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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ある1枚のストラテジー:《タフなタートル、ラファエロ》とボロス・トークン(スタンダード)

岩SHOW


 最近のコモン、無茶苦茶強い!かつてのマジックのそれと比べると、コモンでもこんなに能力ついてるの!?とビックリとするものである。特にクリーチャー、かつて僕がマジックを始めた四半世紀以上前のコモン・クリーチャーといえば、トランプルや先制攻撃などのお馴染みのキーワード能力だけを持った所謂フレンチバニラと言われるものが大半を占めていたり……中には《モグの狂信者》のようにメチャ強いカードもあったけどね。

 最近のコモン・クリーチャーはかつてのそれらと比べると「これを軸にデッキ組めるんじゃないの?」と思えるレベルで魅力的なデザインだったりする。

 

 『マジック:ザ・ギャザリング | ミュータント タートルズ』のリミテッドを遊んでいても「コモンつええ~」とうなってしまう。ユニバースビヨンド(コラボレーション)セットの特徴としてコモンにも伝説のクリーチャーがおり、戦場に2体並べられないという制限がある分、コモンであってもかなり優秀なカードが用意されている。タートルズも忍者な亀たちを中心に優秀なコモン・クリーチャーが揃っているわけだが、特に筆者が「こいつ熱いな」とほれ込んだのが《タフなタートル、ラファエロ》!2マナパワーこそ1だがタフネスは3と同マナ域以下のクリーチャーを受け止められる、まさにタフなタートル。

 このラファエロは同セットの白と赤に用意された「団結」という能力を持ったクリーチャーの1つである。この能力は他のクリーチャーが戦場に出たことにより誘発するもので、ラファエロはそれにより対戦相手に1点ダメージを与えられる。なので本人のパワーは1だとしても、後続をしっかり展開できれば見た目よりもずっとダメージに貢献してくれる。リミテッドでボロス(赤白)カラーのデッキを組むのであればラファエロは1枚はほしくなる、必須級のパーツであり……そしてリミテッドで使い込むうちに、彼を構築フォーマットでもプレイしたくなったわけである。

 ちょうど同様の能力を持ったクリーチャーを軸にしたデッキを少し前のスタンダードで目撃したことがあったので、おそらくその発展形が出てくるだろうと予測していたら……ビンゴ!案の定、魅力的なリストをMagic Online上のイベントで用いて上位に入賞した猛者が現れた。こりゃ参考にするっきゃない!というわけで1枚のカードから始まるストラテジーを解析してみよう!

ATmagic - 「ボロス・トークン」
Magic Online Standard Challenge 32 トップ8 / スタンダード (2026年3月19日)[MO] [ARENA]
4 《聖なる鋳造所
4 《感動的な眺望所
3 《サンビロウの境界
3 《ダルコヴァンの露営地
9 《
-土地(23)-

4 《狂信的扇動者
4 《闘技場の花形
4 《勝利の楽士
4 《衝撃の名射手
2 《タフなタートル、ラファエロ
4 《咆吼部隊の重量級
3 《最深の力、オヘル・アショニル
-クリーチャー(25)-
4 《噴出の稲妻
2 《塔の点火
2 《縫い目破り
4 《戦導者の号令
-呪文(12)-
4 《焼きつけ
2 《バトルメニュー
2 《悪魔祓い
4 《魔道士封じのトカゲ
3 《安らかなる眠り
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 スタンダードの「ボロス・トークン」!ラファエロと同様の能力を持つカードとは2種類ある。1つは《衝撃の名射手》、アンコモンだけあって到達も持っており、伝説でないので複数体並べられる。これを主軸に、5枚目以降の名射手という扱いでラファエロを搭載しているリストである。2マナと軽いキーカードで、複数挽けば引くほど火力が上がり勝利に近づく、同型のカードはあればあるほど嬉しいしデッキの完成度が上がるというものだ。《戦導者の号令》もまたクリーチャーが戦場に出ることで能力が誘発、対戦相手にダメージを与えるエンチャントだ。そしてこれは同時に自身のクリーチャーをまとめて強化、ワンサイズ上昇させるため、ダメージへの貢献度は半端じゃない!

回転

 

 それらのダメージ発生源を並べた上で《咆吼部隊の重量級》のようなトークン生成カードで、1枚で複数回の誘発を発生させることで対戦相手のライフを焼き尽くすのがこのデッキの戦術だ。シンプルだからこその破壊力が売りである。そしてトークン生成となれば実力を発揮するのがタルキールよりやってくる応召能力を持った面々だ。攻撃すると戦士を引き連れてくる、ターンが終わればそれらのトークンは戦場を去る……使い捨ての攻撃手段を、最大限のダメージへと昇華させるのがこのトークンデッキの狙い!《闘技場の花形》《勝利の楽士》と、見た目はパワー1でもラファエロや号令と組み合わさればバチバチの打点として機能する面々……それらに加えて《ダルコヴァンの露営地》という実質的に応召を引き起こす土地も用いて、ダメージの最大効率を狙う。

 そんなデッキの必殺技が《最深の力、オヘル・アショニル》!この神は戦闘でないダメージの値を自身のパワーにまで引き上げるので、各誘発が与えるダメージは4点以上となることが期待できる。さすがにトークンが2体出て8点!とか言われて平気な対戦相手はいない。このトークンデッキはたとえ相手の盤面が高タフネスで固められて攻撃が本体に入らずとも、ダメージで押し切れるというのが最大の魅力だ。

 《タフなタートル、ラファエロ》というコモン1枚からも想像が拡がり、実際にトーナメントレベルのデッキが組める。手に入りやすいカードで楽しめるデッキが組めるのは、どんなプレイヤーにとっても嬉しいことだ。そんなわけでレアが集まっていない状態でも、コモンやアンコモンをしっかり分析し、その1枚からストラテジーを導き出してデッキを組んでみよう!カードの可能性をどこまでも追及するのが、マジックの醍醐味だ。

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