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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:蘇るスピリット、スタンダードの隠れたコンボ(スタンダード)

岩SHOW


 マジックはクールなカードとデッキでいっぱいだ!最高にクールなコンテンツにようこそ!というわけで今週もCool Deckのお時間だ。

 いつもいつも言ってるけども、マジックのクールさの象徴と言えば……コンボだ。新セット『ローウィンの昏明』がリリースされ、大量にやってきた新カードで新たなコンボも誕生するだろうか?期待は高まるが……まだまだ知られていない、既存カードを用いたクールなコンボが存在する。フォーマットはスタンダード、さて、早速リストを見てみよう。

MTG Creative Combos - 「肉裂きコンボ」
スタンダード (2026年1月13日)[MO] [ARENA]
4 《湿った墓
4 《グルームレイクの境界
1 《ブリーチボーンの境界
4 《地底街の下水道
1 《アグナ・ケラ
4 《寓話の小道
4 《
3 《
-土地(25)-

4 《ばあば
4 《錠前破りのいたずら屋
4 《構成員の見張り
2 《蒸気核の学者
2 《神羅の援軍
1 《オリジナル、アシエン・エメトセルク
1 《上げ潮、キオーラ
4 《飢えた亡霊
4 《ドラグスコルの肉裂き
-クリーチャー(26)-
2 《麻痺の歌
3 《不気味な船長の玉座
4 《霧の沼地の幻視
-呪文(9)-
X より引用)

 

回転

 

 さて、このリストは……?《ばあば》がいるから講義デッキ!……ではないな、1枚も入っていない。存在感を醸し出す《不気味な船長の玉座》、これが主役?いや、恐竜や海賊の姿はそこには皆無……《構成員の見張り》や《錠前破りのいたずら屋》などの採用から、このデッキが墓地にカードを送って何かするというのは伝わってくる。

 そう、キーカードは《霧の沼地の幻視》!墓地のクリーチャーを追放し、それのコピーを生成するというソーサリー……これは水の技Xを要求してくる。《不気味な船長の玉座》を採用しているのはこの変則的なリアニメイトのために複数回起動して墓地を肥やす手段として、そしていざという時には水の技のコストとしてタップできるアーティファクトであるから、というクールなチョイスというわけだな。《霧の沼地の幻視》は上手く使えば1枚で複数体のトークンを生成できるが、それらはターン終了時に生け贄となる。速攻クリーチャー以外は戦闘に参加させられないため、これで釣り上げるクリーチャーは能力を重視しなければならない。

 さて、このデッキは癖のある釣り竿で何を狙っているのかというと……

 

 まずは《飢えた亡霊》。最大で2枚のドローをもたらすも、1枚につき3点ライフルーズという重いペナルティを課してくる、プレイヤーに厳しいスピリットだ。この亡霊は墓地にパーマネント・カードが8枚以上あると、カードを1枚引くたびに対戦相手のライフを1点失わせ自分は1点のライフを得る。自分だけ痛いのはアレだから相手も巻き込もう!というなかなかクールな考え方の持ち主だ。さて、この亡霊とセットで戦場に出すのが《ドラグスコルの肉裂き》!懐かしい!というかスタンダードにいたのか?この巨大なクリーチャーは『ファウンデーションズ』のStarter Collectionに収録されているのだ。

 さて、奇しくも亡霊と組み合わせるのはこれまた恐怖のスピリット……肉裂きをコントロールしている状態でライフを得ると、カードが引ける。亡霊と肉裂きを《霧の沼地の幻視》でまとめて戦場に出し、墓地に8枚以上のパーマネント・カードがあると……亡霊の諜報&ドロー能力が誘発。そして亡霊が自身のドローで能力を誘発させ対戦相手のライフを吸い取る。ライフを得たので肉裂きがドローをもたらし、ドローしたので亡霊でドレイン……ループが完成する。これによりライブラリーに残ったカードの枚数分、対戦相手のライフを失わせることができる。よっぽどライブラリーが擦り減っていない限り、このコンボが決まればフィニッシュだ。

 コンボパーツの見た目が最高にクールで、決まればおおむね勝利という点も素晴らしい。よくぞこんなコンボを思いついたものだ……スタンダードのカードプール、知っているようで全然知らないのかもしれないなぁ……奥が深いッッ。

 

 この手のコンボだったり、尖ったコンセプトのデッキを組むときに重要なのが……デッキの狙いと関係のない部分を、どれだけコンセプトに寄せられるかという点。どういうことか具体例を取り上げよう。コンボデッキはコンボを決めれば勝ち。しかし対戦相手はそれが決まるのを棒立ちで見ているわけではない。スタンダードというのもあり、多くの場合はアグロデッキがコンボ成立前に勝負を決めてやる!と殴りかかってくる。その猛攻から耐えるためにクリーチャー除去の類は、なんだかんだ言って必要である。

 多くの枚数を割けない、貴重なフリースロット……このリストがそこに採用したのは《麻痺の歌》。他のスタンダードのデッキで見たことがないエンチャントだ。このオーラは底なしの落魄……墓地にあるパーマネント・カードの数だけ対戦相手のクリーチャーや機体のパワーを減少させる。打点を下げてライフを維持する延命手段でありながら。これが戦場に出た時にも切削2が行われ墓地が増える。亡霊×肉裂きコンボにはとにかく墓地が必要だ。それら2スピリット2枚に加えて、亡霊の落魄のために最低でも8枚……とにかくライブラリーを掘って掘って掘りまくり、墓地をカードで満たさねばならない。除去が墓地肥やしを務め、またそれ自体が墓地に落ちても落魄のカウントになるという点で、《麻痺の歌》は最高にクールなチョイスなのである。いやぁマジでやりこんでるなぁ。

 『ローウィンの昏明』が各フォーマットに何をもたらすか。新たなコンボデッキは生まれるかな?願わくばここで紹介したくなる、最高にクールなヤツを頼むぜ。それじゃあ今週はここまで。Stay cool! It's time for combos‼

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