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岩SHOWの「デイリー・デッキ」

懐かしアーキタイプ、ソウルシスターズ復活?(スタンダード)
最近見なくなったなぁ……と感じるデッキ、あげていけばキリがない。マジックは膨大なカードプールが存在し、そこに年間で1,000単位の新カードが加わる。そうなるとデッキは新しいものも作られ、最新モデルへと塗り替わっていく。モダンのようにずっと同じカードやデッキでプレイできる環境であっても、自然と淘汰され、トーナメント結果から名を消していくデッキも……寂しいものではあるが、記憶の片隅にそういったデッキを覚えておきたいものだ。
| 3 《風立ての高地》 2 《トロウケアの敷石》 2 《地盤の際》 14 《平地》 -土地(21)- 4 《セラの高位僧》 4 《魂の管理人》 3 《魂の従者》 3 《砂の殉教者》 4 《アジャニの群れ仲間》 4 《戦隊の鷹》 4 《イーオスのレインジャー》 1 《月皇ミケウス》 -クリーチャー(27)- |
3 《流刑への道》 2 《再誕の宣言》 4 《幽体の行列》 3 《清浄の名誉》 -呪文(12)- |
4 《解呪》 1 《流刑への道》 1 《漸増爆弾》 2 《亡霊の牢獄》 3 《墓掘りの檻》 4 《外科的摘出》 -サイドボード(15)- |
モダンの「ソウルシスターズ」!このリストは2012のグランプリ・トリノにて準優勝の結果を残し、このアーキタイプがファンデッキではなく第一線で戦えるものだと満天下に知らしめたものになる。
《魂の管理人》《魂の従者》らクリーチャーが戦場に出ることでライフを得る1マナ域、これらと《戦隊の鷹》などを組み合わせて展開しながらライフゲイン。さらに《砂の殉教者》を《再誕の宣言》で使いまわして大回復!これらのライフを提供する女性たち=ソウルシスターズというわけで、ありがたい姉妹たちからライフを得て《アジャニの群れ仲間》を育てたり、巨大な《セラの高位僧》で空から攻めて勝利する。アグレッシブに展開しつつライフを得られるため、他のアグロデッキ相手にライフを維持しながら立ち回れるというのが強み。ライフを削ってこない相手にもアグロとして戦えるという点がこのデッキのセールスポイントだ。
モダンでは一時期それなりの数を目にしたものだが、トーナメント結果に「ソウルシスターズ」の名が並ぶことはすっかりなくなってしまったなぁ。時代の移り変わりを感じるよ……。
──と少々寂しい切りだし方になってしまったが、ここで朗報。現スタンダードにソウルシスターズと呼べるデッキ、あります!どんなリストか早速チェック!
| 3 《始まりの町》 3 《マルチバースへの通り道》 4 《神無き祭殿》 4 《秘密の中庭》 4 《ブリーチボーンの境界》 3 《噴水港》 1 《平地》 1 《沼》 -土地(23)- 4 《内陸の聖別者》 2 《メイおばさん》 4 《アマリア・べナヴィデス・アギーレ》 4 《本質の媒介者》 1 《アジャニの群れ仲間》 2 《星景の僧侶》 4 《永劫の無垢》 4 《光に導かれし者、ハリーヤ》 1 《蜘蛛を貪る者、モーラン》 -クリーチャー(26)- |
2 《苦々しい勝利》 1 《失せろ》 4 《手つかずの饗宴の事件》 2 《月の集会》 2 《嵐の討伐者、エルズペス》 -呪文(11)- |
1 《領事の権限》 2 《エイヴンの阻む者》 3 《縫い目破り》 2 《没収の強行》 1 《保安官を撃て》 1 《聖戦士の奇襲兵》 2 《強迫》 2 《除霊用掃除機》 1 《嵐の討伐者、エルズペス》 -サイドボード(15)- |
現スタンダードの1マナ域には、かつてのソウルシスターたちのようにクリーチャーが戦場に出ることでライフを提供してくれるカードが複数存在している。シンプルな《内陸の聖別者》をはじめ、エンチャントでありながら同じ働きを見せる《手つかずの饗宴の事件》は、ライフを5点以上得ることで墓地からクリーチャーを唱えるリカバリー役にもなってくれる。
そして最新の1枚が《メイおばさん》。優しさの化身的なおばさんもまた、かつてのシスターズ同様ライフを供給。さらに蜘蛛だったらオマケもくれるという、『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』のエッセンスが感じられるデザインだ。これらを1ターン目から繰り出し、後続のクリーチャーを展開すればライフは高い値で維持できるというもの。
さて、ライフは得られるとして、それをどう活かすかが重要。かつてのソウルシスターズのように《アジャニの群れ仲間》が採用されているのもグッとくるが、それよりもさらに強力な《本質の媒介者》がエース格だ。ライフを得ると+1/+1カウンターが乗り、さらにこれが死亡するとそのカウンターを他のクリーチャーに引き継がせるため、単体除去で盤面が崩壊しにくい。さらにライフを失うことでも能力が誘発し、飛行と警戒を得る。《神無き祭殿》《始まりの町》などでライフを失っても損した気持ちにならず、むしろ進んで失いたくなる優秀すぎる2マナ域だ。
またシスターズの系譜に名を連ねるとも言える《光に導かれし者、ハリーヤ》、彼女もクリーチャーを戦場に出すことでライフが得られる。ワープであれば1マナで唱えられて効率よくライフを得られ、自身のターンに3点以上得ていた場合はドローを提供してくれる。息切れが大敵であるこの手のデッキにおいて、ハリーヤのもたらすアドバンテージはその意味が大きい。
《アマリア・べナヴィデス・アギーレ》《月の集会》《星景の僧侶》などその他にもライフ回復とシナジーを形成するカードがズラリ、さらに《永劫の無垢》《蜘蛛を貪る者、モーラン》ら絆魂クリーチャーを用いて、ライフを得ながら対戦相手にプレッシャーをかけていこう。自分を潤すことが対戦相手にとっては苦痛となるのだ!
あのデッキは今……と寂しく思うこともある。しかし探してみれば懐かしのデッキが現世に転生して頑張っていたりもする。思い入れのあるアーキタイプ、そのパーツに似たカードが登場したら、あのデッキを自らの手で再現してみよう!そういうテーマのあるデッキ構築もまたマジックの醍醐味なのだ。
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