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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!ラクドス記念碑、アグロの新しい形(スタンダード)

岩SHOW

プロツアーお疲れっしたぁッッ!

 プロツアー『ローウィンの昏明』無事に終了!いやぁ楽しかったなぁ……スタンダードをとことん愛する皆にスタンダード状をお届けするこのコーナー「とことん!スタンダー道!」。道を極めようぜと主張している身としては、今回久しぶりに公式の実況陣に加わることが出来て、一仕事できたかなと安心したというか、達成感というか……スタンダード最高と言い続けてきたが、今回のフィーチャーマッチの面白さがそれを証明してくれて良かったなぁと安堵しているところでもある。

 だがしかし、戦前に書いた前回のコラムにて「赤系のアグロが多分TOP9に一人は残るだろう」というスタンスでサンプルリストを紹介したが……そんなことはなかったな!これは予想の大外し!恥ずかしいが認めざるを得ないな…予想よりもずっとローウィン後のデッキの進化が進んでいた。それこそ前環境のデッキがちょっとアップグレードされたやつが大半を占めるんだろうなとか考えていたとも……そんなことは全くなかったわけだ。

 

 前回分の原稿を提出し終えて、迎えたプロツアー当日の金曜日。配信は深夜からなので時差調整のため前日から夕方ごろまで置き続けていたのだが……その間にMTGアリーナで遭遇したエレメンタルデッキが、こちらの赤単をボコボコに……「これには全く勝てる気がしない……」と実体験をもって学べたのだった。寄りによって原稿提出後にかい!という言い訳だけはしておこう。

 まあこの学びのおかげで今回のプロツアーに赤系アグロがほとんどいないかった理由がよくわかったよ。《うろつく玉座》から各種エレメンタルの能力を倍増誘発させる動き……中でも《鮮麗》とのコンビネーションは即投了したくなるレベルだ。こっちのクリーチャーが2体除去され、向こうは手札が2枚増えて6点回復……無理無理!そんなわけで赤系アグロデッキの少ないプロツアーと相成ったわけだ。トップ8にもその姿は皆無だった……。

Adria Martin - 「Rakdos Monument」
プロツアー『ローウィンの昏明』 / スタンダード(2026年1月30~2月1日)[MO] [ARENA]
4 《ブレイズマイアの境界
4 《血の墓所
4 《
4 《マルチバースへの通り道
1 《不穏な火道
4 《始まりの町
2 《
-土地(23)-

4 《恐血鬼
4 《炎跡のフェニックス
1 《グリスレンチのゴブリン
3 《太陽の執事長、インティ
3 《鉄盾のエルフ
4 《略奪するアオザメ
4 《月影
1 《陽背骨のオオヤマネコ
3 《光砕く者、テルサ
-クリーチャー(27)-
2 《苦々しい勝利
4 《血茨のフレイル
4 《忍耐の記念碑
-呪文(10)-
2 《真紅の鼓動の事件
2 《紅蓮地獄
3 《報いの呪詛
3 《魂標ランタン
3 《陽背骨のオオヤマネコ
2 《復讐に燃えた憑依
-サイドボード(15)-
 

 しかしながらアグロデッキ=ジ・エンドというわけではないはず!従来の形で勝つことが苦しくなったとしても、別のベクトルのデッキがアグロの灯を絶やさないように頑張ったのも事実だ。トップ8にこそ残れなかったが、アドリア・マルティン/Adria Martinのこの「ラクドス(黒赤)記念碑」は新しいアグロの形を示した。

 キーとなるのは新カード《月影》。自身の墓地にパーマネントカードが落ちることで-1/-1カウンターが減っていくという1マナの威迫持ち。その最大サイズは7/7!さらに墓地に落ちるパーマネントは、元の領域を問わない。なのでクリーチャーが死亡しても誘発するし、切削でライブラリーから土地などが落ちてもOK。

 乗りこなすのは簡単ではないこの荒馬的なカードを使いこなすため、このリストが取った選択肢が自分の手札を捨てる……ディスカードというアクションだ。手札からパーマネントカードをディスカードすることで、《月影》を速やかに育てる。そのために用いるのは《太陽の執事長、インティ》や《光砕く者、テルサ》といったお馴染みの面々。そして新たに加わったマナが不要のディスカード手段《鉄盾のエルフ》も用いて、これらで不要なカードをディスカードして《月影》や《略奪するアオザメ》を育てて、序盤から高い打点で殴る!

 

 この手のディスカードデッキは何を捨てたら良いか困るものでもある。そのあたりはしっかりと抜かりなく「捨てるならこれ!」とわかりやすく作られているのもこのリストの魅力だ。まずは《恐血鬼》、土地を戦場に出せば墓地から戦場に出てくる便利なヤツ。墓地から戻す方が真面目にマナを払うよりずっとお手軽なのであれば、喜んで捨てようではないか。相手のライフが10点以下なら戻ってすぐさま攻撃する、小粒でもピリリと辛い1枚だ。

 そして『ファウンデーションズ』に再録されている《炎跡のフェニックス》がここにきて輝けるデッキを発見!パワー4以上のクリーチャーをコントロールしていれば戦場に舞い戻るこの不死鳥、飛行と速攻を活かして稲妻の如く攻め立てよう。これらや不要な土地を躊躇なく投げ捨てて、暴れ回れ!

 

 さて、アーキタイプ名になっている記念碑についても取り上げねば。このアーティファクトは「イゼット(青赤)講義」でもお馴染みの逸品。手札を捨てれば能力が誘発、3つのモードからまだ選ばれていないものを選んで恩恵を受けられる。やはりなんといってもドローが強く、手札が本来減るはずのアクションが損失なしになるのは、ディスカードを複数かい行いたいこのデッキには非常に大きい。宝物生成でデッキの回転力を上げてもヨシ、そしてアグロデッキでは相手が3点のライフを失うモードも嬉しすぎる。これらを毎ターン複数かい誘発させて、効率よくライフを詰めていきたいものだ。

 そこでディスカード手段が大事なわけで……マナが不要、1ターンに何度でも起動できるという点から、他のデッキでは見られない《血茨のフレイル》が採用されているのがこのアーキタイプのたまらないポイント。1マナという軽さで+2/+1と修正値もナイス。装備コストだけが難点だったわけだが、このデッキではそれがメリットになる。フレイルを装備させ、記念碑や《月影》を誘発させていこう。装備品はそれを装備しているクリーチャーを対象にして起動することもできることを忘れずに。《月影》1体しかコントロールしていなかったとしても、何度も何度もフレイルを装備させて一気にサイズアップを図れるぞ。

 赤単やそれに準ずるアグロにとって厳しいフィールドになった先のプロツアーだが、それ即ちアグロというジャンルの終わりという意味ではないはず。環境にマッチした構成を組み上げられれば、力とスピードで押し切る戦いを続けられる……信じるやつが正義、ということで皆も新型アグロ「ラクドス記念碑」のような新しいアグレッシブなデッキを組み上げてみよう!

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