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お知らせ
『フォーゴトン・レルム探訪』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)
2021年7月15日
はじめに
こんにちは、皆さん!
『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ:フォーゴトン・レルム探訪』という心躍るセットで探訪するのは……ああ、探訪するのは、クラス、ダンジョン、d20を振るなどさまざまなメカニズム空間です。つまり、それらのメカニズムを扱うため、輝ける新しいルールがいくつも増えるということです。また、このセットにと伴うルール変更も少々ありましたし、オラクルも、古いカードにレインジャーやバードといったクリーチャー・タイプを追加するなどいくらか変更されています。
ルールの変更もオラクルの変更も、現在検証中なので、今回の内容は最終的なものとは少し異なる場合があります。完成したら、ルール・ページやGathererで公開されます。
それでは、早速探訪とまいりましょう!
総合ルール変更点
これは『ダンジョンズ・アンド・ドラゴンズ:フォーゴトン・レルム探訪』の発売に伴いマジックに計画されているルール変更の概略です。最新のルールについては、ルール・ページで公開されています。この概要と公式ルールとの間に齟齬がある場合、公式ルールが優先されます。
新ルール、更新されたルール
ダンジョン・カードとクラス・カード
107.16.
クラス・カードのレベル・バーにはルール上の意味があるので、数とシンボルの項目、英雄譚・カードの章シンボルの直下に加わります。
108.2a
『フォーゴトン・レルム探訪』の発売とともに、ダンジョン・カードが定形外のマジックのカードに加わります。そのため、定形のカード、定形外のカードの定義が変更されます。
205.2aと205.3h
ダンジョン・カードとクラス・カードが、それぞれカード・タイプ、エンチャント・タイプの一覧に追加されました。ダンジョンは、サブタイプを持たないカード・タイプの一覧にも追加されました。
400.11b
これは、ゲームの外部からゲーム内に持ち込まれたカードに何が起こるかを定義するルールです。踏破されたときにダンジョン・カードをゲームから取り除けるように更新されています。
701.46.
このルールは、罠や隠し通路、そして怪物に満ちあふれた暗く恐ろしい場所です。そう、これは「ダンジョン探索」という新しいキーワード処理のルールです。
702.8cと711.7
レベルとクラス・カードは、「Lv系カード」と呼ばれる過去のクリーチャー・カードにあったLvカウンターやLvアップ能力とは相互作用しません。この節の新しいサブルールは、誰かがクラス・カードの働きを調べた時にそれを明確化するためのものです。
704.5t
踏破したダンジョン・カードをいつどのようにゲームから取り除くかを定めた新しい状況起因処理です。
717
この非常にハイクラスな項目は、新しいエンチャントのサブタイプ、すなわち、クラスを扱うものです。700節の残りの項目は1文字ずつずれました。(「サイコロを振る」の項目でも同じことが起こっています。下記参照。)
903.11.
カードを統率領域に持ち込む、という、通常できないことに関するルールです。ダンジョン探索を行なったプレイヤーが同じダンジョンを複数回ゲームに持ち込むことができるようにするため、調整が必要でした。これは統率者戦にカードを持ち込むことに関するものなので、他の状況には何も変更はありません。
サイコロを振ること関連
601.2h
これまで、呪文を唱えたり能力を起動したりするためのコストは、任意の順番で支払うことができました。しかし、《クレイ・ゴーレム》の起動型能力のサイコロを振るというコストなど、無作為あるいは未知の要素を含むコストがある場合、これによって奇妙で直感に反する状況が起こり得ました。これらの状況を回避するため、これらのコストを最後に支払うようにルールが更新されました。これは、呪文を唱える間にマナ能力を起動する必要がある場合を変更しません。すべてのマナ能力は、呪文や能力のコストを支払い始める前に起動しなければなりません。
706
705節にコイン投げのルールがあるので、サイコロを振るルールは706節が自然だと思われます。この節では、サイコロを振ることとその出目をどう解釈するかを記した能力について説明しています。700節の残りの項目は1文字ずつずれました。大量の項番変更です!
901.9d
d20を振ることはマジックのルールでは新しいことですが、ルールにはこれまでもサイコロを振るルールがありました。次元ダイスです! プレインチェイス戦カジュアル変種ルールのもとでプレイされているゲーム向けのこの新しいルールでは、次元ダイスを振ることで、プレイヤーがサイコロを振ることで誘発する能力が誘発する、と定めています。ただし、数値での出目を参照する効果は、次元ダイスを無視します。はっきりさせておきますが、次元ダイスはプレインチェイス戦カジュアル変種ルールの元でプレイされるマジックのゲームにしか存在しません。プレインチェイス戦以外で次元ダイスを振るように書かれていても、サイコロは振りません。
その他のルール更新
207.2d
フレイバー語はマジックのカード上で別字体で書かれる新しいものです。能力語の直後に書かれた新しいルールでは、フレイバー語が能力語やフレイバー・テキストと同じく、ルール上の意味を持たないと明記されています。
301.5b
これは、装備品・呪文の解決について書いたルールです。これまでは、装備品・カードは何かについた状態で戦場に出ることはないと書かれていました。文脈的には今でも正しいのですが、《古き者のまとい身》は装備品をクリーチャーにつけた状態で戦場に出します。このルールは解決中の装備品・呪文にだけ適用されると明確化されました。
603.12.
《血流の学部長、ヴァレンティン》は、置換効果と関連している興味深い誘発型能力を持っています。前回のルール更新で、このルールは更新されて置換効果が再帰誘発型能力を生成できるとなりました。しかし、その結果、《血流の学部長、ヴァレンティン》の能力は2組のルールが扱うことになったのです! 607.2g(督励メカニズムを扱う同じルール)が、すでにこれを違う形で扱っていました。再帰誘発型能力のルールは過去のテキストに戻され、《血流の学部長、ヴァレンティン》の能力は関連した能力の項目だけで扱われるようになりました。
603.2e
《調和の神童》など、「[オブジェクト]の能力」を参照するカードが増えています。しかしながら、ルール上、これがそのオブジェクトが持つ誘発型能力だけを指すのか、それとも能力の解決で遅延誘発型能力が生成された場合などの他の能力に組み込まれた誘発型能力も含むべきなのか、明らかではありませんでした。この新ルールは、この句はそのオブジェクトが持っている、あるいは与えられている能力だけを指し、それの能力が生み出した再帰誘発型能力や遅延誘発型能力は含まない、と明記しました。
701.38.
このセットのカード《復讐の祖霊》に刺激されて、私はどうしてもルールを変更しなければならなくなりました。挑発されたと言ってもいいでしょう。駆り立てられた? ううん、どう言うのがいいか、わかりません。なんにせよ、これは使嗾メカニズムのルールです。すでにクリーチャーを使嗾するすべてのカードは同じように機能するままですが、使嗾というメカニズムの構造はいくらか劇的に変わります。クリーチャーを使嗾した場合、次のあなたのターンまで、そのクリーチャーは「使嗾された」状態になります。怪物的と同じように、呪文や能力はオブジェクトが使嗾されているかどうか参照できます。攻撃強制は「使嗾されている」状態に含まれ、その結果、パーマネントが「常に使嗾される」というオーラは今後はそのための特別なルールなしでも働くようになります。その特別なルールは削除されました。
702.15cと702.80b
《ソーサラー・クラス》は、能力の解決時にスタック上にある呪文がプレイヤーにダメージを与えるようにする誘発型能力を持っています。その能力の解決時にその呪文がすでにスタックになかった場合、その呪文が絆魂や萎縮を持っているかどうかを決定するために最後の情報を用いることができるということがこれらのサブルールで明確化されました。
新サブタイプ
クリーチャー
バード/Bard、ビホルダー/Beholder、ノール/Gnoll、ハーフリング/Halfling、ハムスター/Hamster、ティーフリング/Tiefling
プレインズウォーカー
バハムート/Bahamut、エリーウィック/Elliwick、ロルス/Lolth、モルデンカイネン/Mordenkainen、ザリエル/Zariel
用語集の新項目
クラス、ダンジョン踏破、ダンジョン、使嗾される、レベル、d20を振る、部屋、部屋能力、ダンジョン探索、探索マーカー
用語集の更新した項目
- 使嗾:使嗾される への参照を追加。
- Lvアップ:クラス・カードの情報がどこにあるか追加。
- 定形外のマジックのカード:新しい定義に合わせて更新。
- 定形のマジックのカード:新しい定義に合わせて更新。
オラクル変更点
以下は、『フォーゴトン・レルム探訪』セットの発売に伴いマジックのカードのオラクルに加えられた変更の一覧です。更新が有効になり次第、Gathererでカードの公式テキストが参照できます。
大規模テンプレート変更
クリーチャー・タイプのレインジャーとバード
『フォーゴトン・レルム探訪』の発売に合わせて、過去の22枚のクリーチャー・カードがレインジャーのクリーチャー・タイプを、3枚のクリーチャー・カードがバードのクリーチャー・タイプを得ました。それらのクリーチャーの既存のクリーチャー・タイプはそのまま残っています。
レインジャー・クリーチャーの更新
- 《樺の知識のレインジャー》
- 《国境地帯のレインジャー》
- 《雲山羊のレインジャー》
- 《夜明けのレインジャー》
- 《エルフのレインジャー》
- 《精力的なレインジャー》
- 《ケッシグのレインジャー、ハラナ》
- 《翡翠光のレインジャー》
- 《柏槙教団のレインジャー》
- 《Kelsinko Ranger》
- 《ムラーサのレインジャー》
- 《ノーウッドのレインジャー》
- 《オークヘイムのレインジャー》
- 《大蛇の野伏》
- 《ヴェクのレインジャー》
- 《イーオスのレインジャー》
- 《スクリブのレインジャー》
- 《海辺のレインジャー》
- 《スカイシュラウドのレインジャー》
- 《森のレインジャー》
- 《樹上のレインジャー》
- 《変わり樹のレインジャー》
- 《境界のレインジャー》
バード・クリーチャーの更新
- 《エルフの吟遊詩人》
- 《ジョラーガの吟遊詩人》
- 《放浪の吟遊詩人、イーサーン》
個別カードの更新
《暴走魔導士、デリーナ》
《暴走魔導士、デリーナ》の能力の最後の出目には「再度1個のd20を振る。」と書かれていました。ほとんどの場合、サイコロを振り直すことはいいことです。ただし、《ピクシーの案内人》をコピーする場合、成功するたびに次も成功する可能性が高まります。計算してみるとわかりますが(数学好きの私たちは計算してみました)、すぐに成功の確率は失敗の確率を超え、そのうちには失敗する確率がほぼ0になりました。
こうなってしまうと、ひたすらサイコロを振り続けなければならなくなります。かなり永遠に。私の地元のFNMでd20を振るとして、やがて永遠に巨大d20を山の上に転がし続ける懲罰を受けるシースポスの気分になっていくことでしょう。
それを直すため、最後の能力に「再度1個のd20を振ってもよい。」に訂正し、シーシュポスがその永遠の苦行から逃れられるように、そうでなくてもあなたが戦闘フェイズを終えられるようにします。
《暴走魔導士、デリーナ》の旧テキスト:
Whenever Delina, Wild Mage attacks, choose target creature you control, then roll a d20.
1-14 | Create a tapped and attacking token that's a copy of that creature except it's not legendary and it has "Exile this creature at end of combat."
15-20 | Create one of those tokens. Roll again.
新テキスト:
Whenever Delina, Wild Mage attacks, choose target creature you control, then roll a d20.
1-14 | Create a tapped and attacking token that's a copy of that creature except it's not legendary and it has "Exile this creature at end of combat."
15-20 | Create one of those tokens. You may roll again.
和訳:
暴走魔導士、デリーナが攻撃するたび、あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。1個のd20を振る。
1-14 | 伝説でなく「戦闘終了時にこのクリーチャーを追放する。」を持つことを除いてそのクリーチャーのコピーであるトークン1体をタップ状態かつ攻撃している状態で生成する。
15-20 | そのトークン1体を生成する。再度1個のd20を振ってもよい。
《古き者のまとい身》
《古き者のまとい身》はオーラや装備品であるカードを墓地から戦場に、パーマネントにつけた状態で戻します。しかしながら、その選ばれたオーラや装備品であるカードをそれにつけられない場合があります。(プロテクション能力など)
オーラでそれが起こった場合、ゲームのルールによって元あった領域に残ります。一方、装備品の場合、ルール上そのような保護はなく、その非常に特殊な状況でどうなるかは明確ではありません。《古き者のまとい身》に少し書き加えて、戦場にあるそのパーマネントにその方法でつけられない装備品は出せない、と明確化しました。
《古き者のまとい身》の旧テキスト:
Enchant creature you control
When Mantle of the Ancients enters the battlefield, return any number of target Aura and/or Equipment cards from your graveyard to the battlefield attached to enchanted creature.
Enchanted creature gets +1/+1 for each Aura and Equipment attached to it.
新テキスト:
Enchant creature you control
When Mantle of the Ancients enters the battlefield, return any number of target Aura and/or Equipment cards that could be attached to enchanted creature from your graveyard to the battlefield attached to enchanted creature.
Enchanted creature gets +1/+1 for each Aura and Equipment attached to it.
和訳:
エンチャント(あなたがコントロールしているクリーチャー)
古き者のまとい身が戦場に出たとき、あなたの墓地にありオーラや装備品でありエンチャントしているクリーチャーにつけることができるる望む数のカードを対象とする。それらを、エンチャントしているクリーチャーについている状態で戦場に戻す。
エンチャントしているクリーチャーは、それについているオーラや装備品1つにつき+1/+1の修整を受ける。
《不浄なる暗黒の書》
《不浄なる暗黒の書》は、ヴェクナ・トークンを生成し、それにいくつかの誘発型能力を与えます。それらの能力の1つ、通常は《アイ・オヴ・ヴェクナ》が持つもの、は、ヴェクナが戦場に出たときに誘発するでしょう。しかしながら、そのトークンがすでに生成されていたなら、ルール上、それはすでに戦場にあり、この能力は何もしません。したがって、《不浄なる暗黒の書》はこの能力が意図通り働くように軽い訂正がかかります。
《不浄なる暗黒の書》の旧テキスト:
At the beginning of your end step, if you lost 2 or more life this turn, create a 2/2 black Zombie creature token.
{T}, Exile The Book of Vile Darkness and artifacts you control named Eye of Vecna and Hand of Vecna: Create Vecna, a legendary 8/8 black Zombie God creature token with indestructible. It gains all triggered abilities of the exiled cards.
新テキスト:
At the beginning of your end step, if you lost 2 or more life this turn, create a 2/2 black Zombie creature token.
{T}, Exile The Book of Vile Darkness and artifacts you control named Eye of Vecna and Hand of Vecna: Create Vecna, a legendary 8/8 black Zombie God creature token with indestructible and all triggered abilities of the exiled cards.
和訳:
あなたの終了ステップの開始時に、このターンにあなたが2点以上のライフを失っていた場合、黒の2/2のゾンビ・クリーチャー・トークン1体を生成する。
{T}, 不浄なる暗黒の書と、あなたがコントロールしている「アイ・オヴ・ヴェクナ」という名前のアーティファクト1つと「ハンド・オヴ・ヴェクナ」という名前のアーティファクト1つを追放する:「ヴェクナ」という名前で破壊不能とそれらの追放されたカードのすべての誘発型能力を持つ黒の8/8の伝説のゾンビ・神・クリーチャー・トークン1体を生成する。
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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