企画記事

2013.1.16

『ギルド門侵犯』特別カードプレビュー：押し引きが高める返し技

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2013.01.16

『ギルド門侵犯』特別カードプレビュー：押し引きが高める返し技

by 鍛冶友浩

　気づけば来週末へと迫った『ギルド門侵犯』のプレリリース。
　事前にカード情報を見ずに大会へと挑むプレイヤーも多いのかもしれないが、このカードを知らないだけでゲーム中に悲惨なことになってしまうかもしれないぞ！

　マナコストは4マナと若干重く、唱えて意味のあるタイミングも戦闘中の攻撃クリーチャーがいる時だけに限られる。このテキストを読む限りは使いにくいが、実は使われて強いカードの典型例ではないだろうか。

　カードの効果を引き上げるためには、リミテッド特有の戦場の押し引きをプレイングでコントロールする必要があるのだが、なんとか対戦相手に戦況を不利に見立てさせ、総攻撃の返し技で《霊気化》を唱えられればゲームはもらったも同然。

　しかし、カードの価値を最大化すべく、対戦相手に「総攻撃するべきタイミングだ」と錯覚させるには、いったいどのような道筋を立てて行けばよいのだろうか？

　プランは積極的に攻撃に出るか、防御もしつつ回避能力持ちで攻撃に徹するか。
　つまり攻撃を仕掛けなければ始まらない。
　防御的に唱えるバウンス呪文全般に言えるが、1枚のカードを消費して得るものは「戻されたクリーチャーを再召喚される際にかかるマナ」のみだ。そもそも4マナもする呪文を時間稼ぎのみに使うのでは真価を得られない。

　例えば、先手有利といわれるビートダウン同系のミラーマッチではしばしば起こる、ブロッカーを立てずに攻撃を仕掛けあい、殴り合いの総力戦になる状況を想定すればどうだろう？
　お互いにクリーチャー呪文を持っているならばすぐに、除去呪文ならば見計らって唱えてくるだろうが、手札はすぐに消耗してしまう。手札が少ない時にはマナが余るのは自然だし、ブロッカー不在時に対戦相手も総攻撃しない理由はなく、ベストな《霊気化》を唱えられる。

　そして最も理想的なのが、地上をブロッカーで固めて飛行で攻撃、というシチュエーションだ。
　先の防御無視の殴り合いでは自分のライフの推移をコントロールしにくいが、この状況ならばどうブロックするかの選択権までこちらにあるし、よく見かける「こちら1/3、相手は2/2が2体」、またはこの状況を複雑化したものにおいても、対戦相手はついダメージを稼ぎに来てしまうだろう。

　対戦相手へのプレッシャーが価値を高める、そんな一枚。