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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

第29回:渡辺雄也の点数表を参考に「基本セット2012のドラフト」をリプレイ!

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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」

2011.08.16

第29回:渡辺雄也の点数表を参考に「基本セット2012のドラフト」をリプレイ!


 こんにちは、鍛冶です。

 世界選手権への代表を決める選手権シーズンということもあり、各国の優勝者のデッキを紹介していたら、最近はスタンダードばかりになってしまったので、今回は何か別のフォーマットを紹介できればなと考えていたら、ちょうど プロツアー・フィラデルフィア 試合形式の変更 というニュースが入ってきました。

 早速、月曜日へ変更されたデッキ構築劇場清水が新しい「モダン」のデッキを披露してくれているのですが、調べてみると モダンの世界へようこそ の中で、MOでの公式対応は8/24から、とのこと。
 残念ながらモダンの紹介はもう少しお預けということで、今回は久しぶりにリミテッドのピック&ゲームのリプレイを紹介してみたいと思います。

 オンラインの世界では今まさにM12のリリース・イベント真っ最中なのですが、前回紹介したシールドでは動画が単調になってしまう印象があったので、ブースタードラフトに初挑戦です!

 カードをピックするにあたり参考にしたのが、今週から水曜日へと曜日変更された渡辺雄也の週刊連載です。

 これをもとに、確保したカードによって少しづつ評価を変えていく方針で進めました。

 今週末には同じM12リミテッドで行われるグランプリ・上海もあり、日本人プレイヤーも多数出場予定なので、興味がある方は英語版カバレージもどうぞ楽しみにしてください!


Pick!

 まずはピックの模様をお届けします!
 やや早めに編集してありますので、必要であれば一時停止させながらご覧ください。


http://www.youtube.com/watch?v=kSxZW6zDqmQ


1?1
 問答無用で、《ギデオン・ジュラ》一択のパックを開封(笑)
 文句なしの10点カードで、できればこのまま白をやりたいが・・・どうだろう?

1?2
 非常に地味なパックで、逆に何をピックすればいいのか全くわからない。
 サイドボードとしてなら使いそうな《垂直落下》もあるが、ここは白へ行きたいので《力強い跳躍》を選択。

1?3~1-4
 今ピックしたばかりの《力強い跳躍》が、下から数えたほうが早い強力なパック。
 ここは点数表通りに《血まみれ角のミノタウルス》を選び、最強色と言われる赤へ入る。次も《ゴブリンの投火師》をピックし、狂喜シナジーを組みやすくする。

1?5
 個人的に、ここが最初の分岐点に感じた。
 《包囲マストドン》はビートダウンには重すぎるカードなので、ここの1枚を無駄にしてでも《瞬間凍結》をピックするべきか非常に悩んだが、《ギデオン・ジュラ》のことも考え、もう少し白いカードをピックすることに。

1?6
 そして、先ほどの《瞬間凍結》とは段違いのカード、《マーフォークの物あさり》が6手目に流れてきた。
 さすがにこれを逃す意味もなく、《歯止め》は惜しいが青へ参入する。

1?7~1?8
 《マーフォークの物あさり》に続き、《地割れのドレイク》と《予言》を確保する。
 青を主色に白と赤のどちらかを選ぶ方向になりそうだ。
 ただ、現状どちらもカードが少なく、上下のピック次第というところなのだが・・・

1?11
 そして、なぜか《マナ漏出》がこんな遅い巡目で流れてくるというラッキーが!
 黒と緑の印象が薄いので、どこかでそれらの色が被ったゾーンが発生しているみたいだ。

2?1
 若干、貧弱なパックに思えたが、《ベナリアの古参兵》を選択。
 そろそろ青白を確定させたいところだがまだ2パック目、爆弾カードが流れてくるかもしれないので、あせらずにいきたい。

2?2
 ここでも《マーフォークの物あさり》が流れてくる。
 アタッカーが不在だが、打ち消しとバウンスを組み合わせれば問題無いので、飛行クリーチャーはまだスルーしていてOK。

2?3
 《グリフィンの歩哨》と《マナ漏出》で悩むが、白を切る選択肢を残すためにあえて青に寄せる。
 同じレベルのカードだった場合、今のカラーの優先順位は、青>白>赤へ意識的に寄せていきたい。

2?4
 ここでまさかの3枚目の《マーフォークの物あさり》!

2?5
 3枚の《マーフォークの物あさり》があるので、シナジーを考えて《オーラ術師》をピック。
 現状なにも回収したいカードは無いが、《精神の制御》、《平和な心》と、それ以外にもエンチャントは青白に多い印象がある。
 この投資は生きるのか?

2?6~2?10
 そこから順当に、《地割れのドレイク》、《オーラ術師》、《蛙変化》と悪くないカードを集める。
 まだパワー不足を感じるが、《ギデオン・ジュラ》を使える青白を確定させた。

2?11
 そして、また難しい1ピックがここで訪れる。
 現状、除去を持たないデッキに、こんな遅い巡目で島渡りの《隠れ潜む鰐》を流すのか。そうして《空中浮遊》をピックするかどうか。
 《マーフォークの物あさり》と《オーラ術師》のシナジーに組み込めるカードなだけに頭を悩ますが、今回は《隠れ潜む鰐》カットを選択した。

3?1
 マナカーブも呪文とクリーチャーのバランスも、色拘束もすべてバランス良くピックできた2パックだが、その分カードパワー不足感が否めない。
 なので、残り少いピックは青白のビートダウンに噛み合うカードを最優先に選んでいく!
 まずは《嵐前線のペガサス》を。

3?2:《グリフィンの歩哨
3?3:《蒼穹の魔道士
3?4:《霊気の達人
3?5:《地割れのドレイク
3?6:《歯止め
3?7:《ベナリアの古参兵

 と、立て続けに優秀なカードを悩まずにピック!
 これは色の棲み分けが上手く行った証拠で、デッキの底上げに貢献してくれた。

3?8、3?9
 さらに2枚の《オーラ術師》をここでピックするが、さすがにもうまともなエンチャントは確保できない。
 しかし、《マーフォークの物あさり》が3枚もあるので、このシナジーを使わないのは非常に勿体無い気がする(笑)


 そしてできたデッキがこちら!

deck

鍛冶 友浩
基本セット2012 ドラフトデッキ[MO] [ARENA]
9 《
8 《平地

-土地(17)-
1 《蒼穹の魔道士
3 《マーフォークの物あさり
1 《嵐前線のペガサス
1 《霊気の達人
3 《オーラ術師
2 《ベナリアの古参兵
1 《グリフィンの歩哨
2 《地割れのドレイク
1 《流浪のグリフィン

-クリーチャー(15)-
1 《歯止め
1 《飛行
2 《マナ漏出
1 《ジェイスの消去
1 《予言
1 《取り消し
1 《ギデオン・ジュラ

-呪文(8)-
1 《包囲マストドン
1 《オーラ術師
2 《群れの護衛
1 《啓蒙
1 《力強い跳躍
1 《湾口の海蛇
1 《アンフィンの殺し屋
1 《否認
1 《蛙変化
1 《珊瑚マーフォーク
1 《災難の瀬戸際
1 《出征路のグール
1 《ゾンビの横行
1 《血まみれ角のミノタウルス
1 《ゴブリンの投火師
1 《炎のブレス
1 《隠れ潜む鰐
1 《帰化

-サイドボード(19)-


Round 1

 1?1で迎えた3ゲーム目。
 除去が多く、《マーフォークの物あさり》が残らないので《オーラ術師》シナジーはアウト。
 そのかわり、デカブツはバニラが多いので戦闘に絡む《蛙変化》のようなカードを追加した。


http://www.youtube.com/watch?v=OjrmHOIJS74


0:00
 割と低マナ・クリーチャーも多めに入っているが、パーミッションのような面白い7枚が来た。
 1枚が《マナ漏出》なので、マリガンせずにキープ!

0:26
 上手いこと《血のオーガ》とタイミングが合い、打ち消しから攻撃に転ずることができた。
 戦闘での使いやすいカードも多く、このままライフでも優位になりたいところ。

1:08
 《ベナリアの古参兵》で守っても仕方がないので、あえて攻めるが、この《流浪のグリフィン》に除去を合わせられたら最悪だ。
 相手の手札は2枚。 どうなる?

1:29
 運良く生き延びた《流浪のグリフィン》は、その硬さからブロッカーとしてかなり期待できる。
 4/3でアタックされても、先制攻撃解決後に《蛙変化》で破壊した。
 《否認》と《歯止め》と、防御の壁も厚く安心していられる。

2:07
 《ドルイドの物入れ》《反逆の行動》をさばくと、対戦相手はカードが尽きた模様。
 《マナ漏出》も引き込み、立てる必要のなくなった《平地》から《オーラ術師》をブロッカーに唱えると、《流浪のグリフィン》も一緒にアタック!


Round 2

 1?1で迎えた3ゲーム目。
 《炎破のドラゴン》と《渋面の溶岩使い》の2枚のレアカードを持たれているが、コモンがイマイチな印象のデッキが相手だ。
 このゲームは後手ということもあり、《ベナリアの古参兵》2枚を抜き、《オーラ術師》4枚体制で臨む!


http://www.youtube.com/watch?v=PnDFgPvq-zw


0:00
 上記のプラン通り、アドバンテージ+カウンターでレアを凌ぐ方向で、サイドボード後に最も引きたいカードの《マーフォークの物あさり》も初手にあり、最高の7枚!?

0:50
 プラン通り、《飛行》と《オーラ術師》のコンボが決まり、カードを引き増している間にキャストされたのは《稲妻の精霊》!
 もう既に《オーラ術師》は仕事をしてくれたので、相打ち大歓迎だ。

1:02
 相手のクロックが1点であること、後手でかつ取ったアドバンテージから、レアカード以外にはほぼ負けないと考え、ここから《取り消し》を構えてプレイし始める。
 十分なドローが確保できているので、ここからは詰めマジックだ。

1:51
 マナが伸びきるまでにパーマネントを展開されると厳しくなってしまうが、序盤にライフを残せたことから、あえてダメージを喰らいならレアをケアする。
 もう少しの辛抱だ。

2:35
 ついに《ギデオン・ジュラ》が登場。
 《ギデオンの法の番人》で有利なブロックはできないが、心配だったライフを減らす展開にはもうならない。
 あとは、クリーチャーを並べていくだけでOK。

3:39
 ここまで来ればもう安心だ。
 最悪のレア1枚による逆転負けを防ぐために、かなりの代償は支払ったが、戦場に《ギデオン・ジュラ》《蒼穹の魔道士》、手札には《取り消し》!

4:29
 ライブラリーも残り少なくなってきたので、《蒼穹の魔道士》を諦めるが、《地割れのドレイク》を引いたので、ここから反撃開始!
 ライフにプレッシャーを与えることで、相手のマナを拘束していく。

4:52
 そして全軍突撃!
 あとは時間の問題だ。


 Round 3は、スプリット(賞品を等分)をしてゲームはプレイせずに終了。
 怪しいカードも入っていましたが、ドラフトは成功!



 皆さん、《オーラ術師》好きになってくれましたか(笑)?
 都合よく、《ギデオン・ジュラ》から始まったドラフトだったので方針を決めやすかったのですが、色変えのタイミングや、安いカードでシナジーを作る方法が伝わればと思います。

 3枚の《マーフォークの物あさり》、4枚の《オーラ術師》がなければ《飛行》はデッキに入れたくないのですが、これだけのカードを集められればアドバンテージを生むカードになるわけですから、点数表を知った上で、頭を柔らかく、面白いことに挑戦することも大切ですね!

 それではまた来週!

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