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お知らせ
2020-2021シーズンにおけるマジックのeスポーツについて
2020年7月14日 / 2020年8月27日更新
今日はみなさんにお知らせすることが2つあります。まず1つ目は2020-2021シーズンに開催を予定しているイベントについて本記事にてご紹介します。そして2つ目は、マジック・プロリーグおよびマジック・ライバルズ・リーグの概要や構造、また、みなさんが各リーグへの加入を目指すための道筋についての内容となります。
今回の発表は情報量の多いものとなりますが、マジックのeスポーツをあまりよく知らない方でも、自身の次のステップを確認しに来たプレイヤーのみなさんにとっても、競技面でのシステムや予選方法についてはなじみ深い要素が多く残っています。
- Windows PCとmacOSのいずれでもプレイ可能となり、また、今年中にモバイル版も公開予定であるMTGアリーナは、基本プレイ無料でマジック:ザ・ギャザリングの競技シーンへの挑戦を目指すことができます。 テーブルトップ・マジックの競技イベントが再び開催できるようにまでは、MTGアリーナがマジックのeスポーツイベントへの出場に挑む主な手段となります。
- MTGアリーナでは、ランク戦での成績をランク戦シーズンとして1か月ごとに集計します。プレイヤーのみなさんはいくつかの異なるフォーマットからお好きなものでランク戦に挑むことが可能です。シーズン最終成績がMTGアリーナにおいて最高ランクであるミシック・ランクであり、かつ上位1200位に入ったプレイヤーはその後行われる競技イベントへの予選に参加する権利を獲得します。
- マジック・プロリーグ(MPL)またはマジック・ライバルズ・リーグ(ライバルズ・リーグ)に所属するプレイヤーとなることは、競技プレイヤーが到達可能な最高のステータスです。これらのリーグにはマジックのeスポーツシーンにおいて最高峰のスキルを持ったプレイヤーが招待されます。リーグ所属プレイヤーはハイレベルな競技イベントへの参加も続けながら、これらとは別の戦いの場に挑む機会が与えられます。2020-2021シーズンのMPLには24名のプレイヤーが、ライバルズ・リーグには48名のプレイヤーが所属します。
- 「チャレンジャー」とは、MPLにもライバルズ・リーグにも所属せず、マジックのeスポーツイベントを駆け上がるプレイヤーたちを指します。「チャレンジャー」たちはMTGアリーナのランク戦シーズンから挑戦を始め、次第にレベルが高まるさまざまなイベントを勝ち抜いて、MPL、またはライバルズ・リーグへの招待を勝ち取ることが可能です。
世界的な感染症の拡大に伴い、テーブルトップ・マジックの競技イベントに参加するために用意されていた従来の道は閉ざされてしまいました。今回みなさんにお伝えする競技イベントの構造は、現在抱えている難題に対処し、進化を重ねていくべく考案されたものであることを強調いたします。
『ゼンディカーの夜明け』スプリットの紹介
2020-2021のマジックのeスポーツシーズンは、今後発売する各新セットの発売を区切りとした3つの「スプリット」により構成されます。そしてそれぞれのスプリットは3つのステップから構成され、いずれも各スプリットのチャンピオンシップにて締めくくりとなります。今シーズン3つのスプリットのうち、最初のスプリットとなる『ゼンディカーの夜明け』スプリットは以下のように進行します。
- MTGアリーナにおける毎月のランクの結果が、毎月開催される「予選ウィークエンド」への参加権利へと繋がります。
- すべての「予選ウィークエンド」はMTGアリーナ上で2日間にわたり開催され、いずれのフォーマットも2本先取形式(BO3)の構築戦となります。各「予選ウィークエンド」において上位の成績を収めたプレイヤーが『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップへの出場権を獲得します。
- 賞金総額250,000ドルを懸けた『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップは、『ゼンディカーの夜明け』スプリットの頂点となるイベントです。プレイヤーはMTGアリーナを用い、リモートで本イベントに参加します。
また、MTGアリーナのランク戦を勝ち上がる以外にも、競技イベントにおけるこれまでの成績であったり、「Magic Online Qualifiers」やパートナーによってサポートされるイベントから出場権を得られる機会を提供していく予定です。『ゼンディカーの夜明け』スプリットを勝ち上がる手段については、さらなる詳細を本記事内に記載します。
2020-2021シーズン残り2つのスプリットは『ゼンディカーの夜明け』スプリットと似た構成となる予定ですが、『ゼンディカーの夜明け』スプリットで学び得たことをもとに調整する必要が出てくることも認識しています。
また、2020-2021シーズンはテーブルトップ・マジックのイベントを追加できるよう柔軟性を持った構成にしています。安全性が確保されることが絶対条件となりますが、公認店での予選の開催から始め、時間をかけて徐々により大きな地域イベントの開催へと展開していくつもりです。感染症の拡大により安全性が確保されない不安定な状況が続くため、いつごろからこれらを開始できるかは明言できませんが、みなさんがテーブルトップ・マジックを熱望していることは理解しています。
『ゼンディカーの夜明け』スプリットにおけるランク戦シーズン
各ランク戦シーズンにおいて、ミシック・ランキング上位1200位内で終えたプレイヤーは「予選ウィークエンド」への出場権を獲得します。つまり、マジックのeスポーツに挑戦するチャンスを毎月新たに得ることになるのです。
開催場所:MTGアリーナを用いてオンラインにて開催
開催日程:MTGアリーナにて、2020年6月1日から2020年10月31日まで
MTGアリーナのランク戦において、予選出場条件を満たしたプレイヤーはその翌月に開催される「予選ウィークエンド」への出場権を獲得します。
『ゼンディカーの夜明け』予選ウィークエンド
「予選ウィークエンド」は各スプリット第2のステップにあたります。「予選ウィークエンド」では、MTGアリーナのランク戦において好成績を収めたプレイヤーや他の参加資格を満たしたプレイヤーが『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップへの出場を懸けて2日間の戦いに挑みます。
開催場所:MTGアリーナのクライアント内イベントを用いてオンラインで開催
予選ウィークエンド日程 | フォーマット | 参加資格 |
---|---|---|
2020年9月12~13日 | ヒストリック構築戦 | 2020年6月または7月、あるいは8月におけるランク戦シーズンで、リミテッドまたは構築のミシック・ランキング1,200位以内 |
2020年10月24~25日 | スタンダード構築戦 | 2020年9月におけるランク戦シーズンで、リミテッドまたは構築のミシック・ランキング1,200位以内 |
2020年11月7~8日 | スタンダード構築戦 | 2020年10月におけるランク戦シーズンで、リミテッドまたは構築のミシック・ランキング1,200位以内 |
こちらのページ(英語)にてミシック・ランキング以外での参加資格の獲得方法を含めた詳細をご確認いただけます。
イベント形式
「予選ウィークエンド」は2日間にわたり開催されるイベントで、両日とも同様の構築戦フォーマットを用い、2本先取(BO3)の形式で行います。
- 1日目:出場プレイヤーは7勝するか3敗するまで対戦を行います。
- 1日目で7勝したプレイヤーは2日目へと進出します。
- 2日目:出場プレイヤーは7勝するか2敗するまで対戦を行います。
イベント報酬
- 2日目で7勝したプレイヤー『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップへの出場権を獲得します。
- 両日通算の勝利数に応じて、出場プレイヤーに追加のジェムが贈られます。
参加資格
以下の参加資格のいずれかを満たしたプレイヤーは、「予選ウィークエンド」にて競技を行うことができます。
- 「予選ウィークエンド」が開催される月の前月のランク戦シーズンにおいて、MTGアリーナのミシック・ランキング上位1200位以内に入ったプレイヤー(6月、7月、8月に上位1200位以内に入ったプレイヤーは9月の「予選ウィークエンド」への出場権利を獲得します。)
- 直近の「アリーナ・オープン」2日目で5勝以上したプレイヤー
- 前月の「予選ウィークエンド」1日目で6勝以上したプレイヤー(この参加資格をもって「予選ウィークエンド」への参加が可能になるのは、10月に開催する「予選ウィークエンド」からとなります。)
- 「ミシック予選2020(第2クォーター)」や「ミシック・ポイント・チャレンジ」を通してミシック・ポイントを4点以上獲得したプレイヤー(この条件に該当するプレイヤーがすでにチャンピオンシップへの出場権利を有する場合は「予選ウィークエンド」への参加資格を失います。)
- プレイヤーズツアー・オンラインで33点以上のマッチポイントを獲得したプレイヤー(この条件に該当するプレイヤーがすでにチャンピオンシップへの出場権利を有する場合は「予選ウィークエンド」への参加資格を失います。)
- サードパーティーのパートナーが開催するイベントを含め、追加の予選参加手段に関するウィザーズ・オブ・ザ・コーストの方針次第では、上記以外の参加条件が増える可能性もあります。
また、前月の「予選ウィークエンド」2日目で6勝したプレイヤーはその次の「予選ウィークエンド」の2日目から参加することが可能です。(この条件に該当するプレイヤーは上記の参加資格内「前月の『予選ウィークエンド』1日目で6勝以上したプレイヤー」も満たします。)
『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップ
『ゼンディカーの夜明け』スプリットは『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップの開催をもって最高潮に達するでしょう。各「予選ウィークエンド」で上位の成績を収めたプレイヤーはMPL所属プレイヤーとライバルズ・リーグ所属プレイヤーとともに総額250,000ドルを懸けた2日間の戦いに挑みます。本イベントに出場する「チャレンジャー」の中で上位の成績を収めたプレイヤーはポストシーズンに開催される「ライバルズ・ガントレット」への出場権を獲得します。
(8月27日に公開したこちらの記事にて『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップで獲得可能な報酬に関する追加の情報を発表しました。)
開催場所:MTGアリーナ内の指名対戦機能を用いてオンラインで開催
開催日程:未定
フォーマット:未定
イベント形式
- スイス式15回戦
- 上位8名のプレイヤーによる決勝プレイオフを実施
イベント報酬
- 総額250,000ドルの賞金
- (変更) チャレンジャーの中で上位8名の成績を収めたプレイヤー(または11勝4敗以上の成績を収めたプレイヤー、いずれかのより良い成績を参照)はポストシーズンに行われる「チャレンジャー・ガントレット」に招待されます。
- 30点以上のマッチポイントを獲得したプレイヤーは次のスプリットで行われるチャンピオンシップ招待されます。
(新規) MPLまたはライバルズ・リーグに所属するプレイヤーは「リーグ・ウィークエンド」に加え、所属リーグでの順位に影響するポイントを各スプリットのチャンピオンシップにおける結果に応じて獲得可能となります。
- 9勝することで所属リーグでの順位に影響するポイントを1点獲得します(「リーグ・ウィークエンド」での1勝に等しいポイントです)。
- 10勝することで所属リーグでの順位に影響するポイントを2点獲得します。
- 11勝することで所属リーグでの順位に影響するポイントを3点獲得します。
- チャンピオンシップのトップ8に入賞することで所属リーグでの順位に影響するポイントを4点獲得します。
参加資格
以下の条件のいずれかに該当するプレイヤーは『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップに出場できます。
- マジック・プロリーグ、およびマジック・ライバルズ・リーグに所属するすべてのプレイヤー
- 『ゼンディカーの夜明け』予選ウィークエンド2日目で7勝以上したプレイヤー
- 『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップMagic Online Qualifierで優勝したプレイヤー
- 『ゼンディカーの夜明け』チャンピオンシップMagic Online Super Qualifiler上位2名のプレイヤー
- Magic Online Championship Showcase (2020 Season 2)への参加資格がある8名のプレイヤー
- 2020年「移行シーズン」に開催された「プレイヤーズツアーファイナル」上位16名のプレイヤー(※)
- 2020年「移行シーズン」に開催された「ミシックインビテーショナル」上位16名のプレイヤー(※)
- 直前のチャンピオンシップで30点以上のマッチポイントを獲得したプレイヤー(この参加条件をもってチャンピオンシップへの出場権を得られるようになるのは『ゼンディカーの夜明け』の次スプリットで行われるチャンピオンシップからとなります。)
- サードパーティーのパートナーが開催するイベントを含め、追加の予選参加手段に関するウィザーズ・オブ・ザ・コーストの方針次第では、上記以外の参加条件が増える可能性もあります。
(※ 8月6日に更新)
不確かな将来に向けた計画
マジックのeスポーツシーンも含め、2020年は険しく、激動の年となってしまったことは言うまでもないでしょう。シーズンの中盤に迅速なプログラムの変更が必要となることは誰にも予測ができなかったことです。新たに構築した2020-2021シーズンの基盤となるシステムは、変容を続ける世界の需要を満たしつつ、みなさんにより多くマジックをプレイする機会を追加するための柔軟性を持ったものとなっています。
マジックeスポーツが新たな年、新たな局面を迎えるにあたって、引き続きフィードバックをお送りいただいたり、楽しみにしてくださることに感謝いたします。
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