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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
第6回:_Batutinha_の「バント」をリプレイ!
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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
2011.03.08
第6回:_Batutinha_の「バント」をリプレイ!
こんにちは、鍛冶です。
mtg-jp.comのトップページをご覧になった方はお気づきかもしれませんが、グランプリ・神戸がもう再来週の週末に迫ってきています!(※編注:地震の影響で4月23・24日に変更となりました)
ですので、今回はそのグランプリで行われるフォーマットのエクステンデッドのリプレイをお送りすることにしました。
私は現役のプロプレイヤーではないのでこの環境を熱心に研究していたわけではないので困っていたのですが、そういえば連載金曜日を担当してくれている高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」でエクステンデッド特集をやっていましたね!
というわけで、
第8回:「神戸への道」エクステンデッド攻略 その3~包囲戦がもたらしたもの
で紹介されているデッキリストを御覧ください。
ここで紹介されているデッキに目を通したところ、4・4・4・4・・・とカードが4枚づつ入った、Batutinha_のMOデイリーイベントで4-0したリストに惹かれました。
エクステンデッドというカードプールの広い種目では、スピードが早いためにゲームに関わるカードが少なくなりがちです。
ですので、特定のカードに期待するならば、できるだけ上限枚数である4枚をデッキに投入することが安定性を増すために必要になります。このリストからは、その意思を感じられたからですね。
というわけで、今回は実際にこの_Batutinha_の「バント」を使ってトーナメントに出てみましょうか!
今回はゲームの解説をメインに据えてみたいと思います。
5 《森》 2 《島》 1 《平地》 4 《天界の列柱》 1 《活発な野生林》 3 《剃刀境の茂み》 4 《霧深い雨林》 3 《新緑の地下墓地》 1 《乾燥台地》 -土地(24)- 4 《極楽鳥》 4 《貴族の教主》 4 《水蓮のコブラ》 4 《石鍛冶の神秘家》 4 《聖遺の騎士》 4 《ミラディンの十字軍》 4 《失われたアラーラの君主》 -クリーチャー(28)- |
2 《エルドラージの徴兵》 1 《肉体と精神の剣》 1 《饗宴と飢餓の剣》 4 《精神を刻む者、ジェイス》 -呪文(8)- |
4 《大貂皮鹿》 4 《ロウクスの戦修道士》 4 《流刑への道》 3 《忘却の輪》 -サイドボード(15)- |
Game 1
http://www.youtube.com/watch?v=SyO4D7PufIc
0:04 《貴族の教主》スタートに、《ミラディンの十字軍》と《石鍛冶の神秘家》の選択肢、《精神を刻む者、ジェイス》という理想的な手札をキープ。2枚の《思考囲い》で予定が狂うも、抜かれたマナ域にぴったりな《水蓮のコブラ》をドロー、といい感じ。
0:49 3枚目の土地こそ引けなかったが、取っておいた《霧深い雨林》絡みの4マナで《精神を刻む者、ジェイス》をキャスト。《渦まく知識》能力を使い、タップインでも良いので土地を見つけたいところだが、発見には至らず。しかし、それ以外のドロー的にはとても恵まれているので贅沢は言えないか。
1:14 対戦相手もこちらの土地が詰まっていることはバレバレで、タップアウトだが《精神を刻む者、ジェイス》を破壊するために《忍び寄るタール坑》での攻撃。
これであと2ターンは土地が引けないことになりそう。
1:24 ここで《聖遺の騎士》か、2枚の《極楽鳥》かで迷ったが、ダメージクロックを優先したいという意思から騎士を選択した。このターンの《水蓮のコブラ》の攻撃で、相手の残りライフは10になるわけだし、仮に騎士が対処されたとしてもその場合は2マナかかる計算で、除去を連続でトップデックされていない限り《水蓮のコブラ》の攻撃はもう一度通るだろう。
これは相手の3ターン目の動きからの予測だ。
1:44 《苦花》は予想外だったけれど、《喉首狙い》で《聖遺の騎士》が対処されるのは想定内。 もともと、《森》も《平地》もなかったので、生き残ってもアタックにしか行けなかっただろう。
ここでのドローは《エルドラージの徴兵》、やっと次から土地を引ける可能性があるところへ。
このターンはプレイに選択肢があまりなく、2枚の《極楽鳥》でマナを伸ばすのみ。
2:07 《人里離れた谷間》で残り手札1枚の対戦相手が公開したカードは、《ヴェンディリオン三人衆》。《饗宴と飢餓の剣》のカードパワーが光る1ターンだ。
さて、ここで《精神を刻む者、ジェイス》《エルドラージの徴兵》《失われたアラーラの君主》という3枚の中から手札を1枚選んで捨てなければなりません。
みなさんなら、何を選びますか?
2:31 ドロー時に《ヴェンディリオン三人衆》が出てくる事は明らかだったわけですが、《エルドラージの徴兵》を残す選択肢はあったでしょうか?
デッキに8枚入っているフェッチランドを引いた場合のみ正解だったのですが、自分はその確率が低いと考えた結果こうなりました。
もちろん、まだ負けたわけではないんですけれどね。
2:37 《精神を刻む者、ジェイス》でライブラリーシャッフルも兼ねたクリーチャー、《石鍛冶の神秘家》が引けたので、《霧深い雨林》はキープしつつ《饗宴と飢餓の剣》を探す。
これで邪魔な《苦花》のトークンにチャンプブロックされるのは防げそうです。
2:54 この《水蓮のコブラ》の攻撃をテイクするには結構勇気が必要だと思います。
3:25 まさかの《霧縛りの徒党》をトップデックされてしまいました。道理で《ヴェンディリオン三人衆》もアタックしてくるわけですね。
対応して、《石鍛冶の神秘家》をから《饗宴と飢餓の剣》を場に出す。マナを土地だけに依存していなくて助かりました。
3:49 お互いにライフが無いために、《水蓮のコブラ》と《霧縛りの徒党》の相打ちは必然。こうなってしまうと、あとはドローだのみに。
ライフを1残し、返しのアタックでからくも勝利。
☆ みなさんは、このゲームで最も難しいと感じた場面はどこでしたか?
自分が対戦相手側だった場合、3:13のアタックこそが最も難しかったのではないかと思います。
仮に、すべてプレイヤーにアタックしていた場合、こちらのライフは5ですね。
5というのは、《ヴェンディリオン三人衆》に《饗宴と飢餓の剣》を装備させればプロテクション(緑)でチャンプブロックさせず、止めを刺すことが出来ます。
しかし、シャッフルされたばかりのライブラリーからの3ドローを許すことになりますね。
ここで《失われたアラーラの君主》でも引かれてしまえば、次のターンは帰ってきません。
どう考えますか?
Game 2
対戦相手は変わりましたが、今度はフェアリー相手の2ゲーム目。
《大貂皮鹿》などをサイドボードしつつ、重たい《失われたアラーラの君主》などの枚数は減らしました。
また、《流刑への道》も加えたのでデッキのマナ域が下がったことから《極楽鳥》の枚数も少し減らしました。
ここで、Game 1の時にミシュラランド+《饗宴と飢餓の剣》のコンボがあまりにも印象的だったので、1枚だけ《地盤の際》を《聖遺の騎士》で探せるように採用しました。
http://www.youtube.com/watch?v=ihUBx6IGGqU
0:03 初手に土地がなかったためにマリガンするも、《大貂皮鹿》を含めた最低限の手札は確保。先攻なので、さすがに5枚の手札よりはこの6枚の方がゲームに勝てると判断した。
0:21 《苦花》を出されるが、こちらも《大貂皮鹿》をキャスト。
ここでカウンターされないからという理由で《聖遺の騎士》を出しても、《喉首狙い》などの除去呪文で対処されて
しまえば1ターン分のダメージを損してしまうことに注意。
この対戦はライフにプレッシャーをかけることを最優先に行動する。
0:36 ここで《精神を刻む者、ジェイス》は最高のトップデック。
しかし、相手は《忍び寄るタール坑》と《苦花》のトークンをコントロールしているので、
忠誠+2で、4ダメージに耐えるように自分のライブラリーの一番上を確認する。
1:03 《精神を刻む者、ジェイス》のおかげで相手のマナを拘束することが出来た。
もう彼の役目は十分なので、《渦まく知識》能力でカードを引くことに。すると、そこには2枚目の《大貂皮鹿》が!
ついでだが《水蓮のコブラ》も一緒にキャストし、2枚目の《精神を刻む者、ジェイス》は最も安全なライブラリーのトップへ。
1:31 ここで《誘惑蒔き》を出されても、《精神を刻む者、ジェイス》のバウンスで対処できてしまい、《苦花》と《大貂皮鹿》のダメージで相手のライフは残り3。
こちらの18点のライフは削りきれないとの判断か、ここで投了されてしまいました。
☆ みなさんは、このゲームでの最も難しい場面はどこでしたか?
自分でプレイしていたときは、1:03の《渦まく知識》能力から《水蓮のコブラ》をキャストするという流れは至極当然に思えました。
しかし、もし2枚目の《精神を刻む者、ジェイス》を持っていなかった場合はどうでしょう?
《誘惑蒔き》をキャストされた時点で、ハッとされた方も多いかと思いますし、自分もそうでした。
バウンスによる対処が出来ない場合は《水蓮のコブラ》を出してはいけないシチュエーションだったわけですね。
つまり、《水蓮のコブラ》は温存し、2マナは《地盤の際》の為に使うべきだった、ということでしょうか。
実際に自分で考えながらプレイした試合を、ゲーム終わりから巻き戻してみると、新たな発見があるものですね。
それではみなさん、また来週!
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