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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
第3回:プロツアー・パリ決勝戦をリプレイ!?前編
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鍛冶友浩の「今週のリプレイ!」
2011.02.15
第3回:プロツアー・パリ決勝戦をリプレイ!~前編
こんにちは! 鍛冶です。
先週末にフランスはパリで行われたマジック・ウィークエンドは、初めてのグランプリとプロツアーの併催で大賑わいだったようですね。
久しぶりに日本人がプロツアーのトップ8に2人も残り、彼らをリアルタイムで応援されていた方も多かったと思います。
まだご覧になっていない方は、是非こちらで確認してみてくださいね。 カバレージはこちら。
さて、今週はタイトルの通り、プロツアー・パリの決勝の動画をリプレイしたいと思います。
実は今のMO動画のリプレイでも試行錯誤を繰り返しているのですが、実際のマッチの動画の編集にもチャレンジしてみました。
せっかく旬で良質な試合動画があるので、使わないのは損、ってもんですね。
ただ、プロツアーの決勝戦は時間無制限の3本先取という長丁場なので、Game1,2とGame3,4の二週に分けてお届けしたいと思います。
プロツアー・パリの決勝ラウンドの種目は、発売されたばかりの「ミラディン包囲戦(MBS)」も含めた新スタンダードでした。
決勝ラウンドに選ばれたプレイヤー8人へのインタヴューで、環境に最も影響を与えたMBSのカードに半数のプレイヤーが《饗宴と飢餓の剣》を選んでいます。
特に僕は、"Sword of Feast and Famine made Stoneforge Mystic the nuts."(《饗宴と飢餓の剣》が《石鍛冶の神秘家》をクソにした。)という優勝者のBen Starkの言葉がとても印象的でした。
実際、決勝ではRietzlとStarkのふたりともがこの2種のカードを採用していましたし、《石鍛冶の神秘家》の活躍が非常に目立つ大会だったことを、スタンダード成績優秀者デッキリストが証明してくれています。
惜しくも決勝で敗れたPaul Rietzlも、決勝ラウンドをプレイしながら、並行してグランプリ(2,182人が参加!)で24位に入賞、というとんでもない成績を同時に残しました。
ちなみに彼は、13-3の勝ち点39だったそうですが、このうち1敗はプロツアーの準々決勝でPatrick Chapinとの試合をしていたために、グランプリ2日目の初戦に間に合わず、Rietzlの同意の上での敗北、いうなればインテンショナル・マッチロスです。
ここでもし、勝ち点1点を稼ぐことが出来ていたらトップ8に残っていた可能性があるなんて、どんだけ強いんだ!?って思った方、 直前のプロツアーのカバレージを御覧ください・・・
「プロツアー・・アムステルダム ライブカバレージ」
納得していただけましたか?
そんなPaul Rietzlは優勝を逃したものの、間違いなくこの週末に世界で一番マジックを楽しんだと思います。
グランプリ、プロツアー通算で24-6-1だそうですよ!(不戦勝,マッチロス除く)
さて、そろそろプロツアー決勝ラウンドの緊張を体験してみましょう。
このマッチについてはカバレージでも大きく取り扱われているために、デッキの解説等はは控えめにしたいと思いますが、Game 1は特にメインボードでの試合なため、
- Stark側は、《呪文貫き》といった無駄になりやすいカードではなく、《審判の日》や《石鍛冶の神秘家》などの防御カードを効率良く唱えることが出来るのか?
- Rietzl側は、《ステップのオオヤマネコ》を始めとする上陸とフェッチランドをテンポよく展開出来るか?
が勝負のポイントとなっています。
いつものMO動画とはまた違って、迫力もあると思いますよ!
Game 1
http://www.youtube.com/watch?v=FnipUieMgKc
2:27 Stark先攻、Rietzlのダブルマリガンでゲームが始まる。
2:46 Starkは《石鍛冶の神秘家》から《饗宴と飢餓の剣》をサーチ。
これは何故《シルヴォクの生命杖》ではなかったのだろうか?
手札が《呪文貫き》、《マナ漏出》に《戦隊の鷹》と《島》ならば、
《ステップのオオヤマネコ》だけに負けないようライフを意識してもよさそうだが。
少なくとも鷹×4をあてにすれば現状で最大15点分のライフを作れる状態だが、手札が軽すぎることを嫌ったのか、相手のダブルマリガンをあてにしすぎたのもしれない。
5:00 Rietzlは2枚のフェッチランドで上陸を3回誘発し、《ステップのオオヤマネコ》で12点のダメージを与える。
7:36 Rietzlの《湿地の干潟》からの上陸アタックに、ライフも解決策もないStarkは厳しい状況。
11:37 《ぐらつく峰》をトップしたRietzlは、Starkのライフを1へ詰める。
13:11 Rietzl、クリーチャーを全展開し。《審判の日》の可能性をあえて無視する。この決断は難しく、なかなかできない。
Starkに《審判の日》はなく、Rietzlがダブルマリガンから勝利をもぎ取った。
Game 2
http://www.youtube.com/watch?v=kQp2ew_xV7I
0:36 Starkは《失脚》で《ステップのオオヤマネコ》のクロックを一時的に止める。
《戦隊の鷹》のシャッフルで《ステップのオオヤマネコ》を失うことを嫌ったRietzlは、2ターン目を何もせずに終了する。
1:19 土地を持たないStarkは、《定業》を使いライブラリーを掘り進む。
《天界の列柱》と《定業》を見つけた際、上に《天界の列柱》、2枚目に《定業》を積むことで、次ターンのライブラリー深度が変わると思うのだが、重たい手札を意識しすぎてか占術1・1回分の損なプレイをしてしまう。
これはもちろん土地が見つかるなら構わないが、確率的にいかがなものか。
2:19 そして、案の定土地が止まってしまう。ここでマナを残してしまうならば先のターンで《定業》した意味が無くなってしまう。
7:50 それでも《審判の日》で壊滅してしまったRietzlの戦力。
http://www.youtube.com/watch?v=afDk17mDFJc
0:17 あえて《板金鎧の土百足》を出し、攻めたRietzl。
0:22 しかし、当然のように2枚目の《審判の日》。これでほぼゲームが詰んでしまった。
0:59 Starkはパーマネント展開をゆっくり始める。
4:42 現状を打開するために、《冒険者の装具》で無理やり《ギデオン・ジュラ》を破壊しようと試みる。
7:42 すべてのリソースを使いきってプレインズウォーカーを処理したRietzlだが、Starkには2枚目の《ギデオン・ジュラ》が。
9:01 Starkの10点クロックと、《精神を刻む者、ジェイス》のライブラリー操作で一気に勝負をつける。
1-1になったここからがアツいワケですが、後半戦はまた来週。
皆さんには文字で読むだけじゃなくって、やっぱり目で観て欲しいし、それ以上に本当は体験して欲しいですね。
プロツアー・名古屋のチャンスはまだまだありますよ!
おまけ:
今回Top8に残っていたVincent Lemoine、実は自分がプロツアーに出ていたころ、一緒によくドラフトをしたり、御飯食べたりと、とても仲良くしてくれました。
英語のカバレージにもリンクがあるんですが、プロツアーの写真はFacebook上に沢山アップされており、そんな彼を久しぶりに見つけられたので、お祝いのメッセージと共に友達申請を送ってみました。
かれこれ6年くらい前の話しですが、こんなことできるSNSってほんと面白いですね!
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