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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ある1枚のストラテジー《若木の生育場》:緑単上陸(スタンダード)

岩SHOW
 

 マジックでデッキを作る際に、カードの実力を見極めるのは重要なこと。それを知るにはリミテッドをやってみるのも1つの手。ドラフトやシールドで遊んで、カードの特性とその強さを体感する。そうすることでどういうデッキでそのカードが輝くのかが判断できる。

 『ローウィンの昏明』ドラフトをいくらかプレイしてみて、あるカードに苦戦して強い!と確信した。それは《若木の生育場》。ローウィンを代表する種族であるツリーフォークに関するカードで、土地を戦場に出すことで上陸能力が誘発。3/4到達のツリーフォークであるトークンが生成される……このエンチャントを出してしまえば、あとはセミオートでクリーチャが繰り出されるわけだ。マナ総量はとても重たいが、それを自身の持つ親和能力で軽減。参照するのは森であり、その枚数分コストが軽減される。森タイプの土地4枚コントロールしていれば4マナになり、現実的なコストになる。またこのエンチャントを追放することでツリーフォークと森に破壊不能を与えられるため、クリーチャーは十分という状況になればこれを起動して除去から守ったり戦闘で打ち勝てば良い。リミテッドでもかなりの強力なレアだったので、構築でも強いはずと期待していた。

 この《若木の生育場》を構築フォーマットで用いる際に、デッキに求められることは……まずは上陸を誘発させられるデッキであること。土地を多めに採用し、またそれらを戦場に出すカードもあれば尚よし。そして緑単色に準ずる構成……森を参照する以上、基本土地の《》が主体のデッキでこそフルパワーを発揮してくれることだろう。この条件に当てはまるデッキはちょうどスタンダードに存在しており、そのアーキタイプに生育場を搭載したリストがプロツアー前後で多く見られるように。そんな新レアカードの力を存分に味わえるのが「緑単上陸」だ。

FunkiMunki - 「緑単上陸」
Magic Online Standard Challenge 64 準優勝 / スタンダード (2026年2月6日)[MO] [ARENA]
3 《バーシンセー
3 《脱出トンネル
4 《寓話の小道
3 《有望な鉱脈
14 《
-土地(27)-

4 《サッズのヒナチョコボ
4 《ラノワールのエルフ
4 《アナグマモグラの仔
1 《棘を播く者、逆棘のビル
4 《氷耕しの探検家
3 《強靭形態の調和者
3 《肥えた緑甲羅
-クリーチャー(23)-
1 《大ドルイドの魔除け
1 《重厚な世界踏破車
4 《土のベンダーの位に至る
4 《若木の生育場
-呪文(10)-
4 《溶かし歩きの消散
3 《金属の技の原点
1 《脚当ての陣形
3 《倦怠の宝珠
3 《苔生まれのハイドラ
1 《ビビアン・リード
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 《サッズのヒナチョコボ》などの上陸能力を持ったクリーチャーを主体とし、《脱出トンネル》《寓話の小道》ら1枚で2回の上陸を引き起こす土地を採用。それらでサイズを上昇させたクリーチャーで攻めていくアグロデッキが「緑単上陸」だ。《土のベンダーの位に至る》《重厚な世界踏破車》と上陸を促し、打点を生み出すカードを集めて構成されている。特に《土のベンダーの位に至る》の土の技を上述の生け贄に捧げる土地に対して行えば、1ターンに3回以上の上陸だって夢じゃない。

 そうやって基本土地を並べてクリーチャーを強化する《》主体のデッキ、生育場と相性が悪いわけがない。ヒナチョコボらがサイズアップしている横でツリーフォークも生い茂り、一点の突破力と横並びの展開力を両立!除去によるクリーチャー切れが大きく軽減されるようになり「緑単上陸」の安定感は大幅に増すことになった。

 

 上陸を用いるデッキといえば《氷耕しの探検家》。これにより《脱出トンネル》らを毎ターン墓地から拾ってグルグルと回し、上陸を誘発させ続けられる。以前までは盤面のクリーチャーを強化するに留まっていた上陸が、生育場によりトークンを生み出すアクションになったため、自ずと探検者の重要性もアップしている。

 また探検者と組ませるなら《強靭形態の調和者》が自然と思い浮かぶ。クリーチャーのパワーを倍増させる上陸能力はティムール(緑青赤)調和者というコンボデッキでもお馴染み。このリストでは速攻からの瞬殺というムーブはないが、元々打点の高い面々を強化して対戦相手に猛烈なプレッシャーをかけてくれることだろう。パワー倍化で勝ち確定の場面を見逃すな!

 

 最後におまけで、サイドボードの《苔生まれのハイドラ》にも触れておこう。上陸デッキの原型ではメインデッキのレギュラークリーチャーだったが、その採用枚数は減少しサイドに留まりがちな今日この頃。3マナとやや重めなスタートラインで上陸前のサイズはタフネス1と非常に除去されやすいのがメイン採用率が下がった理由だが……実はこのハイドラ、エレメンタルのタイプを持っている。なので最近流行りのエレメンタルデッキが繰り出す《刻み群れ》によるバウンスを無視して戦場に居座るという、無視できない長所を持っている!今後はそのあたりも念頭に入れつつ、対エレメンタル戦のサイドカードとして運用すれば良い結果に繋がるかもしれないね。

 というわけで《若木の生育場》という1枚を強く使えるデッキとして取り上げた「緑単上陸」。皆んなのハートにビビッときたかな?他にもリミテッドでこのレア強いなぁと唸らされたら、それをどうやって構築フォーマットで活躍させられるかを考えてみよう!

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