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こちらマジック広報室!!
こちらマジック広報室!!:選択・潜思・宣戦!? 『コンスピラシー』をウィザーズで遊んでみた!
こちらマジック広報室!!:選択・潜思・宣戦!? 『コンスピラシー』をウィザーズで遊んでみた!
by 瀬尾 亜沙子&格内 麻也子(WotC広報担当)
みなさんこんにちは!「こちマ!!」では『マジック:ザ・ギャザリング』(以下、マジック)を、はじめて遊ぶ方にも楽しく、そしてわかりやすく!新製品などの情報をお知らせしています。
マジックで一番好きなフォーマットは? スタンダード、モダン、統率者戦、シールド、ドラフトなどなど...、んー、みんな違ってみんないい!! しかし、今回の新製品は「多人数戦ブースタードラフト」という珍しいフォーマットに注目したセットなんです! ざわざわしますね!!
と、いうことで今回の「こちマ!!」では、6月6日(金)発売の『マジック:ザ・ギャザリング ― コンスピラシー』についてじっくりとご紹介していきますよ〜!
この製品では、ゲームのあらゆる部分に影響を及ぼす「新能力」によって、ドラフトの進行そのものが変わり、多人数戦の魅力である戦略性を高めているそうなんです! っと聞いても、なんとも伝わらないので早速ウィザーズのみんなで遊んでみました!
●みんなの思いが交錯するドラフト
仕事を終えて集まったメンバー。左から順に、カネポヨ、イノウエ、イトヲ、格内ことマアヤの4人で遊びます。さあ、ドラフト開始!
「なんか『第5版』とか『第6版』あたりの懐かしい匂いがする......」と言いながら、開けたてほやほやのカードの匂いをかぐイトヲ。皆さんも確かめてみてください。
ピックしたら「せーの」で、次の人に回します。いわゆる「どんどん」でドラフトすると、カードによってはタイミングがごちゃごちゃになってしまうことがあるので、みんなで一緒に進めることをお勧めします。
3パック目までピックしたところで、カネポヨの取ったカードを見てみると......なんとレアのみ3枚。「普通のドラフトの感覚だと、軽いクリーチャーが正義なんだけど、コンスピラシーは多人数戦だからきっとこういうカードが強いはず......うーん、難しい!」
マアヤがピックした《歯車式足跡追い》は4マナ4/4でなかなか強いのですが、「これを回してきた人を自動的に殴り続ける」という能力があるため、この場合は対イトヲ決戦兵器となります。
ふせんに「イトヲ」と書いてカードに貼り付けておきます。ドラフトの時にはぜひ、ふせんとペンを用意しておきましょう。
さらにマアヤがピックしたのは、本人とその左右の人が、出るマナの色を決める3色土地《高層都市パリアノ》。
イトヲ「ピンク! えーダメなの? じゃあ白」
マアヤ「私は青!」
カネポヨ「ふーん青やってるんだー(ニヤニヤ)、じゃあ緑かな」
そんなやりとりを経て、マアヤのデッキは最終的に白青緑の3色になりました。
1パック目では白黒+青のカードをピックしていたイノウエですが、2パック目を開封したタイミングで、《囁く歯車の隠密》を使います。なんと、まだ開封していないパックをこっそり覗き見できちゃいます。
そこで、3パック目に自分が開けるパックを先に見ます。そこに見えた赤青のレア《ダクの複製》を取るため、2パック目は白を切り捨てて赤へ向かうことになり、やや迷走。
イノウエ「やはり人は未来を知りすぎてはいけないな......」
パックの最後の1枚を全員から回収できるという《運河浚渫機》。
イトヲ「さあみんな、最後のカードを俺によこせ!へっへっへ、残り物には福が......あれ......? あんまりない......」
まあ、最後に残った1枚なのでそんなものですね。
カネポヨは同じパックから2枚ピックできる《歯車式司書》の使いどころをしばらく悩んでいましたが、同じパックから出た《小悪疫》2枚(片方はフォイル)をゲットすることにしました。これがあとで波乱を呼ぶのですが......。
●組み上げたデッキやいかに?
カードを全部取り終わった4人は、真剣な表情でデッキ構築をします。
「デッキを40枚でなく35枚で組んでいい」策略《好都合な宣言》を使うカネポヨは、土地バランスがいつもと違うので、どうするべきか計算しています。
デッキ構築を終えた一人ずつに、対戦に向けての意気込みを聞きました。
カネポヨ「この策略3枚で悪いことをたくらんじゃうぜ!」
イノウエ「ライフが一番多いプレイヤーを攻撃すると強くなる『廃位』持ちのこいつらが活躍して、場を平らにしてくれるはず!」
マアヤ「デッキが白青緑だから色は合わないけど、《グリクシスの幻術師》で土地を山に変えて《戦いの熾天使、バサンドラ》を出すロマンに賭けますっ!」
イトヲ「ふっふっふ......。《マナ噴出》でめちゃめちゃ赤マナを出して、《死鍛冶のシャーマン》の多重キッカーにつぎ込めば、20ダメージくらい余裕で出る! 人を一撃で倒せるコンボを手に入れたぜ!」
●はたして実際の戦いはどうなる!? 対戦スタート
対戦前に、それぞれが計略カードを脇に出しておきます。カネポヨは3枚のうち2枚をオープン。デッキ枚数を35枚にするものと、ゲーム開始時に1/1防衛のトークンを出しておけるというものです。もう1枚は秘密。
さっそくカネポヨが使ったのは《小悪疫》。みんなの土地やクリーチャーが減り、まっさらになった場にカネポヨのクリーチャーだけが残りました。序盤戦の計画を崩されたみんなからは激しくひんしゅくを買い、「ヘイト」が上がります。
カネポヨはさらに、1枚だけ秘密になっていた策略カード《即応行動》をオープン! これにより、《電位式巨大戦車》に速攻をつけて5/5でアタックします!
コラム:多人数戦のコツ! 見えないけどこわい「ヘイト」とは
「ヘイト」とは、MMORPGなどでよく使われる言葉で、この数値が高いと敵に攻撃されやすくなるというものです。マジックには「ヘイト」というものは存在していませんが、多人数戦では誰か1人が突出して強くなったり、みんなに対する嫌がらせをしたりすると、まわりのみんなに集中攻撃されやすくなるため、これを「ヘイトが高まる」といった言い方で表すことがあります。この目に見えない「ヘイト値」を意識すると、多人数戦ですぐに死んでしまうのを避けられるかもしれません。
いきなりカネポヨに5点殴られたイノウエでしたが、すぐに5/5の《隠れ潜む自動機械》を出して対抗します。これはピックした手番が遅ければ遅いほど強くなるクリーチャーで、プロモーション動画でも活躍していました。
カネポヨの《電位式巨大戦車》は自力ではアンタップしませんが、《隠れ潜む自動機械》はそういったデメリットがないので、より脅威です。マアヤはそれに《停滞の監房》をエンチャントし、アンタップしなくさせます。ふー、これでひと安心。
しかしイノウエ、今度は《闇からの摘出》をプレイ。全員の墓地のいずれか中から好きなクリーチャーを1体奪って出せます。現れたのは、さっきの《小悪疫》でイノウエが捨てておいた《点火隊》。タップしている土地の数だけカウンターが載るので、なんと13/13!
「えーっ、こいつどうするよ?」みんなの共通の敵は、カネポヨからイノウエに移ったようです。
カネポヨがイトヲに「除去を撃ってくれたら、《電位式巨大戦車》と《隠れ潜む自動機械》が相討ちになるから、イトヲさんにとって得になるよ! ウィンウィンの取引だよ!」と交渉を持ちかけますが、イトヲは「損とか得とかじゃないんだ! さっき俺を殴ったうらみ!」と言って9/9の《走り回るトカゲ》でカネポヨを襲うのでした。
カネポヨ「どうしてだ......。僕ら、仲良く仕事してきたつもりだったのに......」
普段はとても仲のいい2人なのに、人の感情って複雑ですね。しかしカネポヨ、決死の2体ブロックに《流砂》も使って、相討ちに持ちこみます。
みんなのために、アンタップしなくなるエンチャントをイノウエの13/13に貼り替えるマアヤ。
《ブレイゴの好意》という策略により、1マナ軽く呼ぶことができる《遠吠えする狼》を並べたマアヤは、さらに《リスの巣》を出します。『Modern Event Deck』での戦いでも活躍した、トークンがすべて+1/+1と警戒を持つエンチャント《無形の美徳》があるので、2/2警戒が毎ターン出てくることに! 一転して戦場で一番危険なプレイヤーになったマアヤです。
イトヲが《火山の流弾》で全員に2ダメージふりまき、主にマアヤの戦線を崩壊させようとしますが、すかさず《残響する勇気》によって《遠吠えする狼》2体を強化し、生き残らせたので有利は変わりません。「やった!」
そこにイノウエ、2枚目の《闇からの摘出》をプレイ。墓地をあさり、カネポヨいわく「宇宙レベルで強い」レアが満を持して登場します。それは全員の墓地にあるクリーチャーカードの分だけ+1/+1カウンターが載る《ドレイク街の遺棄者》で、そのサイズはなんと驚異の25/25! 見よ、このドヤ顔を!
イトヲ「今こそいでよ、《甲鱗のワーム》!!!」
25/25の前に7/6は少々小さく見えますが......。
終盤戦の戦場全体。充実の部隊をそろえるマアヤ。数は少ないものの高パワーでプレッシャーをかけるイノウエ。《甲鱗のワーム》に頼るイトヲと、序盤にヘイトを稼いでしまったカネポヨは不利です。
カネポヨに強く頼まれ、25/25《ドレイク街の遺棄者》にエンチャントを付け替えてアンタップさせなくするマアヤ。その姿はまるで、ヘリオッドの指示でゼナゴスを討つエルズペスのよう。
このまま「エルズペス的マアヤ」VS「ゼナゴス的イノウエ」の対決になるかと思われましたが、「ヘリオッド的カネポヨ」がずっと温存していた除去を連打し、イノウエとマアヤの強力クリーチャーを破壊!
その後、戦場で一番強い存在となったイトヲの《甲鱗のワーム》に、イノウエが《不浄な契約》をつけて奪い取ろうとしますが、イトヲが《誤った指図》で見事はねのけます。
カネポヨ、そのまま殴られ無念の敗北。やはり序盤の《小悪疫》のせいでヘイトを上げてしまい、みんなから味方してもらえなかったのが効きました。ちなみに最後に持っていた手札も《小悪疫》でした......。
下手に動くとやられる......! 互いににらみ合いとなる最後は、交渉がものをいいます。
マアヤ「私を攻撃しないって約束する? そしたら、イノウエさんを攻撃してあげる!」
イトヲ「えー、どうしよっかな......」
1ターン1ターンを生き残ることに精いっぱいなイトヲは、このあとマアヤを攻撃してイノウエに媚を売るのでした。
島渡りクリーチャーで攻撃できるため、次のターンに勝ち確定のイノウエ。しかしイトヲが、ついに「人を一撃で倒せるカード」《死鍛冶のシャーマン》をトップデッキし、イノウエに投げつけてとどめをさします。続くマアヤからの攻撃に対しても、ギリギリ生き残れるとふんでおちゃらけていますが......。
マアヤはなんと、合計3枚持っていた《歯止め》でプロテクションをつけてイトヲを殴りきりました!
やったー! 勝利!! めまぐるしくいろんなことが起きて、大変盛り上がるゲーム展開でした!
今回ご紹介した『マジック:ザ・ギャザリング ― コンスピラシー』の詳しい内容についてはこちらをご覧くださいね! 今後もさらなる記事で紹介していく予定なので、皆さんもぜひ気軽に遊んでみてください。
それでは次回こちマ!!もお楽しみに。
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