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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

ディミーア・コントロール:火の王ソジン台頭す(スタンダード)

『マジック:ザ・ギャザリング | アバター 伝説の少年アン』がやってくる!2025年、『マジック:ザ・ギャザリング——FINAL FANTASY』『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』とユニバースビヨンド・セットが盛り上げた記念すべき1年のラストを締めくくるのはアメリカの国民的アニメとのコラボセットだ。
同タイトルのアニメ、その主人公は言うまでもなくアン。この少年の冒険が描かれるわけなのだが……彼は氷漬けになり100年間の眠りについていた。その100年前に火の国の侵略を受けて、気の民は滅ぼされる。水・土・火・気のすべての技を極めしアバターが世界の調和を担っており、アバター餓死するとまた別の者がアバターとなる……このアバター交代のタイミングを狙って、気の民のアバターを排除して世界征服を!というのが火の国の野望なわけだが、災い転じて福となす。アンは奇跡的にこの魔の手から逃れることが出来たわけである。

100年前、戦争を開始した火の国の王であったのはソジン。彼の行いをカード化したのが《ソジンの台頭》だ。Ⅰ章でクリーチャーをすべて破壊、気の民を滅ぼしたその残忍さを強力な全体除去として再現だ。さらにⅡ章では対戦相手の墓地・手札・ライブラリーから同名のカードを追放!盤面をリセットした後、立て直しとなるカードも許さず根絶だ。最近のこの手のカードには珍しく、手札から追放されても代わりのカードをドローさせないという無慈悲っぷりが素晴らしい。そしてⅢ章では《火の王ソジン》としてクリーチャー化!5/5威迫と攻撃を仕掛けやすいスペック、そして攻撃することで赤マナ3つを加える火の技を持つ。このマナは戦闘終了時までに使わなければならないが、その使い道を本人が兼任している。プレイヤーに戦闘ダメージを与えたら、X支払ってマナ総量X分のクリーチャーを対戦相手の墓地からこちらのコントロール下で戦場へ!何もかも奪って勝利する、世界征服を目論む王というのも大納得な強力カードだ。
この《ソジンの台頭》、コントロールデッキで使えば全体除去とフィニッシャーの枠がカード1枚で済むため非常に理想的な1枚となる。そんなわけで今回は期待のパワーカードである《ソジンの台頭》を使うなら……その土台となりそうな現スタンダード環境のデッキをご紹介!
| 4 《湿った墓》 2 《マルチバースへの通り道》 4 《グルームレイクの境界》 4 《不穏な浅瀬》 2 《解体爆破場》 1 《寓話の小道》 2 《噴水港》 4 《島》 4 《沼》 -土地(27)- 1 《ゴミあさりの執政》 4 《マラング川の執政》 1 《ダルガー島の龍》 -クリーチャー(6)- |
4 《苛性の吐息》 2 《長い別れ》 2 《戦略的裏切り》 1 《苦々しい勝利》 1 《循環への給餌》 2 《一巻の終わり》 2 《死人に口無し》 4 《払拭の吐息》 4 《三歩先》 4 《星間航路の助言》 1 《脅迫の工作》 -呪文(27)- |
3 《強迫》 2 《突き刺し》 1 《戦略的裏切り》 1 《声も出せない》 4 《分派の説教者》 4 《油浸の機械巨人》 -サイドボード(15)- |
青黒2色、ディミーアと呼ばれるカラーリングのコントロールデッキ!土地の枚数が多くクリーチャーは少なく、残りはクリーチャーやプレインズウォーカーなどのパーマネント除去に打ち消しなどのコントロール要素、そして手札などを稼ぐアドバンテージ源というのがコントロールの一般的な構成であり、このリストもまさしくそれに倣ったもの。クリーチャーが少ないのは、自分が展開するよりも相手のそれを除去することを優先しており、数を並べて勝負というよりは強力な1体で勝ちきるというのが理想だからだ。
なので《マラング川の執政》といったドラゴンを少数採用。これらは盤面のコントロールを行っている際には前兆呪文として唱えられるため邪魔にならず、ライブラリーに戻るためゲーム終盤、コントロールしきった状況で引いてくればフィニッシャーとして戦場に送り出すというわけだ。《死人に口無し》などで流しきった後にドラゴンを展開して勝つという……ロングゲーム好きには至高のストーリーだ。
コントロールにおいて重要なものはアドバンテージ源。アグロやミッドレンジの猛攻を何とかしのいで、その先に手札が空っぽになると、再展開からとどめを刺されてしまいかねない。これを回避するには、対戦相手よりも多くの手札を持っていることが一番わかりやすいアンサーとなる。というわけでドローしたりカードを手札に加えたり。何らかの形でアドバンテージを得て対戦相手を上回るリソースで長期戦に引きずり込むのだ。
《星間航路の助言》は理想的で、マナに余裕がない時には通常のコストで唱えてカードを1枚手札に加えても良い。余裕があればキッカーを支払い、手札に加えるカード2枚にすることで結果として手札の枚数を増やし、アドバンテージを得る。単純なドローと違って、自身の土地の枚数分のカードを見てその中から選ぶことができるため、欲しいカードが見つかりやすいのが強いみだ、またもう1つ、このリストの特徴的なアドバンテージ源として《脅迫の工作》が1枚挿されているのがシブい!このエンチャントは戦場に出るとカードが1枚引ける。ついでに相手のライフを1店減らし自分のライフが1点増える。で、このエンチャントは手札に戻して使いまわすことが可能になっており、これを2回以上グルグルと回転させることで、ライフと手札を潤わせ、対戦相手に削られた傷をいやしながらリソース差をつけていくのである。
肝心の手札への戻し方だが、それは悪事を働くというアクション。対戦相手やそのパーマネント、墓地のカードなどを「対象にする」ことが悪事である。《苛性の吐息》をはじめとする単体除去や《解体爆破場》など、このデッキには悪事の条件を満たすカードがたっぷりなため、《脅迫の工作》を用いたロングゲームが可能となっているのである。何とも魅力的なコントロールデッキだ。
今回取り上げたようなコントロールという戦術において《ソジンの台頭》は強力な追い風となるだろう。新たに始まるスタンダード環境、これをいち早く遊びたければ……
11月23日(日)開催のジャパンスタンダードカップに参戦するべし!というわけで日本独自の大型競技イベントが『アバター 伝説の少年アン』のテーブルトップ発売週末に開催される!この大会に参加して、プロモを手に入れ、熱戦を楽しもう!開始直後の環境のイベント、どんなカードやデッキが飛び出すのか?楽しみでしょうがないぜ。コントロールでの参戦を検討しているプレイヤーは《ソジンの台頭》を検討してみてね!
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