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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ティムール調和者:華々しくデビューした豪快コンボ(スタンダード)

岩SHOW


 プロツアー『ローウィンの昏明』にて世間にスタンダードの面白さがとどろいたはず……実況という立場でフィーチャーを拝見させていただいたが、ありゃすごいイベントだった……スタンダードのデッキはこんなことができるのか!という驚きに満ちた時間だったね。今回のトーナメントで最も衝撃的だったデッキとなると……やっぱりあれだな。トニ・ポルトラン/Toni Portolanが使用し、優勝まであと一歩というところまで駆け上がった「ティムール調和者」。スタンダードの新たなコンボデッキだ!

トニ・ポルトラン/Toni Portolan - 「ティムール調和者」
プロツアー『ローウィンの昏明』 / スタンダード(2026年1月30~2月1日)[MO] [ARENA]
2 《バーシンセー
3 《脱出トンネル
4 《寓話の小道
2 《
3 《
3 《
3 《始まりの町
2 《蒸気孔
2 《ソーンスパイアの境界
1 《ウィローラッシュの境界
-土地(25)-

3 《氷耕しの探検家
4 《強靭形態の調和者
1 《幽愁
-クリーチャー(8)-
1 《花粉の分析
3 《噴出の稲妻
4 《星間航路の助言
2 《土のベンダーの位に至る
4 《急抗直下
1 《洪水の大口へ
3 《焼きつけ
2 《呪文嵌め
2 《スパイダーセンス
4 《食糧補充
1 《雷魔法
-呪文(27)-
1 《本質の散乱
2 《受け継ぎし地の開墾
3 《紅蓮地獄
1 《量子の謎かけ屋
1 《変容する悪党、サンドマン
1 《焼きつけ
1 《歌作りの魔道士
2 《魂標ランタン
2 《呪文貫き
1 《神出鬼没の狩人、スーラク
-サイドボード(15)-
 

 土地が戦場に出るとクリーチャーのパワーを倍にするという、豪快な上陸能力を持つ《強靭形態の調和者》。ハーモナイザーことこの調和者、もう1つ乗っている能力はワープ。ターン終了時に追放されてしまうが、3マナと軽いコストで唱えられる代替コストだ。このコンボは調和者がワープを持っていることで成立するものだ。

 組み合わせるカードは《急抗直下》!クリーチャーを+3/+2するインスタント、これはワープで唱えられたクリーチャーに速攻とトランプルを与える。そこでワープした調和者をこの《急抗直下》でパワー7の速攻持ちに。その状態で土地を戦場に出すと、パワーが14に。《寓話の小道》や《脱出トンネル》であれば、これを生け贄に捧げて再び上陸。パワー28の攻撃でノックアウト!トランプルもあるので、多少のブロック役では敗北から逃れられない……2連打の上陸かあるいは調和者を2体並べ溶かして、致死ダメージを叩き込むのがこのコンボデッキの狙いだ。

 

 このデッキの重要パーツに《氷耕しの探検家》がある。コンボパーツである《寓話の小道》ら生け贄に捧げる土地と相性が◎。墓地に落ちた土地を使いまわしてマナ基盤を作り上げ、また追加の土地のプレイももたらすためコンボ時の複数回の上陸という条件をクリアする。コンボ始動に最低でも4マナ+土地のプレイが必要なデッキで、このような土地を介したマナ加速はありがたすぎるのだ。

 《土のベンダーの位に至る》もこのデッキにおいて良い仕事っぷりを披露する1枚。土地1枚に土の技を行ってクリーチャーを用意。また土地を1枚戦場に出せるマナ加速役も務め、上陸でカウンターが4個以上貯まればクリーチャーをカウンターで強化……これ自身が殴り勝つための手段になり、また土の技を行った《寓話の小道》《脱出トンネル》を使いまわすことで3回以上の上陸を同一ターンに粉うという荒業も可能にしてくれる。土地をグルグルと《氷耕しの探検家》で回転させ、《土のベンダーの位に至る》で勝つというサブプランも狙うべし!

 

 100点以上のダメージも狙える豪快な調和者コンボだが……当たり前の話だが対戦相手も棒立ちでそれが成立するのを見ているわけではない。要するにコンボを妨害してくる要素に対して備えねばならない。最もシンプルな妨害手段はインスタントの除去。《失せろ》《苦々しい勝利》などの定番カードが、手ぐすねを引いて待ち構えている。《急抗直下》を唱えたところに除去を合わせられると1:2交換となり、かなりキツイ。なのでしっかりと除去を回避できる状況を作ってからコンボを仕掛けるようにしたい。

 様々なものに対処できる《スパイダーセンス》は優秀であり、土の技でクリーチャー化している土地を戻して1マナで唱えるなどのトリッキーな動きが出来る。対象の幅は狭いが《呪文嵌め》もデッキが最も警戒している妨害へのアンサーとなる。こういった打ち消しを構えてコンボを仕掛けるまでの時間を《焼きつけ》などの除去で稼ぎ、準備が整ったらいざ突撃!というのがデッキの大まかな流れ。時にこういった除去対策を用意出来ずとも仕掛けなければならないことがある。意を決してリターンを取りに行く……この時の緊張感と、いざ決まった時の喜びは、コンボデッキならではのものだね。

 「ティムール調和者」の魅力はプロツアー中継により伝わったことかと思う。そしてここからが重要で、果たしてこのコンボは周知の存在となった上で、どれだけ戦えるのか?そこが課題になってくる。大きな舞台で活躍したコンボの宿命だ。所謂「わからん殺し」が通用する期限はもう過ぎていると考えた方が良いだろう。包囲網を敷かれた飢えで勝てるのか、あるいは……ただ長丁場のトーナメントでのデッキの地力は証明されているのも事実なので、過度の対策されて沈んだとしても、またガードが下がった頃にガツンと存在感を示してくるんじゃないかな。というわけでスタンダードの新コンボ、大ダメージを叩き込んで勝ちたいプレイヤーはぜひともチャレンジしてみてね!

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