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Making Magic -マジック開発秘話-
大戦のゲーム
2019年4月22日
警告:この記事には物語に関する大量のネタバレが含まれている。ネタバレを嫌う諸君には、4月23日に発売されるグレッグ・ワイズマン/Greg Weisman著の小説(英語)を読んでからこの記事を読むことをお勧めしておこう。
さて、『灯争大戦』のプレビューが終わり、カード個別のデザインの話をする時期がやってきた。これほどにフレイバーがデザインに詰め込まれているセットでは語るべきことが多いので、早速始めることにしよう。
《寛大なる者、アジャニ》
展望デザイン全体を通して、アジャニはアンコモンの緑白のプレインズウォーカーで、持っていた忠誠度能力は[-2]の、クリーチャー1体を対象として、その上に+1/+1カウンターを1個置くというものだけだった。アンコモンの混成サイクルをデザインするとき、(混成能力をデザインするのは難しいので)まず能力をデザインし、それからその能力に最もふさわしいプレインズウォーカーに割り当てるという手法をとった。アジャニの能力は他者を強化するものなので、+1/+1カウンターを与えるのに完璧にふさわしいと思えたのだ。
セットデザインにおいて、よりプレインズウォーカーらしく感じられるようにする『灯争大戦』でのプレインズウォーカーの革新の1つである、すべてのプレインズウォーカーは常在型能力か誘発型能力を持つべきだという決定がなされた。緑白の混成では警戒を与えるというものが成立し、それは+1/+1カウンターを与える能力とのシナジーがあった。その後、ゲートウォッチは全員レアか神話レアにしようという決定がなされたので、アジャニも格上げになり、[+1]能力が与えられた。アジャニは癒し手なので、メカニズム的に他の能力とあまりシナジーは強くないが、人物としてのアジャニにはふさわしいものだった。また、彼の+1/+1カウンターを与える能力を、自軍のクリーチャー全てに影響するようにして、プレインズウォーカーにも忠誠カウンターを与えるように変更した。アジャニの入っていた緑白アンコモン混成の枠は、ファートリが引き継ぐことになった。
《アジャニの群れ仲間》
ようやく、《アジャニの群れ仲間》の機能変化に関する話ができる。『灯争大戦』のプレインズウォーカーは、それぞれが唱える呪文を表す、名前入りのカードを持っていた。名前入りの呪文とは、プレインズウォーカーの名前を所有格でカード名に含んでいるもののことだ。名前入りの呪文のほとんどは新しく作られたカードだったが、チームは成立するような再録カードに注目していた。そのカードは「(プレインズウォーカー名)の何とか」という名前でなければならないので、選択肢は狭かったのだ。《アジャニの群れ仲間》はまさにふさわしかった。プレイヤーはこのカードが好きだ。セットにもふさわしい。アジャニの[+2]であるライフを得る能力と関連している。1つだけ小さな問題があった。
『マジック・ザ・ギャザリング アリーナ』の成功を受けて、我々は不要なクリックを強要するカードに敏感になっていた。能力を選択的なもの(「してもよい」)にすることは、1クリック増やすことになる。しないことを選択することはほぼありえない能力なので、その1クリック分の価値があるとは思えなかった。このカードの新版を作るという議論もあったが、これはすでにカード名に「アジャニの」を含むカードなので、すでに持っているカードを新カードとして引かなければならないというプレイヤーからの不満が出ることは予想できた。そこで、我々は選択的でなくするというエラッタを出すことを選択したのだ。
この変更はオンラインでは早期に適用されたが、『灯争大戦』はまだ公開されていなかったので、この変更が印刷版の新しい機能に合わせたものだという説明はできなかったのだ。しかしついに説明できる。諸君、これがあの変更の理由なのだ、と。
《混沌の船長、アングラス》
先述の通り、我々はまず混成プレインズウォーカーの能力をデザインし、それからその能力にもっともふさわしいプレインズウォーカーを探した。黒赤に関して、プレインズウォーカーの選択肢は3つあった。アングラス、オブ・ニクシリス、ティボルトである。後者の2人は今までずっと単色のカードだったが、どちらも赤黒に当てはまる個性を持っている。確か、最初のデザインは[-2]の動員能力だけを持っていたと思う。アンコモンの混成プレインズウォーカーに常在型能力が追加されたとき、このカードには、黒が1種色、赤が2種色である威迫能力を与える能力が加えられた。
他の問題は、動員を使っていたので、フレイバー的にこのプレインズウォーカーはボーラス側で戦わなければならないということだった。最終的にアングラスが選ばれたのは、すでに黒赤で、オブ・ニクシリスやティボルトよりも黒赤であることとが期待されたからだったはずである。(アンコモンの単色プレインズウォーカーは2サイクル存在していたので、アングラスが混成の黒赤でなかったとしたら、黒単色か赤単色にする必要があっただろう。)
《群れの声、アーリン》
このカードは最初、アンコモンの緑単色で、[-2]で2/2のクリーチャー・トークンを生成するものだった。伝統的に、マジックで2/2の緑のトークンといえば狼なので、このカードは当然アーリンが選ばれたのだ。『灯争大戦』には両面カードが存在しないので、アーリンを使うかどうかについては少し議論があったが、クリエイティブ・チームは我々にイニストラード以外の次元では彼女は変身しないのだということを思い出させてくれた。後に、彼女の狼と狼男向けの基柱カードという性質が気に入っていたことから、この常在型能力を追加した。このセットには大量にプレインズウォーカーが入っていたので、可能なときには意識的に特定分野のデザインを探すようにしていたのだ。これをレアにすることについても議論されたが、ニッサとビビアンがすでにその枠に入っており、同色にレアで単色のプレインズウォーカーを3人以上入れたくはなかった。
《夢を引き裂く者、アショク》
青と黒は、2色の組み合わせの中でもっともメカニズム的な重複部分が少ない色として開発部内で悪名高い。つまり、青黒混成のカードをデザインするのはいつでも難しいということになる。このカードの一番当たり前の選択は、青と黒の数少ない重複部分の1つであるライブラリー破壊効果(ライブラリーからカードを直接オーナーの墓地に置く効果)だった。そのデザインを作った後のプレインズウォーカーの選択が、人々の心を弄ぶ青黒唯一のプレインズウォーカーであるアショクになったのは当然のことだった。
このカードは、常在型能力をすべての混成プレインズウォーカーに追加するときに難しかった中の1枚である。最終的に、セットデザイン・チームは狭いがライブラリー中心の能力に決めた。これによって、このプレインズウォーカーはもう少し特定分野への傾倒を強め、2つの能力をテーマ的に関連付けることができるようになったのだった。
《ヴィトゥ=ガジーの目覚め》
ボーラスは永遠神たちを引き連れて攻撃してくる。ラヴニカはそれにどう対応できるのか。その答えは、ヴィトゥ=ガジーの地を目覚めさせ、巨大な精霊にすることだった。このデザインの最初の版は起動してクリーチャー化できる土地だったと記憶しているが、それは少しばかり強すぎることがわかったのだ。その後、土地を目覚めさせる緑のソーサリーで描くことにした。
ヴィトゥ=ガジーがどれだけの大きさであるべきかに関して、かなりの議論を交わした。最終的に、永遠神にとって障害になるのに充分な大きさの9/9に落ち着いたのだった。土地に速攻が与えられるのは、どの土地がそのターンにプレイされたものであって召喚酔いを受けることになるのかを覚えておく必要がなくなるように土地をクリーチャー化するとき必ずそうすることにしているからである。
《戦争の犠牲》
このカードは、戦争の破壊性を表現しようとしたことから作られた。各パーマネント・タイプのカードを1枚除去するカードがあればどうだろうか。これはクールそうだ。最初のテンプレートは、「アーティファクト最大1つとクリーチャー最大1体とエンチャント最大1つと土地最大1つとプレインズウォーカー最大1体を対象とし、それを破壊する。」だった。これでは、破壊したいものを選ぶことができるというのが充分に明確になっているとは言えない。また、実際に書いてみると、破壊する、という単語が何度も出てくることでさらに恐ろしいものに見えるようになった。これは、文章の表現がカードの受け取り方に影響を与えるという素晴らしい例である。
《炎の職工、チャンドラ》
最初から、チャンドラはレアのプレインズウォーカーにするということはわかっていた。(ゲートウォッチのメンバー全員がそうだ。)最初の版では、彼女のいつもどおりの直接火力系の能力を持っていたが、それがふさわしいとは感じられなかった。チャンドラの、ボーラス・シリーズにおける物語は、彼女がヤヤの指導を受け、紅蓮術をもう少し巧妙に扱えるようになっていったというものだ。我々は、これを描きたいと考えたのだった。加えて、このセットにはもう1人の紅蓮術師であるヤヤがいて、その2人の雰囲気を違うものにしたかったのだ。
チャンドラは史上初めて衝動的ドロー(カードを追放してそれをそのターンの間プレイできるようにすることを表す開発部語)を使ったカードだったので、その能力を活用するのは妥当だと思われた。彼女の小プラスの能力で1枚衝動的ドローができて、奥義では7枚使えるようにしたらどうだろうか。クールな話だ。しかし、彼女は紅蓮術師でもある。彼女にダメージを与えさせる方法を見つける必要があった。彼女の常在型能力を能力と関連していて、ダメージに繋がるようなものにしたらどうだろうか。何種類かの方法を試した後で、最終的に、忠誠カウンターを失うこととダメージを関連付けることにした。他のプレインズウォーカーと戦うという雰囲気が気に入ったので、ダメージはプレイヤーとプレインズウォーカーに限定することにした。彼女がドビンと戦っているということを強く示唆するアートであり、その中に彼の飛行機械が見受けられる。
《終局の始まり》
永遠衆の軍団が来ていることは我々もユーザー諸君もわかっているが、物語内のプレインズウォーカーたちは知らない。これは、永遠衆が永遠神とともに姿を現した瞬間である。このカードで、永遠衆を表すメカニズムである動員を使いたいのは当然だ。出現した範囲を再現するため、これを大きい軍団を生み出せる呪文にした。価値を高めるためにカードを引く効果を加え、手札にあるカードの枚数に基づいた値にしたことで、このカードを引くことは動員能力と関連付けられることになった。「打ち消されない」は、他の何よりもフレイバーのために追加されたものである。(ただし、デザイン的にもカードプレイの助けになっている。)ボーラスの永遠衆の軍団を止めるものは何もないのだ。
《はぐれ影魔道士、ダブリエル》
展望デザインにおいて、アンコモンのサイクルを3つ作った。2つは5枚ずつの単色のサイクル、1つは10枚の混成のサイクルだ。混成プレインズウォーカー全員をうまく割り当てることはできたが、単色のほうには何人か問題があった。例として、黒単色を見てみよう。これまで、黒単色のプレインズウォーカー・カードになっているプレインズウォーカーは4人しかいない。リリアナ、オブ・ニクシリス、ソリン、ヴラスカだ。(ヴラスカはプレインズウォーカーデッキにしかいない。)リリアナは『灯争大戦』の主役の1人なので、神話レアになる。ソリンはレアの白黒で、ヴラスカは黒緑混成だ。オブ・ニクシリスは採用できたが、黒単の枠が1つ余ってしまったことになる。そこで我々は、相手の手札を捨てさせるクールな黒単色のプレインズウォーカーをデザインしたのだ。後にブランドン・サンダーソン/Brandon Sandersonがダヴリエルを造ったとき、まさにふさわしいと考えてそのカードをダヴリエルに差し替えたのだ。そして、このカードに常在型能力を追加するにあたり、我々は、このカードを手札破壊デッキの基柱にできるような能力を持たせたのだった。
《ボーラスの壊乱者、ドムリ》
このカードは最初、[-2]の格闘能力だけを持つアンコモンの赤緑混成プレインズウォーカーだった。最終的に、リミテッドでは強すぎたので、レアに格上げすることにした。クリーチャー・デッキで活躍したので、格闘能力とシナジーを持つ自軍のクリーチャーを強化する常在型能力を持たせた。プラスの能力が追加されたのはデザインの後期になってからである。ここに到るにはいくつものバージョンがあったと記憶している。最終的に、セットデザインはマナ生成能力にしようと考えた。赤と緑はよくマナを生み出す色である。「打ち消されない」というオマケは2つの役割を果たしている。1つ目に、この能力がクリーチャーに有用になり、カードの他の部分との関わりを持たせていること。2つ目に、「打ち消されない」は赤と緑が1種色の能力であるということである。これによって、これが赤緑のプレインズウォーカーの選択肢の中で最も格闘寄りなドムリであるべきだということがすぐに明らかになったのだった。
《支配の片腕、ドビン》
このカードの最初のバージョンでは、飛行を持つ1/1の白青の飛行機械・アーティファクト・クリーチャー・トークンを生成していた。あまりにも多くのトークンが作られていた(しかもサヒーリではカラデシュのアーティファクト・クリーチャー・トークンを作る必要があったが、それは飛行機械ではなく霊気装置だった)ので、これは他の能力に変えなければならなかった。
すべての混成プレインズウォーカーの能力の中で、一番大きな曲げはこれである。青は《ガス化》型のクリーチャー関連のダメージ軽減ができ、ーN/-0効果でパワーを下げることができるが、こういった形でのダメージ軽減は通常はしない。同様に、マナ・コストの低減は伝統的に、白というよりも青の効果である。しかし、各色とも他方の色のことをするように曲げることはでき、全体として非常にドビンらしいカードになったので、我々はこのカードを承認したのだった。
《戦慄衆の侵略》
このカードは、永遠衆の軍団が強化されていくところを描いている。このデザインの元になったのは、アップキープごとに1点のライフを失うが繰り返しの効果を得られるエンチャントである、《ファイレクシアの闘技場》と《苦花》である。最後の能力は、達成すべき目標を提示するためにデザインされている。6/6の軍団を手に入れれば、それを育てるために費やしたライフを取り戻すことができるようになるのだ。
《古呪》
物語をカード・セットで伝える上での課題の1つが、重要な物語上のポイントをメカニズム的に表す方法を見つけることだ。ボーラス・シリーズの最終章で明らかにされる大きな謎の1つが、「ボーラスは一体何を企んでいたのか」である。なぜボーラスはこれほど多くのプレインズウォーカーをラヴニカに釣り出し、そして《不滅の太陽》を使って囚えたのか。そして、ボーラスは永遠衆に一体何をさせる必要があったのか。その答えは、ボーラスは古呪を唱え、永遠衆によってプレインズウォーカー全員の灯を吸い出し(ちなみに、その過程で殺すことになる)、そしてそれをボーラスに集めるのだ。周知の通り、ボーラスはかつて神のような力を持っていたが、それは大修復の際に失われている。この計画は、すべてがその力を取り戻すためのものだったのだ。さて、古呪をカード化することはできるだろうか。
ただできるだけではなく、とても素敵なカードになった。まずはじめに、これはプレインズウォーカーを殺すカードであり、フレイバー的には多ければ多いほどいいので、望むだけのプレインズウォーカーを殺せることにした。自軍のプレインズウォーカーや、多人数戦で味方のプレインズウォーカーを殺さなくて済むよう、選択できるようにした。そして、灯を吸い取ることを表すため、自軍のプレインズウォーカー1体に(破壊したプレインズウォーカー1体につき2個の)忠誠カウンターを置けるようにした。よし、フレイバー通りにやればいかにもニコル・ボーラスだが、自由度を高めることでプレイヤーが作りたい物語やデッキを作ることができるようになっているのだ。こうして、このとてもクールなカードができたのだった。
《贖いし者、フェザー》
特定の登場人物を伝説のカードにしてほしいというリクエストが大量に届いている。リクエストが最も多い人物の1人が、ボロス軍の一員でありアグルス・コスの相棒であるフェザーだった。彼女は天使なので、当然飛行を持っている。(興味深いことに、小説の中で、彼女の翼は刈り取られているが、この話は彼女が飛行能力を取り戻した後のことである。)斬新な戦闘中心のメカニズムが欲しかったので、最終的に彼女は自軍のクリーチャーを対象とするインスタントやソーサリー、大抵の場合は自軍のクリーチャーを強化するもの、を取り戻せる能力を得ることになった。手札に戻すのをターン終了ステップの開始時まで待つのは、バイバック・メカニズム(『テンペスト』ブロック)の経験に基づくものである。
終焉サイクル
この神話レアのサイクルは、セットデザイン中に、この大戦の壮大さを表すために作られたものである。それぞれは、Xを10以上にすると(つまり呪文全体として12マナ以上支払うと)効果が急増する拡大効果を持つXMMのソーサリー(Mはそのカードの色1マナを表す)としてデザインされた。このサイクルの元になった考え方は、ゲームのどの段階でも有用だが、マナが多ければ多いほど強力になるというものだった。
白の呪文は、天使の到来を含む軍勢の集結を現している。青の呪文は、ウギンが善なる者の勝利をもたらす重要なものを見つけた重要な瞬間を描いている。黒の呪文は、リリアナがボーラスに背いたところを描いている。赤の呪文は、ボーラスが古呪を唱えたところを描いている。緑の呪文は、ラヴニカの獣たちが戦いに参加したことを描いている。
《迷い子、フブルスプ》と《道迷い》
『Unstable』のデザイン中に、私はクリエイティブ・チームを訪れ、そして「フブルスプのカードを作りたいと思っている。黒枠で作る計画はあったか?」と尋ねた。彼らがあったと答えたので、私は3つ目の銀枠セットでの採用を控えたのだ。『灯争大戦』の展望デザインが始まって、私は再びクリエイティブ・チームを訪れて、フブルスプを作りたいと言っていたことを確認した。通常、ラヴニカのセットではギルドに関連したサイクルを作るので伝説のクリーチャーを入れるのは難しい。そこで『灯争大戦』はラヴニカの1人だけの存在をカード化するのに最適なタイミングだったのだ。クリエイティブ・チームは「やろう!」と言った。
フブルスプをデザインする間、もとにしたカードは『時のらせん』の《二の足踏みのノリン》だった。
ノリンも、フレイバー・テキストからデザインされた伝説のクリーチャーであり、フブルスプと同様、冒険者であることとは無関係でありたかったのだ。我々は、フブルスプが死ぬのではなく時々行方不明になるという発想が気に入った。当然、彼はホムンクルスなので青単色である。彼に、呪文の対象になった時にライブラリーに加えて切り直す(行方不明になる)能力を持たせ、殺すのが難しいようにした。彼にキャントリップをつけて、カード・アドバンテージを失うことがないようにした。プレイヤーが、ライブラリーに迷い込んだフブルスプを見つけ出してくるというフブルスプ・デッキを作れるか考える余地があるように、基柱性として追加でカードを引く条件を持たせた。フブルスプのファン諸君が、これをプレイすることを楽しんでくれれば幸いである。
《流束の媒介者》
増殖が『ミラディンの傷跡』ブロックで初登場したとき、開発部は、繰り返し増殖できるカードをあまり多く作らないようにしていた。デザインは『ミラディンの傷跡』のファイルに大量に入れたのだが、デベロップがその数や増殖カードの開封比、そして複数回増殖できるカードの枚数は大きく切り下げたのだった。《流束の媒介者》のようなカードは、今回、開発部は増殖にもう少し積極的になっているということを示している。その理由の1つが、この環境では増殖が何かを組み上げる側であり、壊す側ではないということである。
主導権の大戦
本日はここまで。いつもの通り、この記事や話題にしたカード、あるいは『灯争大戦』全体について、諸君からの感想を楽しみにしている。メール、各ソーシャルメディア(Twitter、Tumblr、Google+、Instagram)で(英語で)聞かせてくれたまえ。
それではまた次回、『灯争大戦』のカード個別のデザインの話を続ける日にお会いしよう。
その日まで、あなた自身の『灯争大戦』の物語が描けますように。
(Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru)
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