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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

最終回:鍛冶友浩のグランプリ・上海を写真でリプレイ!

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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

2011.08.23


最終回:鍛冶友浩のグランプリ・上海を写真でリプレイ!


 こんにちは、鍛冶です。

 この週末はグランプリのために上海までマジックを楽しみに行ってきたので、今回は海外グランプリへの準備や、そこで起こった出来事を紹介したいと思います。

 先日殿堂入りを決めたばかりの中村修平の「なかしゅー世界一周2011」でも海外のプレミアイベント事情が紹介されていますが、この記事を読むと自分も行きたくなりますよね(笑)。

 そこで思い切って夏休みということにし、約5年ぶりの海外プレミアイベントに参加することにしたわけです。
 しかし、レーティングもプロポイントも持っていなかったので、一応事前にグランプリトライアルに参加してみたりもしたのですが、惜しくも決勝で敗れてしまい、飛行機に乗って中国まで遠征するのに結局1バイで臨むこととなりました。


まずは事前の準備が大切!

 国内と違い、海外であるが故に必要なアイテム、パスポート。
 その準備さえできてしまえば、あとは旅券とホテルの予約なのですが、旅行代理店を使えばパッケージ化されたツアーもありますし、国内グランプリと手順はほとんど同じなので、ここは割愛しますね。
 海外未経験の方は最初ちょっとだけドキドキすると思いますが、英語が苦手でも案外大丈夫です。

 ちなみに今回は一人旅、飛行機のチケットをマイルで取得し、ホテルはiPadのGoogle Mapを活用して会場との距離をはかり決めました。
 アジアは物価が日本よりも安いために失敗してもダメージ?が少ないので、初めての海外プレミアイベントにはおすすめですよ。

 そして、参加日程が決まれば、あとは本戦の種目を研究する期間になります。
 個人的にはリミテッドと構築との得意不得意の意識が無いので、昔のプロ活動をやっていた時のように練習に励むことにしました。
 本戦のフォーマットはM12のシールドで、ちょうどMagic Online上のプレスリリース期間と重なっていたので、2週間毎日1回づつ4回戦のイベントに参加して記録を取って行きます。
 もちろんここで参考にさせてもらったのが、先週紹介した渡辺雄也の点数表です。

 練習を始めたばかりの頃は、「M12はテンポ環境だ」と思っていたこともあり、先手を選択したり、積極的にビートダウンを構築していたのですが、成績はあまり伸びず3-1がいいところ。
 デッキ構築劇場でも紹介した、《幻影の熊》を1ターン目に出してもダメージがあまり入らず、中盤以降はカードパワーの低さにドローしても全く嬉しくないことが多かったのです。

 やはり、ブースタードラフトとシールド戦の速度の違いや、構築の違いを肌で感じ、そこでプランを大幅に変更して後手+コントロールを試してみたところ、レアカードの全くない比較的弱めのパックでも平均して3-1はできるようになってきました。
 《記憶の熟達者、ジェイス》を《否認》で打ち消したりしてゲームに勝ったり、サイドボード後から色を変えたりと、カードプールを活用できるようになっていきました。
 そして、先週紹介したリプレイでもありましたが、8-4ドラフトを数回こなし、いざ上海へ!


上海到着!

 夜10時着の飛行機だったので、ホテルまでタクシーで移動。

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 到着早々、外は雷も鳴る酷い雨で、1時間ほど車に乗りながら景色を眺めていたのですが、日本との交通ルールの違いで信号が赤でも進んで怖い思いをしました。(後から知ったんですが、こっちでは右側通行で、赤でも右折はOKらしいです。)
 そしてホテルへ到着すると、インターネットに接続しようとしても、使おうと思っていたTwitterとFacebookは全く表示されず、時間も遅かったのでTVの歌番組を軽く見て寝ることにしました。

 二日目の朝。

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 iPhoneのローミングをOnにしてGPSを使いながら散歩すると、徒歩圏内にスターバックスと、ファミリーマートを見つけてなんだか安心しました。

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 そして、まるで新宿な中山公園から地下鉄に乗り、美味しいといわれる料理屋さんへ。

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 みんな改札でSuicaのようなカードを使っており、切符を買うのに苦労しましたが、切符売り場に並んでいた方に助けてもらいました。謝謝。

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 お昼に美味しいものを食べ、

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 伊勢丹を覗いたら、

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 次は夜景の綺麗なスポットへ!

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 ちなみに、東京の感覚で観光していたら終電を無くしていてかなり焦ったのは内緒です。


そしてグランプリ会場へ

 一日中歩きまわって上海を観光した昨日とは打って変わって、今日からがこの旅の目的です。
 早めに会場へ向かい最後の3バイのチャンスということで直前のグランプリトライアルに参加すると、中国語のパックにチェックリスト!

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 2回参加して成績はともに3-1と残念でしたが、明日の本番へ向けて良い練習になりました。

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 会場に来ていた日本人プレイヤー達と雑談をしたり、久しぶりに会ったアメリカのJohn Pelcakがこっちで英語の先生をやっているという話をしたりしていたら、気がつけば一日が終わってしまいました。


 そしてグランプリ初日が始まり、

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 パックのチェックを終えた600人がカードをいっせいに上に掲げているところ。

 詳しいEventCoverageはこちらをどうぞ。(リンク先は英語)

 初日全勝に日本人が残り、日本選手権でも活躍した井川もその一人。

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 初日9回戦を終えて、会場近くで唯一まだ営業していたお店に入ると、そこには大量のプレイヤーが食事をしていました(笑)。

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怪しいメニュー


 幸運にも自分も二日目に残れたので、目指すはTop8!と言いたいところですが、プロツアーの権利がもらえるTop16にはなんとか入りたいと思っていました。
 成績は7-2だったので、ここから5-1することが必要でしたが、現実は厳しく2-1、2-1からのオポ負けでの34位。同じ成績でもバイの数の差で惜しくもTop32を逃す格好になってしまいました。

 しかし、日本人プレイヤーが4人もTop8へ残り、ここmtg-jp.comでもリミテッドの連載をやってくれている渡辺雄也の優勝でグランプリは幕を閉じました。さすがですね!

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 プロツアー並にTop8の試合が中継されていて、たくさんのプレイヤーが試合に見入っています。

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 本戦が終わっても、パブリックイベントはまだ熱い試合が行われていたり、

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警備のおじさんも興味津々

 イベントの参加者にFOILのコンプリートセットが当たるくじびきが始まったり、さらには新しくドラフトを始めたりと、マジック尽くしの夢のような時間は過ぎていきました。


 そして祭りの会場を後にし、遅い夕食にありつこうと散策していると、たまたまやっている中華料理屋さんを発見!
 店員さんと言葉が通じなくて四苦八苦していると、日英中の三ヶ国語が話せるやり手なおじさんが助けてくれて、さらには気に入られたのかお酒を奢っていただいたりと、一期一会もたくさんありました。


 国内ならばグランプリやプロツアーは参加するけどという方も多いかと思いますが、アジア圏は距離も案外近く、文化の違いがとても面白かったりしますし、来年度のプレミアイベントのスケジュールも発表されたわけですから、今から計画を練ってみるのもありかもしれませんね!

 言葉が通じなかったり、文化の違いで戸惑うこともありますが、逆にそこが面白かったりすると思うんですが、みなさん挑戦してみませんか?

 Play the game, See the world!


 さて、これで『鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」』は一旦終了して、来週からはまた別の形で記事を提供していく予定です。

 それではまた来週!

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