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Mファイル『基本セット2020』編・白青黒
2019年7月12日
こんにちは、そしてMファイル『基本セット2020』編へようこそ! 今回はメリッサ・デトラが展望デザイン、セットデザイン、そしてプレイデザインの各チームからの開発中のカードに対する洞察とコメントをその1年後にご紹介します!
以前はマルチバース(Mファイルという名前はここから取られています)と呼ばれていたドレイクは、マジックのカードを、すでに印刷されたものも、デザインの初期のものも、その間のものもすべて記録するために使う、社内のデータベースです。わたしたちは時折セットデザイン中のカードに触れて、そのセット・リードのために コメントを残します。皆さんが見るコメントだけがわたしたちがそのカードについて議論しているすべてではありません。これらはわたしたちがそのセット・リードとコミュニケーションを取って意見を伝える多くの手段の1つに過ぎないのです。
各登場人物の顔をご覧になりたいなら、こちらをクリックするとコメンテーターの一覧が表示されます。
《神々の思し召し》
BRYAN: このカードの大ファンだ。
ELI: テーロスの神々を讃えよ、そしてあいつらは嫌な奴なのであいつらのやりたいことは何でもするであろう。
SPS: プロテクション復活! こういうやり方でこれをサポートするのは歓迎ですぞ。
プロテクションは以前は常盤木能力でしたが、さまざまな理由で常盤木から押し出されました。プロテクションは新しいプレイヤーにとって覚えないといけないルールがたくさんあるので、理解するのが難しいメカニズムです。慣れているプレイヤーとジャッジは理解していますが、注釈文や他の文脈がないとこれがどういう意味であるかは不明瞭で、多くのプレイヤーにとっての壁となりえます。さらに、赤単のプレイヤーがプロテクション(赤)のクリーチャーに対面して何も対策がないように感じるのは不満の元になりかねません。
会議と議論を繰り返し、わたしたちは少しの理念変更とともにプロテクションを『基本セット2020』に戻すことを決めました。最大の変更点はわたしたちが「プロテクション(色)」を持つパーマネントを、極めて具体的なメタゲームでもなければメインデッキに入れたくないようなサイドボード・カードに絞りたいということです。《神々の思し召し》のような1回きりの効果は、一部のプレイヤーには対策がない可能性があるパーマネントよりも楽しいものです。
そしてついに、わたしたちはプロテクションのわかりやすい注釈文を手に入れました! この注釈文は他の常盤木のものと同じく基本セットで使われていきます。
プロテクションの機能を覚えるために「総円形舞台」という語呂合わせをおすすめします。
- そうえん:その発生源を「装」備したり「エン」チャントできない。
- けい:その発生源からのダメージは「軽」減される。
- ぶ:その発生源に「ブ」ロックされない。
- たい:その発生源から「対」象に取られない。
ご覧のようにプロテクションにはたくさんのルールが付属していて、そしてこれこそがわたしたちがプロテクションを今まで戻さなかった理由です。わたしたちはプロテクションがあるゲームプレイが楽しいことを確かに発見し、その楽しさはこのキーワード能力についてくるルールの多さを上回りました。
《神聖の力線》
YS:力線サイクルは魅力的な再録になる可能性を秘めている。白青黒を再録して赤と緑は新作の可能性が高い。
ID: 我々はこれがスタンダードにあることに満足するだろうか? フューチャー・フューチャー・リーグでテストするのが難しいカードで、グループで議論するべきかも?
ID: 議論してこれを残すと決めたことに注意。代案は《法の定め》の力線だった。
わたしたちは『基本セット2020』で力線、特に《神聖の力線》の再録に興奮しています(《虚空の力線》は審査員特別賞です)。わたしたちはこれがスタンダードに良いものになると感じました。しかしこれが特定の対戦、特に対バーンにおいてとても影響が大きなカードであることがプレイデザインの間で話題になりました。基本的に力線はサイドボード限定のカードなので、わたしたちはこれらが他のカードと同じぐらいの注目をされないのではないかと心配しました。わたしたちは力線が十分再録に値するほどエキサイティングだと考えたので、プレイテストとグループでの議論の両方で相応の注目を向けました。
《暁の騎兵》
YS: 新デザイン。ありがとうコーリー、ネーグル、メリッサ――本当にチームの努力だ。
YS: 分かりやすくするために、トークンが生成されるのはパーマネントを破壊することを選んだときだけにする。しかしそのパーマネントが(破壊不能で)破壊されなくてもトークンは生成される。
AF: これが3/3の《復元》にならないように文章を追加する必要はあるだろうか? 最大1つまでにすればこれ自体を殺したくない場合そうしなくてすむ。制限が多すぎる。
YS: 自分自身を破壊できるように変更。
YS: プロテクション(トークン)→警戒。
『基本セット2020』のセットデザイン・チームは、『基本セット2011』のタイタン・サイクルのパターンを踏襲した派手な神話レアのクリーチャーの新しいサイクルを作りたいと考えました。わたしたちはこのサイクルをタイタンのようにインパクトのあるものにして、しかし違った感じのものにしたいと考えました。わたしたちはこれらのクリーチャーが即時に影響を与えることがこれらがスタンダードでプレイされるためには大事だと分かっていて、そしてキーワード能力と、戦場に出たときの誘発型能力と、死亡したときの誘発型能力を持ったサイクルにすることに決めました。
この白の騎兵は完成するまでに多くのデザインを経てきました。ある時期は小型クリーチャーをリアニメイトしていましたが、これは黒の騎兵と雰囲気が似すぎていました。またある時期は自軍全体に修正を与えていましたが、5マナのクリーチャーとして、これは横並びのデッキに実際ふさわしくありませんでした。セット・リードのヨニ・スコルニクはチームのメンバーや他のデザイナーに、何らかの方法でお互いに結びついた最高の白の入場能力と死亡誘発をリクエストし、そしてコーリー・ボーウェン、ケン・ネーグル/Ken Nagle、そしてわたしが似たようなアイデアを出しました。それからヨニは各アイデアの一番良い部分を選んで、今あなたが知っている形のこのカードを考え出しました。
《光の篭手》
CJB: 1/3絆魂や1/3飛行警戒につけるとクールな興味深いカードだ。
TOMR: 最近だと『モダンホライゾン』に緑の族霊鎧でこれがある。混乱を避けるために+0/+2ではなく+2/+2にすることにした。
YS: {2}{W}でエンチャントしているクリーチャーをアンタップできるようになった。
YS: 《豊穣の力線》と《培養ドルイド》で無限コンボになることに気づいた。恐ろしくはない。
DEL: レビュー:『モダンホライゾン』のカードは対称的なパワー/タフネスの強化に対してはっきりとしていませんでした。あのセットでは緑だったけど、ヨニはこれが白のパイの一部でもあると言っています。
これは別々のセットが同時にデザインを行っている時に、わたしたちがどうコミュニケーションを取っているかに関する興味深い教訓です。似たようなカードがセットのファイルに出てくることはよくあり、それが『基本セット2020』の《光の篭手》と『モダンホライゾン』の《ツリーフォークの陰影》で起きました。これは、チーム外部のデザイナーがプレイテストやセットのファイルの閲覧を奨励される、たくさんある理由のうちの1つ――機能的には同じでも読み方が異なるカードを認識してそれらを並べるためです。
《翼の司教》
ELI: トークンでない天使を見張るためにこの最後の能力が欲しいのか、それとも《神聖な訪問》とこれが合わなければそれでいいのか?
MJJ: 前にこれと《神聖な訪問》をちょっとプレイしてみた。どうやら大丈夫そうで、クリーチャーに対しては鉄壁だが、ほとんどの単体除去には脆い。
SPS: これと『ラヴニカのギルド』の天使たちに関する懸念はありますかな?
DEL: レビュー:アヴァシンの僧侶の努力によって天使がアンデッドとして復活するのはコンセプト的にどうなの?
YS: 2/3→1/4に変更。
わたしたちが基本セットで行うことの1つに、うまくいかなかった前の年のテーマを認識して、それらのテーマを強化するカードをデザインするというものがあります。一時期流行ったけれども、長持ちしなかったデッキの1つに「赤白天使」があります。このデッキは2マナ域に大きな穴があったので、わたしたちはこれ向けのカードをデザインすることにしました! その過程の後のほうで、これのタフネスはこのデッキで一般的に使われている《轟音のクラリオン》を耐えられるように4に変更されました。ジョニー向けとしては、これは意図的に《神聖な訪問》や《秘儀での順応》と機能するカードにしてあります!
《全てを見通す者、アテムシス》
ALLI: 長い統率者戦では本当に簡単そうです。簡単すぎるかも?
GSV: 「こいつはセス/Seth、おそらくはAgainst the OddsでおなじみのSaffronOliveと言ったほうがいいかな」(これ好き!)
MJG: ゲームに勝つのではなく、そのカードをタダで唱えられたらもっと楽しくなるかな?
YS: 5→6。興奮するので「ゲームに勝利する」のままに。
YS: 4/4→4/5、{4}{U}{U}→{3}{U}{U}{U}。
開発部のデザイナーは、わたしたちが作ったカードやセットをプレイヤーがどんな風にプレイするのかを見るのが好きです。わたしたちはソーシャルメディアや記事を読んだり、コンテンツ・クリエイターの作った動画を見ることでそれをよく行います。上のガヴィンのコメントにあるように、SaffronOliveは最高にうさんくさいジョニーなデッキを構築することで評判です。
ジョニーなカードはわたしがデザイナーとしての好きなものの1つです。わたしは新しいカードを見て、どんな種類のデッキに入るのか、そしてそれを使った新しいデッキのベストな構築がすぐにわからないのが好きです。勝利条件カードがある場合はいつでも、ジョニーのプレイヤーは作り込みを始めようとしています。わたしはこのカードでデッキビルダーたちがどんなものを考え出すかを楽しみにしています。
《空の踊り手、ムー・ヤンリン》
YS: [-10]紋章→[-7]《発想の流れ》に。
ABRO: [-8]が適正な出発点ではないかと思う。
PC: ABROに同意。
YS: 新しい数字に。
YS: 新しい(元の)数字に。
DEL: レビュー:出した直後に選択肢は1つだけ? そのとおり、斬新ね。
このセットのプレインズウォーカーは適正なものにするのが大変でした。まず、彼らは37体のプレインズウォーカーがいるセットの直後にやってきます。次に、わたしたちはこのセットにブースターでカードがまだ出ていないムー・ヤンリンがいることを分かっていました。わたしたちはこれを特別で『灯争大戦』で先にやっていなくて、なおかつスタンダードの他の青単プレインズウォーカーであるジェイスやカズミナとは違う感じのものにしなければいけませんでいした。
ムー・ヤンリンのプレインズウォーカー能力は飛行にまつわるもので、そして『基本セット2020』は飛行のテーマを持っていたので、そこがわたしたちの最初に向かった場所でした。それからわたしたちは、ムー・ヤンリンが最もうまく収まるマナ・カーブと飛行デッキに最も必要な能力を考え出すために、いくつか飛行デッキを組みました。わたしたちは、彼女が自分自身を守り飛行クリーチャーが攻撃を通す助けるようにしたいと思いました。またそのデッキには大型クリーチャーが欠けていることもわかったので、大型の飛行トークンを作る能力をつけました。これはほとんどの新しいプレインズウォーカーをデザインするときの典型的な過程です。
《聖域の門》
AF: これがどれぐらい《平和な心》効果に効くか監視する。「エンチャントされていないクリーチャー1体を対象とする」がいいかもしれない。
YS: ついてるオーラもバウンスするようににもできる? 《狼族の絆》と組み合わせで利点にできるかもしれない。
AF: できる。ラヴニカの《感電の弧炎》と《空想の飛行》に組み込もうとしたすべての仕掛けを思い出す。
BRYAN: このカードは超素敵だ。うまくいけば、これは《エリマキ神秘家》を50%以下の確率で対象にする。
ミニチームで活動することはセットデザイン・チームのために行うわたしたちの過程の1つです。ミニチームのメンバーは、ミニチームの活動のために1週間休み、チームのメンバーはそれぞれセットデザイン・チーム以外のデザイナーとそのセットが取り組む必要があるさまざまな議題についてのな小さな会議を開きます。
例えば、ミニチームの1つは構築フォーマット向けのレアのデザインのために会議をし、別のチームは特定のメカニズムのデザインについて会議を開き、そしてまた別のチームはリミテッド用の顧問とアンコモンのデザインについて会議することができます。
『基本セット2020』のセットデザインのころ、わたしはリミテッドの基柱カードのためのミニチームを作ることにしました。私はドラフトが好きで、そしてクールなリミテッド・フォーマットをデザインするのが大好きです。ドラフトを始めた時にどんなデッキを作れば良いのか方向性を示してくれるカードを作ることは、リミテッド・フォーマットをダイナミックなものにします。
このセットの青黒のリミテッドのメカニズムはコントロールと入場能力で、すでにお得な効果の入場能力クリーチャーはたくさんいましたが、特定のデッキを組ませるようなジョニーなカードは不足していました。《聖域の門》はリミテッドのアーキタイプにクリーチャーをプレイするだけでなく、なにか新しいことをさせるための試みでした。入場能力を使い回すために自分のターンにクリーチャーを拾い上げるのは楽しく、また自分のターンの戦闘でクリーチャーを相手の除去やコンバット・トリックから救うこともできます。
《翼ある言葉》
YS: 《予言》だったが、コモンでシナジーのあるカードがもっと欲しい。大きな問題点はこれをウェルカム・デッキに入れたいかどうかだ。
PC: 少しだけ心配なのは、盤面に飛行クリーチャーを出すことの普通さを考えるとコモンだと少し強すぎるかもしれないことだ。でもこのカードは好き。
DGH: 魅力的だな。
BRYAN: 《航路の作成》とかなり被っていることに注意。構築フォーマット向けの1マナ飛行クリーチャーはたくさんあって、それらは《航路の作成》とこれを達成するのに最適だ。あのカードと差別化できればクールなことができそうだ。
わたしが基本セットの定番カードを考えるとき、《予言》がまず最初に思い浮かびます。わたしたちは基本セットでスタンダードの定番効果を印刷したいのですが、《予言》は去年の2つのセットによってすでにスタンダードに存在し、そして率直に言うとこのカードにはスタンダードに影響を与えるために強化する余地がいくらかあります。上でも述べたように、青のリミテッドのテーマの1つは飛行であり、これは《予言》の役割を埋めリミテッドのテーマとシナジーを持ち、そしてスタンダードに影響を与える可能性を持った新しいコモンのカードを作る良い機会でした。
《紺碧のドレイク》
YS: 《シー・スプライト》の同型再録で、最終的にその名前になるかも知れない。
YS: ドレイクのコンセプトがあって明らかに《シー・スプライト》そのものには向かっていない。『ホームランド』ファンには申し訳ない。
ELI: 《海のドレイク》! ちょっと待った。 .
ABRO: これを《シー・スプライト》の同型にしない方法は何かある?
YS: 生け贄に捧げるとあなたを対象とする呪文を打ち消す能力を追加。《強迫》や火力に刺さる。強すぎるかな? 《マナ漏出》にしたほうがいい?
PC: 2~3マナ払うほうが好きだ。これ以上助けが必要なカードではない、と私は思う。
《神々の思し召し》のプロテクションについてはすでに少しお話ししましたが、これはこのセットのプロテクションを持ったクリーチャーのサイクルについて話をするのにいい機会のようです。最初このサイクルはすべて2マナで、さまざまなスタッツを持ったシンプルなフレンチバニラのクリーチャーでした。これではこのサイクルがそれぞれ対策となっている色に対して十分な影響がないことが判明し、わたしたちは各クリーチャーに必要に応じたスタッツ、コスト、能力を与えることにしました。
わたしたちは能力を考え出すときに「どんな種類のデッキがこのクリーチャーを使うか?」「そのデッキはどんな動きをするか?」「これを出した場合どうしたら負けるか?」などのことを自問しました。それらの問いに答えが出れば、このサイクルの各カードに何が必要化を考え出すのは簡単でした。赤単デッキは直接ダメージでこれを簡単にスルーしていくので、わたしたちはこのドレイクに火力呪文を打ち消す能力をつけました。
《朽ちゆくレギサウルス》
MJG: すごい!
PC: もぐもぐ。
AF: これでいいか? 私はこのままがいい。
BRYAN: 同じく。
ELI: スー/Sue、これは君か?
ID: コストを{1}{B}{B}にするべきように見える。
YS: 6/6→7/6
PC: これでプレイアビリティが大きく変わる? これが6/6でも興奮したのを覚えている。どの辺からおかしなスタッツに見えてくるかな。
このカードはおそらくマジック開発部から最も賛否両論があったカードです。わたしはこのカードが、わたしたちが印刷してきたほとんどのレアよりも評価の難しいカードであると気づきました。この割合は本当にアグレッシブですが、この欠点は厳密にどのぐらい影響があるのでしょうか? わたしたちの多くがこれのパワーレベルがわからなかったので、これはわたしたちが最初にデッキに入れてみてFFLでプレイしたカードのうちの1つでした。上を読んでわかるように、これは少し強化され、そしてポールにはこれをどうするかはっきりしていませんでした。一方でイアンは、このカードはすでにかなりやりすぎであると考えて、より制限の厳しいコストを提案しました。
《苦悶の権化》
YS: 点数で見たマナ・コストを6→4に。テストよろしく!
YS: 絆魂なし、点数で見たマナ・コスト4、継続的に追跡。
ID: この比率だと強そう。これを「普通の」デッキで試した人いる?
SPS: 追跡することはこれを楽しくするとは全く思えませんな。あとものすごく間違えやすいですぞ。ファイレクシア・マナはどういう意味ですかな? 入場能力は追跡しやすそうですが、モダンでエキサイティングにはなりませんな。
ELI: {B}と{B/P}は異なるマナ・コストなので、両方カウントする。
YS: 継続的に追跡から、入場能力でカウンターを置くのに変更。
YS: 接死を追加。
DSJ: これはある意味いい注釈文だ。
ELI: これは暗に「点数で見た」を心の中で加えるな、「点数で見た」とは言ってない、と言っている。
わたしたちが最初に『基本セット2020』スタンダードのプレイテストを始めたとき、これはデッキの核にするのに最もエキサイティングなカードの1つでした。特定のカードを核にしてデッキを組むとき、わたしたちがしようとするのはそのカードの力を最大限引き出そうとすることです。このカードの場合、自分のライブラリーを削る効果を大量に入れて、さまざまなマナ・コストのカードでで構成された、墓地にオールインするデッキでプレイするということです。
このテストで得られた最大の成果は、パワーとタフネスが変化し続けるのでこのカードをゲームのどの時点でプレイしても素晴らしいということでした。しかし、これのパワーとタフネスはカードが墓地に落ちるたびに変化するので、墓地を追跡し続けることはプレイヤーにとってかなり大変で、そのプレイパターンはわたしたちが基本セットで望ましいと思うものよりもかなり複雑でした。
入場能力でカウンターを乗せるように変更した後、わたしたちはこのカードのプレイパターンは最大限にサイズを大きくするために墓地が増えるのを待つものであることを発見しました。わたしたちはこれをゲームの序盤にプレイする理由をつけるためにこれに接死を追加しました。
《対称な対応》
AF: 《廃墟の地》。これを解決。
DSJ: 《廃墟の地》はお互いですよ。
ID: 少なくとも1ゲーム目のコンボ・デッキではヤバそう。《ボーラスの城塞》でテストするべき。
BRYAN: 超危なそうだが、現実的なパワー・レベルなら超エキサイティングだ。
DGH: 悪い意味でひどそうだ。コンボ・デッキでキャントリップと合わせると危険。
MJJ: 《実験の狂乱》と合わせると面白そう。
NKM: ヴィンテージでどうなるか興味がある。間違いなく注目されるだろう。バンチューが6枚あれば基柱にもなりうる。
このカードは、ガヴィンが何年もセットに入れようとしたデザインの1つとして構築フォーマット向けミニチームから出されましたが、コンボを完成させるカードとしてあまりにリスキーだったので拒否されていました。展望デザイン/セットデザイン/プレイデザインへの構造変化に伴い、わたしたちはこのようなリスキーなカードをもっと柔軟にテストできるようになりました。
プレイデザインのメンバーはこれがスタンダードにあることに少し懐疑的でしたが、わたしたちはコンボ・デッキだけでなくミッドレンジやコントロールなどのもっと普通のデッキでもその性能を確かめました。わたしたちはこのカードがエキサイティングで楽しく、そしてソーサリー速度で自分と相手の両方に影響する効果なので、自分よりも相手にとって有利なことがよく起こると考えました!
《傲慢な血王、ソリン》
AF: これを{2}{B}にする方法が思いつけば大好きだ。今の吸血鬼の4マナには《薄暮薔薇、エレンダ》と《聖域探究者》と《黄昏の預言者》がいる。
ABRO: このデザインは《薄暮の勇者》と《マガーンの鏖殺者、ヴォーナ》をタダで出そうとする。
MDT: 神話レアのプレインズウォーカーとしては駄目そう。空の盤面に何もしなさすぎます。手札と墓地の両方を見るようにもできます。
YS: {2}{B}のデザインに。
MJJ: 《誓いを立てた吸血鬼》と相性がいい。
YS: [-1]を[0]に。《誓いを立てた吸血鬼》をポイ! あと対応して弱い吸血鬼を殺されても強いやつをサクらなくてもいいように「してもよい」に変更。
YS: 真ん中の能力を[0]→[+1]に。
《翼の司教》と同じように、《傲慢な血王、ソリン》は去年の戦略を強化する手段として意図されています。これの場合、わたしたちは『イクサラン』の白黒吸血鬼デッキにもう少し愛を与えたいと考えました。しかし、それだけがこのカードの唯一の意図ではありませんでした。これの主目的はスタンダードの吸血鬼デッキのプレイヤーに新しいカードを与えることですが、吸血鬼部族はカジュアルや統率者でも人気のある戦略で、これはその両方の役割を満たすカードをデザインするいい機会でした。コメントを見て分かるように、このカードはスタンダードとカジュアル・プレイでわたしたちそのパワー・レベルに満足するまでに、いくつかの強化を含む多くの変更を加えられました。
《思考のひずみ》
ABRO: おお。土地も持っていけるの?
YS: ああ、土地もいけるよ。
YS: 土地は無理になった。
TOMR: 《無駄省き》と使うと強い。マッドネスと変な相互作用をする。
YS: 《魔性の教示者》のスロットを取ってアンコモンになった。
YS: 捨てさせるのではなく追放するようになって……『基本セット2019』の《アジャニ最後の抵抗》と関係あるかな?
ELI: 「打ち消されない」が黒にあることについてのカラー・パイのチェックのためにガヴィンを召集する。
GSV: このテキストを使うことがほとんどなくて、戦術的に構築フォーマット向けカードににするための調整箇所としてよく使うことを考えると、どの色でも「打ち消されない」が必要なら全然OKだと思うよ――特に劣悪な環境と戦うためならね。 もし色の協議会の他のメンバーの反対が心配なら連絡して。そして話し合おう。
マジック開発部には、週に1回開発中のセットを見て、マジックのカラー・パイにそぐわないカードを特定するチームが存在します。そういうカードが特定された後、彼らはそのセットのチームとそのカードの目的についてとそのカードをカラー・パイの中に収めて目的を達成する方法について話し合います。このチームは「色の協議会」と呼ばれています。現在の協議会のメンバーは以下の通りです。
- 白:アンドリュー・ヴィーン/Andrew Veen
- 青:イーサン・フライシャー
- 黒:ガヴィン・ヴァーヘイ
- 赤:ジュールス・ロビンス/Jules Robins
- 緑:ケン・ネーグル
- 無色:コーリー・ボーウェン
わたしたちは新しいカードをデザインしてそれがカラー・パイの中に収まっているかどうかわからない時に彼らをリソースとして使います。《思考のひずみ》の場合、わたしたちはこれがコントロール対策として仕事をしないのがわかったので「打ち消されない」をつけたいと考え、そして驚くべきことにこれ以前に黒単色に「打ち消されない」と書かれたカードは印刷されたことがありませんでした。上に書かれているように、ガヴィンが召集され、必要ならばこのテキストをつけても構わないという見解を述べました。ありがとう、ガヴィン!
今週はここまでです! 来週は赤、緑、多色、アーティファクト、土地についてお話しします。読んでくれてありがとう!
メリッサ・デトラ (@MelissaDeTora)
(Tr. Takuya Masuyama / TSV YONEMURA "Pao" Kaoru)
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