってマジックはどういうものですか? などなど。

 渡辺プロは全ての質問に和やかに答えてくれ、マジックは生活の一部だと答えられていました。

 また、かっこいい《顕在的防御》のうち方(渡辺プロのデッキがスタンダードの緑のデッキだったため)を聞かれたとき、渡辺プロが語ってくれた内容が印象的でしたので、紹介したいと思います。

渡辺「かっこいいかぁ……。そういうのは、あまり意識してないかなぁ。意識しちゃうとプレイが変になっちゃうからね。でも、ここでプレイしている人はみんなカッコいいと思ってる。20代、30代の大人が真剣にカードゲームしてる姿は絶対カッコいいと思う。サッカーのプレイヤーもプレイ中が一番かっこいいし、真剣にやっている姿は、なんでもカッコいい!」

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 そして、渡辺プロは、こう続けてくれました。

渡辺「マジックって日本のゲームの中でも、ちょっとはじめるのが難しいゲームかもしれないけど、このゲームはこれからの人生で学べることがすごく多いゲーム。それは、単純にゲームが強くなることだけじゃなくて、人との付き合い方や礼節も学ぶことができる。僕も昔はけっこう生意気なやつで、年上の人から礼儀正しさとか、人生で必要なことをたくさん教えてもらったし、そのことにすごく感謝してる。いろんなゲームがあるけど、こんなことまで学べるゲームは他には無いから、ぜひマジックを続けてほしいな」

 渡辺プロのそのアツいメッセージは、ざわめくプロツアー会場に打った一滴の水のようにアンバサダーたちの心へ波紋のように広がったと思います。

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 最後は記念写真をパシャリ。お忙しい中、お二人には時間を頂き、誠にありがとうございました。

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 また、プロツアー会場では日本人のプロプレイヤーの方々に多く声をかけてもらいました。彼女たちにとってもかけがえのない想い出になったと思います。

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 さてさて、プロツアーのアンバサダーたちの様子は以上です。

 選ばれた者しか足を踏み入れることができない、世界最高峰のマジックの舞台プロツアー。彼らの目にはどう映ったのでしょうか?

 渡部 心香ちゃんの感想でこの記事を締めたいと思います。

渡部「なんだろう。本当にトップレベルの人が居て、ネットで見てた人がけっこう居てすごいうれしくなって。八十岡さんとか本当にいたんだって。住んでる世界が違うって感覚があったので、実際に会って本物だって感動しました。プレイを見てても、みんな先の先まで読んでいて私の考えなかったようなカードの使い方もあったりして、プロの人たちは本当に違うなって思いました。すごく面白かったです」

 彼女たちの旅はまだ始まったばかりです。

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 次の更新をお楽しみに!

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