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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

今週のCool Deck:スーペリア・リアニメイトにクールさを忍ばせて(スタンダード)

岩SHOW


 今週もやってきました、クールなデッキを紹介するお時間です。皆さん、クール足りてますか?気温が下がってそれで十分というんじゃあ、そりゃ知らず知らずのうちにクール欠乏症になっているかもしれませんよ?というわけで勿体ぶらずに早速デッキリストに参りましょう。今回はよく見るようなデッキリストでも、プレイヤーの知恵や工夫にクールさを感じられるという観点からこのリストをチョイスしましたよ!

Palamara Alessandro - 「スーペリア・リアニメイト」
地域チャンピオンシップ予選(イタリア・ボッラーテ) トップ4 / スタンダード (2025年10月26日)[MO] [ARENA]
4 《湿った墓
4 《繁殖池
4 《植物の聖域
2 《花盛りの湿地
2 《ウェイストウッドの境界
1 《地底街の下水道
1 《地底の遺体安置所
2 《魂の洞窟
2 《
1 《
-土地(23)-

4 《繁殖蜘蛛
1 《上げ潮、キオーラ
1 《蒸気核の学者
4 《スーペリア・スパイダーマン
4 《ベイルマークの大主
2 《ホーントウッドの大主
1 《マラング川の執政
4 《最後の贈り物の運び手
3 《氷河の神大口
2 《簒奪者、アーデン
-クリーチャー(26)-
3 《苦々しい勝利
4 《幻獣との交わり
4 《誉れある死者の目覚め
-呪文(11)-
2 《戦略的裏切り
2 《強迫
2 《受け継ぎし地の開墾
2 《スパイダーセンス
2 《ティシャーナの潮縛り
1 《漁る軟泥
1 《牙の番人の使い魔
2 《苦難の収穫者
1 《ミスターネガティブ
-サイドボード(15)-
MTGTop8 より引用)

 

 

 墓地のクリーチャーのコピーとして戦場に出せる《スーペリア・スパイダーマン》。原作さながらのクーナその挙動がスタンダードにもたらしたのは、かつての名カード《生ける屍》。戦場のクリーチャーはすべて墓地に、そして墓地のクリーチャーはすべて戦場へという豪快な入れ換えを行うそのソーサリーは、全体除去兼複数同時リアニメイトといういともたやすくおこなわれるえげつない行為として、今から約20年前のスタンダード環境でインパクトを放っておりました。

 マジックを始めてまだ日が浅かった僕にとっても憧れのカードでありましたが、そんな《生ける屍》を現スタンダードで再現する方法が《最後の贈り物の運び手》!このデーモンは唱えて戦場に出すことで、その能力が誘発。《生ける屍》同様の効果をもたらし、戦場を一変させる非常に強力な能力を……持っているのですがいかんせん本体のマナコストが重たいため、なかなか活躍しないカードではありました。そんな運び手が《スーペリア・スパイダーマン》の登場により一躍スターダムに。4マナという手軽なコストで唱えながら、墓地にある運び手のコピーとして戦場に出れば《生ける屍》ムーブが可能に。

 そんなわけで盤面をごっそり掃除しつつ、墓地のクリーチャーをまとめて戦場に繰り出すコンボデッキは、スタンダードですっかりお馴染みの存在となりました。当デイリー・デッキでも何度か紹介しているアーキタイプなので皆さんももう知ってるよ!と思うかもしれませんが……このリストには独特のカードチョイスが見られ、デッキ作成者のクールさが垣間見られます。

 

 《スーペリア・スパイダーマン》はこのデッキの最重要カードであるため、絶対に通すために《魂の洞窟》をセットで用いる手法が主流に。この洞窟で蜘蛛のタイプを指定するのであれば、どうせなら無駄なく利用したい……そんな考えがあってか、《繁殖蜘蛛》が採用されています。蜘蛛らしく到達持ちでブロック役に向いており、諜報2を行うので墓地にクリーチャーを送り込む手段にもなります。ただ単にどちらかの役目をするカードというのはあまりデッキに入れたくない、しかし両方こなすのであれば歓迎!しかもこれを生け贄に捧げれば昆虫トークンを生成するという選択肢もあり、長期戦になればこういうことができるか否かが勝敗を分けるかも?人間の目玉を持つ蜘蛛というビジュアルもホラーかつクールで、デッキのマスコット的な役目を果たしているのかもしれません。この蜘蛛と《ベイルマークの大主》らを用いて墓地を肥やしつつ、《スーペリア・スパイダーマン》を確保するというコンボのセットアップを行うのが主な動きとなるわけです。

 

 《最後の贈り物の運び手》で墓地から複数のクリーチャーを戦場に戻したら、即座に勝負を決めたいところですね。多くのリストでは《簒奪者、アーデン》でデーモンに速攻を与えたり、デーモンのみと言わず《孔蹄のビヒモス》という速攻持ちを大幅強化させて突っ込ませたり……そんなチョイスが主流の中で、このリストでは……《氷河の神大口》を採用!このワーム、上陸により全クリーチャーを強化した上に警戒と速攻を持たせるもの。この能力で釣り上げたクリーチャーを全軍突撃させてフィニッシュ!爽快かつクールじゃないですかぁこれは。

 この上陸を達成するための土地は、手札から出しても良いし神大口自身が生成する着陸船を起動してもOK。あるいは《ホーントウッドの大主》を一緒に釣り上げればこれが「遍在地」をもたらしてくれるので自動的に全クリーチャーが警戒・速攻持ちに。《氷河の神大口》、アンコモンで手に入りやすいのも有難いし、《孔蹄のビヒモス》よりも大ダメージを生み出すケースもあるだろうしで、何よりビジュアルも名前も最高。神大口ですよ神大口、クールなチョイスですぜ……こういう流行りのリストをプチアップデートしたものと遭遇すると、マジックプレイヤーのクールな感性に触れたような気がして心地いいんだよなぁ……。

 というわけで、今週も皆様にクールなデッキ情報をお届けすためにあれこれ語らせていただきました~と……いつもと違ってラジオの司会進行風な口調でやらせてもらってけど、どうだったかな?この間移動中に夜のラジオ番組を聞いていて、ラジオってクールだなと思ったので……日々の生活の中にクールがあり、流行りのリストもよくよく目を通せばクールが潜んでいる、と。それじゃあ今週はここまで。Stay cool! Cool is always there‼

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