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週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」
「あなたにとってマジックとは?」第3回:グランプリ・千葉2015プレイヤー編 その1
週刊連載インタビュー「あなたにとってマジックとは?」第3回:グランプリ・千葉2015プレイヤー編1
by 瀬尾 亜沙子
世界中で2千万人を超えるプレイヤーとファンを持つ世界最高の戦略トレーディングカードゲーム『マジック:ザ・ギャザリング』。この記事では、5月末開催の記念すべき「モダンマスターズ・ウィークエンド」から、8月末開催の「世界選手権2015」まで、「あなたにとってマジックとは?」というインタビューをまとめた記事を毎週連載していきます。
『マジック・オリジン』、この夏発売の新セットでは、5人のプレインズウォーカーが何故プレインズウォーカーになったのかという理由が明かされます。プレイヤーの象徴でもあるプレインズウォーカーにも、それぞれ違った人生背景が隠されているのです。では、「マジックプレイヤーは何故マジックプレイヤーになったのか?」そこにはどんなストーリーが隠されているのでしょう......この連載記事でその謎を明らかにしてみます。
さまざまな方に「あなたにとってマジックとは?」という質問を投げかけているこの企画。グランプリ・千葉2015の本戦前日に、会場で様々な形でマジックを楽しんでいる方にインタビューを行ないました。彼らは確かに現在、世界的に有名なプロプレイヤーではありません。しかし、彼らもまたこの世界でマジックを楽しむプレイヤー、つまり、ひとりのプレインズウォーカーなのです。その胸に宿るプレインズウォーカーの灯。彼らの灯の根源、「オリジン・ストーリー」に触れてみます。
溝口 智さん、池田 武彰さん、田杉 啓伍さん
(写真右から)溝口さん、池田さん、田杉さん ※田杉さんは同じグループでお越しでしたが、インタビューには登場していません。 |
――あなたにとってマジックとは?
池田:青春かな?(笑) 青春時代はもう過ぎちゃったけど......いやいや、今でも青春です!(笑)
溝口:僕はコミュニケーションツールですかね。昔から人見知りなほうなんですけど、マジックやってれば、知らない人とも仲良くなれたりするんで、すごいゲームだなって思います。
――マジックを通じてコミュニケーションできるということですね。
溝口:今までは家庭用ゲームを1人でやるとかばっかりでしたけど、最近はショップに行って人と仲良くなりながらゲームできるのが、すごく楽しいです。
池田:そうだね。
――皆さんはどういうつながりの仲間なんですか?
溝口:同じ会社です。最初、友達がふざけてマジックのパック買おうぜって言いだして、悪ノリでみんな買ったのがきっかけだったかな。
池田:そういえばそうだったっけ。俺はその場にはいなかったんですけど、それからみんなでどんどん突っ込んで買うようになって。
――「悪ノリ」だったんですか?
溝口:なんか唐突に買ってみようって言いだしたんだったかな。パックと一緒に、エントリーセットを1人1個ずつ買って遊んだ覚えがある。でも、仲間のうちの1人がちょっとばかり負けず嫌いだったもんで......そいつがだんだんカード集めて、本に載ってるようなレシピのデッキとか作り始めやがって......まあ、俺のことなんですけど(笑)
池田:一歩進まれちゃったから、みんなもついていかないと! って、一緒になってやり始めた感じだったよね。
溝口:気がついたらモダンとか、レガシーもやってた。
池田:そうそう。最初は「スタンダード以外やるわけないじゃん」って言ってたのに。
溝口:絶対やらねーって言ってたのにねぇ(笑)
池田:『モダンマスターズ』買ったときに、なぜかその場でEDH(統率者戦)やってる人たちと仲良くなって、「EDH楽しそうじゃん」ってEDHのパーツをそろえ始めて、モダンそっちのけでEDHのデッキを作り始めちゃったりとか。
溝口:そうやって仲間が増えるから、ほんとマジックはコミュニケーションの道具だよね。
――おもしろいようにマジックにハマってますね。会社のみんなで始めたというのは、いつごろの話ですか?
溝口:4、5年前かな。
池田:確か『ミラディンの傷跡』くらいだった。
溝口:僕はそのとき誘われて始めたのが、初マジックでした。
――池田さんのほうは、マジックはいつからですか?
池田:僕の場合は、小3くらいのときに友達に誘われました。めちゃくちゃ面白くて、ほかのカードゲームも少しやってたんですけどそっちのけでずっとマジックやってて、でも小学生のお小遣いでは苦しかったので中2で一回やめたんです。でも社会人になって、「マジックやろうぜ」って話になって再開。実は最初、ちょっと渋ってたんですよ。おもしろいけど、絶対のめり込んでお金がかかるからって。でもいつの間にか......まあこうなるよね(笑)
溝口:僕が昔のパック買ったり、下の環境にみんなを引きずりこんだりしました。
池田:仲間がいなかったら絶対モダンとかレガシーとかやってないですからね。
溝口:会社でやる人がいたから一緒に続けられて、そこからショップの大会にも出たりするようになって。そこからはマジックだけの仲間もできましたし。友達がたくさんできる、いいゲームだなと思います。
池田:ほんとだよねー、めっちゃ世界広がったよね!
――ほかにも会社の人がグランプリに来ていたりするんですか?
池田:いや、グランプリを回るのは基本この3人です。マジックやる人はもう少しいるんですけど、主にEDHとかシールドとかですね。
溝口:僕らはグランプリが好きなのかも。結局練習不足のまま来ちゃうから、「にわかですいません!」って感じですぐにドロップするんですけど(笑) そろそろガチでやりたい感じですね。
池田:デッキはガチやん!
溝口:デッキだけガチでもあかんでしょ? 腕も必要なんで。最初はマジックをコミュニケーションの道具として楽しんでたけど、グランプリとか参加するようになったら競技のほうにも興味出てきたから、やっぱりうまくなりたい。
池田:MO(マジック・オンライン)もやらんとなーって言ってるところです。
溝口:やっぱりやって練習したほうがいいかなって。いい機会なので、「日本語版のMO出ないかなー出てほしいなー」って、一般プレイヤーを代表してここで言っておきます(笑) 英語だとやっぱりいろいろ難しいんで。
池田:あと、マジックが映画化されるって話もありましたよね。それもすごく楽しみにしてます!
――この場を借りての熱烈なアピール、ありがとうございました(笑)
横川 貴昭さん
――あなたにとってマジックとは?
横川:体の一部のようなものですね。海外と日本を行き来して遊んだり取引したりして生きているんで。
――カードショップをやっているんですか?
横川:いや、もとは店で働いてたんですけど、体調崩しちゃって今は個人です。
――マジックは初めて長いですか?
横川:今年で33なんですけど、人生の半分やってます。別のカードゲームやってたけど集めるのに飽きちゃって、何かないかなと思ったのが『第7版』が出たときくらいで、フォイルカードを見ていいなって思って集め出したのがきっかけです。今でもフォイルは大好きで、病気のように集めちゃいますね。
――どっちかというとコレクターとしてやってたんですか?
横川:そうですね。プレイヤーとしてはカジュアルでしかやらないけど、でもデッキ組むならオール日本語版フォイルにするとかはします。
――フォイルカードの魅力はなんでしょう?
横川:うーん、フォイルの魅力ね。なんだと思う?
(そばにいた友人の方に尋ねると、「美しい」という返事が来る)
横川:美しい、そうですね。確か日本のカードゲームより先にマジックのフォイルが出たと思うんですけど、日本のカードゲームによくある加工よりも、マジックのフォイルが好きなんです。昔のDCIの流れ星マークも好きでした。ただ最近は加工が変わっちゃって、個人的には昔の加工のほうが好きですね。
――(写真にある「無限回収中」の表示を見て)フォイルの天使を集めてるんですか?
横川:はい、《死盟の天使》は無限に集めてます。
――今どれくらい持ってるんですか?
横川:通常のも含めると2000枚オーバーかな? 日本語版フォイルだけで、180枚くらい。
――むちゃくちゃありますね!
横川:頑張っちゃいました。Jason Chan(ジェイソン・チャン)さんの絵が好きなので、《精神を刻む者、ジェイス》とかも好きでしたけど、これは女性の絵柄でちゃんと顔も見えるし色味も好きなので、無限回収してます。
――じゃあもしフォイルが余っている人がいたら、グランプリとかで横川さんにぜひ、ということで!
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