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戦略記事

岩SHOWの「デイリー・デッキ」

とことん!スタンダー道!シミック・アグロのパンチ力と新カードへの期待(スタンダード)

岩SHOW

『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』!
遂に!遂にキタァ!

 さあこの秋はスタンダードにのめり込もう!『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』の参入によりこれまで見たことがない風景が拡がるスタンダード環境、このシーズンを味わわなくてどうする!?ということでスタンダード大好きなプレイヤーから、ちょっと興味があるくらいの人まで、皆にスタンダードの魅力を伝えることが狙いのとことん!スタンダー道!。とことん遊べるこのコンテンツ、道を極めるレベルまで引きずり込むぞ。では早速スタンダードの注目デッキを一つ。

GenilsonS - 「シミック(緑青)アグロ」
Mont Super RCQ Premium Standard 5K トップ4 / スタンダード (2025 年9月13日)[MO] [ARENA]
4 《繁殖池
4 《植物の聖域
4 《ウィローラッシュの境界
2 《眠らずの蔓茎
1 《魂石の聖域
2 《
5 《
-土地(22)-

4 《ラノワールのエルフ
3 《脚当ての補充兵
4 《遺伝子変異の成虫
3 《逆上したベイロス
3 《フラッドピットの溺れさせ
2 《群青の獣縛り
2 《鋭い目の管理者
2 《名もなき都市の歩哨
2 《神出鬼没の狩人、スーラク
4 《ウロボロイド
2 《永劫の好奇心
-クリーチャー(31)-
2 《薮打ち
4 《洪水の大口へ
1 《王のもてなし
-呪文(7)-
4 《声も出せない
1 《無効
2 《受け継ぎし地の開墾
1 《屑鉄撃ち
2 《ティシャーナの潮縛り
2 《排撃の変異
2 《ルクサの体現、サブ=スネン
1 《量子の謎かけ屋
-サイドボード(15)-
Melee.gg より引用)

 

 

 シミック(緑青)カラーのアグロデッキ!アグロ(攻撃的)と言っても色々な構成があるが、このリストはクリーチャーが31枚と超前のめりなスタイル!兎に角クリーチャーを戦場に出して攻めていくことを信条としたアーキタイプだ。

 当コラムでもお馴染みになりつつある《ウロボロイド》が4枚投入されており、このクリーチャーをいかに強く使うかを追求したリストであることがうかかがえる。自身のパワー分の+1/+1カウンターを全クリーチャーに乗せられるという豪快な全体強化能力を持つ。1回目の誘発でまず1個ずつ乗せて、これだけでも十分に強いのだが、2回目以降の誘発ではウロボロイド自身が自分の能力で成長しているため、2個、4個、8個……と倍々ゲームに。まあ8個も乗せる前に大体勝負はついているが、これだけの破壊力を持ったウロボロイドを活かすために1ターン目から全力でクリーチャーを展開し、盤面を作っていく。多少サイズで負けていてもウロボで逆転できるので、とにかく数を優先だ。質は後からついてくる。

 そしてこのシミックカラーだからこそのクリーチャー《遺伝子変異の成虫》も要注目。2マナ1/3飛行、ザ・普通というスペックでありながら、土地を戦場に出すことで上陸能力が誘発。ターン終了時までクリーチャー1体の基本サイズが3/3になる。なので実質3/3飛行として運用できる、こうなれば高スペックと言うしかない。またこれの対象は自身のみならず、たとえば相手の大型クリーチャーを縮めたり、自身の他のクリーチャーを肥大化させたりなどのトリッキーなプレイが可能だ。ウロボをサイズアップさせてカウンターの個数を増量させるのはロマンあふれるコンボ。土地が6枚以上あればサイズ変更は6/6と膨れ上がるので、ここまでくれば最後の一押しが決まるというものだ。

 

 青と緑の優秀なクリーチャーを展開することを優先し、非クリーチャー呪文は最低限にとどめている。ほぼクリーチャーという構成ではできる動きは限られそうだが、緑が打点に貢献するものがメインである一方、青はテクニカルな面々で盤面の有利を取れるようになっている。

 《フラッドピットの溺れさせ》《永劫の好奇心》ら瞬速で相手の隙をつく面々で相手のクリーチャーを討ち取ったり、アドバンテージに繋げたり……そんな青いクリーチャーの中でも今注目すべき1枚は《群青の獣縛り》。パワー2以上のクリーチャーにはブロックされない警戒持ちのネズミで、これが攻撃すると能力が誘発。アーティファクト、プレインズウォーカー、そしてクリーチャーの能力を次の自分のターンまですべて失わせる。《迷える黒魔道士、ビビ》《アガサの魂の大釜》《叫ぶ宿敵》《悪夢滅ぼし、魁渡》……厄介なパーマネントが溢れる現スタンダード、この獣縛りで一時的に無効化することで、殴り切るまでの時間を作りだそう。クリーチャーを対象にすればそれのサイズも2/2にするため、それにはブロックされなくなりタフネス3でそれの攻撃もキャッチするという、攻撃しながらコントロールができる点も実に頼もしい。ブロックされにくいこのネズミを《ウロボロイド》《遺伝子変異の成虫》でゴリッと強化してビートダウンを完遂しよう。

 

 さて『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』の新カードでこのアーキタイプに適合しそうなものを提案していこう。まずは《天井に隠れろ》。このインスタントは、クリーチャーやアーティファクトを一時的に追放する。それらは次の終了ステップの開始時に戻ってくるが、X体一気に追放することができれば対戦相手の盤面からクリーチャーを消失させて終了ステップが来る前に殴り勝てるだろう。あるいは自身のクリーチャーを《審判の日》などの除去からまとめて退避させる打ち消し呪文的な運用も。こういうアドリブが効くカードはデッキに柔軟性をもたらし、無駄なドローになりにくい。スタンダードでも活躍することが予想される1枚だ。

回転

 

 《ノーマン・オズボーン》は《グリーンゴブリン》というモードも持ち、両方で唱えられるしノーマンからゴブリンに変身も可能。というわけで《グリーンゴブリン》としても使用可能である青黒赤の3色を含むデッキでこそ……と思いがちだが、青単色のノーマンだけを見ても十分に強力なクリーチャーである。

 2マナ1/1と一般人サイズではあるが、ブロックされないという最強の回避能力を持つ。確実に攻撃を通せる上に、プレイヤーに戦闘ダメージを与えれば謀議を行う。カードを1枚引いて手札を1枚捨てるというアクションで、これで不要なカードをより役に立ちそうなものと入れ替えて手札の質を高める。また土地以外のカードを捨てればノーマンに+1/+1カウンターが乗るため、攻撃すればするほどダメージも増していくことに。このノーマンを《遺伝子変異の成虫》で膨らませ、《ウロボロイド》で鍛える……ゴブリンモードにならずとも十分に強く、そして面白いんじゃないかな。

 いよいよ本格始動の新スタンダード。『久遠の終端』を経て『マジック:ザ・ギャザリング | マーベル スパイダーマン』を迎え、一体どんな環境になっていくだろうか。ここからの約2ヶ月、一体どんなカードが躍進しデッキが誕生するのか、ワクワクしながら見守ろう。そして何よりプレイするのが楽しみだ、親愛なる隣人らと共にスタンダードのビルの谷間を跳び回ろうッッ!

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