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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

お正月スペシャル!今年は午年、馬カードの振り返りと「ウマクラフト」(特別企画)
新年あけましておめでとうございます!2025年はマジック激動の1年として後に語り継がれる年となるでしょう。2026年もそうなるべく、少しでも盛り上げのお手伝いができればと、当コラム「デイリー・デッキ」も楽しいコンテンツを目指して参りますので、本年もどうぞよろしくお願いします!というわけで今年も元日にお正月特別企画をお届け!毎年干支にちなんだカードやデッキを紹介しているが、今年は……
午(うま)!馬(うま)!
テーマは馬、ということで、馬カードを中心に語っていくことになる。馬といえば人間にとっても身近な家畜であり、人類の発展を支えてくれた友である。ファンタジー世界でも中世ヨーロッパ風の騎士の世界では馬の存在はなくてはならない。
《白騎士》《黒騎士》が乗る馬として、そして印象的なアートであり黎明期の黒いクリーチャーの象徴でもあった《夢魔》……マジック最古のセットでも馬たちの姿を見ることができる。
さらにその後も各色に馬をモチーフにしたクリーチャー・カードは作られ続けるが……実は「馬」というタイプが確立されたのは『ポータル三國志』。その後も馬っぽいビジュアルのクリーチャーが登場するもそれらに馬タイプは適用されず、2009年の『基本セット2010』にて《夢魔》に馬のタイプが追加される形で通常セットで馬がデビュー。その後は馬タイプを持ったクリーチャーが頻繁に作られるようになった。人間がいる次元には大抵馬がおり、多元宇宙においても人をその背に乗せる人類の大事な友として描かれている。
そもそも《夢魔》が馬の姿で描かれているのには理由がある。ナイトメア……悪夢を意味する英単語の綴りはNightmare。一方雌馬を意味する英単語はmareであり、ナイトメアにこれが含まれている。何故夜+雌馬で悪夢を意味するようになったのかは……調べてみたがかなり諸説あるようで……mareは怪物のニュアンスのラテン語がどうとかで、直接雌馬が関係しているわけではないのかもしれない。マジックではこの《夢魔》をはじめ、《サンダーメア》《ティンバーメア》など様々な要素を体現する馬のカードをファンタジックな世界観を拡げているというわけである。
この馬をテーマがメインテーマの一部となったのが『サンダー・ジャンクションの無法者』。西部劇風の荒野が舞台なだけあって、移動手段である馬たちがカード化されている。乗騎というサブタイプも持っており、他のクリーチャーが騎乗することでその本領を発揮する。そんな騎乗できるクリーチャーの中に《忠実な馬、フォーチュン》がいる。う……馬?どう見ても別の生き物では……と思ったらタイプは馬でなくビースト!なんじゃそりゃ!こういうツッコミどころがあるのもマジックらしくて、僕は大好きなのである。車を指して「これが我が愛馬です」などというノリなのだろう、と脳内補完している。
馬といえば……このタイプを強化する、同族デッキを組めるような馬クリーチャーは今のところ少ない。《冠毛の陽馬》のみ。他の馬たちに破壊不能を与えてガッチリと硬い戦場を作り、ライフを得たターンの終了時に5/5の馬・トークンを生成する。また伝説の馬である《馬の王者、飛蔭》は全ての馬に速攻を与える。これらと歴代の白と赤の馬を組み合わせて統率者デッキを組むというのが、馬デッキとしては現実的なものになってくるだろう。馬はそれなりの数は存在するが、セットの主役となったことはないため、構築フォーマットでの活躍はまだまだこれからに期待というところだ。
馬クリーチャーといえば筆者個人としては真っ先に思いつくのが《役馬》。その不思議なビジュアルと、+1/+1カウンターを取り除くことでマナを加える能力……これをどう使えば良いものか、マジックをはじめたばかりの頃にはなかなか思い付かず、X呪文を唱えるための貯金箱のような感覚で使用していた。後に様々なカードとの組み合わせで無限マナを発生させるデッキが組めるということを知る。これが過去に存在した「ウマ」と名のつく数少ないデッキである。では紹介しよう……
| 12 《森》 10 《沼》 -土地(22)- 1 《モグの狂信者》 4 《花の壁》 1 《隠遁ドルイド》 2 《スパイクの飼育係》 2 《スパイクの織り手》 1 《スパイクのブリーダー》 1 《要塞の暗殺者》 1 《雲を追う鷲》 2 《愚鈍な自動人形》 2 《役馬》 -クリーチャー(17)- |
4 《大地の知識》 4 《はびこり》 3 《巻物棚》 3 《適者生存》 3 《死体のダンス》 4 《繰り返す悪夢》 -呪文(21)- |
3 《梢の蜘蛛》 2 《スラルの外科医》 1 《青サビ》 1 《雲を追う鷲》 2 《スパイクの織り手》 2 《要塞の監督官》 1 《要塞の暗殺者》 3 《グールの誓い》 -サイドボード(15)- |
プロツアー殿堂顕彰者、ランディ・ビューラー/Randy Buehlerが1998年の世界選手権、テンペスト・ブロック構築にて用いたリストである。《適者生存》と《繰り返す悪夢》、鉄板の最強エンチャントを組み合わせ、クリーチャーサーチとリアニメイトを延々と繰り返す強烈なエンジンを内蔵している。
さらにそこに加わるのが《大地の知識》。クリーチャーをタップすることで基本土地をアンタップするエンチャントだ。《大地の知識》を用いるデッキはこれの英名Earthcraftより「〇〇クラフト」と呼ばれる。このデッキもその名も「ウマクラフト」だ。
《はびこり》を《沼》に貼り付け、それを《大地の知識》でアンタップ。《繰り返す悪夢》を唱えて、タップしたクリーチャーを生け贄に捧げて能力を起動。悪夢を手札に戻し、墓地のクリーチャーが1体戦場に。それもタップして《沼》を起こし、悪夢を再び……このループを繰り返して延々とクリーチャーが墓地と戦場を往復する。
この時に出入りするクリーチャーが《役馬》であれば、生け贄にする前にカウンターを取り除いてマナを加えることで、無限マナが完成だ。緑か無色のマナを望む数だけ用意できるので、《適者生存》で勝つために必要なカードをかき集めてプレイすることが可能。《スパイクのブリーダー》にマナを注ぎ無限に1/1を生成してフィニッシュ。なんというか実にマジックらしく、ガチャガチャとカードを寝かして起こして遊びたいプレイヤーにはたまらないデッキである。
そんなわけで例年通り干支にちなんだデッキを紹介させていただいた。こういう季節の行事とかを絡めたテーマでデッキを作って対戦するのはとても楽しい。普段カジュアルなマジックをしていないプレイヤーにも、是非ともトライして肩の力を抜いたマジックを遊んでいただければ幸いだ。デッキ構築の腕も上がって、必ずやプラスになることがあると断言しよう。
2026年もマジックが皆の心を豊かにしてくれることを願っている。それじゃあ各々の新年を楽しくお過ごしください!お年玉を手に、カード屋さんへレッツゴー!
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