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お知らせ

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MTGアリーナ:ゲーム更新情報――『兄弟戦争』

Wizards of the Coast

2022年11月9日

 

(編訳注:文中の日付・時刻は特記のない限り、太平洋冬時間(日本時間より17時間遅れ)基準です。また、画像は英語版の開発中のものです。)

『兄弟戦争』

 過去を再発明し、未来を再び手に――『兄弟戦争』がいよいよやってきます。この新セットではマジックの歴史を紡いできたアーティファクトが登場し、巨大な戦争機械とともにあなたの未来を築きます。最新のカードを見て『兄弟戦争』の物語を読んだら、マジックの長い歴史の中でも特に象徴的な時期へ遡る旅に出ましょう。舞台は同じドミナリアですが、私たちがいたところとはまったく違う世界が広がっています。

メカニズム

 過去を振り返ると、マット・タバック/Matt Tabakが『兄弟戦争』のメカニズムを新旧どちらも掘り起こしましたが、MTGアリーナでも合体を楽しみたい方のために、今回のメカニズムのデジタル世界での挙動を確認しておきましょう。

試作

 「試作」はマジックに新たに加わるメカニズムです。試作カードは2組の特性を持ち、プレイヤーは初期値である第1の特性(元々のマナ・コストやパワー、タフネス)か第2の特性(異なるマナ・コストやパワー、タフネス)を選んでプレイできます。

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 MTGアリーナにおいても手札にある試作カードはテーブルトップと同じように見えますが、特性を選択する際は上の画像のように表示されます。このエフェクトは戦場にある間も選んだ特性を示すために残り続け、それが戦場を離れるまで表示されます(それがコピーされた場合も同じです)。試作カードがライブラリーや手札、追放領域にある場合は、試作側でない特性、つまり元の見た目で表示されます。

合体

 続いて、再録メカニズムの「合体」です。合体は、(「合体する組」と呼ばれる)特定の2枚のカードを1つのパーマネントにします。合体する組ごとに、その2枚を合体させる方法が記載されたカードがあります。合体したパーマネントは1つのパーマネントとして扱われますが、それが戦場を離れた場合、合体する組を構成する2枚ともそのパーマネントが送られる領域に置かれます。なおカードを合体させるには、あなたが合体する組を構成する2枚のカードのオーナーかつコントローラーであり、それらは必ず、実際にその名前を持つカードでなければなりません(コピーやトークンではできません)。

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 合体は再録メカニズムですが、MTGアリーナには初実装となります! なおMTGアリーナにおいては、合体したパーマネントも他のカードと同じサイズで表示されますのでご注意ください(2倍のサイズで怪物感を出せずごめんなさい)。

蘇生

 再録メカニズム「蘇生」は、それを持つカードが墓地にある間のみ起動でき、ソーサリーとしてのみ起動することができます。蘇生したカードは速攻を持ち、次の終了ステップの開始時(やその前に戦場を離れた場合)に追放されます。

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 蘇生はMTGアリーナでも再録となりますが、クライアント上でどのように表示されるか上の画像でご確認ください。墓地からプレイできる他のカードと同じ感じです!

パワーストーン

 「パワーストーン」は、新たなトークン・タイプです(宝物や食物、手掛かりと同様ですね)。パワーストーンは、タップすると1点の無色マナを得られる無色のアーティファクトです。パワーストーンによって生成されたマナは、アーティファクトでない呪文を唱えるためには使用できませんが、その他のすべてに使うことができます。これにはアーティファクト・呪文や起動型能力(アーティファクトでないものの能力も含む)や誘発型能力に必要なコスト、攻撃したりブロックしたりするために支払わなければならないコストなども含まれます。

旧枠版アーティファクト

 『兄弟戦争』では、マジックの過去から全63種のアーティファクトがクラシックな旧枠で登場します。

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 MTGアリーナ内のストア・パックからは、コモン1枚の代わりにこれらのアーティファクトが出現する可能性があります。つまり1パックでレアや神話レアが複数枚手に入る可能性があるのです。10パックを一度に開封するとカードが6枚表示されますが、そのときに手に入るレアや神話レアはそれですべてではないので、ご注意ください!

旧枠版アーティファクトのバランス調整について

 私たちは『兄弟戦争』や旧枠版アーティファクトがヒストリックにもたらす新たな変動を楽しみにしていますが、1つだけ例外があります――《ミシュラのガラクタ》です。

 《ミシュラのガラクタ》はマナの支払いなしでカードを交換できるため、「対価なく」デッキを回して安定感を高める手段になり得ます。このように分散の要素を一律で減らしてしまうと、ゲームプレイの幅が狭くなります。また同様に、どのデッキも代償なしに《ミシュラのガラクタ》4枚からデッキ構築を始めることができるため、デッキリストの多様性も狭めてしまいます。どちらのケースも、魅力的なフォーマットを作る助けとなる多様性が失われてしまうのです。さらに、《ミシュラのガラクタ》をより効率的に繰り返し活用する戦略は極めて大きなアドバンテージを得ることができ、メタゲームを崩壊させる恐れがあります。

 以上の理由から、ミシュラのガラクタ》はヒストリックにおいて禁止となります。ストア・パックからアンコモンの旧枠版アーティファクトが出現する場合、他のアンコモンの旧枠版アーティファクトをすべて所持するまでは《ミシュラのガラクタ》の出現優先度は下がります。

 加えて、ファイレクシアの破棄者》はヒストリック・ブロールにおいて禁止となります。カード名を指定して妨害する効果を持つ他のカードと同様に、対戦相手の統率者を「機能停止」させる《ファイレクシアの破棄者》の能力は、このフォーマットの意図に反しています。

 他の旧枠版アーティファクトも強力なもの揃いですが、それらはヒストリックに新たな可能性をもたらすためその動きを見守ろうと思います。『ストリクスヘイヴン:魔法学院』の「ミスティカルアーカイブ」のように、旧枠版アーティファクトについても追加の措置が必要になるかもしれませんが、実際に使われてその力が証明されるまでは保留にします。

諜報と上陸のオラクル変更

 カードの中には既存のキーワード処理と同じ処理をするよう指示するテキストが印刷されているにも関わらず、そのキーワードを使っていないものが多々あります。その大きな例が「上陸」と「諜報」の2つです。

 これらのキーワードと同じ機能を指示するテキストについて、今後私たちは「諜報」や「上陸」の能力語を使うことにします。例えば《アズカンタの探索》や《考慮》のようなカードに書かれた「あなたのライブラリーの一番上にあるカード1枚を見る。あなたはそのカードをあなたの墓地に置いてもよい。」というテキストは、「諜報1を行う。」に置き換えられます。

その他の特筆事項

オートタップの柔軟性

 《土の勇者》や《刃とぐろの蛇》のような、それを唱えるために支払うマナのタイプを参照するカードをオートタップでプレイする際の柔軟性を高めるために、常にゲームを一時停止して使用する予定のマナ選択が表示されるようになります。

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 この際にオートタップは戦略的な判断を行いませんので、支払う予定のマナ(とそれによって得られる効果)が望ましいものになっているか必ずご確認ください。

カードをあなたのライブラリーの一番上や一番下に置くことについて

 カードをあなたのライブラリーの一番上や一番下に置く効果について、表示方法を更新します。これらの効果を処理する際のインターフェイスは、わかりやすさを向上させるために、占術と非常に似た形になります。

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リリース日の変更

 『兄弟戦争』より、MTGアリーナにおけるセットのリリースはテーブルトップのプレリリース開始後になります。この変更の一環として、ほぼすべての更新を木曜日から火曜日(現地時間)に移行し、特に新セットの実装は火曜日となります。

 『兄弟戦争』リリースまでのスケジュールは以下の通りです。

  • 11月10日:アーリーアクセス・イベント
  • 11月11日:テーブルトップのプレリリース開始
  • 11月15日:MTGアリーナで『兄弟戦争』リリース

 今後当面の間は、このスケジュールでリリース予定です。

MTGアリーナの進化

 MTGアリーナにおける私たちの主な使命の1つは、ゲームを常に評価し、フィードバックやデータをもとに変更し、多種多様なプレイヤーのニーズやプレイスタイルに応えられるよう進化を促し続けることです。プレイヤーの皆さんはさまざまな動機や目標でMTGアリーナをプレイしているため、私たちも常に調整を欠かさず、皆さんが求める機能や製品をお届けしているのです。

 『兄弟戦争』のリリースにともない、MTGアリーナのコレクションを増やす新たな方法(ゴールデン・パック)が登場し、今年発売された商品(ワイルドカード・セット)についても、より幅広いプレイヤーに魅力を感じてもらえるように更新を行います。これらの調整により、皆さんがより柔軟にコレクションを増やしたりデッキを構築したりできるはずです。

 それから、ローテーションなしのフォーマットやアルケミーを楽しむプレイヤーの皆さんにも、新たな製品のニュースをお届けします。

ゴールデン・パック

デッキ職人のベティ/Bettyの場合

 ベティはさまざまなデッキを構築してプレイするために、大きなコレクションを求めています。彼女は新しいセットがリリースされたときにあらゆる可能性を探究するのが大好きです。しかし実験のためには、コレクションにカードを加える必要があります。カードを集めるのにドラフトが効率的であることは知っているため、リリース後数週間はデッキ構築を我慢して、コレクションを築くためのカードをドラフトで集めているのです。

 新たなセットのリリース後、すぐにデッキ構築へ飛び込みたい気持ちを抑えてドラフトやシールドをプレイすることを義務としているプレイヤーがいることは、把握しています。なぜならそれが、コレクションを築くのに効率的(で楽しい)手段だからです。私たちは、プレイヤーの皆さんを最初に楽しみたいゲームモードから引き離すのではなく、コレクションを築く上でドラフトとパック購入の間にある効率の差を埋めたいと思っています。

 そこで今回は、神話パックを含む『兄弟戦争』のストア・パックを購入するたびに、(以下の画像のように)「ゴールデン・パック」獲得までの進行度が1つ進むようになります。10パック購入でメーターが一杯になり、ゴールデン・パックを1パック受け取れます。ゴールデン・パックを受け取るとメーターはリセットされ、また次の10パックが始まります。パックをセット購入した場合も、その数だけメーターは進みます。

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 受け取ったゴールデン・パックは「パック」画面に表示され、そこで開封できます。ゴールデン・パックには6枚のカードが封入されており、すべてスタンダードで使用できるレアや神話レアになっています(被り防止機能も適用されます)。

 ゴールデン・パックについては、こちらの記事もご確認ください。

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 この変更により、パック購入によるカードの獲得効率とドラフトによる獲得効率をより近づけることができます。現時点では『兄弟戦争』のパックにのみ適用されますが、私たちはその結果を評価した上で、今後他のセットへの拡大も検討するつもりです。

ワイルドカード・セット

メタゲーマーのマックス/Maxの場合

 マックスは、活躍しているデッキをネット上で見つけてはそれをプレイしたいと思っています。ですがデッキを完成させるにはカードが足りないことがままあります。マックスはコレクション全体を大きくすることに重点を置いておらず、必要なワイルドカードを得るためにパックを開封する時間にも気が乗りません。カードを素早く揃えて、デッキを使いたいと思うマックスでした。

 今年実験的に販売した「ワイルドカード・セット」はマックスのようなプレイヤーのニーズを満たしましたが、内容がレアのワイルドカード12枚と神話レアのワイルドカード4枚に固定されていたため、他のプレイヤーにとっては制限が強すぎる商品でした。

 『兄弟戦争』より、このセット商品を小さく分割し、レアのワイルドカード4枚セットを9.99ドル、神話レアのワイルドカード4枚セットを19.99ドルで販売します。各商品とも最大10回まで購入できます。販売期間は『兄弟戦争』のリリースから2023年1月31日までです。

 これらの商品は、コレクションを築くためやデッキを1から組み上げるためのものというよりは、特定のデッキに足りない数枚を素早く手に入れるための手段です。これら2つの新しいワイルドカード・セットも実験的な販売とし、マックスのようなプレイヤーをサポートするための最善の方法を模索していきます。

ローテーションなしのフォーマット

ベテラン・プレイヤーのヴィクター/Victorの場合

 ヴィクターは長年にわたりマジックを楽しんでおり、昔のマジックのカードを懐かしく思っています。彼はMTGアリーナでもテーブルトップ準拠の体験を大切にしており、よくエクスプローラーをプレイしています。もっと古いカードがMTGアリーナに実装されて、エクスプローラーがパイオニアに近づいていくことを望んでいます。

 MTGアリーナにて近日リリース予定の2つの新製品には古いカードが盛りだくさんで、きっとヴィクターにも喜んでもらえるはずです。

『エクスプローラー・アンソロジー2』

 12月には、『エクスプローラー・アンソロジー2』がMTGアリーナにやってきます! 『エクスプローラー・アンソロジー1』と同様に、収録カードはすべてエクスプローラーおよびヒストリックで使用可能です。各カードはMTGアリーナ内のストアですべて4枚入りのセット商品が発売されるほか、ワイルドカードでの作成もできます。収録カードを含め『エクスプローラー・アンソロジー2』の詳細については後日改めてお伝えしますので、お楽しみに!

『イニストラードを覆う影・リマスター』

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 『イニストラードを覆う影・リマスター』には、『イニストラードを覆う影』および『異界月』収録のカードが収録されます。以前リリースされた『カラデシュ・リマスター』や『アモンケット・リマスター』と同様に、『イニストラードを覆う影・リマスター』でもストア・パックやリミテッドのイベントが用意される予定です。

 『イニストラードを覆う影・リマスター』は2023年の前半にリリースを計画しています。収録カードはエクスプローラーおよびヒストリックで使用可能です。

アルケミー

常に目新しさを求めるナンシー/Nancyの場合

 ナンシーはMTGアリーナをよくプレイしていますが、すぐに新鮮味を感じられなくなってしまいます。彼女はこのゲームにもっと変化が起こり、新鮮さや刺激を感じ続けられるようになってほしいと思っています。彼女はアルケミーやヒストリックをプレイしており、デジタル限定カードや再調整がマジックの新しいデザイン領域を拓くのを楽しんでいます。

 『団結のドミナリア』のリリースにともなうローテーションでアルケミーからも多くのセットが去り、メタゲームはさまざまなデッキに活躍のチャンスがある多様性に富んだ刺激的なものになっています。

 11月15日の『兄弟戦争』リリースや12月13日の『アルケミー:兄弟戦争』で、もっと多くのデッキが舞台に上がると私たちは期待しています。プレイヤーの皆さんが今後もこのフォーマットを楽しみ、それぞれに合った新鮮な体験を味わえるよう、私たちはアルケミーのカードをストア・パックや(ドラフトを含む)イベントを通して皆さんにお届けする方法を引き続き模索していきます。

アリーナ・オープンの変更

 7月に、私たちはリミテッドで行われるアリーナ・オープンの2日目イベントをドラフト2回に分けて行うことにしました。プレイヤーの皆さんはその方が楽しいと感じており、私たちも同じ気持ちだったのです! 当時はこれをより厳しいトーナメント方式であるシングルエリミネーション方式のドラフトという形でしか実現できませんでしたが、この形では失うものもあるように私たちは感じていました。そして皆さんからのフィードバックも、私たちの考えと一致していました――「ドラフトを2回やるのは良いけれど、もっとマジックをプレイしたい」という声をいただいたのです。

 11月26日開催のアリーナ・オープンより、どちらも実現します! 2日目イベントは以下のように行われます。

  • 2日目イベント第1ドラフト:(マッチ・ドラフトと同様に)プレイヤーは4マッチプレイします。
    • 3勝1敗または4勝したプレイヤーは第2ドラフトへ進出できますが、結果によって大きな違いがあります。第1ドラフトを無敗で勝ち抜いたプレイヤーは失っていないマッチを第2ドラフトへ「繰り越し」でき、ダブルエリミネーション方式で挑めるのです!
  • 2日目イベント第2ドラフト:プレイヤーは4勝するか、2日目イベントを通して2敗目を喫するまでプレイできます。第1ドラフトを無敗で勝ち抜いたプレイヤーは、ダブルエリミネーション方式となります。その他特筆事項が2つあります。
    • 第2ドラフトへ進出したプレイヤー同士でドラフトとマッチメイクが行われます。
    • 獲得できる最大の賞金は2,500ドルから2,000ドルに変更されますが、賞金総額は変わりませんので、ご安心ください。より多くのプレイヤーに分配されるだけです。イベントの詳細や賞金情報は、イベントページ(英語)をご確認ください。

 簡潔にまとめると、第1ドラフトは全員最後までプレイでき、無敗で勝ち抜けば失っていないマッチを第2ドラフトに持ち越せるというわけです!

 それでは皆さん、「Good luck, have fun(幸運を祈ります、楽しみましょう)」。今後も開催されるエキサイティングなアリーナ・オープンにご期待ください!

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