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開発秘話

Making Magic -マジック開発秘話-

こぼれ話:『灯争大戦』

Mark Rosewater
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2019年5月13日


 私は、新セット発売後必ず一問一答記事を書いている。今回は、『灯争大戦』について諸君からの質問に答える番である。

 私がツイートしたのはこんな内容だった。

『灯争大戦』に関する質問に答える記事を1本か2本書く時期がやってきた。質問は1問につき1ツイートにまとめてくれたまえ。よろしく。#WotCStaff


 いつもの通り、可能な限り多くの質問に答えようと思うが、以下のような理由によって答えられないこともある。

  • 文章量の都合で、答えられる質問の数には限界がある。
  • すでに同じ質問に答えている場合がある。最初に来た質問に答えるのが通例である。
  • 私が答えを知らない質問もあるし、正しく答える資格がないと思われる質問もある。
  • 将来のセットのプレビューになるなど、さまざまな理由で回答できない話題もある。

 それでは伝統に倣い、もっとも多かった質問から始めることにしよう。

Q:ガラクはどこ?


Q:ガラクはどこですか?


Q:ガラクが(物語上)頂点捕食者であるなら、なぜこの大戦でボーラスを助けて他のプレインズウォーカーを殺して回らないんですか?


Q:なぜ、ガラク(プレインズウォーカーを狩る頂点捕食者)は、同じ次元に同時に37人ものプレインズウォーカーが集まることを嗅ぎつけることができないんですか?


Q:ガラクはどこですか?


Q:このすさまじいプレインズウォーカーの行動の間、ガラクはどこにいるんですか?


 ガラクはどこにいたのか。一体全体、なぜガラクは『灯争大戦』にいないのか。この質問への答えは、現実世界側からのものと、物語上のものがある。まずその前者から答えよう。

 ガラクは人気のある人物で、彼に関して語りたい物語がある。マジックには多くのプレインズウォーカーが存在しており、我々は誰にスポットライトを当てるのかのバランスを取ろうと考えているのだ。つまり、出番を待たなければならない人物がいるということになる。ガラクに関して語りたい物語は、ボーラス・シリーズに繋がるものではないのだ。しばらくの間、ガラクは『ドミナリア』に出ることになっていたが、セットを成立させるために必要だった調整の方法では、伝えたいガラクの物語を伝えることはできなかった。先述の通り、ガラクに関しては予定があり、いずれそれをお目にかけることになるだろう。『灯争大戦』は単にふさわしい状況ではなかったということである。

 物語上で答えるなら、ボーラスの計画は、可能な限り多くのプレインズウォーカーをラヴニカに呼び集めて、戦慄衆の軍団でその灯を刈り集める(その中で殺すことになるが、それはボーラスの主要な目的ではない)というものだった。ガラクは、非常に強力なプレインズウォーカー殺しである。ボーラスが一番望まないことは、プレインズウォーカーを1つの次元に集めたのに、ボーラスがその灯を刈り集める前にガラクがその一群を殺してしまうことである。つまり、ボーラスは可能な限り多くのプレインズウォーカーをラヴニカに集める計画を立てていたときに、ガラクが来ないようにするためにも注意を向けなければならなかったということである。


Q:ところで、ダクはどこです?


 問い合わせが多かったもう1人のプレインズウォーカーが、ダク・フェイデンである。ガラクと違って、ダク・フェイデンはこの物語に関わっている。彼は、『灯争大戦』の小説での11人の語り手の1人なのだ。では、なぜ、ダクは『灯争大戦』でカード化されなかったのか。これから答えるが、その前に、これは誰でも納得がいくような答えではないと警告しておこう。これは、通常なら我々が表に出さないでおこうとするような、舞台裏の問題が関わっているのだ。(理想的には、我々はマジックを一体となった繋ぎ目のない製品だと感じてもらいたいと思っている。)

 まず、率直な真実から入ろう。我々がセットをデザインするのと同時に、物語を書くことは不可能なのだ。それぞれに反復工程があり、2つの変わり続けるものをお互いに同期させ続けることはできない。片方が終わって、それを確定させることで他方がそれに合わせることができるようになるのだ。物語はカード・デザインよりもはるかに柔軟なので、カード・デザインを先行させることは理にかなっている。物語全体の大枠を決める作業はデザインの開始前に行なわれているので、デザインは方向性を決めることができるが、それはあくまで物語全体の大枠の話であり、各登場人物の瞬間瞬間に寄せた話ではないということに留意してもらいたい。

 つまり、『灯争大戦』のデザインに入る時点で、誰が誰と戦うのか、戦闘全体はどうなるのか、その結末がどうなるのかといった基本的な物語はわかっていたということである。デザインの多くは、このセットでそれらの物語の大枠に描かれた瞬間をカードで描けるようにするためになされているのだ。グレッグ・ワイズマン/Greg Weismanが『灯争大戦』の小説を書き始めたとき、物語の大枠と、さまざまなカードで何が描かれているのかが伝えられていた。可能な限り多くの既存の要素を使っていたが、小説を書いていると、伝えたい物語からの自然な流れが見いだされることがある。このセットには、彼が必要だと感じたものがなかったのだ。

 そこで、グレッグはウィザーズの人間と相談して、物語を伝えるために必要な問題に取り組んだ。可能な限りは既にセットに存在するものから作り上げたが、どうしてもプレインズウォーカーが必要な文脈が1つあって、セット内のどのプレインズウォーカーもうまくはまらなかったのだ。物語に出ていない多くのプレインズウォーカーを確認してから、ダク・フェイデンが最高の選択肢だということがわかった。物語上の観点からは、ダクがラヴニカにいてはならない理由はなかった。実際、ダクは展望デザインの間にカード化されてすらいたが、サヒーリのほうがセットの条件に合うという判断によって取り除かれていたのだ。(レアの青赤プレインズウォーカーはラルだったので、アンコモンの混成枠1つしか残っていなかった。)

 ダクが物語上で重要な役割を演じるということに気がついた時点では、もうカードを入れ替えるのには遅すぎた。サヒーリのカードはそのままではまったくダクらしくなかった。1/1の霊気装置(カラデシュ世界だけのクリーチャー)を作り、アーティファクトを他のアーティファクトやクリーチャーのコピーにする、非常にサヒーリらしい能力だった。(対照的に、ダクはアーティファクトを盗む。)リミテッドのバランスが取れていたので、単にアンコモンを入れ替えるということもしたくなかった。もう1枠、ダクを入れられる候補はレアのラル・ザレックの枠だったが、ラルは物語上重要で、存在する必要があった。レアの2色プレインズウォーカー枠には他に重複はなかったので、ダクを入れることができる枠はどこにもなかったのだ。また、ステンドグラスの動画の作業も始まっていて、さらなる問題を引き起こす可能性も充分にあった。(皮肉なことに、予告動画はもっと後だったので、ダクを入れることは可能だった。)一言で言えば、ダクはあまりにも遅く追加されたので、セットに入れることはできなかったのだ。

 こういったことが理想的でないことがわかったので、こういったことが起こる頻度を減らす方法を探して手順の検証を行っているが、小説とトレーディングカードのセットを同時に作るにあたっては変動する部分が多く、それらを100%連携させることが出来ないことがあるというのが現実だ。そして、これがダクがこのセットでカード化されていない理由である。


Q:なぜ生きているプレインズウォーカー全員を入れなかったんですか?


 『灯争大戦』には(ボックス購入特典の《橋の主、テゼレット》を含む)37人のプレインズウォーカーがいるが、マジックにはそれよりずっと多くのプレインズウォーカーが存在している。なぜその全員が登場していないのか。その答えにはさまざまな側面がある。

理由1 ― 空間の問題

 通常のセットには、平均して、3人のプレインズウォーカーがいて、すべて神話レアである。プレインズウォーカーの戦争という雰囲気を再現するため、この数字を可能な限り大きくした。そのために、プレインズウォーカーをアンコモンやレアにも追加した。つまり、アンコモンの混成プレインズウォーカーはリミテッドを成立させるものにする必要がある。大量のプレインズウォーカー・カードを扱えば扱うほど、物事を動かせる量には限りがあるということがわかっていった。クリーチャーの比率、呪文の比率、そして大量のプレインズウォーカーを受け入れられるようにするためにセットに必要なもの、それらを考慮すると、枠が決まってくるのだ。

理由2 - 色のバランス

 新しいプレインズウォーカーのデザインは、主に、それが入るセットの需要によって決まる。プレインズウォーカーの格子(スタンダードで色のバランスが取れるようにするための道具)で、例えば、白青のプレインズウォーカーが必要だ、ということがわかる。既存の白青のプレインズウォーカーが誰もふさわしくなければ、新しいものを作らなければならない。この結果、いつものプレインズウォーカー全体で見て、色のバランスが取れていないということになる。例えば、白や青のプレインズウォーカーよりも、赤や緑のプレインズウォーカーのほうが多い。『灯争大戦』は完全に色のバランスが取れているわけではないが、大体は取れており、そのためさらにプレインズウォーカーを増やすのは難しいのだ。

理由3 ― 名前入りカードの問題

 『灯争大戦』では、どのプレインズウォーカーにも、少なくとも1枚の名前入りカード(大抵は、そのプレインズウォーカーが使える呪文)が存在している。プレインズウォーカーを増やせば名前入りカードも増やすことになるが、それはすでに詰まってきているのだ。一言で言うと、このセットに存在するプレインズウォーカーの存在は、単にプレインズウォーカー・カードだけよりも重いのだ。

理由4 ― 物語の問題

 物語上、存在することに筋が通る人物ばかりではない。将来の別の物語がある人物もいる。物語上の理由から、他の人物に気づかないままにしておきたい人物もいる。『灯争大戦』の物語に、単にうまくはまらないものもいる。生きていないものもいれば、別の時代の人物もいる。特定の人物がラヴニカに現れないほうがいいと我々が考える理由は色々とあるのだ。

 全体として、これらの問題が、全員を登場させる場所を作らない理由である。


Q:作りたいと思ったけれどもできなかったプレインズウォーカーは誰ですか?


 展望デザインでは、あとで取捨選択されることがわかっていたので、誰がラヴニカにいてもいいのかということは考慮せずにお気に入りのプレインズウォーカーたちを(ああ、死んでいる者を除いて)全部入れた。諸君がどうしてもいてほしいと思っていても我々が入れることができなかったプレインズウォーカーがいれば、そのプレインズウォーカーはほんのわずかな時間だったとしてもセットに入っていた可能性はある。


Q:どのプレインズウォーカーがラヴニカに来るかはどうやって決まりましたか?


 色の需要と物語の需要のバランスによる。アンコモンは、各単色2枚ずつと混成サイクルが2色ごとに1枚ずつ。このメカニズム的な条件以外では、物語の役に立つものをクリエイティブ・チームがすべて決定している。


Q:『灯争大戦』に含まれなかったプレインズウォーカーについての計画はありますか?


 特定のプレインズウォーカーが『灯争大戦』に登場しなかった大きな理由の1つが、他の出番を計画していることである。『灯争大戦』に存在しないプレインズウォーカーの多くが、これから数年の間に登場することになるだろう。


Q:『灯争大戦』でどのプレインズウォーカーが生き残り、どのプレインズウォーカーが死ぬのかを决定する、舞台裏での手順はどのようなものでしたか?


 誰が生き残り、誰が生き残らないのかは、ほとんどが物語上の必要性によるものだった。開発部が少しだけ影響を与えたことがあるとすれば(実際に影響を与えたかどうかは知らない)、1年ほど前に、各登場人物がどれぐらいのデザイン空間を持っているか、つまりその人物をあと何枚のプレインズウォーカー・カードにできるかを確認したことである。


Q:このセットで登場したばかりの新しいプレインズウォーカーは今後も登場するんでしょうか?


 何人かについては、間違いなく計画されている。我々は、『灯争大戦』のプレインズウォーカーについて、プレイヤーがどう考えているかを調査している。いずれかのプレインズウォーカーが評価が高ければ高いほど、その再登場の可能性が高まり時期は早くなるだろう。


Q:プレインズウォーカー・ルールが撤廃されてプレインズウォーカーが伝説のパーマネントになったことで、『灯争大戦』はどの程度進みましたか?


 この変更がなされたのは(内部の話であり、諸君に告知した時期の話ではない)、『灯争大戦』の展望デザインが始まるよりもまだ前のことだったので、このセットを作る方法についてはまったく影響はなかった。変更は起こったものとして開始していたのだ。


Q:多元宇宙で、これほど多くのプレインズウォーカーが単一の次元に集まったことはありましたか?


 おそらくこれが最高記録だろう。カード化された37だけでなく、他にももっと多くのプレインズウォーカーがいるということを忘れないでもらいたい。(ただし、多くは諸君に知られていない。)このようなプレインズウォーカーの集合は、めったに起こるものではない。


Q:なぜギルドの透かしはこのセットから排除されたんですか?また、デザインのどこかの時点で、プレインズウォーカーを何らかの形でもっとギルドに関連付ける(サヒーリとイゼット、アジャニとセレズニア、みたいに)ことは検討されましたか?


 透かしを使わなかったのは、これがギルドのセットではないからである。ギルドがテーマではないので、そうであるかのようにラベル付けをするのは不適切に思われたのだ。実際、このセットはギルドが協力してラヴニカが団結するものなので、そうするならギルドの透かしは我々が目指す雰囲気とは逆に働くことになるだろう。また、ギルドがお互いに協力していることを示すカードもあり、そうなると透かしは面倒なものになる。

 このセットの基柱となる陣営であるチーム・ボーラスとチーム・ゲートウォッチの透かしをつけるという発想は面白かったが、中立あるいは曖昧な集団も大量に存在していることもあり、我々は誰がどちらの側かがはっきりわからないようにすることでこの戦争の混乱を増やせてクールだと考えたのだ。

 これはギルドのセットではないので、ギルドのサイクルの中で考えるのを避けようとしていたので、プレインズウォーカーをギルドに紐付けるのは単に場違いだったのだ。『灯争大戦』は、全体として、主な舞台となる次元はラヴニカだが、ギルドのセットではないのでギルドを扱うつもりはなかったのである。


Q:マイナスの能力だけしか持たないプレインズウォーカーは、『灯争大戦』で全員死にますか?


 そんなことはない。忠誠度が尽きたプレインズウォーカーは死ぬわけではなく、もうプレイヤーを助けるつもりがなくなるだけである。一般に、プラスの忠誠度能力は、そのプレインズウォーカーにとって簡単で楽しいことなので、それを楽しんでそこに残ろうとする。マイナスの忠誠度能力は、難しくて労力がいる任務なので、プレインズウォークして去ろうという気になるのだ。


Q:どのプレインズウォーカーをどのレアリティにするか、どうやって決めましたか?


 主役と敵役は、神話レアになる。残りのゲートウォッチは、レアだ。他のプレインズウォーカーのレアリティは、デザインに基づいて決めた。混成にできるならアンコモンで、伝統的な2色の金色カードにしたいならレアだ。枠の配置(単色アンコモンが10枚)があるので色から特定される枠(例えばヴラスカはこのセット唯一の黒緑のプレインズウォーカーなので混成でなければならない)もあるが、多くは各プレインズウォーカーにもっともふさわしいと思われるデザインに基づいているのだ。


Q:アンコモンのプレインズウォーカーは明らかにサイクルでバランスが取れていますが、レアや神話レアのプレインズウォーカーにはそういったバランスがあるようには見えません。それらのレアリティでのバランスを取ろうとしましたか、それともそもそも不可能でしたか?

 どのセットでも、アンコモンの色のバランスは取るが、これはリミテッドを成立させるために色のバランスが重要だからである。レアや神話レアでは、大まかな色のバランスは取るが、厳密であることは重要ではないので、他の要素(『灯争大戦』におけるプレインズウォーカーの選択など)が決定を左右することがあるのだ。


Q:『灯争大戦』で確実に死んだ人物はいますか?


 いる。名前のあるプレインズウォーカー(これまでにカード化したことがあるプレインズウォーカー)が『灯争大戦』で3人死んでいる。小説未読でネタバレを避けたい諸君のために、誰が死んだかはここをクリックするまで伏せておこう。


Q:ボーラスの物語の最後が大戦争になるというのを、ウィザーズはいつ決めたんですか?


 何年も前、ダグが最初にボーラス・シリーズを提案したとき、プレインズウォーカーの大戦争で終わる物語は含まれていた。つまり、一番最初からということになる。ちなみに私の最初の反応は、「クールな話だが、それをどうやってセットにすればいいのかわからないな」というものだった。


Q:なぜ動員で作れるのはゾンビ・トークンだけなんですか? 永遠衆はゾンビの軍団を、ラヴニカ側は兵士の軍団を動員するみたいに、動員が両陣営で作用するようにはできなかったんですか?


 そうすると2つの陣営が単なる鏡写しであるかのようになってしまうが、それはこの対立を示すものとして望むものではない。また、動員を特定の色(青、黒、赤)に限りたかったので、ボーラスの戦慄衆につけることでそうできたのだ。


Q:『灯争大戦』の最初の計画には、有色アーティファクトはありましたか?


 『カラデシュ』ブロックで何枚ものカードを禁止して以来、我々はアーティファクトのデザインの仕方を再検討しなければならないと気づいていた。選択肢は、構築向けに作ることを諦めるか、色マナを組み込むようにするかだった。アーティファクトは人気でフレイバーに富むので、我々は後者を選んだのだ。すでに多くのアーティファクトはクリエイティブ的に特定の色に向いているので、必要に応じて色マナを組み込むことはそれほどの犠牲を伴うものだとは感じられなかった。言い換えると、有色アーティファクトが存在するようになることを知った上で『灯争大戦』の開発を始めた。


Q:セット作成の工程(展望、セット、プレイデザイン)のどのあたりで、全プレインズウォーカーに常在型能力を持たせるということが決まったんですか?


 展望デザインで、セット内に常在型能力を持つプレインズウォーカーを入れるということを決めた。ファイルをセットデザインに提出した時点で、すべてのレアと神話レアが常在型能力または誘発型能力を持っていた。アンコモンに関しては、当時は(複雑さを抑えるため)能力はマイナスの忠誠度能力か、常在型/誘発型能力のいずれか1つだけだった。セットデザインは、そのほうがプレインズウォーカーらしいと考え、すべてのアンコモンに常在型/誘発型能力とマイナスの忠誠度能力を持たせることにした。このセットのテーマ上非常に重要なものだったので、アンコモンのプレインズウォーカーが少しだけ複雑になるのは許容できると判断されたのだ。


Q:私はこのレアのプレインズウォーカーのデザインが大好きです。今後のセットで、このようなデザインが標準になることは期待できますか?


 将来のデザイン・チームが利用できる道具箱の中の道具である。プレインズウォーカーは通常神話レアになる計画だが、デザイン・チームがレア(やアンコモン)のプレインズウォーカーがセットの役に立つと思えば、そうすることは可能である。


Q:これの次は一体何だい?


 次は『モダンホライゾン』で、これは『灯争大戦』とは違う種類のセットだが、同じように心躍るものになっている。新しく雇用されたメンバーが初日に見るものの1つが『モダンホライゾン』のスライドショーで、それを見たら満面の笑顔になり、私に「いったいどうしてこんなセットを作れたんですか?」と聞いてくるのだ。『基本セット2020』は、『基本セット2019』の中からプレイヤーに好評だったものを選び、心躍る度合いを高め、さらに想像を絶するものをいくらか加えている。最後に(ブースター商品の中で)、私が10年以上前から作りたいと思っていた秋セット、『Archery』(コードネーム)がある。これについて考えるだけで笑みが止まらなくなる。そして、これを目にしたら諸君も同じようになることだろう。心配はいらない、我々は現在の栄光に満足してなどいない。2019年は、マジックにとっての驚くべき年になることだろう。

大戦通信

 本日はここまで。質問を送ってくれた諸君に感謝しよう。いつもの通り、この記事や私の回答、あるいは『灯争大戦』そのものについて、諸君からの感想を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(TwitterTumblrInstagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。

 それではまた次回、『モダンホライゾン』のプレビューが始まる日にお会いしよう。

 その日まで、あなたの楽しい質問が続きますように。

(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)

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