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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!火の技炸裂、ボロス・アグロ(スタンダード)

岩SHOW

ン?……あっ誘発忘れてたぁァァ

 スタンダードをとことん遊び、とことん楽しむ!スタンダードという道を極めんとする仲間達に捧げる「とことん!スタンダー道!」。今回は『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』がリリースされた直後のスタンダード環境よりデッキを紹介しよう。

 その前にまず注意事項!最近のマジックは誘発型能力が多い!冒頭のようにうっかり忘れてしまうことがあるだろう。オンライン上では自動的に処理されるので忘れることもないが、紙のカードで遊んでいてうっかりということは度々起こるだろう。仲間内で遊んでいる時は「ごめんこれも」「あいよ」と処理すれば良いが、大会だと勝手に処理せずにジャッジを呼ぶようにしよう!昔は誘発忘れに対して厳しめな裁定が下されることもあったのだが、今はそんなピリピリした空気感もない。「ゲームが本来あるべき形にするお手伝い」というのがジャッジの皆さんのお仕事なので、何か間違いが起こったら遠慮なく、恐れずにジャッジの方にすぐ報告しよう。

 誘発忘れはどうしてもやってしまうこと、しかし何度も何度も同じケースで忘れていてはダメだよ?そんなわけで誘発忘れに気を付けながらプレイしてほしいのがこちらのリスト……

unagieel - 「ボロス・アグロ」
Magic Online Standard Challenge 32 トップ4 / スタンダード (2025年11月18日)[MO] [ARENA]
4 《聖なる鋳造所
4 《感動的な眺望所
3 《サンビロウの境界
4 《マルチバースへの通り道
2 《眠らずの露営
1 《噴水港
5 《
-土地(23)-

4 《雇われ爪
4 《闘技場の花形
4 《勝利の楽士
2 《見捨てられた人形、アラベラ
2 《逸失への恐怖
4 《世慣れた見張り、デルニー
2 《血滾りの福音者
-クリーチャー(22)-
4 《塔の点火
4 《稲妻のらせん
4 《火のベンダーの位に至る
3 《ロクの伝説
-呪文(15)-
2 《幽霊による庇護
2 《失せろ
3 《安らかなる眠り
2 《エイヴンの阻む者
2 《永劫の無垢
1 《雷逸らし
1 《ロクの伝説
2 《新星のヘルカイト
-サイドボード(15)-
Magic Online より引用)

 

 

 ボロス(赤白)カラーのこのリストは、誘発型能力てんこ盛り!《見捨てられた人形、アラベラ》がわかりやすいね、攻撃すると誘発してパワー2以下のクリーチャーの数だけ対戦相手にダメージ&こちらは同じ値のライフを得るという非常に強力な能力の持ち主だ。他にも《勝利の楽士》や《雇われ爪》、《逸失への恐怖》に《血滾りの福音者》……このリストのクリーチャーらはいずれも攻撃時に誘発する能力の持ち主。そしてアラベラと共に用いるのもあってパワー2以下に抑えられている。

 なので、《世慣れた見張り、デルニー》の恩恵を受けられる。デルニーはパワー2以下のクリーチャーが3以上のクリーチャーにブロックされなくなるという回避能力を付与し、サイズで上回るものに討ち取られることを恐れずに攻撃し誘発を狙っていける。さらにパワー2以下のクリーチャーの能力は追加でもう1回誘発するようになるので……カード1枚1枚の効果は薄めに見えても、束になればなんだか色々スゴイことが起きてしまう。そんなワクワク感に満ちたデッキに仕上げられている。見た目よりもずっと打撃力の高いパワフルなデッキだぞ!

 

 さて、攻撃により誘発する能力と最高の愛称を誇るカードが『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』より降臨!《火のベンダーの位に至る》!このエンチャントは戦場に出ると兵士・トークンを生成。火の国の兵士は火の技1を持っており、攻撃時に赤マナ1つを加える戦闘フェイズ中に使わなければならないマナなので、一見使い道が限られそう。インスタントを唱えるくらいしか……と思ってしまいがちだが、これが意外と使い道があるんだな。《雇われ爪》のサイズを上げたり、《闘技場の花形》なら応召にて生成した兵士をブン投げるためのマナに充てたり……このリストであれば無駄にマナだけ作って終わり、ということも少ないだろう。

 そしてこのエンチャント、トークンを作った後はクリーチャーの攻撃により能力が誘発する度に探索カウンターが乗る。4つ以上乗れば、誘発型能力をコピーするようになる。デルニーと同じくこれが強いッ!火の技も2マナ加えるようになれば、上記のカード達の能力起動もスムーズに。《火のベンダーの位に至る》と火の技やその他の誘発の組み合わせ、本当にすごいことができてかなり気持ち良いので、今後スタンダードで流行る可能性大アリだ。

回転

 

 新カードからは《ロクの伝説》も採用されている。かつてのスタンダードで一時代を築いた《スカルドの決戦》を彷彿とさせる英雄譚だ。ライブラリーの上から追放したカードを唱えられるようにするⅠ能力で息切れをカバー。Ⅱ章の1マナ加える動きは地味に見えるかもしれないが、Ⅰ章で得た3枚のカードを使い切る助けになるためありがたいものだ。そして最後は《アバター・ロク》に変身。火の技4で大量にマナを供給し、{8}支払ってドラゴンを生成するド派手なクリーチャーに。火の技を《火のベンダーの位に至る》でコピーできれば全くの無からドラゴンが湧いてくることに。この手のデッキが苦手とする長期戦もある程度戦えるようにしてくれる、頼もしい英雄譚だ。

 誘発忘れは誰でもしてしまうもの。プロツアーという競技マジック最高の舞台ですら起こるのだからね。しかし日々カードとふれあい、集中力を持ってプレイすることで、回避できるものであることも事実だ。自分の使うカードのことは自分が一番知っている、そう胸を張って言えるプレイヤーに……なるのは楽な道じゃないが、だからこそとことんやってやろうぜという気持ちになるもんだ。今回伝えたいことは以上だ……さあ、誘発をしっかり宣言しながらスタンダードを極めようぜ。

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