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企画記事
月が蒼く染まるまで 前編
月が蒼く染まるまで 前編
Text by 行弘 賢
はじめに
皆さん、ブルー・ムーンはご存じですか?
僕は現実世界では見たことは流石にありませんし、おそらく皆さんも無いでしょう。しかしプロツアー『神々の軍勢』を終えて、その存在はデッキタイプとして確かに認識されています。
とあるアジアのプレイヤーたちが選択したというそのデッキタイプ、「ブルー・ムーン」。どうやってそのブルー・ムーンが完成に至り、僕たちが何故それをプロツアーで選択したのかを詳しく解説させていただこうと思います。
何故今回僕はチームアジアの一員となったか
ことの始まりは、グランプリ(以下GP)静岡にてツーチン・クオ/ Tzu Ching Kuo (備考1)から「プロツアー(以下PT)翌週のチームリミテッドGPのバルセロナ、もしまだ誰とも組んでなかったら一緒に出ないか?」というお誘いから。その場ではOKしたものの、すっかりそのことも忘れて一月程経ち、気がつけばGPバルセロナの旅券を取るか取らないかの選択の日が近づいて来ました。流石に危機感を覚えクオに連絡を取ってみると、どうやら3人目のチームメイトはリー・シー・タン/ Lee Shi Tian (備考2)になりそうだ、と連絡が。三人目のチームメイトも決まり、胸を撫で下ろした所で更にクオから一つの提案が。
「僕らアジアグループはPT開催の週の月曜日から現地でアパートメントを借りてプレイテストやるんだけど、良かったらそれに参加しないか?」
モダンへの具体的な調整方法も決まっておらず、使いたいデッキも特に無い僕には渡りに船の提案でした。しかし問題もあります。僕は中国語はもちろんできませんし、英語もほとんどしゃべれません。そんな中、アジアの面々とプレイテストして果たして上手くいくのか......? そんな不安を抱えながら、「ま、いっか! 面白そうだし、なんとかなるっしょ!」という軽いノリでOKしちゃったのでした。
こうして僕は、「アジア調整グループ」の一員としてPT『神々の軍勢』に参加することになりました。
日本でのモダン
僕が住む和歌山という地はドラフトの手練れが多く、さらに言えばその人たちは皆ドラフトが好きで好きでしょうがない言うなればドラフトジャンキーな方々。そんな方々と『神々の軍勢』入りドラフトをこちらが音を上げるほどできたのは良いのですが、モダンの方はなかなか練習が進みません。
さらに拍車をかけるように禁止改定があり、《野生のナカティル》、《苦花》が解禁、《死儀礼のシャーマン》が禁止に。環境に大きな変化が起こるであろうことが容易に予想がつきます。
そんな中、僕はいくつか試作品とも言えるデッキを作ってみました。
最初に作ってみたのは《都市国家の神、エファラ》入りの青白緑の《霊気の薬瓶》デッキです。
《都市国家の神、エファラ》の「直前のターンにクリーチャーが戦場に出ていたなら1枚引く」という能力に注目して《霊気の薬瓶》と組合わせると相性が良いことに気が付き、どうせなら新しいカードも、と《オレスコスの王、ブリマーズ》なんかも使用してみました。
このデッキも環境にいそうなデッキと調整してみましたが、結局そこまでの手ごたえを感じることができませんでした。他にも世界選手権2011で好成績を残した彌永君(備考3)のエスパーコントロールなんかのマイナーなデッキにも手を出しましたが、結局モダンに対して何の自信も無いまま日本を発つのでした......。
チームアジアとのプレイテスト 序
2月17日20時過ぎにバレンシア空港に到着。タクシーで20分ほどのアパートメントに着くと、中から7人のアジア勢がお出迎えしてくれました。夕食の後、早速プレイテスト開始......と思いきや、ドラフトが始まりました。というのも、夕食の際に「アジアの面々は皆ドラフトの練習をほとんどしていない」という話になり、君はどれぐらいドラフトした?と聞かれ「40回以上かな」という話をしたのが原因です。ドラフト中もとにかく皆ドラフトの技術を学ぼうと、根掘り葉掘り様々なことを聞いてきます。「これがアジア勢の貪欲さか...!」と早速面食らいましたが、ドラフトが終わった後にモダンも少しプレイテストすることができました。
さすがに皆プロツアー直前ということもあり、真剣に調整しています。僕はというとぼんやりとなんとなく「トロン強そうだなぁ」とトロンデッキのテストプレイを始めます。日本の友人が「トロンが強い!」と洗脳してきたせいかもしれません。
少し調整を始めると、緑単色のトロンから赤緑トロンへと変貌を遂げます。ZOOのせいです。高速なクロックに対して対処手段が《全ては塵》や《忘却石》しかなく、これらではZOOに対して十分な対応ではないと判断したからです。そのため声がかかったのが、《紅蓮地獄》と《炎渦竜巻》でした。
このように、とにもかくにも使用したいと思えるデッキタイプはZOOと調整し、ZOOと五分に近いか、有利なマッチアップのデッキを見つけるのがとりあえずの目的となりました。
今回アジアの面々が持ち寄り、プレイテストしたのが以下のデッキです。(デッキリストはサンプルのものです。実際調整に使用したのは多少違うリストのものです。)
ドメインZOO
4 《乾燥台地》 4 《霧深い雨林》 4 《沸騰する小湖》 1 《血の墓所》 1 《森》 1 《神聖なる泉》 1 《平地》 1 《聖なる鋳造所》 1 《蒸気孔》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《寺院の庭》 -土地(20)- 4 《密林の猿人》 4 《壌土のライオン》 4 《野生のナカティル》 4 《タルモゴイフ》 4 《聖トラフトの霊》 4 《ゴーア族の暴行者》 -クリーチャー(24)- |
4 《稲妻》 4 《流刑への道》 4 《稲妻のらせん》 4 《部族の炎》 -呪文(16)- |
2 《大祖始の遺産》 3 《石のような静寂》 2 《古えの遺恨》 2 《焼却》 2 《統一された意思》 1 《破壊的な享楽》 3 《ドムリ・ラーデ》 -サイドボード(15)- |
《野生のナカティル》の解禁により一気に勢力を伸ばすであろうアーキタイプとして、今回のPTの台風の目であることは明らかでした。今回プレイテストするにあたり、このデッキを仮想敵にしなかった調整グループは無いのではないかと思います。
《野生のナカティル》に始まるグッドスタッフによる華麗なビートダウンに始まる凄まじい序盤の後、ドメインの象徴でもある《部族の炎》で止めを刺す、典型的なビートダンデッキです。
ナヤZOO
4 《乾燥台地》 4 《霧深い雨林》 3 《踏み鳴らされる地》 2 《地平線の梢》 2 《寺院の庭》 2 《新緑の地下墓地》 1 《森》 1 《山》 1 《平地》 1 《聖なる鋳造所》 1 《活発な野生林》 -土地(22)- 4 《実験体》 4 《密林の猿人》 4 《壌土のライオン》 4 《野生のナカティル》 4 《タルモゴイフ》 2 《漁る軟泥》 2 《聖遺の騎士》 4 《ゴーア族の暴行者》 -クリーチャー(28)- |
4 《稲妻》 2 《流刑への道》 2 《ボロスの魔除け》 2 《稲妻のらせん》 -呪文(10)- |
2 《流刑への道》 3 《安らかなる眠り》 3 《石のような静寂》 2 《古えの遺恨》 2 《自然に帰れ》 1 《ガドック・ティーグ》 1 《稲妻のらせん》 1 《火山の流弾》 -サイドボード(15)- |
このデッキは「ドメインZOOに強いZOO」という立ち位置です。少し重めの構成にして、相手より一回り大きなクリーチャーを出すことができます。さらに、基本土地を多く採用し、フェッチランドやショックランドなどの土地からのダメージを減らすことでダメージレースを優位に進められます。
・青黒フェアリー
4 《闇滑りの岸》 4 《変わり谷》 4 《涙の川》 4 《人里離れた谷間》 3 《島》 2 《沈んだ廃墟》 1 《沼》 1 《地盤の際》 -土地(23)- 4 《呪文づまりのスプライト》 4 《ウーナの末裔》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 4 《霧縛りの徒党》 -クリーチャー(14)- |
2 《FAerie Conclave》 4 《思考囲い》 3 《呪文嵌め》 4 《苦花》 2 《マナ漏出》 1 《卑下》 1 《破滅の刃》 1 《燻し》 2 《四肢切断》 3 《謎めいた命令》 -呪文(23)- |
3 《死の印》 2 《仕組まれた爆薬》 2 《墓掘りの檻》 2 《コショウ煙》 2 《呪文滑り》 2 《悲哀まみれ》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《誘惑蒔き》 -サイドボード(15)- |
《苦花》を中心としたフェアリーのシナジーを絡めた、青黒のクロックパーミッションデッキです。《苦花》の解禁を受けて、PTでの使用者がいるのではないかと予想されたデッキです。ただし、使用者が多いと予想されるZOO系の《野生のナカティル》デッキに優位性が無く、そこまで使用者は伸びないと予想しました。エクステンデッド、スタンダードで猛威を振るった経緯があるため、軽視はできないダークホース的存在です。
ジャンド
4 《新緑の地下墓地》 3 《黒割れの崖》 3 《湿地の干潟》 3 《怒り狂う山峡》 2 《血の墓所》 2 《森》 2 《沼》 2 《樹上の村》 1 《草むした墓》 1 《踏み鳴らされる地》 1 《黄昏のぬかるみ》 -土地(24)- 4 《闇の腹心》 4 《漁る軟泥》 4 《タルモゴイフ》 3 《台所の嫌がらせ屋》 -クリーチャー(15)- |
4 《稲妻》 3 《コジレックの審問》 3 《思考囲い》 3 《突然の衰微》 2 《終止》 3 《ヴェールのリリアナ》 1 《神々の憤怒》 1 《大渦の脈動》 1 《紅蓮の達人チャンドラ》 -呪文(21)- |
2 《仕組まれた爆薬》 1 《古えの遺恨》 1 《ラクドスの魔除け》 3 《大爆発の魔道士》 2 《ジャンドの魔除け》 1 《神々の憤怒》 1 《大渦の脈動》 2 《最後のトロール、スラーン》 1 《強情なベイロス》 1 《殴打頭蓋》 -サイドボード(15)- |
赤緑黒のグッドスタッフデッキです。《血編み髪のエルフ》が禁止になり、《死儀礼のシャーマン》が禁止になってもデッキタイプとして存在してしまうあたり、根強い強さが伺えますね。《コジレックの審問》等のハンデスを絡めながら2ターン目の《タルモゴイフ》や《闇の腹心》でプレッシャーをかける動きは、いつの時代も強いものです。
出産の殻
4 《湿地の干潟》 4 《新緑の地下墓地》 3 《森》 3 《ガヴォニーの居住区》 3 《剃刀境の茂み》 2 《草むした墓》 1 《神無き祭殿》 1 《平地》 1 《沼》 1 《寺院の庭》 -土地(23)- 4 《極楽鳥》 3 《貴族の教主》 1 《臓物の予見者》 2 《復活の声》 2 《根の壁》 1 《シルヴォクののけ者、メリーラ》 1 《クァーサルの群れ魔道士》 1 《漁る軟泥》 1 《呪文滑り》 4 《台所の嫌がらせ屋》 1 《永遠の証人》 1 《オルゾフの司教》 2 《残忍なレッドキャップ》 1 《静寂の守り手、リンヴァーラ》 1 《イーオスのレインジャー》 1 《目覚ましヒバリ》 1 《叫び大口》 -クリーチャー(28)- |
2 《突然の衰微》 4 《出産の殻》 3 《召喚の調べ》 -呪文(9)- |
2 《殺戮の契約》 4 《思考囲い》 1 《戦争の報い、禍汰奇》 1 《漁る軟泥》 1 《復活の声》 1 《調和スリヴァー》 1 《罪の収集者》 1 《納墓の総督》 1 《強情なベイロス》 1 《酸のスライム》 1 《太陽のタイタン》 -サイドボード(15)- |
今回のサンプルデッキはいわゆる「メリーラポッド」と呼ばれる無限頑強のコンボが導入されたものですが、他にも《鏡割りのキキジキ》を用いた無限コンボを導入した「キキジキポッド」も存在します。
《出産の殻》デッキは《根の壁》や《台所の嫌がらせ屋》などのビートダウンに一定の耐性があるクリーチャーを存分に使用できるコンボデッキなので、ZOO系のデッキに有利を付けやすいデッキタイプです。
赤緑トロン
4 《燃え柳の木立ち》 4 《ウルザの鉱山》 4 《ウルザの魔力炉》 4 《ウルザの塔》 1 《ウギンの目》 1 《森》 1 《幽霊街》 1 《ラノワールの荒原》 -土地(20)- 1 《引き裂かれし永劫、エムラクール》 3 《ワームとぐろエンジン》 -クリーチャー(4)- |
4 《古きものの活性》 4 《彩色の宝球》 4 《彩色の星》 4 《探検の地図》 4 《大祖始の遺産》 4 《森の占術》 3 《紅蓮地獄》 4 《忘却石》 1 《炎渦竜巻》 4 《解放された者、カーン》 -呪文(36)- |
3 《自然の要求》 3 《焼却》 2 《呪文滑り》 2 《倦怠の宝珠》 4 《殺戮遊戯》 1 《ワームとぐろエンジン》 -サイドボード(15)- |
《ウルザの塔》等のウルザ土地を揃え、大量のマナを一気に獲得してビッグスペルを連打するデッキです。土地サーチのカードや色マナ変換のカードが多いため、色のタッチが用意なので、様々なバリエーションのトロンデッキが存在します。
今回は赤緑のトロンを仮想敵としました。《紅蓮地獄》《炎渦竜巻》を使用することで、ZOO系のデッキに一定の耐性を保つのを目的としたトロンの形がメジャーになるのではないかとの予想です。
青赤欠片の双子
4 《島》 4 《霧深い雨林》 4 《沸騰する小湖》 3 《蒸気孔》 3 《硫黄の滝》 2 《地盤の際》 1 《僻地の灯台》 1 《山》 1 《踏み鳴らされる地》 -土地(23)- 4 《瞬唱の魔道士》 1 《呪文滑り》 4 《やっかい児》 2 《詐欺師の総督》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 1 《鏡割りのキキジキ》 -クリーチャー(14)- |
4 《稲妻》 4 《血清の幻視》 1 《払拭》 1 《炎の斬りつけ》 1 《のぞき見》 4 《差し戻し》 1 《イゼットの魔除け》 2 《電解》 3 《欠片の双子》 2 《謎めいた命令》 -呪文(23)- |
2 《仕組まれた爆薬》 2 《大祖始の遺産》 2 《古えの遺恨》 3 《血染めの月》 2 《神々の憤怒》 2 《不忠の糸》 2 《殴打頭蓋》 -サイドボード(15)- |
《詐欺師の総督》や《やっかい児》に、《欠片の双子》か《鏡割りのキキジキ》を組み合わせてで無限トークンを生成するコンボデッキです。最近では《瞬唱の魔道士》を3~4枚採用し、対戦相手のターン終了時から積極的に仕掛け、普通にライフを削るアグロプランを採用している双子デッキが増えました。
青白赤コントロール
4 《天界の列柱》 4 《沸騰する小湖》 3 《乾燥台地》 3 《島》 3 《硫黄の滝》 3 《地盤の際》 2 《神聖なる泉》 2 《蒸気孔》 1 《山》 1 《平地》 1 《聖なる鋳造所》 -土地(27)- 3 《瞬唱の魔道士》 -クリーチャー(3)- |
3 《稲妻》 3 《呪文嵌め》 2 《流刑への道》 1 《仕組まれた爆薬》 4 《マナ漏出》 2 《稲妻のらせん》 2 《熟慮》 1 《疑念の影》 3 《電解》 4 《謎めいた命令》 2 《復讐のアジャニ》 2 《スフィンクスの啓示》 1 《至高の評決》 -呪文(30)- |
2 《払拭》 1 《仕組まれた爆薬》 1 《稲妻》 2 《石のような静寂》 1 《疑念の影》 2 《神々の憤怒》 2 《対抗変転》 2 《塩まき》 1 《至高の評決》 1 《ザルファーの魔道士、テフェリー》 -サイドボード(15)- |
モダンならではの《稲妻》《流刑への道》などの強力な呪文、インスタントタイミングでのクリーチャーからなる、非常に柔軟性の高いデッキです。主にビートダウンに有利なデッキですが、モダンは環境が広いこともあり、コンボ等の尖ったデッキは受けきるのは難しいです。
親和
4 《ちらつき蛾の生息地》 4 《ダークスティールの城塞》 4 《墨蛾の生息地》 3 《空僻地》 1 《島》 -土地(16)- 4 《羽ばたき飛行機械》 3 《メムナイト》 4 《信号の邪魔者》 4 《電結の荒廃者》 4 《大霊堂のスカージ》 3 《鋼の監視者》 3 《刻まれた勇者》 1 《エーテリウムの達人》 -クリーチャー(26)- |
4 《オパールのモックス》 1 《溶接の壺》 4 《バネ葉の太鼓》 1 《感電破》 4 《頭蓋囲い》 4 《物読み》 -呪文(18)- |
2 《大祖始の遺産》 2 《思考囲い》 1 《感電破》 1 《呪文貫き》 2 《古えの遺恨》 2 《呪文滑り》 1 《倦怠の宝珠》 1 《鞭打ち炎》 1 《血染めの月》 1 《刻まれた勇者》 1 《エーテリウムの達人》 -サイドボード(15)- |
親和というキーワード能力のカードはもう《物読み》しか採用されていませんが、《オパールのモックス》のマナ加速が爆発的展開を可能にするため、アーティファクト対策のされていないメインデッキでは最強と言われるビートダウンデッキです。
初日、終了
初日のプレイテストの結論から言いますと、僕の心は大分トロンデッキへと動きました。環境への理解度がそこまで高いわけではないので、単純に自分との勝負をするような、コンボに近いデッキを選択するのが望ましいのでは? という感想を抱いたからです。
明日は朝からトロンのZOO以外とのマッチアップのデータ取り、青白系のコントロールとZOOのマッチアップのデータ取りをする、と約束して寝室に向かいます。
寝室につくと、飛行機の中で寝ていたのもあり、なかなか眠りにつくことができません。そんな中、ふとトロン繋がりで、去年行われたモダンのPT『ラヴニカへの回帰』のことを思い出しました。その時僕が使用したのは、青赤の《血染めの月》と《ヴィダルケンの枷》を採用したコントロールデッキです。
11 《島》 4 《霧深い雨林》 4 《沸騰する小湖》 3 《蒸気孔》 1 《山》 -土地(23)- 3 《瞬唱の魔道士》 2 《ヴェンディリオン三人衆》 -クリーチャー(5)- |
4 《稲妻》 4 《呪文嵌め》 3 《手練》 4 《イゼットの魔除け》 3 《マナ漏出》 3 《差し戻し》 4 《血染めの月》 3 《ヴィダルケンの枷》 2 《謎めいた命令》 2 《殴打頭蓋》 -呪文(32)- |
3 《大祖始の遺産》 2 《汚損破》 3 《紅蓮地獄》 2 《不忠の糸》 1 《ヴェンディリオン三人衆》 3 《塩まき》 1 《精神壊しの罠》 -サイドボード(15)- |
当時流行していたジャンドに強いだろう、と実際に使用したところ大当たり。ジャンドとのマッチアップは全て勝利することができました。しかし最終戦に当たった赤緑トロンには手も足も出なかった苦い思い出があります。こちらのクロックが《ヴェンディリオン三人衆》と《殴打頭蓋》《瞬唱の魔道士》しかないため、《血染めの月》を張った後もどうしても《ワームとぐろエンジン》が間に合ってしまい、かなりの相性差を感じました。
しかしながらトロンはPT全体で見れば少数勢力であろうことから、今回最多勢力であろうドメインZOOに対しても同じデッキコンセプトが通用するのではないか......?
と考えてるうちに、気が付けば夢の世界に旅だっていたのでした。
次回、ブルー・ムーンの全貌が!
というところで、今回は残念ながらここまでとなります。肝心のブルー・ムーンは、今回は「さわり」しかお話しすることができませんでした。次回はブルー・ムーン完成までの話と、プロツアーのレポートとなります。よろしければ次回の記事までお付き合いいただけましたらと思います。それではまた皆さん次回の記事をお楽しみに! ではではー。
(後編につづく)
備考1:ツーチン・クオ/Tzu Ching Kuo
GPトップ8・10回以上、ワールド・マジック・カップ優勝経験ありの台湾の英雄。(戻る)
備考2:リー・シー・タン/Lee Shi Tian
モダンPT2年連続トップ8の猛者。(戻る)
備考3:彌永 淳也
世界選手権2011優勝を筆頭に、多数のトーナメントで華々しい成績を残す日本人トッププレイヤー。(戻る)
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